2025年6月27日の投稿

昔ながらの知恵が息づく、竹網代編みコーヒードリッパー

竹網代コーヒードリッパー


塩取り籠からヒントを得た、温故知新のドリッパー

日々のコーヒータイムを、より豊かで特別なものに変える新しいアイテム、竹網代編みコーヒードリッパーが出来ました。今まで、ゴザ目編みのものや、六ツ目編みタイプがありましたが、緻密な編み込みの網代編みが実は竹編みコーヒードリッパー原点なのです。この竹網代編みコーヒードリッパーは、昔ながらの生活道具からヒントを得て生まれた温故知新の竹籠です。


塩取り籠


塩取り籠

元となったのは、かつて海水から塩を取るために使用されていた塩取り籠と呼ばれる竹籠。今でこそ塩はどこでも手軽に手に入りますが、昔は海水を煮詰めて塩を作るのが一般的でした。その際に、塩が籠に残り余分な水分である苦汁(にがり)が下に落ちるという、非常に理にかなった仕組みで使われていたのが、この塩取り籠だったのです。


竹網代編みコーヒードリッパー


時を超え蘇る、竹コーヒードリッパー

その塩取り籠が時を超え、その昔ながらの先人の知恵と技が、現代人の暮らしに寄り添う形で、美味しいコーヒーを入れるアイテムへと生まれ変わったからオモシロイです。塩取り籠が、暮らしに欠かせない塩を生み出したように、この竹網代編みドリッパーも、かけがえないの香ばしい一杯のコーヒーを創り出してくれます。もう随分前ですが、職人さんの庭先で見た忘れられてしまった竹籠が、形を変えて今に蘇える...そう思うと、なにかロマンすら感じてきます(笑)。


竹網代編みコーヒードリッパー


竹のしなやかさと職人技が織りなす美

竹網代編みコーヒードリッパーの一番の魅力は、その緻密な編み込みです。塩籠がヒントになったといっても、当時の塩籠とは竹ヒゴの幅も厚みも全く異なる細やかな竹細工です。竹のしなやかさを最大限に活かしたて、一本一本丁寧に手編みされたドリッパーは、工芸品のような趣さえ漂っています。実用性だけでなく、見た目にも洗練された印象で、キッチンやリビングにさりげない上質感をプラスしてくれそうです。


竹網代編みコーヒードリッパー


竹網代編みコーヒードリッパー


竹網代編みコーヒードリッパの細部

ちもろん、編み目の詰まった竹網代だけではありません。細部に魂が宿ると言われますが、口巻の籐のあしらいも熟練職人の確かな仕事ぶりです。


竹網代コーヒードリッパー


コーヒー党の方へ

コーヒー党のボクは、毎日4~5杯のコーヒーを飲んでいます。毎回コーヒーメーカーや、ドリッパーを使って入れるかと言うと、そうではなく、手軽なドリップパックの場合も多いです。牛乳をタップリ入れてカフェオレのようにしていますが、本当にゆったり時間を過ごしたい時には、やはりコーヒーケトルを使いドリップコーヒー楽しみます。きっと同じような方もおられるのではないかと思います、そんな、ひとときを竹網代編みコーヒードリッパーと共にお過ごしください。


竹ドリッパーにペーパーフィルター


ペーパーフィルター使用

ただし、こちらにはコーヒーペーパーフィルターが必須です、そのままお使いいただく事は出来ません。先日、ある職人さんの仕事場でいただいた美味しいコーヒーも竹網代編みで入れていただいたものでしたが、更に完成度高く細やかに編みこまれたドリッパーでも、後のお手入れを考えるとペーパーフィルターを使った方が楽との事でした。


塩取籠を教えてくれた職人


いや、それにしても見てもらいたいです、あの職人さんに。塩取り籠を吊るしていた軒先に腰かけているボクに、竹仕事の手を止める事もなく、若かった頃の竹の話を聞かせてくれました。工房では鬼と言われていたのが信じられないような優しい笑顔に、竹網代編みコーヒードリッパー持っていったら何と言うだろうか。



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竹虎四代目

竹虎四代目
YOSHIHIRO YAMAGISHI

創業明治27年の老舗竹虎の四代目。100年守り続けた日本唯一の竹林を次の100年に繋ぐ。

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