
京都の犬やらい
やはり京都は竹どころ、何度行っても、その都度凄いです。近代的なビル街を歩いていても、目が覚めるような真っ青な色合いの美しい犬ヤライに出くわして驚くことがあります。犬ヤライとは、駒寄などとも呼ばれる、泥はねや壁の損傷を防ぐ実用性のある防護柵として作られてきましたが、現代では装飾の意味あいが強いのかも知れません。「犬ヤライ」という言葉はご存じなかった方も、どこかで一度は見た事があると思うので、この画像を見ればピンとくるのではないでしょうか。

青竹の犬やらい
青竹は、生鮮野菜にたとえる事もあるほど色合いが変化します。その移ろいを楽しんだあとは、晒竹のような白い色彩になるのですが、実は最初から白竹を使う場合に比べて、青竹から変色した竹材は見た目の綺麗さが保たれやすいと言います。その話を聞いた直後に通りがかった白竹の犬ヤライ、よく見たら青さがうっとらと残っていました。そこで近寄って側面を拝見すると、やはり当初は青竹で施工されたようです。

老舗・清水銘竹店
祖父の代から親しくお付き合いさせて頂いてきた京都の清水銘竹店さんは、この道では知らない人のいない老舗であり、竹文化を伝えるべく後進の指導にも熱心な方です。学生時代から通っていますが、工場に立てられてる竹がアートのようだと、いつも感じ入ってます。けれど、それもそのはずで、伐採してキズが付かないように丁寧に運び込まれた真竹を水洗いされています。

青竹酒器などに加工するのであれば洗うこともありますが、それだけではなくて油抜きする前の竹を全て一本づつ手洗いしているのです。

白竹は大量に生産できる、湯抜きという熱湯で油抜き加工をする技術が昭和初期に開発されてから、真竹にそんな手間をかけている所は全国見渡してもありません。

次世代に続く竹文化
火抜きの竹は光沢があって、一目でそれと分かるほどの違いがあるだけでなく、経年変色が素晴らしいのが魅力です。このような竹を作り続けてきた竹文化が息づく土地で、綺麗に手入れさた竹林から何人もの職人の手を経て完成し、さらに時間が経過して白くなった犬ヤライだからこそ、眺めているだけで感動します。筍の季節だからではないけれど、若い竹人が出てきて竹に向き合いたくなるのは当たり前のように思います。

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