続・日本最大規模!?孟宗竹の開花調査
2018年9月25日

「こんなに持って来てどうするがぜよ?」今まで数本程度の部分開花しか経験した事がなかったので今回の規模にはかなりの違和感を持つと同時に竹の花を多くの方に知っていただく機会にもなるのではと思っていました。
開花本数を数え終えて328本もの開花だと聞いた時には「やはりっ!」と心の中でガッツポーズです。別に自分が何をした訳ではありませんが、50数年間誰も観たことのない竹林がここにあるのです。
しかし、花を調べている先生から種が入っていない事を知らされます。竹の花は春に咲いて受粉し実をつけるのですが、すでに実は熟して地面に落ちているのではないかとの事です。自分達が花だと呼んでいるのはイネで言うと籾殻の部分と言う事になります。
そこで、次には5か所ほどの地点を選び、1メートル四方の土中を持ちかえり精査されるとの事でした。言い伝えでは竹の花が実と大量の野ネズミが発生して種を食べるそうですが既に野生動物によって種は食べられているかも知れませんし、今年は例年にも増して雨が多かったので流される事もあったかも知れまん。
小林先生から植物の生態についてご教授いただきます。草でも木でもない竹は撹乱依存植物と言うそうです、難しい言葉ですが自然界では弱い立場の植物が人の手が加わる事により勢力を増していくとのお話しでした。
自分は植物学的なことは全く分かりせん、先人からの知恵と経験だけで竹と向き合っています。大学で研究されている方のお話しは知らない事ばかりで本当に面白く時間を忘れるほどではありますが、少し疑問を持つ部分もありました。
「竹虎さん、この草もイネ科ですよ」。言われてみれば、なるほど稲穂のように見えます。良く見かける雑草ですが実は自然そのままの場所には少ない植物で、イネ科というものは人の暮らしがある周りで繁栄する植物だそうです。
ううん、納得できるような、できないような...。そもそも竹は生命力にあふれ、日本の神事にも多用される神聖な植物ですらあるのに人に依存していると思われかねない言葉があまり良くありません。依存と言うならむしろ人が竹を頼りにしてきたと思います。竹が人の暮らしと共にあり、衣食住すべてに関わり人を助け、役立って来た存在なのです。
竹と人は助け合ってきました、「依存」ではなく「共存」です。「人間共存植物」、虎竹の里の辞書にはそう書いてあります(笑)。
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