続々・孟宗竹の花

2018年9月13日

竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI)、竹の花


意外に少ないと思っていた竹の花ですが、いざ孟宗竹を伐り倒して枝打ちしてみれば肩に担ぐと重たいくらいの竹の花が咲いているものです。


竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI)、竹の花、竹の種


さっそく、稲穂のような枝からタネを取り出してみます。


竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI)、竹の花、竹の種


長年に渡って山の仕事をされてきた職人さんも不思議そうにタネを見つめていました。


竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI)、竹の花、竹の種


ご年配の方々でも熟練の竹職人でも知らないのは当たり前で、孟宗竹の開花周期は60年を越えますし、竹細工に多用される真竹にいたっては120年と言われます。実は1970年(昭和45年)頃に全国的な真竹の開花が起こり竹材が不足した事がありましたが、高知県には孟宗竹、淡竹を中心に使った竹細工があったため、あまり影響を受けておらず竹の花についての認知も低いのです。


竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI)、竹の花、竹の種


さて竹枝から外した稲穂ならぬ竹穂とでも呼びたいような竹の花です。


竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI)、竹の花、竹の種


この花の中には竹の種が入っているのですが、画像で見たり研究機関や展示場でのサンプルとしては何度か見る機会がありましたもののこれだけ沢山の種に触れるのは初めてです。孟宗竹は夏に花が咲き初冬までに熟した種子を落として発芽は翌春だそうです。発芽率は20%程度との事ですが、これだけでも蒔けばかなりの本数が発芽するのではないかと考えています。













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続・孟宗竹の花

2018年9月12日

竹の花、竹虎四代目(山岸義浩)


しかし、考えてみたらどうでしょうか?竹の花を咲かせた後は、は全て枯れてしまいますがイネ科らしい稲穂のような花にはタネがあり次の世代の新しい命が芽吹いていくのです。そう思えば、確かに暫く間は竹が枯れ竹材としても筍としても利用できない時期が続くのですが終わってしまう訳ではありません。自然な生命の継承なのです。


竹の花、竹虎四代目(山岸義浩)


そこで気を取り直して竹の花を採取する事にします。小枝を採取といいましてもさすがに20数メートルある孟宗竹ですので枝はずっと上の方にあります、山主さんにはお許しを頂いていますので一本伐り倒してみる事にしました。


孟宗竹の花、竹虎四代目(山岸義浩)


できるだけ太くて枝ぶりの良い竹を選んで伐り倒します。淡竹(はちく)の仲間である虎竹とは違い、孟宗竹は太さ、身の厚み、長さも数段大きく重いです。


竹の花、竹虎四代目(山岸義浩)


遠くから見ると竹の花が一杯咲いているように見える竹も、一本一本見ていくと実はそれほど多くの枝を付けている訳ではありません。


孟宗竹の花、竹虎四代目(山岸義浩)


しかし、せっかく伐採させていただいた竹ですのでウラまで全て枝打ちします。


竹の花、竹虎四代目(山岸義浩)


そうすると少ないように見えた竹の花ですが、山の職人さんと二人で肩にいっぱい担がねば持ちきれないほどの量です。


竹の花、竹虎四代目(山岸義浩)


すでに何人かの方から竹の種についてお問合せを頂いておりましたので、余るくらいあっても良いかと思い山から降ろしてきました。京都大学の柴田昌三先生によると、この竹の種を採って植えてみると斑入りの実生が出てくる事もあるそうです。


竹の花、竹虎四代目(山岸義浩)


竹を種から育てるなど、そうそう経験出来る事ではありませんので少し楽しみです。














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孟宗竹の花

2018年9月11日

竹の花


の花が咲いた事は先日のブログでお話しさせてもらった通りです、あれからやはり気になって何度が来てみます。このような開花現象は、まったく見られない事でも無いようですが、かなり珍しい事例です。


竹の花、竹虎四代目


竹林の持ち主は近くに住んでいない場合も多く、山主が分からない事もありますが今回はたまたま職人の知り合いの紹介で山主さんに竹林に入る許可をいただく事ができました。


以前は筍を採ったりして管理されていた孟宗竹の竹林も、日本中の竹林がそうであるように今では誰も行く人もおらず竹林に続く道には草が生い茂っていて人が通れるようにするだけで一苦労です。


竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI)


実は山主の方も竹林の様子を見て「どうしたがやろうか?竹が枯れてゆうがやろうか?」と近所の人達と話していました。


竹の花


竹林から見上げると豊かにと繁る竹葉に青空が綺麗に見えるはずの光景が、今日は全く見慣れない竹の表情に違和感を覚えます。


竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI)


竹の研究はあまり進んでおらず孟宗竹の開花も67年周期で咲いた例が2回確認されているだけなのです。身近でありながらまだまだ知られていないことも多い植物です、竹の花が咲くと不吉な前兆とも言い伝えられてきました。


開花周期から考えても初めて見る人も多く、地元のお年寄りの方でさえ竹の花であるとは誰も知りませんでしたので「悪い事が起こる前ぶれ?」と先人が考えたも分かる気がする竹林の光景です。













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青竹酒器、盃の青さについて

2018年1月29日

青竹酒器、青竹盃


日本の竹には孟宗竹、真竹、淡竹という3大有用竹というものがあり一般的に「竹」と言えばこの3種類の中のどれかを指しています。呼び名が違うので少し分かりづらいかも知れせんが、この中の真竹はいわゆる青竹の事で竹なら全てがこのような気持ちの良い青さをしてる訳ではなく真竹特有の肌色なのです。


ただ、この青竹の色合いの鮮やかさは本当に儚い命、だからこそ美しいとも言えるのですが長くこの色を保つことはできません。この色合いをそのまま保つ事ができれば、どれほど良いだろうか?昔からこの青さを長期間にわたって保つ方法を沢山の方が模索してきましたが実現されていません。


なので青竹酒器やお猪口として製品化する場合についても、まるで生鮮食品のような取り扱いをしており、伐採、加工してものはその日のうちにお客様にお送りさせていただきます。予約販売とさせてもらっていて、お届けまでに時間がかかるのも注文ごとに竹材を伐らねばならず天候や仕事の段取り、あるいは竹林によって適材が入手できない事があるからです。


お使いの予定日に余裕がないとお届けできかねる青竹お猪口も、このように色合いの管理が大変なので本来は一回限りしか使用されない贅沢な品という事になります。しかし、飲食店やホテル、旅館さんではさすがにこれでは高価すぎで使う事はできません、何度か使用する場合には冷凍庫に保管して数回はお客様にお出しするようにされている所もあります。さすがに時間が経つと色合いは無くなり、元の若竹のような感じではなくなっていますがそれでも自然の竹に入ってくる日本酒というのは目にする機会も少なく有難く思います。


容量的には、もう少し入るものが多いのですけれど自然の竹の形は一定ではありませんので余裕をみて青竹お猪口が直径約6センチ、高さ7センチ程度で50ml~100mlくらいの容量記載とし青竹酒器の方は同じく直径約6センチで高さが35センチくらいありますのでが容量的には250ml~300mlとさせてもらっています。













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「竹の強さ」根曲竹の靴ベラとステッキ

2018年1月25日

根曲竹ロング靴べら


根曲竹は文字通り根に近い部分が腰が曲がるようになっていて、それが雪に鍛えられたからと言うのが納得できるほど強い竹素材なのです。そして、この特有の曲がりを上手に活用して作ったロング靴ベラ、本当に秀逸でこの曲がりがあるお陰でカカト部分に楽にスルッと虎竹の先端が入り込みます。使いやすさ、快適さに嬉しくなるほどですが、ただ強くて耐久性が高いという事ではなく「竹の強さ」だから魅力的なのです。


根曲竹ステッキ、竹虎四代目(山岸義浩)


同じ根曲竹で製作されたステッキがあるのです。残念ながら今では作られる事もなくなっている製品ですが、これを持って散歩に行くと、その軽さ、細さ、手触りの良さ、抜群の使い心地の良さでありながら信じられないほどの丈夫さです。やはり感じるのは「竹の強さ」、100%の安心感と共に微妙なしなり、優しさがあります。こんな素晴らしい素材に変わるものなど、この世にあるのだろうか?


もし、何かあれば田舎者の自分に教えて欲しいくらいです。いやいや、しかし、いくら世界が広いと言っても、これほど満足して持てる物は恐らくないと思います。そんな事を考えると嬉しくなって、ついつい踊りだしてしまうのです。


踊る...と言うのはさすがに言い過ぎました、しかし、堅牢さ本物です。













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黒竹の伐採

2017年12月14日

黒竹伐採


虎竹の里のすぐ隣町である中土佐町には黒竹の竹林が広がっています。虎竹と同じように江戸時代から有名な産地であり「笹場に黒竹なる名品あり笛に適す」と藩政時代に記された文書にも残されているほどなのです。


黒竹玄関すのこ


現在では伐採する山の職人が少なくなったことや、海外からの安価な竹の出現で生産量は昔ほどではありません。しかし、竹虎には黒竹玄関すのこなど特産の黒竹ならではの製品も多数あって少しでも地元の竹の伐採量を増やして、せっかくの地域資源を活用しようとしています。


黒竹林


黒竹の生産量の変化のひとつには開花があったことも見逃せません。昭和60年(1985年)頃に開花が始まり、当時3万束の出荷があった黒竹が平成元年(1989年)には8000束にまで減少しました。竹は開花すると一斉に枯れてしまい、同じような竹林の復活には10年単位の長い時間が必要です。


伐採できる竹林がなくなり、空白の時間が続くと技の伝承はじめ全てが止まってしまいます。こうして、かっては大型トラックまで動員して集荷せねばならないほど生産されてした黒竹は減少の一途をたどってきたのです。


黒竹伐採


黒竹は海の近くの高知でも温暖な地に多く、品質も良いのですがこれには虎竹と同じように潮風の影響もあるのではないかと自分は考えています。


黒竹伐採


伐採は来年1月末まで行われます。集荷して油抜き、矯め加工などしてからそれぞれの製品に製造していくのですが思えば山の竹林から最終のエンドユーザーまでの長い道のりのスタートラインです。













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竹根は天然の鉄筋コンクリート

2017年11月25日

竹根


「地震の時は竹林に逃げろ」と小さい頃から教わっています。どうしてなのかと言えば、竹の根が張り巡らされてるところをみれば一目瞭然ですが普通は固い地面の下にある竹根を見る機会などはというのは滅多にあるものではありません。


しかし、このように竹林を伐採して根を掘り起こした現場をご覧いただきますと少しお分かりいただけるかも知れません。曲がりくねって見えているのが竹の根、竹自体も鋸や鉈が無ければ小さな径のものでも折る事はできますが切断しようと思っても、ちょっとやそっとで出来るものではありません。


虎竹根


そんな竹の稈同様に竹根も実に強靭で、しなりがあり決して切れることはありません。竹の節みたいに竹根にも節があり、地面をしっかり掴み込み縦横無尽に伸びて他の仲間と繋がっています。これが竹根の強さであり、天然の鉄筋コンクリートと呼ばれる所以なのです。


竹根杖


このようなステッキに使える太い竹根は職人がいなくなり製造されなくなりました。自分用に数本の竹ステッキを持っていますが、ちょっと心細くなるような細い竹根でも体重をしっかり支えてくれますので、このくらい物になれば本当に強くて安心です。


竹根取っ手


見た目の面白さから竹製品にも色々と使われて来た竹根は、バックの持ち手にも使われるようにハンドルにも持って来いの素材です。特に太いものでしたらドアの持ち手に使われているのを竹職人の工房などで何度か拝見した事があります。


そうそう、いつだったか竹の多い台湾南投県でもドアの取っ手が竹根だったことを思い出しました。テッペンから地中の竹根まで全く無駄なく使えるのが竹なのです。













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荒廃する竹林に思う

2017年11月22日

荒廃した竹林


水資源に恵まれた日本は世界でも有数の森林大国なのです。国土面積に占める森林率は約68.5%もあって先進国の中ではフィンランド、スウェーデンなど北欧の国の次いで第3位です。ちなみに我が高知県の森林率は84%、世界一のフィンランドの72.9%を上回っています。


しかし、そんな森林大国にあって竹林の面積はどのくらいあるのでしょうか?


日本人と竹とは数千年の歴史があり衣食住すべてに竹が関わり、竹のない生活は考えられないほどでした。中国のことわざに「可使食无肉、不可使居无竹(食事で肉がないのは許せるが、暮らしに竹がないのは許せない)」と言うものがありますが、まさに日本の暮らしにも欠かせない自然素材として、様々な用途に使われて、いつも身近にあった竹なので面積もさぞ広大ではないか?そんな風に予想される方も多いかと思いますが実は全国平均でわすが0.6%。


竹林面積の日本一の鹿児島でも2.7%、第二の大分県3.0%、第三位山口県で2.8%と思う以上に森林に占める竹林面積というのは少ないのが実態です。それなら、どうして竹林の荒廃が度々取り上げられ「竹害」などという全く的外れではありますが不名誉なことを言われたりするのかと疑問に思われるかも知れません。


孟宗竹


当然の疑問ですが、先ほど申し上げたように竹は暮らしに欠かせない日本人のパートナーでしたので自宅の周りや身近な土地に移植して育ててきた歴史があります。つまり、人里離れた場所ではなく人目につく近隣に竹林が多く存在し、活用されなくなった事でその景観が保たれなくなった事が大きな原因なのです。


竹に罪はありません、竹を使うことを忘れてしまった自分たちが悪いのです。そこで、そんな竹活用の方法については多く方が試行錯誤を続けていて少しづつ成功事例も出てきました。竹の可能性はこれからなのです。













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竹林マジック

2017年10月28日

虎竹の里


緑の少ない都市部に暮らす方々からすると、もしかしたら意外に感じる方がおられるかも知れませんが日本は国土の約7割り近くを森林が占める森林大国です。特に自分たちの暮らす高知県などは更に日本一の森林県なので県土の84%が森林なのです。そんな自然豊かな日本にあって竹林の占める割合はどれくらいかと言うと実はわずか0.6%しかありません。


生まれ育った虎竹の里が竹ばかりですし、出かける地域も竹が多い場所ばかりなのでこの数字がしばらく信じられませんでした。しかし、数字は間違いありませんので虎竹の里など山を見渡せば虎竹の林だらけという光景は日本の中ではかなり珍しい地域という事ですろう。


竹は木材とと違って成長が早く、毎年どんどん生えてすぐに親竹の大きさになっていきますので人の手入れが出来なくなると途端に荒れ放題となります。しかし、よく耳にする放置竹林などの問題は、全国の竹林面積の比率から言えばそう問題にならないようにも思われませんでしょうか?


実は、ここに竹林マジックがあるのです。全体の森林面積からすれば本当にわずかな面積しかない竹林ですが、ずっと昔から人の生活に密着し様々な用途に活用されてきた竹は、いつでも伐採できるように身近に植えられてきました。ですから実際の統計的な数字から言えばごくわずかな量であっても、人の生活圏に近いため非常に大きなインパクトがあるのです。


夜の竹林


そこで、そんな竹林を自分たちの手で美しく管理しようというグループが各地にありますが、そのひとつに日本の竹ファンクラブというNPO法人があります。横浜市に小机城というお城があった小高い山が竹林に覆われてますが、ここの竹を伐採し綺麗に管理されています。昨年の日本唯一の虎竹電気自動車竹トラッカーでの「チャレンジラン横浜」でも近くを通りがかりましたので立ち寄りたいくらい見事なものでした。


ちょうど今夜は、その竹林で夜の散策ができる「竹灯篭まつり」というイベントが開催される予定でした。生憎の雨で今夜は中止のようですが、前にお伺いした時には自分たちでも夜の竹林はあまり馴染みがなくて感動した事があります。これも、まさに「竹林マジック」。竹の違った一面であり、神秘的な竹の風情をたっぷりお楽しみ頂く事ができるのです。













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蓬莱竹(シンニョウチク)と虎竹と

2017年10月17日

蓬莱竹(シンニョウチク)四ツ目籠


蓬莱竹(ほうらいちく)のお話しは、これまでに何回かさせて頂いてきましたぞね。火縄銃の火縄に使われていた竹ですので戦国時代なら全国から注目されていたでしょうが(笑)、今の時代にあって、注目しているのは日本中でも恐らく自分だけかも知れません。以前のブログでもお話しさせてもらったように、この竹には名前がいくつかあって職人によって色々な名前が出ますが結局同じ竹の事を言われているのです。


蓬莱竹の他には沈竹(チンチク)、土用竹、高知ではシンニョウチク、山口県では孝行竹と呼ばれたりしますので面白いものですちや。けんど呼び名は違っていても株立ちの竹の性質を活かして農地や山林の境界に目印に植えられたり、護岸のために川岸に植えられたりしてきた歴史は同じぜよ。


蓬莱竹(シンニョウチク)網代編み


蓬莱竹のゴザ目編みの竹ざるを紹介させて頂いたことがあります。見事な網代編みの竹ざるも作られますし、九州では日置の箕や寿司バラと呼ばれる酢飯を作るためのザルにも作られます。先日のブログでお話しした、まんじゅう笠も竹皮は淡竹ですがその竹皮を留める極細の竹ヒゴは竹節が低く伸びがよく粘りのあるこの竹が使われます。


さらには竹虎には蓬莱竹の弁当箱や小物籠までもありますが、実はあまり一般的には使われる竹材ではなく他社ではまず見ることのないほどの貴重な竹細工でもあります。しかし、ただ珍しいから自分が蓬莱竹に魅かれてるわけではないのです。


では何故か?


竹虎は123年前に大阪天王寺で創業しましたが、太平洋戦争の空襲で焼け野原になり疎開してやって来たのが自分から言うと曽祖母の里であった虎竹の里でした。戦後は日本唯一の虎竹生産地である此処に本社を移すわけなのですが、当時は余所者の自分たちが勝手に伐採できるような竹は一本たりとも無かったといいます。


江戸時代かから地域で守り続けてきた竹林です、誰も口にだしませんが自分も小さい頃から山の職人だけでなく、山主までもが自分たちの竹にただならぬ誇りを持っている事を肌で感じてきましたので当然の事だったと思います。


虎竹の里


今でこそ焼坂の山に一番広大な虎竹の竹林を持たせていただき、竹の商いを続けさせてもらっていますが、たとえ特産の竹を伐りたいと願っても好きに出来なか
ったのが祖父の時代がありました。護岸用に植えられた蓬莱竹は所有権があまり無く自分の竹林を持てなかった職人に多用されてきた歴史があります。そんな名もなき竹職人の姿と昔の竹虎の姿が、どこか重なって見えているからかも知れません。













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