レクサスの竹ステアリングふただひ

2017年7月27日

トヨタレクサス竹ステアリング


先日、高知工業試験所に行く機会があって玄関ロビーに展示してあるトヨタレクサスに使われている竹ステアリングを改めてじっくりと拝見してきました。


南国市にあるミロクテクノウッドさんという会社様が開発された世界に誇れる逸品ですが、高知産の孟宗竹を使用し集成材に加工された竹材を曲げ加工て製造されています。車内の環境というのは自然素材にとっては非常に過酷だそうです、夏は高温になりますし、冬は氷点下になることもあるでしょう。振動や様々な負荷の中でも最高の耐久性を保ちつづけなければなりません。


竹材は品質が一定ではなく、このような高度な工業製品への応用はなかなか難しいと考えられてきましたが長年の努力と研究の成果でこのような素晴らしい製品が世に出ているのです。


竹虎四代目サンパウロ講演、竹ステアリング


先月にお伺いしたサンパウロジャパンハウスでの講演でも、この竹ステアリングの話をさせていただきました。少し意外にも思いましたがブラジルには世界最大級の竹林が広がっていて有効活用が望まれていますので皆様非常に関心をもって聴いていただいたのです。


今年の11月15日には、全国竹産業連合会主催の全国竹の大会高知県大会が開催されるのです。58年目にして初めて高知で開催いただく大会には県外から竹業界の皆様がお越しになられますので、このミロクテクノウッドさんの竹加工工場を見学いただく予定になっています。日本中からお集まり頂く竹専門の方々ですが、孟宗竹という何処の地域にも成育しているものの実はあまり利用される事の少ない竹材から自動車のステアリングという他に例のない竹活用には興味津々ではないかと思っています。













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黒竹箒につて

2017年7月 6日

黒竹箒


日本で販売されている竹箒のほとんどは輸入のものではないかと思います。もう随分前の事ですが年に何度も中国に視察に行っていた時期がありました。その頃に訪れた山村の竹箒工場ではバスケットボールのコートが何面も取れそうなくらいの体育館のような広さの倉庫の天井までビッシリと積み上げられている竹箒を見て腰が抜けそうになった事を思いだします。あの箒が日本に運ばれてくるのなら、日本で製造する必要はなくなるなと感じました。


ところで、竹箒の先に小枝が付いているのは皆様ご存じかと思いますが、その小枝がどうやって作られるのかまでは、あまり意識されていない方が多いようにも思うちょります。国内で竹の需要が少なくなり竹は伐採される事は少なくなりました。という事は、その副産物である竹の小枝も少なくなるという事で、竹は里山に沢山あるように見えましても竹箒の材料自体が日本にはないと言うことなのです。竹箒職人が少なくなっていますが、それと同じように竹を伐採する事がなくなった竹林では箒の材料の小枝ができないのです。


竹箒の小枝は孟宗竹のしっかりとした小枝を使います。夏の終わりから10月にかけて伐採した竹林では小枝を落としてそのまま集めて放置しています。枝には竹葉がついているので、その葉が落ちるのを待っているのです。10月末から11月にかけて竹林の小枝を集め翌年の竹箒の材料にしますが、小枝を集めるのがこの時期だけなので一年間の竹箒の製造量は、この時点で決まっています。


竹虎の黒竹箒の場合には、持ちやすさを考えて柄の黒竹を少し太めにしています。なので通常の竹小枝から更に選別しないと良質の箒にはならず製造数は、もっと少なくなるのです。何のことのないように思われている竹箒です、確かにその通りで1本や2本ご用意するのなら問題はありません。ところが大量に必要となると他の竹製品と同じように、揃えるのはなかなか難しいものなのです。













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続・南米の竹、グアドゥア・アングスティフォリア(Guadua Angustifolia)

2017年6月21日

  割れ防止加工白竹


南米では竹が多用されていて大きな建造物や橋などにも竹材がそのまま使われているのを画像で見た事があります。建築法などの違いもあるし、竹材そのものの性質の違いなどありますが日本ではそのような使われ方は皆無なので、もし大きな建造物への竹活用が見られるのならこんな嬉しい事はありません。


そして、そんな竹材にコンクリート注入されているという技法についても日本でも空洞部分にスポンジ素材を入れて割れ防止加工にした竹材もありましたので南米の代表的な竹と言われるグアドゥア・アングスティフォリア(Guadua Angustifolia)では十分な強度を保ちながら建材利用が可能なのかも知れません。


虎竹林


昔の民家の壁は土壁でしたので骨組みに竹が使われていたのはご存じですろうか?虎竹の里に育つ竹も全てに美しい虎模様が出るワケではなくて、いわゆる「シロ」と呼ぶ虎模様の付かない竹もあります。そんな竹は選別されて、この壁竹用に割って大型トラックで出荷していました。


土壁に竹が使われるのでコンクリートにも使えるだろうという発想はごく自然だったかも知れません。鉄の代わりに竹を使ってコンクリートを施行していく竹筋コンクリートは第一次大戦から第二次大戦終戦まで世界的な鉄不足があり日本でも見られたそうながです。


昭和17年(1942年)に架けられた岡山市郊外のコンクリート橋である大原橋は竹が使われている橋だと何かで読んだことがあります。解体してみないと真偽のほどは分からないそうですけんど実際ずっと使われ続けているところを見ますと、もし竹筋だとしたらその耐久性の高さに認識を新たにされる方も多いかも知れませんぜよ。













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南米の竹、グアドゥア・アングスティフォリア(Guadua Angustifolia)

2017年6月20日

ジャパンハウス・サンパウロ


今回のお招きでは講演だけではありません、楽しみなのはブラジルの竹関係の皆様とのパネルデイカッションや竹業界の方々への訪問なども予定されちょります。南米はどこの国にも一度も行ったこともないのですが竹は熱帯系の植物であり、その種類も量も豊富にあって日本とは全く違う活用がされていると聞いて前々からずっと関心がありました。


サンパウロで見ることが出来るのか分かりませんが、特に興味があり又面白いと思っていた事のひとつに建築材への活用方法です。何と竹の稈の空洞部分にコンクリートを注入して強度をあげる手法があるそうなのです。東南アジアには空洞部分にもギッシリと身の詰まった竹がありますが南米ではどうなのでしょうか?


孟宗竹


エクアドルやブラジルに国境を接するコロンビアではグアドゥア・アングスティフォリア(Guadua Angustifolia)という舌を噛みそうな覚えにくい竹が有用竹として多く利用されてるそうですが太さが平均直径18センチと言いますので日本の孟宗竹より一回り大きな竹のようです。ならば、やはり中は空洞でコンクリートを詰めるような技法が必要なのかも知れません。


いずれにせよ最初知った時には自分の目で確かめないと本当の事かどうか信じられない程の驚きがありました。まさか、こんな形で現地を見られるかも知れない機会が来ようとは思いもしませんでしたがブラジルの竹の専門家の皆様との交流の中で確認できればと思いゆうがぞね。













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竹虎四代目の健康法、愛用の青竹踏み

2017年4月29日

竹虎四代目の青竹踏み


竹虎四代目愛用の青竹踏みは市販されていません。なぜなら、販売できないB級品を使っているからなのです。しかし、無理に仕方なく使いゆうワケではありませんぞね、わざわざコレが好きで愛用しています。もっと言うなら沢山の中から厳選してさえいるのです。


竹虎では、もう何年も前から竹虎社員のアイデアで通常の青竹踏みだけではなく、細身で竹のカーブが急な上級者用の強力青竹踏み「踏王(ふみお)」くんを皆様にご愛用いただいていますが、竹は生きています。特に踏王くんは、細さが肝心ですので孟宗竹ではなく真竹を素材として使うちゅうのです。孟宗竹に比べると真竹は身が薄く沢山竹林から伐り出して製造する中には乾燥具合等によって作った後で縮んだり、反対に広がってしまう物も出てきます。


竹って小学校の時の物差しに使われていたのに...?
狂いのない素材ではないのですか?


そんなご質問をいただきそうですが、それは竹の上下の長さのお話しですぞね。長さについては全く変化はありませんが、やはり反ったりしますし今回の青竹踏みのように半割に近い状態で使う場合には竹の個性によって変化が起こります。ところが、その縮んで細い青竹踏みが更に細く丸まった形のものが足裏のツボにピンポンイトの指圧効果があり、たまらなく気持ちがよいのです。


縮まってしまったものはB級品として販売される事はありません。しかし、実は一度この気持ち良さを知ってしまうと反対にこれで無くては物足りなくなってしまいます。


足は第二の心臓と言われるほど体中の血管が集中しているのですが東洋医学では内臓の異常が土踏まずの反射区という所に表れると考えられているそうですぞね。だから、身体の悪いところがあれば、その箇所を青竹踏みで刺激すると痛みを感じるとも言われます。


青竹踏みを使い慣れない方は、普通のものでは足裏が「イタタタタタっ!」と言うくらい痛がる方もおられますので、そういう方は普通のものから慣らしていただかねばなりません。慣らし方も最初は壁に手をついたり、椅子に座ったりされて徐々にお使いいただくようにしています。まあ、さすが竹に囲まれて昔から使い慣れている竹虎の強者の間ならではの秘かな究極の青竹踏みなのです。













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ミラクルな筍、ミラクルな竹

2017年4月28日

筍、タケノコ


それにしても驚異的な筍のパワーには何度みても圧倒されるのです。このように手入れされた美しい孟宗竹の竹林は多少人の手が入り管理されてはいますが、それでも人は竹手助けをちょっとするだけで植えるワケでもなく、種をまくワケでもなく、それなのにこんなに大きく立派な筍がニョキニョキと生えてくるのです。


しかも、その成長スピードと言うたら1日に120センチも伸びた記録があるほどで、数日竹林を見なかったら、まっこと(本当に)景色が変わるほどです。竹にも個体差があって同じ竹種類でも太いもの、細目のものがありますが太い竹は筍の時から太く、見る見るうちに親竹と同じ高さまでなった後は大きさは変わりません。だから、太い竹だから生まれてから何年も経った竹という事もでもないし、細いから今年生えたばかりの竹でもないのです。


考えれば考えるほどにミラクルぜよ。かってイギリスBBC放送が虎竹の里にやってきて、虎竹模様をみてミラクルと連発されていましたが日本唯一の虎竹に限らず、元々竹はミラクルながぞね。


竹茶碗に筍ごはん


そんな筍は、旬の味として皆様の食卓に上がることもあるではないかと思います。大きく、美味な孟宗竹が初めて中国から渡って来たのは京都とも鹿児島とも言われていますが、いずれにせよ1700年代の事で300年足らずの間に日本国中に広がり愛されてきた竹なのです。


職人さんからいただいた筍を筍ご飯に炊きました。ほかほかの筍ご飯を盛る器は20数年来愛用している竹根のお茶碗。こうしてみると、竹は食品にもなり、器にもなり、色々な形に姿を変えて日本人の暮らしに溶け込み役立ってきました。筍もミラクルですが、竹に成長しても、やはりミラクルぞね。













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孝行竹

2017年4月25日

蓬莱竹ミニ磯籠


蓬莱竹(ホウライチク)を使った卓上使いしてもらいたい手の平サイズの可愛らしい小物籠ができましたぞね。節間が長く、しなやかな性質を活かして普通サイズと比べるとビックリするくらい小さい竹籠に編み上げられています。


自分はずっと目がよくて視力検査の時など一番下までハッキリ見えていたものが、最近では手元が見づらくなってきましたので眼鏡置きなどにしたいと思いよります。しかし、何に使うという事ではなく皆様のアイデア次第で色々な小物入れとして楽しんでもらえたらと思います。


松下村塾


ところで、蓬莱竹の事を高知の古老の職人たちは「シンニョウチク」と呼びますが、さらに別の呼び方があるのを、あの松下村塾で知ったがぜよ。ご存じのとおり幕末の志士に大きな影響を与えた吉田松陰の私塾の横には、松陰が竹を愛したという記録が「移竹記」に書かれているという事で蓬莱竹が植えられているのです。


孝行竹(蓬莱竹、シンニョウチク、沈竹)


しかし、どうして蓬莱竹なのだろうか?松下村塾のある萩の辺りですと昔から良質の真竹の産地で知られた所です。中国山地から日本海側の一帯は石灰岩が多く、アルカリ性の土壌で粘りのある竹に育つため、北海道の雪かき用のササラ電車に取り付けられるササラには丈夫な竹が必要ですが山口県産の竹が多用されているほどなのです。


孝行竹


「孝行竹」と書かれた看板の文字を読んで納得しましたぜよ。株立ちの蓬莱竹は親竹の周りに竹の子が生えて、まるで親竹を守っているようです。「親思う心に勝る親心今日のおとずれなんと聞くらん」と辞世の句をよんだ親思いの吉田松陰にちなんで植えられたのでした。


親不孝ばかりの自分は見習わねばなりませんが、熱帯産の竹が日本に渡って来てこうして名前まで付けられて親しまれ日本の生活に深く根ざしていく面白さを感じるのです。













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自然竹の特性

2017年4月 1日

孟宗竹の蛇口


先日とても面白い蛇口に出会うたがぜよ。古い竹寸胴に穴をくりぬいて水道の蛇口の飾りに使われちょりました。竹の表面には飾り彫りがほどこされていましたが、それより自分などが関心をひかれるのは、丸竹そのままで使われているのに全く割れもヒビも入っていない竹材そのものの性質です。


竹は丸く、中が空洞になっていて、節があるので簡単に考えれば色々な細工が可能でありそうです。ところが竹は素材そのままだと長持ちしないので余分な油分を取り除くための油抜き加工をせねばならないし、丸竹をそのままで使うと割れる事もあります。また、虫か喰うこともあり結構やっかいな素材なのです。


竹を初めて扱う方がデザインする製品は、そのような竹の難しい特性が考慮されておらず反対に変なリミッターがかからない分、斬新な物のあり楽しく興味を引かれます。ただ、それを流通させねばならない事を考えたら大きな問題でもあります。


今回の蛇口に使われた孟宗竹のように割れない竹は何年たっても、室内の乾燥が少しくらい強くても割れません。また、旬のよい時期に伐った竹でも虫が喰うし、反対に悪くても喰わない事もあります。竹の割れと虫害については、加工法や薬剤処理などの方法もありますが、自然そのままという事であれば、竹はとても人のコントロールできるものではないのです。













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パリの竹植栽

2017年2月25日

  朝日新聞「明日を拓く」


昨日は地元紙に虎竹バックを掲載いただいた話題でしたが、実はその前に「虎模様 ファッションに」という見出しで朝日新聞の「明日を拓く」に掲載いただいていました。いよいよ来週はパリでの展示会が始まります、花の都と言われる大都市に自分のような田舎の竹屋です、「ファッション」という言葉も全く似つかわしくありません。


しかし、竹の育たないヨーロッパでは竹がエキゾチックなものとして捉えられていて竹製品自体もそれなりの人気があるようです。前に行く機会のあったパリでは竹の鉢植えをあちこちで見かけましたし、竹林公園のようなものまでありますので、どうやら竹そのものに人気があるようにも感じています。


パリの竹植え込み


さて、その竹ですがパリで見かけた竹は、小ぶりで株立ちのようになっているものも多いのです。どうも日本でみる竹とは違っていますので、これは東南アジアなど熱帯地域に多い竹だとばかり思っていました。もちろん、そのような竹もあろうかと思います、なにせ竹の種類は世界では1300種類もあって自分も知っているのは極一部です。見たことのない竹があることも容易に想像できます、しかし、中にはどう見ても孟宗竹なのに細い笹類かのようになっている竹もあるようです。


実はこれには理由があると、竹の権威であられる農学博士、渡邊政俊先生に教えていただきました。竹は熱帯系の植物であり、日本の場合には気温の高い夏に雨が多く水分が十分足りていますので竹の生育にも適した環境となっています。ところが、ヨーロッパの場合には暑い時期に雨が少なく乾燥しているそうなのです。


パリ竹の鉢植え


「雨後の筍」という言葉があるように、竹の成育には水分が大きなカギになっています。竹が成長したい時期に水不足だと大きくなることができず、株立ちとまではいかずとも日本ではあまり見かけることのない少し頼りないような育ち方になっしまうのです。


鉢植えにして水やりをして人間が育てないといけないヨーロッパの竹。一方、日本では増えすぎて、伐っても伐っても生えてくる逞しい生命力にあふれる竹、同じ竹でも随分と違いがあるものです。こうして世界的に見ても竹の生育には日本の風土は最適なのだと改めて思います。













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黒竹の丸窓?

2017年1月28日

竹の丸窓


「黒竹が使われていますね。」さすがに竹虎の社員です。若い女性社員でも2年近くなると竹の種類などの事も少し分かってくるようになっています。黒竹は淡竹(はちく)の仲間である虎竹と違って、山に生えている時から黒々とした色合いで竹林に入ると竹葉の緑によく映えて美しい竹です。


油抜きをすると更にその黒みがかった竹肌に更にツヤと光沢で出て黒光りしてきます。細身の竹なので竹虎では縁台や玄関すのこ、一部袖垣などにも使っていますが、その他にも様々な竹細工に使われる竹のひとつでもあります。


竹の丸窓


さて、ところがこの丸窓の竹、実は本来の黒竹の色合いではありません。遠目には黒っぽくなっていますので、一見黒竹のように見えるのですが元々はこのような色合いではなく、長い年月の間に枯れた風合いとなり黒くくすんでいるのです。


風雨にさらされながらも長く使われている竹は、このように経年変色してあたかも炭化されたように黒っぽくなるものもあれば、反対に白っぽくなっているものもあります。また、苔がむしているものもあったり、いずれにせよ一朝一夕には醸し出されない深い魅力があるものです。













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