新登場の白竹蓋付き脱衣籠について

2019年11月12日

蓋付き脱衣籠


あまり見なくなったせいかハッと目にとまる四ツ目編み蓋付きの脱衣籠が新登場しました。近年、白竹の質も思わしくない中でよくこれだけ程度の揃った竹材を使って編み上げているなと言うのが第一印象です。


白竹蓋付き脱衣籠


衣装籠


美しい編み込み。軽くて手触りがやさしく、しなりがあって丈夫という竹ならではの使い心地のよさ。蓋付きでこれだけのサイズでありながら扱いも簡単です。


衣装籠


角物の竹籠で傷みやすい角の四隅はしっかりと籐巻で補強されています。


蓋付き脱衣籠


通気性のよい脱衣籠としてだけでなくお使いの方次第で色々と活用できる竹籠です。見た目にも清々しく涼しげ、季節はずれではありますが竹虎は竹しかありませんのでご容赦ください(笑)、しかし生活様式も大きく変わってきましたので白竹でも今は一年通してご愛用いただいています。


角脱衣カゴ


角物の脱衣籠といいますと今年のはじめから夏にかけて大量に用意させてもらった磨き衣装籠を思い出します。これだけの数を製作する事はなくなりましたので、この写真だけ見ていると昭和初期か?とさえ思ってしまうそうです。新登場した白竹蓋付き脱衣籠は当然沢山作る事はできません、ひとつ、ふたつお使いいただける方にお届けできればと思っています。













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竹四ツ目編みエビラ完成

2019年11月 4日

竹四ツ目編み


エビラ籠とは元々は養蚕農家が蚕棚として使っていた竹編みの平籠の事で、最盛期には今では考えられないくらいの数が使われていました。近くの河原に運んで洗っている様子を何かで見た覚えがありますが、小山のようなエビラの量に驚きました。だから蚕を飼わなくなった現在でも近所の農家さんに行けば必ず一枚や二枚は見つかるものです。


民族資料館の四ツ目エビラ


なので高知の歴史民俗資料館にも多数のエビラが保管されていて前々から気になっていた四ツ目編みエビラを来年に向けて復刻してみたいと思っています。四ツ目編みは網代編みに比べて更に通気性がよく梅干しや野菜干しには適しています、しかし何より古い四ツ目エビラの竹の枯れた風合いが、ずっと忘れられずにいたのです。


竹四ツ目編み


あの竹ヒゴが何度も何度も擦れて磨かれ艶のある光沢になるには一体何年愛用すればよいのだろう?そんな事思う間にすぐに四ツ目エビラは完成しました。


竹四ツ目編みエビラ


思った通りの出来映え、しかし新品の四ツ目エビラなど、もしかしたら日本にこれ一枚かも知れません(笑)。


竹四ツ目編みエビラ


竹四ツ目編みエビラ


木枠に入った青竹の四ツ目を見ると丈割を思い出します。丈割は壁竹とも木舞竹とも呼ばれている土壁の芯に使われていた竹材の事です。丈は10尺、つまり約3.03メートルの長さに割った竹の事で、竹虎では虎斑竹の中でも色付きが少なかったり、キズがあったりする二等以下の竹を使っていました。


温暖化の影響でしょうか?虎竹の色付きが今年もかなり良くありません。丈割の製造も二十年近く前には採算が合わなくなり止めています、二等以下の色付きの無い竹の加工が課題です。














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洗いぞうけ、伝統の竹細工の終焉に

2019年11月 1日

竹職人の工房


ボクは、ちょうどのタイミングでこの世に生まれて来させてもらった。何千年も続いてきた日本の竹文化、代々続く伝統の竹細工、その最後の瞬間に立ち会えるギリギリの時だ。


洗いぞうけ


たとえば、この洗いぞうけ。5尺3寸で編まれていた一升ぞうけより一回り小さく4尺3寸。高知で長い間作られてきた竹細工、何と孟宗竹と淡竹(はちく)で編まれた感激ものの逸品だ。


洗いそうけ


大量の注文に間に合わせるために、もう50年も前からカズラをやめて針金を使ってきた。細く取った竹ヒゴをこの地域では「ネギ」と呼ぶ、家族で営む竹細工は全国的に見ても材料作りは男の仕事だが、ここでもネギを作るのは男達、女衆は編みを担当する。


隣近所が集まって総出してのそうけ作り、材料の竹が運ばれて来た時の話が面白い。なんと一斉にくじ引き大会が始まるのだ。曲りや節間により選別された竹が一本一本並べられて上位に当たった者から好きな竹を使うことができる。素材で籠の出来映えも早さも決まるので想像するだけで職人たちの熱気が伝わってくる一大イベントだったに違いない。


竹籠、そうけ


孟宗竹の口巻は厚く強く、これだけ古くなった洗いぞうけでも抜群の存在感。この口巻の内側は「内縁」、外側は「そら縁」。


竹籠、そうけ


一般的には当縁と呼んでいるが、ここの古老たちは「ふで縁」と言っていた。どうしてふで縁なのか聞くと「ふでるから」、そんな土佐弁聞いた事もない(笑)。


竹籠、そうけ


虎竹も淡竹の仲間なので、どうしても淡竹の風合いには魅かれてしまう。現在、日本には淡竹を巧みに編み込む職人は二人しかいなくなったが、当時はこうして数十人の職人が淡竹と共に生きていたのだ。


竹籠、そうけ、米揚げざる


細い横編みの「ネギ」に対して幅広い縦編みの竹ヒゴは「タツ」。どの大きさのそうけにも籠中心部分の「タツ」には皮付が使われていて「皮タツ」と呼ばれていた。


竹籠、そうけ、米揚げざる


後の「タツ」は皮無の二番、三番、四番...と竹ヒゴが使われる。それにしても「ネギ」を近くで見ると丁寧な仕事ぶり、触ってみると指先に三角形に尖ったヒゴがしっかりと主張してくるようだ。


竹籠、そうけ、米揚げざる


3本の「皮タツ」を挟んで両側にが同じ本数だけ使われるので「タツ」の総数はいつも奇数になる。一升ぞうけには17本、この洗いぞうけには13本の「タツ」が入っている。


竹籠、そうけ、米揚げざる


ボクは、ちょうどのタイミングでこの世に生まれて来させてもらった。こんなそうけが30個一括りになって山のような竹籠達が出荷されていた時代。男達が女達が村全体で竹に向き合っていた残り香だけでも感じられるのは幸せなのだ。














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青物細工、竹籠、竹ざる着々

2019年10月30日

国産竹ざる、サツマ、竹虎四代目(山岸義浩)


青物細工は竹を油抜きすることなく竹素材そのままで籠やザルに編んでいきます。竹の旬がよくなってきて少しづつ来年に向けての製品ができつつあります。

 
青物籠


竹の青さが鮮やかに残っているだけでなく、まだ瑞々しさも残る籠たちが沢山あると部屋の中が心地のよい竹の香りに包まれます。最盛期の仕事場に行くと屋外でも分かるくらいに香り立つ天然のフレグランスも青竹の色合いと同じですぐに飛んで消えていきますので竹人だけの楽しみかも知れません。


竹ざる、サツマ製造


高知は昔から竹細工では有名な地域でしたので鹿児島など日本最大の竹林面積を誇る県との結びつきも古く地元では「サツマ(薩摩)」と呼ばれる竹ざるが編まれています。


籐巻六ツ目かご


竹籠


四ツ目エビラ


実は来年に向けて製作したいものがあって試作の四ツ目平編みが一枚手元にあります。別に新しいものではりあません先人が毎日の暮らしの中で使っていたものを復刻してみたいと思ったのです。すぐに出来るかと思いますのでお楽しみに。
















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古き良き時代の竹アクセサリーたち

2019年10月 9日

竹ネックレス、首飾り


細くとった竹ヒゴで大小ふたつの大きさの玉を編んで繋げた竹ネックレスには白竹、染め竹の二種類があるのです。若い世代の皆様には新しくモダンに見えるかも知れませんが、これらは今では製作される事のなくなった40年以上前の竹細工なのです。


竹ネックレス、首飾り


大きな倉庫の片隅に置かれたまま忘れ去られていたものが、偶然発見されたタイムカプセルのように現れて見る者を驚かせています。


竹ネックレス、首飾り


古き良き時代の日本ではこんな美しく実用的なアクセサリーまでもが作られていたのを思い出します。


竹ネックレス


竹ネックレスの良いところは見た目のやさしさ、身に着けた時の軽やかさです。


竹レトロショルダーバッグ


竹編みのネックレスの他にも当時はこのように太い竹身を球形や楕円形に削りだして制作する製品は数多くありました。


竹レトロショルダーバッグ


先日、竹ポシェットを掲載させてもらいましたけれど大量に作る同じ竹素材から其々バッグであったり、アクセサリーであったりおよそ考えられる身の周りの物は、この竹ビーズで作られていたように思います。


竹アクセサリー


長い竹が水を吸い上げる維管束という細かい孔が、アクセサリーに加工した時にも面白い模様となって現れます。


竹ペンダント


実は竹ネックレスやペンダントなど装飾品は、女性の好みが多用ですから種類が多くてまだまだご紹介できていないものもあるのです。


竹アクセサリー


全て国産、手作り、当時を偲ばせる技術力の高さと竹がバリバリ元気だった頃を反映してか作り手の心意気を感じるものが多いのです。今では到底できるものではない竹製品はこうした内職さんたちに支えられていました。
















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45年の月日を経てレトロな竹ショルダーバッグ、竹ポシェット

2019年9月28日

竹ショルダーバッグ


古い倉庫から奇跡的に発見されたレトロバッグを色々とご紹介させてもらっています。型崩れを防ぐために中に入れられている詰め物には今からちょうど45年前の新聞が使われていましたが、その当時に多くの女性方に支持されていたバッグたちなのです。


竹レトロショルダーバッグ


自分もハッキリ覚えています、竹虎本店が開店したのは1970年(昭和45年)ですから店内にはこのようなショルダーバッグ、ハンドバッグ、クラッチバッグなどがズラリと並べられていました。


竹レトロポシェット


観光バスでやって来られたお客様がバッグの前で黒山の人だかりです、当時はバッグだけでなくベルトなどもありましたしネックレス、ブローチといったアクセサリー類も竹製のものが驚くほど沢山のバリエーションだったように思い出します。


竹レトロポシェット、竹ビーズ


そんな多くの竹製品のひとつに竹ポシェットもありました。ラグビーボールのような形に削られた竹の中心には穴が開けられていて紐で繋げてバッグに作り上げています。


竹レトロポシェット


昔の製品がこのような良い状態でそのまま目の前にあるとは、本当にタイムスリップした気分でする


竹レトロポシェット


自分達にしてみれば懐かしく見慣れた品のひとつでも多くの方は存在すら知らず新しい感覚で竹を見ていただけるかも知れません。海外で作られたものならいざ知らず、40年、50年前に日本の竹で日本の職人たちが生み出しお母さんやお婆さんの世代が愛用した竹なのです。













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続・60年、感動の箕作り職人

2019年9月23日

カズラ箕


型や出来映え全てにおいて非の打ちどころのない箕ではあります。ただ、だからこそ只一つだけ気になる所がありました。最後の仕上げの縁巻にビニール系の紐を使用しているのです。


重ねた箕


もちろん大量に製造していますので切れることがなく管理を容易で扱いやすいビニール系の紐を使うのは無理はありません。これ程の竹細工なら最後の仕上げまで昔からそうであったようにカズラで縛るのが一番ですが、そもそもカズラのような山の素材を集める職人がいなくなりました。


竹箕職人


しかし、この箕を見れば見る程に残念でなりません。そこで竹虎の袖垣に使用している四万十カズラで縁巻をお願いする事にしたのです。


四万十カズラ


職人さんはカズラの質をとても気にしています、今まであまり良い素材を使った事がなかったのかも知れません。あまり太いと使えませんし、均一の太さで質がよくないと細工の途中で切れて仕事にならないのです。竹虎のカズラは風通しのより天井裏に数年寝かしてあり格子を縛らねばならない自社製品にも問題なく使用しているので箕の細工には絶対使えるはずだと自信はありました。


カズラ箕


カズラの質が良かったせいか、予定の倍の数が編み上がりましたが、やはり箕はこうでないといけません。最後の竹製箕らしい最高の品の完成です。













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60年、感動の箕作り職人

2019年9月21日

箕


最後の箕作り職人のいる日本に感謝したい気持ちでいっぱいです。たまたま写真には4種類の箕しか写していないものの本当は5種類の大きさが一番大きなサイズから順番に入れ子となりキッチリと収まっていて、まるで工業製品でも見るかのような出来栄えです。


箕職人


今では竹を伐って運んでくれる業者などいません、自分達で竹林に入り竹を選び伐採し運び出してくる労力だけでも大変なものです。しかし、60年黙々と毎日この箕だけ編み続けて来ました、今日も当たり前に竹と向き合うだけ。まさに本物の職人です。


箕、竹ヒゴ


長い竹ヒゴを6枚剥ぎにして編み込みます。昔ながらの職人は竹を無駄にしません、これだけ使いきってくれたら伐られた竹も本望です。竹が喜んでいます、この工房に来て感じる心地良さや安堵感はきっとこのせいだと思いました。


箕網代編み


「この道一筋」とか良く言われますが、箕ばかり数十年編んできた職人に言葉もありません。作り続けて来たという事は注文があって使われ続けてきたと事の証です、つまりは作り手は使い手があってこそなのです。


箕裏面


農具や漁具として編まれた実用的な青物細工は使い手が竹を鍛えて続け、作り手が応え続けてきた歴史です。だから伝統の竹細工は美しく価値があります。この箕にも裏面の両端の傷みやすい部分には力竹を入れて補強されています。


箕先


そして、これですコレ!何と言いましてもこの箕の素晴らしさは箕先にあります。一目で技術の高さを知らしめる言わば職人の見せ場、最近はあまり見ないだけに惚れ惚れとしてしまいます。


箕の在庫


この箕の生産量を聞くと嘘のような数の多さに唖然とします。それでも7~8寸の真竹をトラック何台も使っていた当時からすれば随分と少なくなったそうです。

 











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生活の道具だったスズ竹行李

2019年9月17日

修理した古いスズ竹市場籠


使い込まれたスズ竹市場籠を修理させてもらいました、この色合いからすると随分と長くご愛用いただいているようです。スズ竹は丈夫で粘りのある竹材ですが思い荷物をいつも入れて持っていると持ち手と底の四隅の角がどうして傷んできます。良くご覧いただきますと両端の底近くに真新しいスズ竹ヒゴが入っているのがお分かりいただけると思いますが、その部分が手直しされた部分です。


スズ竹弁当箱


スズ竹と言うと強さとしなりがある事から市場籠の他にお弁当箱として多用されています。毎日の持ち運んで使うものなので気を使わずに扱えるというのが一番楽で支持されているところだと思います。


スズ竹行李


このような弁当箱、買い物籠ばかりが目立つスズ竹製品です。しかし、プラスチックケース等が一般的にではなかった時代には衣装籠として大量に製造されていました。


スズ竹行李、衣装籠


今では作る職人さんが少なくなり、見る事もなくなったスズ竹行李には色々なサイズがありました。昔の家では各家庭の押入れを見れば何個かは、このようなスズ竹製か柳行李があって着物など衣類が仕舞われているのが珍しくありませんでした。


古いスズ竹行李


資料館で拝見したスズ竹行李には持ち主の名前と「沖縄行き」と文字が直接書かれていて、旅行の荷物入れや運搬用にも使われてきた事が分かります。つまり、現在見るようなかしこまった品ではなく日常使いする庶民の道具だったのでした。何とも豊かで贅沢な古き良き日本を見たような気分です。



 












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虎竹井戸蓋

2019年9月14日

井戸蓋


「担いでいるのは井戸の蓋です」そう申し上げても最近では井戸は見かけないし蓋といっても一体どのようなものなのか知らない方が多いので、井戸蓋とは何か?この竹をどう使うのか?疑問がいっぱいかも知れません。


今では随分と少なくなったものの自分の小さいし頃には虎竹の里にも普通にあちらこちらに井戸がありました。母や祖母が井戸水を大きな金属製のタライに汲み上げて洗濯板を使うのは毎日の生活の光景でした。家庭にあった井戸は言ってもそれほど大きなものではありせんでしたし水を汲みあげる手押しポンプが取り付けられていたように思います。竹を棕櫚縄などで縛って簾のように編んだ井戸蓋などは使われていませんでした。


古い井戸蓋


井戸蓋の写真を見てもらうと「ああ、なるほど」とご存じの方もいるでしょうし、どのような物かご理解いただけたかと思います。担いでいる竹の長さをご覧いただいてお分かりのように今回作らせてもらった井戸蓋は少し直径の大きな井戸に使うのだと思います。


しかしお客様によってはまだまだ大きなモノをご要望いただくこともあり、庭に沢山の鯉が泳ぐ池一面に井戸蓋のような設えをされる方もおられ3メートルを超える長さの太い孟宗竹を極太の棕櫚縄で縛って繋げたものを製作した事もあります。この大きさになるとちょっとした竹の筏のようでした。


そう言えば小学校の頃に孟宗竹で筏を組んで海で遊ぶのが流行った事があります。一つの筏に7~8人が載っていたと思いますが、雨の日でも傘をさしてまで漕ぎ出していましたから余程楽しかったのだろうなあと懐かしく想いだしています。














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