希少な国産の竹串

国産竹串


大きな器に炊きたてのご飯と共に入れられた数種類の焼鳥は、まさにこれから竹串を抜いて焼鳥丼にしてお客様に出されようとしている所だ。美味しそうな焼き目、こだわりの店主の気迫あふれる仕事ぶり、炭の香り、幸せな煙のたちこめる店内だが、竹串に注目される方は少ないかも知れない。




日本人が竹を忘れていると話す事があるけれど、このような串や割箸など含めて食に関わる道具には竹に代替えできない物も多い。だから竹串も、かつてはこのような竹工場で何人もの職人さんが関わって大量に作られていた時代があった。それぞれの仕事に熟練の方がおられて、見事な手さばきには惚れ惚れしたものだ。


孟宗竹の竹林


時は移り、日本の竹林では竹が伐採される事さえも随分と少なくなってきている。指先に摘まめる程の細い竹串も、実はこのように広い竹林から運ばれてくる、直径が10センチを超える大きな孟宗竹で製造されているのだ。


国産竹串


しかし、海外からいくらでも輸入されている竹串を、そこまで国産にこだわる必要もあるのだろうか?そこに店主から電話がかかってきた、自分の使う炭を知りたくて高知の山奥にある窯を訪ねるような方だ。この炭窯の主も面白いが、少年のように声を弾ませる店主も面白い。このような方がいるのなら、竹串職人も少しは報われるのだろうと思っている。



竹の鬼おろし、雑誌「モム」に掲載

雑誌「モム」


日本の手仕事に注目した雑誌「モム」さんに竹製の鬼おろしを掲載いただいた。まさに、これから冬の寒さもピークを迎えようとする時でもあり鍋料理を囲む機会も多いのではないだろうか。一年通して重宝する鬼おろしだけれど、やはり大根はの旬は冬、美味しさを満喫できる季節だ。


竹製鬼おろし


シャキシャキ新食感の大根おろしと言っているけれど、本当に初めてお使いの方は今で味わった事のないサラダのような大根おろしに驚かれるかも知れない。竹は、他の木材などに比べても硬質で、鬼歯にするのに適している、使ってみると分かるけれど、大根が面白いようにザクザク摺り下ろせるから、さすが竹だと感心する。


鬼おろし鍋セット1


鍋のセットにも当然入っている竹製鬼おろしだが、単体で使うよりは、やはり竹皿とセットが断然使いやすい。竹皿をあまり深くすると、今度は収納に不便になるので現在の形になっているものの、実際に使うとあれよあれよと言う間に大根が摺れて一杯になる。沢山摺り下ろした大根をタップリ使って、美味しい料理で温まっていただきたい。





手間いらず簡単、ぽかぽか温まるヘルシー蒸籠料理

国産檜蒸篭


台所で湯気が立っているのを見ると何となく安らいだ気持ちになるのは自分だけだろうか。寒い季節になると人気の蒸籠だが、どうして多くの方にご支持いただけているかと言うと、やはりその手軽さ簡単さからだと思う。


国産檜蒸籠


肉でも魚、野菜などお好みの食材をそのまま、あるいはカットして入れて蓋をして蒸し上げるだけだ。食べごろは、蒸し時間は食材によって異なるけれど、竹串を刺したり(自分は竹箸でそのまま突いたりするが)すれば分かるから初めての方でも失敗はない。


国産檜蒸篭


ただ、いくら短時間で簡単にできるからと言っても美味しくなければ意味がない。ところが、この蒸籠料理は食べ物の味をそのまま堪能できて本当に美味しい。おすすめは馬路村農協さんのポン酢しょうゆだけれど、最近はもっぱら「組合長」と言う赤ラベルの物を気に入って使っている。これを付けて頂くと、野菜などでもいくらでも食べられそうだ。


セイロ料理


健康に気をつけておられる方がいたら、更にこの蒸籠の素晴らしい点をお伝えすると、油を使わず蒸気で調理するので非常にヘルシーだ。ダイエットされている方にもオススメしたい料理と言える。


杉蒸篭


このように、お手軽・美味しい・ヘルシーと三拍子揃った蒸籠料理には、本格的な国産檜蒸籠から、初心者の方にも好評の杉蒸籠まで色々とある。


キッチンペーパー


インターネットで見ていると色々あって迷ってしまいそうだが、お二人で使うくらいなら、蒸籠18cmサイズが2段になったタイプか定番だ。IH対応鍋つきセットがあるので、これさえあれば今夜からぽかぽか温かい蒸籠料理をお楽しみいただけます。





超特大わらいずみ

わらいずみ(飯つぐら)、竹虎四代目(山岸義浩)


先日の30年ブログでは超特大の国産熊手を製作したお話しをさせてもらったけれど、本日は超特大のわらいずみだ。わらいずみ、と申し上げてもご存知ない方も多いかと思う、現在ではお鮨屋さんで見かける事があるくらいのレアな生活道具となっているからだ。ところが、保温ジャーなどが出来る前は、炊いたご飯を冷まさないように藁で編み込んだこのような蓋付き容器に入れていたのだ。


わらいずみ(飯つぐら)


飯櫃入れとか、飯つぐらとも呼ばれていて、ご飯を少しでも温かく美味しく食べようとした先人の知恵を思ってしまう。しかし、このサイズはどうだろうか?かなり大きなお櫃が入れられそうだけれど、ここまで大きなわらいずみは、さすがに初めてだ(笑)。




どんな風に編まれていくのか関心のあられる方は、職人の手仕事を動画にしているのでご覧ください。


猫ちぐら


最近寒くなってきたので、ご自宅のペットが猫ちゃんハウスを良く使っているという方もおられるかも知れない。色々な素材の物がるようだが、元々猫ちぐらと言って藁で編まれたものが古くから日本にはあった。これなど、わらいずみと同じ技法で作られている。


わらいずみ(飯櫃入れ)


直径が大きな特別サイズだけに持ち手の藁縄も長めにして取り付けてもらった。


わらいずみ編み込み


しっかりした編み込みは、超特大サイズでも変わる事がない、良く見ると藁の色合いが、まだ青く残っているものがある。


わらいずみ(飯櫃入れ)


竹はイネ科なので、実はわらいずみは親戚のようなものだ(笑)。竹の青さが落ち着いた色合いに経年変色するように、わらいずみの微かな青さも時間と共に薄らいでいく。



いよいよ20日まで、第四回竹虎インスタキャンペーン

#竹虎グラム、第四回竹虎インスタキャンペーン


竹虎インスタグラムには、お陰様で連日沢山のお客様にご覧いただき、投稿もいただけるようになっている。皆様、本当にありがとうございます!生活の中で、どのように竹を楽しまれているか?自分達もいつも知りたいと思っているので、それぞれ方が、それぞれの場所でご愛用いただいている様子を垣間見る事ができて楽しいし、少しはお役に立てていると思うと嬉しくなってくる。


#竹虎グラム、第四回竹虎インスタキャンペーン


そこで、第4回目となる竹虎インスタキャンペーンを9月から開催していて、いよいよ来週の20日(月)が最終日となっている。投稿には、@taketora1894、#竹虎グラム、#第四回竹虎インスタキャンペーンのタグをつけてください。


#竹虎グラム、第四回竹虎インスタキャンペーン


竹製品や竹細工に馴染のない方も多いと思うけれど、竹虎ウェブサイトのインスタギャラリーでは、ジャンル別にもご覧いただけるので興味のある竹籠やザルの使い方のアイデアが見つかるかも知れない。


やさい畑


今回のキャンペーンでは、雑誌「やさい畑」さんにも大きく掲載された竹製鬼おろしが、抽選で受皿とセットで3名様に当たる。まさに、寒くなるこれからの季節に大活躍する逸品なので、インスタ投稿を考えられている方は今がチャンス!お待ちしています。





#竹虎グラム、第四回竹虎インスタキャンペーン

竹弁当箱、インスタプレゼント


竹虎では「竹のある暮らし」を多くの方に共感いただいきたと思って、インスタグラムを活用させてもらっている。竹虎グラムとして開始してから、本当に沢山の皆様からご投稿いただく、竹を使ってこんなに楽しく、アイデアに満ちた活用方法をされている事に驚くと共に社員一同心から感謝しています。


そこで、今までも何度かレアな竹籠などが当たるキャンペーンも開催させていただき好評だったので、久しぶりに第四回竹虎インスタキャンペーンをスタートさせる事にした。今回の企画では、これからの季節に嬉しい竹製大根おろし(鬼おろし)と鬼おろし竹皿のセットが3名様に当たる。


蒸篭インスタプレゼント


竹の弁当箱や蒸篭など彩ある食材で目移りしてしまうが、このようなご投稿は綺麗でワクワクするというだけでなく、別の皆様がご購入時の参考になると思うので各商品ページにも対象商品に関連するインスタグラム投稿が表示されるようにしている。


梅干しざるインスタプレゼント


梅干しざるも圧巻ではないだろうか。このようにご愛用いただくお客様の様子は、皆様だけでなく竹ざるやエビラを編む職人自身にも刺激になっていて有難い。


虎竹花籠インスタプレゼント


最近、少しづつ人気を取り戻しつつある虎竹花籠も、ご投稿から実際の使用感が伝わり、お部屋がどんな風に変わるのか分かりやすい。今回のインスタプレゼントの締め切りは11月20日まで、是非ともInstagramで「@taketora1894 #竹虎グラム」のキーワードで、ご投稿お待ちしています。


賞品の竹製鬼おろしがどんなものなのか?もし、ご存じない方がおられたら下に掲載しているYouTube動画をご覧ください。今まで味わった事のない、シャキシャキ触感に感激するかも知れません。





名脇役、虎竹ランチョンマット

虎竹ランチョンマット


本日は、日頃あまり目立たないけれど地味な人気がある名脇役をご紹介したい。それは虎竹ランチョンマット、それぞれの椅子の前に一枚置いておくだけで、楽しい食卓が更に何倍も美味しく豊かな時間にしてくれる。


虎竹ランチョンマット


この虎竹ランチョンマットには、サイズが(大)(中)(小)と3サイズあって、お使い頂く方によってキッチンだけでなく様々な使い方ができそうだ。


虎竹ランチョンマット


このように、クルクルと巻いたこの形にすればコンパクトで、持ち運びにもかさばらないし便利だ。アウトドアでこのような竹のマットがあればテンションが上がる。


虎竹ランチョンマット


虎竹ランチョンマットというからには、どこかに特産の虎竹を使っているはずだとお思いの方、その通りです。両端と、途中のアクセントに入れている少し幅広の竹ヒゴに虎竹が使用されている。


虎竹ランチョンマット


細い丸竹ヒゴは渋い色合いに染めているので、運ばれてくる食事でも何でも、マットの上に置かれる主役を上手に引き立てる名脇役として地味な人気があるのだ。



竹製鬼おろしで、摺り下ろしリンゴヨーグルト

竹製鬼おろし、大根おろし


竹製鬼おろしの素晴らしい点をいくつかご紹介したいと思う。お客様から頂いている沢山のご感想などからもこのような特徴があるので、もしまだお試しいただいていない方には是非オススメしたい(笑)。


まず、食材の美味しさを引き出すという所だ、たとえば大根や山芋を鬼おろしでおろすことで、食材の風味や食感が引き立ち、サラダであったり、焼き魚であったり、トロロうどん等に様々な料理で美味しさが楽しめる。


摺り下ろしリンゴ


以前にリンゴを摺り下ろしてヨーグルトに混ぜて食してみたことがある。普通の大根おろしと比較して、ギザギザ歯の竹製鬼おろしは水分が少なく出るため、リンゴでもその甘みや栄養分を余すことなく味わえる。


竹製鬼おろし持ち手


職人の丁寧な仕事が見られる鬼おろしだが、似たような製品でも持ち手の形状が違うものがある。竹虎では、しっかりと握って力を入れやすい平板タイプをオススメしている。実際使ってみると、摺り下ろす素材によっては結構強く握ったほうが良い場合もあるのだ。


摺り下ろしリンゴ、鬼おろし


この摺り下ろした瑞々しさはどうだろうか?硬い特性を持った竹材ならではの使い方と言える。


摺り下ろしリンゴ鬼歯形


リンゴに竹歯の跡がクッキリだ!リンゴなどの場合には、手前に引くようにおろすことで、力を入れずに効率的におろせるため、使いやすく初心者から上級者まで幅広い皆様にご愛用いただいている。


摺り下ろしリンゴ


摺り下ろしリンゴヨーグルト


今回は摺り下ろしリンゴを作った事をご紹介してみたが、意外なところでチーズなどの食材をおろす際にも活用されているお客様もいて、食事のバリエーションを広げることができる。


摺り下ろしリンゴヨーグルト


日本で昔から馴染のある自然素材の竹の美しさと共にホッとする感心感もあり、台所に置いておくだけで雰囲気が引き立つのがいい。小さな鬼おろしを通じて、ご家族や友人と楽しい食事の時間を共有し、料理を愉しむことができるのだ。





わらいずみ職人の仕事

わらいずみ、飯櫃入れ、竹虎四代目(山岸義浩)


わらいずみを知る方は案外少ないのではないかと思っている。飯櫃入れとも言う事があるので、そう聞くと一体何に使うのかさえ分からなかった人でも、おぼろげに用途は想像がつくのではないだろうか。昔は今のように保温機能の付いた炊飯ジャーなど無かったので、炊いたご飯を保温するための道具が必要だった。そこで、熱を逃がしにくい藁を編み込んで作る、わらいずみが活躍していたのだ。


わらいずみ職人


小さい頃に親戚の農家に行くと、囲炉裏端に煤のついたわらいずみが置かれていたのを良く覚えている。思い起せば小さい頃には、近所の田んぼにには稲刈りした後の藁を田んぼに干していたり、積み重ねたわらぐろが普通にあった。本当に身近な素材だったから、様々な生活道具に使わていた。自分の場合はあまりに普通すぎで見逃してがちだけれど、縄の素材が藁だった、これは現在でも竹皮草履の鼻緒の芯としても使われている。


藁打ち木槌


さて、この藁をわらいずみ等の生活道具に活用する場合、まず柔らかくして使いやすくする必要がある。この藁打ち木槌は、そのための物で藁をまんべんなくトントン叩いてソフトにしなやかにしていく。竹皮草履の場合には専用の藁打ち機械があるので、関心のある方は動画でご覧ください。


わらいずみ、飯櫃入れ


実は竹はイネ科なので、藁とは親戚のようなものだ。美しい竹細工には良質の竹材が必要不可欠だけど、同じようにわらいずみにも適した藁素材が必要で、職人は山間部の田で育ったもの、海沿いのものなど色々使い比べて今に至っていると言う。


わらいずみ製造


完成まではまだまだ日数を要する、わらいずみの製作の様子をYouTube動画でご覧いただけるようにした。地道な手仕事を是非ご覧ください。そして、今度お鮨屋さんに行かれる事があったなら、カウンター越しに大将の手元に注目してみてください、きっとこのわらいずみが置かれています。





漆塗装の国産竹カトラリー

漆仕上げの竹フォーク、竹ナイフ、竹スプーン、竹カトラリー


竹箸はじめ、竹スプーン、竹フォーク、竹ナイフなどのカトラリー類までも無塗装で仕上げて欲しいと言うご要望を頂戴する事がある。自然志向の方には、せっかく環境に優しい天然の竹を使用しているのに、ウレタン塗装などしてしまうともったいないと感じられるようだ。しかし、竹虎にある竹箸、竹カトラリーは全て国産だから、防虫剤や防カビ剤など一切使用せずに製作している。従って、竹素地のままだと実は管理が非常に難しい。




お客様がご家庭で使用される場合にも、無塗装だと竹繊維に食材や調味料の色が染みこむ事もある。何より竹の場合はカビが心配だ。季節によっては加工している間にもカビが生えてダメになる半製品が、それこそ山のようにあるくらい、竹はデリケートな素材だと知っておいてもらいたい。


漆仕上げの竹フォーク、竹ナイフ、竹スプーン、竹カトラリー


ただ、やはり過敏症の方で、どうしても無塗装でないとお使いいただけない方もおられる。そのような場合には無塗装よりは、漆仕上げをオススメしている。白っぽく見えるウレタン塗装した通常の竹カトラリーに比べ、ウレタン加工する前の素地に漆を塗布したものはコゲ茶色の渋い色合いになる。塗っては乾かし、塗っては乾かしと言う工程を4回も繰り返すが、この季節は湿度が高く比較的仕上がりは早いので、お客様には喜んで頂けそうだ。