さぴあ 2008年4月号

雑誌掲載
環境ゼミナールのコーナーで使わないのはもったいない!と竹の利用について、竹酢液や竹炭、竹の家具などが紹介されています。現在、環境問題への関心が高まっており、竹の利用が見直されています。環境に優しい竹製品でエコ活動を行いませんか。
さぴあ 2008年4月号

サッピクスecoクラブ
環境ゼミナール№21
使わないのはもったいない!

昔の人は、木や草、石など様々な自然素材をくらしの中に取り入れていました。今回は、その自然素材の中でも○○に注目。その○○とは?

何からできている?

これらは何でできているでしょう?
実は、全て「竹」を使ってつくられた製品です。今ではあまり見かけない竹馬や竹とんぼなどの遊び道具、そして、ざるやほうきなどの日用品にも竹が使われていました。竹の軽くて強い、伸び縮みする、細くて加工できるという特徴をさまざまな場面に生かしてきました。また竹の皮は、乾燥防止、抗菌のはたらきがあることから、食べ物を包んで保存に利用。さらに葉や地下茎は薬(漢方)として生まれ変わります。むだなく全てを利用できるところも竹の特徴です。

竹がピンチ!

しかし、その竹に今、大きな問題が起こっているのです。1960年代以降、日用品にはプラスチックなどが使われるようになり、竹は使われなくなっていきました。またタケノコは、外国から安く輸入されるようになりました。その結果、竹林は手入れをされなくなり、たちまちうっそうそした竹やぶになってしまったのです。暗くなった竹林では下草が生えず、根が張らなくなる(竹の地下茎は土の浅いところにしか広がらない)ため、水をたくわえることができなかったり、土砂崩れが起きてしまったりという問題が起きています。生き物たちのすみかもうばわれてしまい
ます。

竹をじょうずに利用しよう

そこで、竹林を管理する取り組みが行われています。そのひとつが、「竹林の里親制度」です。市民が竹林の里親になり、自分たちの住む地域の竹林は自分たちの手で守っていこうというもの。持ち主のかわりにボランティアが、増えすぎた竹を切り出すなど、管理を行います。地域の人がふれあう良い機会にもなっているとか。
また、竹の優れた点に注目して、積極的に利用しようという動きが見られるようになりました。利用することも、竹林を守るために大切なこと。例えば竹炭。竹炭は、昔は燃料として使われていましたが、においを消したり、湿気をすったりする効果が注目され、家の中に置いて利用する人が増えています。他にも、ご飯を炊くときにいれるとふっくらと炊きあがるともいわれています。また、竹炭を焼くときに出る煙を冷やして取り出した、竹の成分がつまった液体「竹酢液(ちくさくえき)」も注目されています。植物に病害虫がつくのを防いだり、部屋のにおいをとるのに使われるほか、人間の肌にも良いといわれていて、お風呂に入れたり化粧水としても利用されたりもしています。最近では、家具などにも竹を利用したものが増えています。あたたかみがあってじょうぶだと人気が出ているようです。

利用しなきゃ「もったいない」

竹は私たちの生活に役立つ優れた特徴を持っています。切っても、またぐんぐんと育っていく竹。こんな自然の素材を使わないのはもったいないですよね。自然素材の利用には、昔の人の知恵がたくさんつまっています。その知恵を今のわたしたちの生活に活かすことも「エコ」の第一歩かもしれません。


(雑誌「さぴあ 2008年4月号」より転載)

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