竹楽(ちくらく)

総伐り竹林


「こ、これはっ......!?」


思わず立ち止まって見晴らしのよいところまで移動してみたがです。大分県竹田で出くわした竹林の光景、とにかく総伐り、竹林の竹という竹を伐り倒しているようです。道路工事の現場などで一度こういう光景を見たことがあるがですが普通の山では見ることはあまりないのです。


竹楽


「一体、何に使うがやろう?」


不思議に思いよりましたが町に貼られちょったポスターで合点がいったがです。実はここ竹田では毎年「竹楽(ちくらく)」と言うて、竹灯籠で町をライトアップするお祭りをしよります。ああ、そう言えば聞いたことがあるちや、一回来たいと思うちょりました!どうやら、この竹楽に使う竹を伐りゆうところやったみたいです。


地元の関係の方に聞くと、なんと2万本の竹を使ういいますきに、こりゃあ、まっことスゴイお祭りに違いないき、さぞかし幻想的で美しい灯りやと思います!毎年11月に開かれゆうとの事、今年は行けたらにゃあ、と思うちゅうがです。


温泉かごの仕事場

温泉かご


「温泉かご言うたら懐かしいねえ...」


ご年配のおばさんが目を細めて話てくれるがです。温泉籠は、湯かごとも呼ばれて、主に温泉場でタオルなど身の回りの物を入れて使われよった籠です。今では温泉場というよりも普通のご家庭で野菜かごやマガジンラック、小物入れとして使うていただくことが多いと思うがです。いえいえ、もちろん、全国の温泉地などから数十個単位のご注文をいただくこともありますきに、まだまだ現役で愛用されよります。


前に、ご自分のお母さんが竹職人でその仕事を小さい頃から横で見て育って、自分自身も竹職人として熟練の腕前となられちゅう方にお会いさせてもらいました。ずっと受け継がれてきた竹編みの技、派手さは無いけんど生活の道具としてしっかり地に足のついた力強さを感じる竹の道具。仕事場に座らせてもらいながら、まっこと(本当に)エイ、まっことエイ、これからも、ずっと受け継がれてもらいたいにゃあと、つくづく思うがです。


蒸籠が雑誌「maria」に掲載

雑誌maria


それにしても、この雑誌はスゴイちや。正直言うて初めて見させてもらいましたけんど、これほど小さい子供達がファッショナブルに決めちゅう写真はあんまり無い事ないですか?雑誌「maria」、まっこと、小学校に上がる前の子供達もおりそうなちや。けんど、あなどれんきにゃあ、こじゃんと(とても)お洒落して大人びて見えるし、何と言うたち格好がエイぞね!


ワシんくの田舎道では見たこともないけんど、都会の小ぎれいな街角には本当にこんなちびっ子達がおるがやおにゃあ。おっと、そうじゃあ、そうじゃあ、このファッション誌に、ほいたら何が掲載されたかと言いますと、実は簡単調理でとってもヘルシーな蒸し料理が楽しめる蒸籠が掲載されたがです。お洒落も健康あってこそぜよ。油も使わずに調理して美味しく沢山食べることのできる蒸籠で、野菜もモリモリやって元気にバシッときめて街に出て行っとうせや。


安倍川の祖父

竹職人


静岡県の安倍川は江戸時代は交通の要所やったきに、大きな荷物、小さな荷物、色々な荷物を運搬する今でいうコンテナとして竹籠が重宝されて、かなり編まれよったみたいです。節間は長くはないものの、粘りがあり強い竹が多いと聞きますきに、遠い昔には、さぞかし竹職人さんも沢山おったがやろうにゃあ。


土手のすぐ下に工房を構えられちゅう竹職人さんに、まっこと(本当に)久しぶりにお会いさせてもろうたがです。毎日、毎日手先を使う仕事をしゆうきやろうか?まだまだ、こじゃんとお元気そうで嬉しゅうなってきます。


「安倍川と言っても知らない人は多いけど、安倍川餅の安倍川だよ。」


「ああ、あの安倍川餅ですか!」


ここが発祥の地と教えてもろうたがです。だんだんと、あかね色になってきた夕刻時、一緒に土手の上に立って川の向こうを眺めよったらフワッ~と気持ちのエイ風が頬をなでていくがです。


安倍川


ゆったりした河川敷の遠くに見える木々の方から子供達の楽しそうに遊ぶ笑い声が微かに聞こえてくるきに、ふと振り返ったら、


「ありゃあ?おじいちゃんかよ?」


職人さんの姿に一瞬、祖父が重なった気がして、びっくと心がぬくうなったがぜよ。高知から、こじゃんと(とても)離れてここまで来たけんど、まっこと竹を訪ねて歩くいう事は祖父の足跡を訪ねるいう事やと、つくづく思うがです。


大満足の虎竹額縁完成

虎竹額縁


どうですか、この出来映え!思わず笑みがこぼれる虎竹額縁ぜよ。別注サイズで横幅を広くして迫力も満点!この額には筆文字をいれて展覧会に出されるそうやけんど、こりゃあ、作品が映えると思うちや。この額縁が飾られちゅう前では会場に来られたお客様がどんな顔をしよりますろうか?足をとめて作品の鑑賞はもちろんですが、「この、額縁は一体なんだろうか...?」いうて、しげしげと眺めやあせんかにゃあ。


額縁


虎模様の表皮を巧く活かして、ひとつ、ひとつのパーツを丁寧に貼り付けて創られた額縁ちや、まっこと職人さんの腕にはため息がでますぞね。こんな作品をお届けできるち、お客様はきっと大満足してくれるろう。喜んでいただけちゅう顔が思いうかぶだけで、なんか、こう誇らしい気分ながです。


黒竹のハエ

黒竹

黒竹の山と言うたち、黒竹が生えているのでは無くて黒竹を切り揃えて交互に積み込んだ山の事ぜよ。この山をワシらあは「ハエ」と呼びますけんど、このハエに積まれちゅう黒竹はこれから内職の職人さんところでガスバーナーで炙られて、1本1本真っ直ぐに矯め直しの作業をして、それぞれ細工用とか加工用、内装用の竹として生まれ変わるがです。


そして、こんな黒竹は虎竹縁台の座面に並べて使われたり、黒竹パーティションになったり、小さいモノでは黒竹筒箸箱とか、そうそう、ワシのイチオシ商品でもある黒竹アフタヌーンティーセットのティースタンドになったりするがです。ええっ?アフタヌーンティーセットち、何ぜよ?そう思われた方はコチラの動画をどうぞ!



シダ編み籠

シダ籠


虎竹の古里、焼坂の山は良質のシダが採れるので子供の頃は小遣い稼ぎによく来たものだと、地元のお年寄りが話してくれました。ええっ?シダは知っちゅうでしょう?竹虎にもあるシダ編み食器かごに使うちゅう材料ちや。そうそう、山道あるきよったら何ぼじゃあちあるがやけんど、茎がスッーと長く伸びたものでないとカゴを編むにしても大きなサイズのものが編めないのであまり値打ちがなかったようです。


シダ


ほんで、そのシダをどうするかと言いますと、なんとシダ屋さんという所が当時はあってから大きな束にして採ってきたシダを重さを計って買い取ってくれよったそうです。今では、まっこと考えられんことやけんど、そのシダ屋さんは2軒もあったと言いますぞね。高知の歴史民族資料館にシダのかごが展示されちょりましたし、昔は家庭で愛用されていて、こじゃんとシダのカゴが作られよったという証拠やと思います。


けんど、このシダは水切れが抜群にエイし湿気に対する耐久性も最高やき、プラスチックや何じゃあ無い時代にはそれこそ台所の花形選手やったに違いないがぜよ。まあ、ゆうたら往年の大スターというところやにゃあ。


心なごませる竹炭

黒編み竹炭かご


竹炭用に黒染めの竹籠を作ってみましたけんど、できるだけ簡素に、けんど、どんなお部屋にも似合うインテリアを邪魔せんように思うてシンプルな形に工夫してみたがです。ほいたら、どうですろう?こういうオフィスで使うてもろうたち、もちろん、ご家庭じゃあち、なかなか結構いけるがや、ないろうか?


炭は昔から神社などに多用されていて、消臭や調湿の他にも何か心をなごませるモノがあるようちや。ほやき、最近は竹炭(バラ)だけでは無くて竹を自然の姿そのままに焼き上げた飾り竹炭などが人気ながも。竹炭そのものを見て楽しんだり、オブジェとして、インテリアとして活用していただきゆう事やと思います。まっこと仕事場にもご家庭にもピッタリながぜよ。


納屋で明日の日本を語る

納屋会議


ここは高知のお隣は徳島県、のどなか田園風景がひろがる中の、とある農家さん宅。農作業の機械が置かれた納屋にはテーブルが置かれちょって、椅子も20脚近く用意されちょります。片隅にはデスクから本棚まであって、なるほど、ここはさしずめ大人の秘密基地やろうか?


納屋には、びっくと(少し)似つかわしくないスーツ姿の方や、まだこの間まで学生さんやったみたいな若い方、行政の方やら、研究者の方まで、まっこと(本当に)色々な方が集まってこれからの地域の発展を語りゆうがやき、こりゃあ、熱いぜよ。


特に今日のテーマは竹と農業やきに、ワシもこじゃんと(とても)興味があるがです。竹と農業がどう関係しちゃあるかと言いますと、実は竹をパウダーにして土壌改良剤として使うたら驚くような結果が次々と現れちゅうとの事です。竹は3ヶ月で親竹と同じに成長してものすごい生命力で毎年、毎年どんどん生えるエコ素材やきに、この竹を使えるとしたら竹にとっても、人にとっても、こんな有り難い事はないがぜよ。


作物がものすごく大きくできる、糖度が増す、しっかり根を張り丈夫にできる、などなど面白い事例がいっぱい出てきます。そう言うたら虎竹の里でもワシの子供の頃には畑に竹の葉をまいたりしちょったにゃあ...。


焼き芋


おっと、ストーブの焼き芋が食べ頃になっちゅうみいたぜよ、さすが徳島、鳴門金時やろうか?ホクホク、アツアツ、まずは難しい話はおいちょいて、これこれ、焼き芋じゃ。


虎竹買い物かご

家庭画報


昭和30、40年代言うたらワシの子供の頃ぜよ、懐かしい風景が頭によぎるぞね。温かい家族があって、近くに優しいおんちゃんやおばちゃんがおって、いっつも遊びに来てくれるお兄さんやお姉さんもおって。土間は今と違うて、びっくと(少し)薄暗かったけんど、縁側には何ちゃあなかったけんど、洗濯は井戸からくみ上げた水でしよったけんど、いっつも笑い顔にあふれちょったちや。思い出す白黒の光景は、何とも懐かしく楽しいがぜよ。


虎竹買い物かご


そんな幼い頃の記憶のお母さん、虎竹の里にも小さな小さな食料品屋さんがあったきに、みんなあ、サザエさんみたいなエプロンをして手に手に買い物かごを提げて歩いて行きよりました。


今回、「家庭画報」さんに掲載してもろうた虎竹買い物かごも古き良き時代を回顧した企画の中で載っちょります。何年も前に作る職人さんが居なくなって、残念やにゃあという思いが募って、なんとか復刻させた買い物かごちや。若い、新しい感性の方に愛用してもらいたいがぜよ。


虎竹の里炭石鹸

炭石鹸


なんと、まっこと(本当に)嬉しいことに14万個も完売しちゃあるのが、この虎竹の里炭石鹸ぜよ。そもそも肌の弱い自分が出張先のホテルで備え付けの石鹸を使うたらピリピリして、こりゃあ、たまらんぜよ、と、思うて何とか刺激がなくて素肌にうるおいを残しながら、けんど汚れがスキッと落ちる石鹸が無いろうか?そんな思いから生まれたものながです。


色んな紆余曲折(うよきょくせつ)がありましたけんど自然派石鹸では有名な石鹸メーカーの方との出会いがあり、原料は石鹸素地に炭と水だけという無香料・無添加の何ちゃあ入ってない石鹸を作ることができたがぞね。感謝、感謝ちや。


実は前にこの炭石鹸でテレビに出演させてもろうた事がありましたけんど、横に座っちゅうアナウンサーの方が、


「顔がツヤツヤしてるのは炭石鹸の効果ですね!」


と言うてくれました。もちろん、お世辞ながですけんど。もしかしたらワシもこの歳にしたら割と美肌かもしれん、結構スベスベやきに、いっぺん写真集でもやってみろうかにゃあ。(笑)



世の男性諸君!

竹ジッポーライター


世の男性諸君!昨日はバレンタインデーやったですわな。まあ、こじゃんと(とても)嬉しい事があった人も、まあ、それほどでもなかった人もいろいろやと思いますけんど、ワシは自分で買っていた山形の煎餅が、たまたま昨日、宅急便さんで自宅に届いたもんやきに、


「お父さん!何ぼチョコもらえん言うたち...」


「自分買いするとは何事ですか!」


と、まあ、こんな調子です(悲)。まっことバレンタインデーの事らあ、ひとつも頭になかったがやきに。けんど、おまん、それにしたち、中身は煎餅ぜよ、煎餅。


ジッポー


さて、女性の皆さん、けんどバレンタインにチョコレートだけ言うがはどんなモンじゃろうか?ワシに言わしたら、それだけやったら、まだまだやにゃあ。えっ?ほんなら、どうしたらエイち?分かっちゅうやいか、こんな日本唯一の虎竹ジッポーでもチョコの箱と一緒に届けるがぜよ。「チョコ食べて、煙草も吸ってね♪」と、こうじゃあ。えっ?彼氏は、とっくに禁煙してしもうた?そりゃあ、おまん、そこまでワシは知らんがやきに。

竹風呂!?

竹風呂


「竹虎さん、お風呂でも入りませんか?」


えっ?驚く暇もなく離れのお風呂場に案内されてお風呂のフタを開けたところ...っ!?


「なんですか、これはっ?」


お風呂に入れと言うものの、湯船に入っているのはお湯ではなく、


竹粉


「土......!?」


ご主人はニコニコ笑いながら、


「これが竹粉を発酵させた竹風呂ですよ」


皮膚病の方はもちろん、重い病の方も治癒したと聞き、せっかくなので試させていただくことにしましたぞね。こりゃあ、水虫らあは一発かも知れんにゃあ、竹風呂に足をのせると、ふんわか温かい。


竹風呂入浴


「おお~、気持ちエイぜよ」


もっと足を深く入れてみてと言われて、ググッと中に入れてみると、


「熱っつつつつつ!」


ただの竹の粉とは思えないような発熱ちや。こりゃあ、凄い、凄い、まっこと感動したぜよ。このお風呂も試行錯誤の連続で、竹パウダーを発酵させるのでどうしてもニオイがでるので最初は柑橘類の皮などで消臭しよったと言いますが、今はサンカイ化成菌という菌で消臭対策しゆうがです。いやいや、まっこと(本当)まだまだ知らん事ばっかりや。


ジョージ・ナカシマ

巨木の板


ジョージ・ナカシマをご存じやろうか?こじゃんと(とても)有名なアメリカの家具デザイナーながです。肘掛けが片側だけ大きな木製の椅子など見られたことがないですろうか?ワシは一番最初にこのラウンジアームと言われる木の椅子に、こりゃあたまるか!と驚いて、それからずっと気になっちゅう人やったがです。木と竹は兄弟みたいなもんやきに、自然の木と語ろうてその木のエイところを引き出し、独創的なテーブルなどに製作しゆうジョージ・ナカシマはどんな人やろう?と思いよりました。


数年前に実はアメリカ在住の同氏の作品を非常に縁の深い日本の木工メーカーさんがライセンス生産しゆうという事を知ったがです。しかも、その会社は同じ四国は高松にあるがちや、桜製作所さん言いますけんど、ジョージ・ナカシマ記念館という古い作品を展示しちゅうところまであるきに一回行きたいと思いよって、ついに先日念願かなうたがです。


知れば、知るほど凄い人ぜよジョージ・ナカシマ残念ながら亡くなられてもう20年ばあになりますけんど、製作した椅子やテーブルは今でも作り手の思いをワシらあに語りかけてくるみたいぞね。


巣箱


入り口に立てられちゅう割れ目が何とも味のある巨木の板、こんな自然の意匠を活かしてモノづくりしゆうがです。敷地の木には誰がかけたか分かりませんけんど、小鳥たちのために巣箱ぜよ。まっこと、こけだけでも、こだわったモノ作りをやりゆうろうにゃあとヒシヒシ伝わってくるようじゃちや。


白竹網代弁当箱

白竹弁当箱


竹の弁当箱と言うたら、みんなあこんな形の、こんな編み方の弁当箱を思い浮かべらあせんろうか?まず思い浮かぶオーソドックスな竹弁当箱。けんど、これが白竹やと意外にエイものがないがちや。お弁当箱は毎日使うものですきに手頃で使いやすいものが一番やと思うちゅうがです。それと丈夫さ、この白竹網代弁当箱は傷みやすい角の部分を籐でしっかり補強しちゅう。


なかなかありそうで無い定番の弁当箱、この春から新しい学校やら職場に通う方も多いですろう。新しい生活をはじめるがに新しいお昼のスタイルで行かんかよ?まっこと新しいけんど、昔ながらの懐かしくなる弁当箱ぜよ。


炭の塗料

炭塗料


炭の比率がこじゃんと多い炭塗料ぜよ。だから、念入りに攪拌してから使わんとイカンがです。けんど、注意点言うたらそれだけちや、あとは、普通の塗料と同じように、ただ塗るだけ。速乾性やきに夏場らあやったら、あれよ、あれよという間に乾いてしまうぞね。


気に入っちゅうのは、その仕上がりの質感ぜよ。ツヤ消しのしような深くて落ち着いた黒い塗装面、指先で触るとザラザラとした炭粒の感触があってたまらんにゃあ。炭の力を感じる事が多い毎日やけんど、シックハウスの原因の一つというホルムアルデヒドの吸着や生活臭の改善にも効果的とのデータもある炭塗料やき、床下だけではなくて室内の壁やとか外周りとか、もっと範囲をひろげて使うてみたいと思うちゅうがです。


早朝の挨拶

虎竹名刺入れ


「ご無沙汰しちょります」


もう何年ぶりになるろうか?不動産を営まれゆう社長さんに久しぶりにお会いさせてもろうたがです。学生時代からスポーツマンで、相変わらず元気いっぱい気持ちがエイぜよ。早朝やいうに、この笑顔とパワーちや!


よしっ!ワシも負けちゃあおれんきに、と、思いよったら...社長さん内ポケットからササッ!取り出したがは、おっと虎竹名刺入れやないですか!?しかも、今は販売してないずっと前のタイプじゃあ。ずっと、ずっと愛用してくれゆうがやにゃあ、まっこと(本当)嬉しゅうなってくるちや。こんな皆様に支えられちゅうがぜよ、ありがたいことちや。


継続利用できる竹

竹フローリング


昨日のブログで登場した東京ミッドタウンやけんど行ったことありますろうか?前にも一回書いちょりますが、実は、ここのビルは床も壁も竹ですぞね。そう、竹。竹の集成材を使うちゅうちや。近くに行ってよう見たら、竹の節が分かるかと思うがです。びっと(少し)遠くに離れたら、この節が模様のように見えてなかなかエイきにねえ。


竹は、たったの3ヶ月で20メートルばあの親竹と同じ大きさに成長します。しかも、毎年、毎年。何ちゃあ世話もせんでも新しい筍が生えてくる、地下茎でガッチリとつながっちゅうきやけんど、こんな有り難い植物は他にありませんぞね。ほんで、わすが3年で製品として伐採できるきに「21世紀は竹の時代」と、ワシらあ竹虎は1985年から言いよります。継続利用できる唯一の自然資源やきにゃあ。


白玉


さて、ほいたら難しい話はそれっぱあにして、美しい竹の植え込みと竹の内装をしちゃある最先端のミッドタウンで大好きな白玉団子でも頂くとするちや。そうぜよ、そのとおりぜよ、竹虎だけに「とらや」さん、虎屋菓寮でにゃあ!


近代建築と竹

ミッドタウン


東京ミッドタウンが出来たと聞いた時の事、へんしも(早く)見にいかなイカンと思うて行きましたけんど一番印象的やったのは高層ビルと竹の相性の良さでした。実はこの竹は若山農園さんいう、植え込み用の竹を専門に育てゆう竹林から来ちゅうがですが、そもそも若山さんもニューヨークのIBM本社で近代的なビルの中に植えられていた竹の美しさに、すっかり魅了されて大都市に竹を提案するようになったと言います。


竹林の間伐


あんまり太くならない孟宗竹があったり背丈の低いハチクがあったりします。人工的に竹の大きさをコントロールできる言うのは驚きの技術ぜよ。若山さんの広大な竹林は、まっこと(本当に)美しくて素晴らしいがです。


竹の粉砕機


竹林の手入れをするのに間伐された竹は機械でこまかく粉砕されるがです。近くに寄っていったら上着が白くなるくらい竹の粉が舞飛びよりました。


竹の粉砕


幹の部分も小枝も余すところなく再利用して、また、毎年、毎年、こじゃんと(とても)エイ品質の竹が生まれてくるがやき。まっこと上手いこと出来ちゃある。


竹林


それにしても手入れの行き届いた竹林を歩くのは最高ちや。森林浴は皆さんも良く知っちゅうと思いますけんど竹林の中にいるとアルファ波がでるそうながです。ゆったりリラックスすると共に集中力が高まり思考力が高まるそうぜよ。


ああ、そい言うたらワシは何か考え事があったら自然と山に足が向きよった、今でもそうやけんど一人で小鳥のさえずりや竹の葉の音を聞きながら竹林に入るがです。あれも、結構理にかなう事ながやにゃあ。


タイからの荷物

タイからの荷物


まっこと最近の荷物のやり取りも国際的になってきましたぞね。今日は虎竹下駄に鼻緒を取り替える荷物が帰ってきました。タイから返ってくる言うきに、てっきり、高知県土佐郡の田井かと思いよったら、なんと、遠い遠い「タイ」ぜよ。


まこと、段ボールに書かれちゃある文字が読めんちや。けんど意外と東南アジアの方は暑くて湿気も多くて下駄など竹虎の鼻緒の履き物が人気ぜよ。竹皮草履も室内履きにどうやろうか?竹虎の竹皮草履は正真正銘の国産やきに、メイドインジャパンの自信と誇りを胸に堂々と海を渡っていきますぜよ。


自然素材

牛革


自然素材というたち竹だけではありません。竹虎には木や籐、カズラ、変わったところでは山葡萄、あけび等、いろいろな素材のものがありますけんど、そのひとつに革もあるがです。革は虎竹名刺入れや財布に使うがですけんど正直最初はこれほどバラつきがあるとは思うちゃあせんかったです。


まあ考えたら、竹やち、同じ太さのモノ、形のモノ、色づきのモノ、性質...。全部違いますので革も違うのが当たり前と言えば、当たり前ながです。革問屋さんの倉庫でアレコレ見せてもろうて「ほんなら、コレでやりましょう」。こじゃんと時間をかけて選んで帰ってきて届いた革をほどいてみたら、革の質感、硬さ、色、キズ、シワ、風合い、同じ加工をされた革でも、一枚、一枚全部違う。まっこと大変やにゃあ、まっこと面白いにゃあ。


銘菓三笠野

菓子職人


「荒城の月」で有名な大分県竹田市に老舗の御菓子屋さんがあるがです。たまたま行きあたった、その但馬屋さん。店先では二人の熟練職人さんが御菓子づくりをしよります。最初は何ちゃあ思いよらんかったけんど、熱い鉄板でクレープ状の生地を焼き上げて餡を包むという、単純そうに見えるけどその技術の正確さ、二人の息のピッタリさについつい見とれてしもうたがちや。


まっこと(本当に)店に引き寄せられるように入ってしまい、この銘菓「三笠野」をいくつも買うてしもうたがです。焼き上がった御菓子だけやったら、なかなかこうやってお土産にしようとまでは思わんかったかも知れんきに、熟練の職人さんの腕に脱帽ちや。実際にこうやって工房の熱を感じ香りをかいで、店員さんと挨拶を交わしてみて、体感してこそ分かる事がいっぱいあるがやにゃあ。虎竹の里の竹も、こうやって、もっともっと皆さんに伝えていきたいぜよ。


虎竹縁台の足

虎竹縁台の足


前にテレビ番組で虎竹縁台を紹介してもろうた事がありました。ひとつのコーナーで取り上げていただいて、かなり長い時間放送されましたがその時にホタル族のお父さんに登場いただいちょりました。少し古いかも知れんけんど、ホタル族はご存じでしょうか?


最近は、ますます愛煙家の方には肩身の狭い世の中になりつつあります。そう言えば高知でも市内の道路の一部では歩きタバコ禁止区域ができちゅうようです。まあ、そんな中、お父さんも部屋の中ではタバコが吸えずベランダに出てプカプカせんとイカン。暗闇にタバコの火がホタルの光のように見えるのでホタル族と呼ばれたりしよったがです。


ほんで、そんなホタル族のお父さんがベランダでホッとくつろぐ時に、この虎竹縁台に腰掛けて一服しゆう所が撮影されちょりました。ああ、ワシらあが作った商品が都会でもこんな風に愛用されゆうがやよ、と思うとやっぱり、こじゃんと嬉しかった事を思い出します。


虎竹縁台はそれぞれのパーツで仕上げておいて、それを一つにまとめて完成させるがです。今日は足の部分ばっかり作りはじめました。春先からボツボツ虎竹の里の縁台が街に嫁いでいくがぜよ。


妙像寺の石段

妙像寺


ワシは小さい頃からアトピー体質で、今思うたら両親にも、こじゃんと(とても)心配かけちゅうがです。母の言うことには皮膚科にどれだけお金を使うたか分からんそうです。大人になってからは有り難い事に30歳の頃を境にだんだんと良くなってきて皮膚科の塗りクスリなどは全然使うこともなくなりました。


一体何が身体に良かったのか考えてみたら、まず、早寝早起きの規則正しい生活を徹底させた事。それから、多い時には一日に2箱ばあ吸いよったタバコを止めた事などが思い浮かびます。もちろん、竹酢液や肌に刺激のない無添加の炭石鹸などの効果もあったかも知れません。


子供の頃、ワシのアトピーが、どれくらい酷かったかと言うと皮膚科だけでなくて、いよいよ神だのみまでする位やったがです。(笑)今でもあの時のことはハッキリ覚えちゅうがですが、この妙像寺に連れてこられて真っ裸にされたかと思うと、住職さんに抱きかかえられて、何と、燃えさかる炎の上にかざされて熱いの何の、また、炎が大きくてコワイの何の...!まあ、そんな思い出のあるお寺さんなのです。


つい先日、所用があって菩提寺でもあるこのお寺に親族が集まりました。帰りになって足が痛いという母をおんぶさせてもらう事になったがです。幼なかったあの日、母に手をひかれて登ったこの石段を今度は、母をおんぶさせてもらえるち、


一段、一段、この足の感触を忘れないように。


一段、一段、この母の重さを忘れないように。


一段、一段、この喜びを忘れないように。


一段、一段、この感謝の気持ちを忘れないように。


一段、一段、自分が何のために生かされちゅうか忘れないように。


まっことワシは幸せ者やちや。冷たい北風が吹きつける日やったけんど、心はぬくぬく季節はずれの春風がそよぎよったがぜよ。