携帯竹筆

竹筆


おっと、この竹筆は売りものでは無いがです。実は職人さんの工房へ遊びにでかけちょってふと見たら試作として置いていたものが気に入ったがです。けんど、そのままでは使えんかったきに、色々と手直ししてもろうた逸品ぜよ。黒竹の竹筆を黒竹の筒に入れて持ち運べるようにしちゅう。まっこと(本当に)エイ!


竹筆のおしりに紫色した紐が付いちょりますろう?この紐を黒竹筒の中でひっかける所を作っちょりますので竹筒を逆さにしても竹筆の筆先は傷むことがないがです。竹虎でも売りゆう、木製おひつや木製の樽などに使う竹のタガ(胴輪)を小さく小さくした様な竹輪でフタをしっかりと固定できるぞね。携帯電話は誰じゃあち持っちょりますが携帯竹筆は、なかなか持っちゅう方はおらんと思います。この携帯竹筆入れを持って自然の中に飛び出していって、思いっきり字を書いてみたいちや。


初心者のための竹炭

竹炭


竹炭と一口に言うたち色々な性質の違う炭がある事は前からお話しゆう通りやけんど、まず、ワシらあがこだわるがは土窯であるという事。今はこじゃんと(とても)便利な世の中やきに機械窯というて短時間で効率良く竹炭ができる窯もあるがですけんど、昔ながらの土窯を竹炭専用に改良した窯で温度管理などの最新器機は取り入れながら職人の長年のカンと技術で焼き上げる竹炭をオススメしよります。お水に入れて使うたり、ご飯を炊く時に入れたりする竹炭やきに土窯で焼いた安心なものやないと、まず誰でもない、ワシが納得できんがです。


竹炭窯


ところが、この土窯で1000度近い高温で焼くというのがこじゃんと(とても)難しいところながぜよ。高知の山にも炭小屋がアチコチにあって竹炭を焼きゆう炭職人さんもおりますけんど、だいたい400度程度の温度にしかならんがです。ほんなら、高温で焼いた竹炭と低温の竹炭はどう違うがぜよ?それは、コチラの竹炭の効果と使い方を見てもらいたいがですけんど、まずは初めての方でも分かりやすい竹炭の見分け方を簡単に説明しちょりますきに一回ご覧くださいませ。



NHK出版通販セレクション

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NHK出版さんが初めの試みとして通販雑誌を出されるいう事で、一体どんな雑誌になるろうか?と思いよったら、こりゃあ、まっこと(本当に)洗練されちゅうちや!「毎日が楽しくなる!!」「こんなの欲しかった!!」をお届けします。


こう表紙に書かれちょりますが、その通りのセンスのエイ便利グッズ、こだわり商品がいっぱいぜよ。毎日の暮らしをより豊かにしてもらいたいと、使う方の立場にたって選りすぐったと言う商品の中に竹虎からも竹製品を掲載させてもらえて、こじゃんと(とても)光栄に思うちゅうがです。


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大根おろしがシャキシャキ美味しくなる専用竹皿付きの大根おろしセット、鍋料理やらキッチンでも大活躍する丸ざる、ワシも炒めものには、ぎっちり(いつも)使いゆう炒飯ヘラ竹返しヘラ、こだわりの極上竹しゃもじ、などなど。竹のある暮らしを是非満喫してもらいたいちや。


己が身の誕生の日は母苦難の日

椀かご


新竹で編まれた椀かごが出来上がってきましたちや。まっこと(本当に)竹のみずみずしい何ともエイ香りがするし、手触りもすべすべで、びっくと(少し)ヒンヤリとして、いやいや、嬉しいちや、嬉しいちや。編まれたばっかりやきにまだまだ青い竹かごやけんど、これが毎日、毎日使いゆう間に、色が落ち着いてきて、知らん間にツヤが出て、歳を重ねるごとに風合いを増す、飴色になる。竹細工は時と共に成長するがちや。


椀かご


ワシは昨日誕生日やった。母親に電話した。「お母さん、48年前、ボクを産んでくれて、ありがとう」これだけしか言えんかった。己が身の誕生の日は母苦難の日ちや。この日に両親への感謝の気持ちを改めて思わなイカンと思うちょります。けんど、何ちゃあ、親孝行もできちゃあせん。これっぱあ、歳を重ねたち、竹かごみたいに渋い飴色には、まだまだなれんがぜよ。


土佐藩の禁制品、珊瑚と虎竹

虎竹ディスプレイ


高知の珊瑚は昔から有名ながです。珊瑚屋さんに訪ねて行ったら美しいピンク色の装飾品がズラリと並んじゅう。中には白い珊瑚もあってから、アクセサリーだけでは無くてガラスケースに入った大きな飾りらあも製作されゆうようです。そんな珊瑚屋さんからハス切りにした虎竹のご注文をいただいたがです。


前にどこかのお土産屋さんで、もっと、もっと小さな竹のハス切りから可愛いかぐや姫が顔を出しちゅう置物を見かけたことがありましたけんど、珊瑚屋さんではこの虎竹をディスプレイに使うて珊瑚や宝石を飾られるという事やったです。


かって土佐藩では珊瑚いうたら大切な財産やき禁制品やったがです。実は虎竹も年貢として献上された記録が残っちょって禁制品として藩の外には知らさずにおった言います。高知の海の禁制品と山の禁制品、このコラボは一体どんなやろうか?どんな風に飾られちゅうろうか?一回見てみたいちや。

弟子入りしたぜよ

久米信行さん


ワシは弟子入りしたがです。けんど、妙じゃにゃあ...妙にTシャツに縁があるぜよ。なんでち?10年前にも一回弟子入りしたけんど、その弟子入り先が京都でTシャツを売りゆうイージーいう会社やった。イージー=簡単?ところが、どっこいイージー岸本社長の言うことは、まっこと(本当に)簡単じゃなかったきに。10年経ったち、まだ何ちゃあ出来ちゃあせんぜよ。


先日、弟子入りしたがは東京でTシャツ作りゆう久米繊維いう会社ちや。ここな久米社長の何とも言えん感性に感動して思わず頭を丸めたぜよ。(オマン、前から丸ボウズやいか!)そうそう、頭の事は冗談やけんど、弟子入りは本気じゃ、本気。本気と書いて「マジ」。まあ、久米社長本人には何も言うちゃあせんけんどにゃあ。


ええっ!?そりゃあ、そうよ、オマンらあ、弟子入りは勝手にするもんぜよ!エイと思うたら、弟子になるがちや。勝手、勝手、「弟子にしてください」言うたら「そんな作務衣のおんちゃんはイヤちや」言われますろう?


竹虎工場


「この竹はすでに芸術品みたい!」「この機械ステキ!」「この職人さんカッコいい!」「この刃物なんですか!?」「このハギレ凄い!」「この結び方、美しい!」「この節、いいですね!」「この竹林に言葉はいらない!」


ワシが自分でも驚いたがは、今まで、たいがい第三者の眼になって考えいうつもりやったけんど竹虎のことを何ちゃあ見てなかった、何ちゃあ知らんかった事をその日に初めて訪ねてこられてサラリと教えてくれた事ぜよ。こりゃあ、まっこと(本当に)、こじゃんと(とても)と度肝をぬかれたちや。泣いた、泣いた、この日は何回も心で泣いたぜよ!嬉しかったにゃあ。


けんど、Tシャツ屋さんと、これっぱあ縁があるち、ワシは前世はTシャツ屋やったかも知れんちや?こりゃあ、まいった。おっと、そうじゃあ久米社長さんが竹虎に来られて動画を一本作ってくれちょります。ワシは何回も何回も何回も観たがぜよ。



安和の春祭り

弓祭り


さて、春祭りじゃ。ほんでから、恒例の弓祭りぜよ。安和の天満宮で行われる春の伝統行事のひとつながです。小さい時には、弓を射る大人の人が、なんやら見慣れない昔の格好やし真剣な眼差しやし、ビュッと音を立てて矢が飛んでいって的を突き破っていくきにびっくと(少し)怖い感じがしよりました。


そうそう、ここの鎮守の森あたりも、もっと、こう、うっそうとしちょったきに(そんな気がするだけかも)、けんど威厳とか、恐れとか、そんなモノは間違いなくあったと思うちょうがです。弓を射るがは厄払いとされちょって魔物を追い払い、この一年の安和の安全、安泰を祈ります。


的の縁は虎竹


それにしたち、こりゃあ、たまるか大きな的じゃ。写真では分かりにくいかも知れませんけんど直径が7尺いいますきに、なんと2メートル10センチばあはある的ながです。人の背の高さより、ずっと大きい的ちや。ほんで、どうぜよ?さすがに虎竹の里ですちや。なんと!なんと!的の縁に使われちゅう竹はやっぱり虎竹ぜよ。エッヘン!ぜよ。


赤い竹バック

竹バック


まっこと(本当に)良く出来た竹バックぜよ、竹に色をつけるのは意外と難しいがです。特に赤色らあは、どうも下品になりがちやし微妙なさじ加減が必要やけんど、なかなか、この色はエイ仕上がりになっちゅうよ。アメリカ在住の方からのご注文やったけんど、こんな竹バックを提げてカリフォルニアの明るい日差しの中を歩いていく...。楽しそうな笑顔を想像してニヤニヤ顔がゆるんできたがです。


さぞ、喜んでもらえらあせんろうか?満足されるがやないろうか?どこに提げていかれるろう?お友達は何と言うろう?そんな事ばっかり思うてから大事な大事なお客様との約束をすっかり忘れてしもうて、違うサイズやったのにそのままお届けしてしもうたがです。まっこと(本当に)ご迷惑をお掛けいたしまして申し訳なかったちや、すみませんでした。商品に惚れ惚れ見とれるがもたいがいにしちょかなイカンぜよ。


弁当箱が雑誌「うかたま」に掲載

雑誌うかたま


雑誌「うかたま」を知っちょりますか?パラパラとめくりゆうだけで何となく心が優しくなる、ぬくもりが伝わってくるような雑誌ちや。今発売されちゅう号には、かっこいい男弁当、できる女子弁当、と言うて、今どきのお弁当がいっぱい特集されちょりますぞね。色とりどりのお弁当を見ゆうだけでも楽しいし、もちろんレシピも満載やきに、どうぜよ?最近は男やち自分の弁当を朝作る言うやいか、この春からひとつ弁当チャレンジじゃ、言う方は必見ぜよ!


竹弁当掲載


竹虎の竹弁当も3つも掲載してもろうちゅう。日本唯一の虎竹が風格を醸しだす虎竹ランチボックス、弁当箱の中の弁当箱と呼びたいスズ竹弁当箱、竹皮で編み込まれた芸術品のような竹皮弁当箱。どれでも選んで新しい春のスタートを切っとうせや。


竹の里の笑顔

山の職人さん


山出しの仕事は、まっこと(本当に)ずるうない(楽ではない)ぜよ。「キンマ」と言うて木製の大きなソリを使うて竹を運びよった頃から今はキャタピラーの付いた運搬機が普及しちょりますけんど、それでも伐ったばかりの重たい竹を肩に担いで急斜面でする重労働に変わりはありません。竹林で竹の良し悪しや年数を見分ける竹伐り職人としての技術も必要やし、土場で1本、1本竹を選り分ける眼も必要ぜよ。


分差し


これは、みんなあが使いゆうノギス。虎竹の里では、「分差し」と言うたほうが分かりやすいけんど何本も何本も竹を選別しよったら眼が狂ってくるので必ずこの「分差し」で時々確認しながら選別しよります。


虎竹選別


おんちゃんが虎竹を選りゆうがを見ながら思うがです。いつまでも、こんな仕事が続くように、こんな光景があるように、こんな自然があるように、こんな笑顔が見られるように、大学4回生の夏の夜、全焼した大火の中で誓うた思いは何があったち、どう、世の中が動いたち、ひとつも変わっちゃあせん。この世界中でワシがやらんで、誰がやるがぜよ。



虎竹下駄を修理しましたぞね

虎竹下駄


この虎竹下駄の色合いは、びっくと(少し)エイ感じになっちゅうと思いませんか?実は、この下駄はお客様がご愛用されよって底のゴムがすり減ったので修理させてもろうた下駄ながです。新品みたいになりましたけんど結構使い込まれちゅう下駄やきに、台の虎竹がなかなか風合いを増してきちょります。


底を綺麗に仕上げましたきに新品と並べて置いちょいて、どっちがエイですか?と、お客様に聞いてみたらこの使い込んだ風合いの方を選ぶ方が多いことないろうか?少なくともワシは、何が何でも修理した古い方やにゃあ。年期が入った色合いがエイもの!自然素材の優れたところはやっぱり使うほどに愛着と風合いが深くなる所かにゃあ。


横たわる丸太

焼坂の山道


虎竹の古里、焼坂の山道を行きよったら、道端に、こうやって丸太を無造作に寝かした箇所がいくつかあります。そうちや、年柄年中こうやって同じ場所に丸太が横たわっちょります。まあ知らんかったらあんまり気になることも無いかも知れませんけんど、これが虎竹の伐採シーズンになったら竹林から伐り出されたばっかりの虎竹を積み込んでおく場所になるがです。だいたい2トントラックに一車分ばあ出たら連絡が入って山出しにでかけます。


ワシが現場で入社したばっかりの頃は、毎日、毎日、トラックに揺られて山道を登っていっては竹を積み込んでは、土場に戻ってきて下ろすゆう作業の繰り返しで、虎竹の里の山から山へ一日中駆けずり回りよりました。寒い時やきに、こじゃんと(とても)厚着しちゅうがやけんど、竹の積み込みは大変な重労働やきに汗が噴き出してきて、一車積み込んだ頃にはいっつもTシャツ一枚になっちょった。


積み込んだ竹の山に腰をおろして社員のおんちゃんらあと一服しよったら、どこからとも無く小鳥の鳴く声が聞こえてきて「お疲れさん、お疲れさん」、すぐそこの小枝で言うてくれゆう気がしたちや。通りかかった農家のおばちゃんから頂いたミカン、今思いだしても、あんな美味いミカンは無いちや。冷とうて、みずみずしくて、甘かった...。一休みが終わって山の麓にある虎竹選別用の土場や稲を刈り取った田んぼに竹を下ろしたら、今度はまた山の職人さんの出番じゃあ。1本、1本、色合い、太さ別に選り分ける作業が始まるがぜよ。


ぞうを揉む。

鰻ウケ


まっこと、無事でよかったちや!この数日、どうやろう?思うて、ぞうを揉みよったがです。おっと、「ぞうを揉む」とは土佐弁で心配する言う意味ぜよ。象を揉むがじゃあないきに、臓を揉むばあ気にかかる言う意味ながです。まっこと(本当に)、いくら何でも象は揉めんきににゃあ。


まあ、こうやって軽口も言えるがは、先週わざわざ遠く来られちょった東北学院大学の教授の先生がお勤め先の大学も、お住まいも仙台やったけんど、何とか、ご家族全員が無事で元気やとお知らせ頂けたきながです。本当にホッとしました。感謝しました。竹虎まで一緒に来られちょった大阪万博の跡地に設立されちゅう国立民族学博物館の教授の先生と二人して「こりゃあたまるか!!!」言うばあ熱心に、鰻ウケを編み込む職人の姿を瞬きひとつせんような熱い熱い視線で見つめよった...。


片手にビデオカメラ、片手に高性能デジカメ、口にノートを挟んで時おりメモなどを取りながら、まっこと真剣そのものやったがです。こんなにテンションが上がることは無いにゃあ。そう思うほど竹虎の工場にピンと糸を張ったような緊張感がただようちょりましたちや。


鰻ウケ


「この竹細工を動画で撮影するのは恐らくこれが最初だろう」


2台のビデオカメラで職人の動きを、熟練の手元を撮り終えた先生が言います。職人のおんちゃんには慣れん場所で仕事させてしもうて苦労かけましたけんど、これも将来の人がご覧になられて記録として何かの役に必ずたつことやと思うちょります。


1年後くらいに、色々な日本の手仕事を集めたプロジェクトの集大成が発表されると言うてましたが、今度の大災害で、これからの事はなかなか分からない事もあるかと思いますけんど、困難をのりこえて、必ずひとつの大きな成果として後世に残っていく事と信じちょります。


竹のある暮らし

この山だけ


先週のはじめ東京から、わざわざ朝日新聞の記者の方が来られちょりました。


「ここから、ここまでの山でしか虎竹は育たんがです!」


さすがに記者さんぜよ。ワシがペラペラしゃべる事をスラスラとメモ書きしていかれよります。ワシの言葉が分かるがやおか?(同じ日本語やき、大丈夫ちや)


油抜きガスバーナー


工場の中でも、虎竹をガスバーナーで油抜きすることや矯め直しの作業、竹の種類の事などいろいろお話させてもらいましたけんど、この記者の方は、まっこと(本当に)話が上手いがです。話上手は聞き上手と言いますけんど、田舎者のワシが、いよいよ言いやすいような、ぼっちり(ちょうど)な質問をサラリとしてくれるがです。


竹の部屋にて


そうなもんやきに、いっつもは寡黙なワシやけんど(?)ついつい、いらん話までペラペラしゃべくってしまいましたぞね。東北地方太平洋沖地震で大変な時です、新聞掲載は延期とお知らせいただきましたけんどワシには竹しかないですきに、


「虎竹のある暮らし」


この竹虎の理念のとおり、日本中のみなさんの豊かな生活に、竹を活かしてどうお役に立てるか?それだけぜよ。


若い力

高知新聞


売るぞ、土佐の「虎斑竹(とらふだけ)!」を合い言葉に、地元高知の伊野商業高校の2年生がインターネットで虎竹削り箸や、虎竹ランチボックスを自分たちなりに販売するページを作成してくれたがです。情報処理科のクラスが5つのチームに分かれて、それぞれが竹虎の商品を選び、それぞれの商品のエイところを見つけて自分らあでお客様に紹介するページを作ると言う。


国内最大級のネットショッピングモール楽天市場さんが地方の県産品をPRするという企画の一環ちや。今の高校生やったら小さい頃からインターネットがあって、もしかしたら慣れ親しんできたという生徒さんもおるかも知れんけんど、


「竹......!?」


しかも、


「高知にしかない、虎の模様の竹......!?」


ワシも授業を担当させてもらいましたけんど、実は竹の商品を具体的にイメージ出来ちゅう生徒さんは、あんまりおりせんでした。分からん「竹」を紹介するページは出来んにゃあ...。けんど、さすが伊野商業の生徒さんじゃ、ほいたら言うてわざわざ竹虎の工場まで見学に来られちょったがです。全員で来られて熱心に聞きいるきに、ワシも時間を忘れて説明させてもらいましたぞね。ハッと気がついたら2時間半経っちょった...。


今回の伊野商業さんの取り組みは高知新聞にも大きくカラーで取り上げてもろうて、まっこと(本当に)嬉しいけんど、それよりも嬉しい事はこれっぱあの若い生徒さんが明日の高知を担う若い力がおるいう事ぜよ。今の若い人も熱いちや、燃えるちや。ワシは高知のような地方こそインターネットの活用じゃあといっつも思うちょります。そんな中、こんな生徒さんらあと出会えた事に感謝ぜよ、まっこと(本当に)感謝ぜよ。


安和の海

安和の海


小学校の頃、友達とよく釣りに来た堤防から見渡すと汽車が海岸沿いのトンネルをぬうように走る、景色の美しいワシらあの古里ぜよ。あんまり広くもない安和海岸のすぐそこの砂浜から土佐藩への献上品として、ここの竹林で伐られた虎竹が船積みされよった記録が残っちょります。


時代が下って竹虎の工場が、まだ天王寺にあった当時にもこの浜で荷造りして遠く大阪まで竹を運んだと言います。重たくて長尺ものの竹材の事、船に積んだら険しくて細い山道を通るよりはるかに便利やし早いぞね、交通手段として海は何ぼか有り難かったろう、海の幸やち昔からなんぼか沢山の人を助けてきたろう。


やさしい海、恵みの海、憩いの海。けんど、小さい頃から台風が一番怖かった、轟音と共に荒れ狂う嵐の海が恐ろしかった。先週の金曜日に起こった目をおおいたくなるような大震災と大津波で被災された多くの皆様。心からお悔やみ申し上げます。本当に一日も早く復興されることをお祈りしちょります。


当社にも須崎湾での津波報道を聞いた方から安否を気づこうて沢山の連絡を頂戴しちょりましたが、お陰様で虎竹の里には被害は無かったがです。まっこと(本当に)ありがとうございました。徹夜で警戒を続けてくれよった地元の消防のみなさん、ありがとうございました。高台になっちゅうJR安和駅にも職員の方やろうか、何人かが車を停めてずっと監視してくれよりました。さぞお疲れやったと思います、ありがとうございました。


東京におる、中学からの友人に電話することができたがです、大忙しで通信設備の復旧をしよりました。けんど、元気な声に安心したちや!


「オマンも負けんような元気で、オマンのできる事をしいや!?」


そう言われいう気がしてハッとしたちや。ハッと、させてもろうたがです。


竹皮草履は強いのか!?

竹皮草履


竹皮草履への耐久性のご質問を、お客様より頂いたがです。そろそろ竹皮草履のシーズン本番やきにゃあ。そこでじゃあ、写真のワシの足元を良く見とうせや、そうっ!履いちゅうのが竹皮草履ぜよ!


言うたち竹虎の竹皮草履は材料も地元高知の竹林を回って集めて、昔から作りゆう熟練職人さんが一編み一編み手仕事でやりゆう国産竹皮草履やきに、これからの季節は室内スリッパとして、どうぞ、ご愛用いただきたいと声を大にして思うちょります!


鼻緒の履き物は足の指を鍛えて足の健康にも役立つと、この前のテレビでもやりよりましたが、外反母趾の予防などにも役立つと広く知られちょります。まあ、足の健康はもちろんやけんど、とにかく、天然竹皮の足への刺激が何とも心地エイきに、ワシはページにも書いちょりますけんど「世界一の室内履き」こう胸を張って言いよります。


いっぺん、だまされたと思うて履いてみとうせや、まっこと(本当に)生活が変わるかも知れんぞね。自宅だけやないで!ワシや、竹虎の社員みたいに会社でも手離せんなって年がら年中愛用するようになるやも知れんちや。革靴で外回りの営業して帰ってきて靴下ぬいで竹皮草履に履きかえる時の心地よさ!こりゃあ、オマン知らんと損、損!損ぜよ!!!値段は皆さんに使うてもらいたいきに国産と思えんばあお求めやすくしちょりますぜよ。


草履


さて、あとは気になるのは耐久性やろうか?実は、ワシは昨年の寒い日に、この竹皮草履を履いて、この格好で日本唯一の虎竹の里山を走りに走りましたぞね、駆けに駆けたがやき。けんど、もちろん、竹皮草履は何ちゃあない、へっちゃらやった。どれっぱあ走りゆうか見てない人はこの動画で確認しとうせや。あの石コロだらけの山道をこれっぱあ走っても、まったく問題なかったがやき。



一期一会の名刺入れ

名刺入れ


春は出会いと別れの季節ぜよ。いよいよ来月になったら新しい学校、新しい会社、新しい生活がはじまるがです。期待と、ほんのびっくと(少し)の不安もあるろうか?いやいや、けんど何ちゃあないぜよ。案ずるより産むが易しじゃ。考えたち、イカン、イカン。なるように成るし、うまい事絶対にいくきに、渡る世間に鬼はおらんがちや。


さて、そこで、おまんらあ!出会いが人生ぜよ!けんど、人生はそんなに長うもない(と思う)。ひとつ、ひとつの出会いを、これが最後じゃあと思うて全力投球せなあイカンがです。4月になったら、新しい出会いがいっぱい待っちょりますろう?一期一会を最高に演出して人生をますます楽しく、面白く、やりがいがある、そんな毎日にするやったら、ワシやったら、この虎竹名刺入れやにゃあ。日本唯一の虎竹はきっとおまんの味方になってくれるがやき。



竹パウダーの土づくり

回転刃


竹を粉々にしていく刃は一枚一枚薄い切り刃を重ねちょって、なかなかの迫力ぜよ。硬い竹を粉にしていきますので、ゆっくり、ゆっくり竹を入れてパウダー状にしていくがです。


竹パウダー


この刃で出来た竹粉ちや。ふんわり、ソフトで、きれいに粉状に加工されちょります。


竹パウダーの畑


竹パウダーをたい肥にして梨畑にまいちゅうと聞いて行ってみました。土の上には竹の葉をかぶせちょります、農園の主が鉄筋の棒を持ってきました。「これで土をさしてみてください。」言われるままに鉄筋を土に突き刺してみると、「えええっ!?」地面が想像できんばあ柔らかくて、鉄筋はスルスルッと土の中に入ってしもうたがです。こうやってソフトな土壌にしているのがどうやら秘訣のようちや。


梨


秋の収穫の時の写真ぜよ、まるまるとした梨がズラリとできちょります。ワシは梨の事はさっぱりやけんど、こんなに実るのはスゴイ事やそうです。もちろん、味も抜群、恐るべし竹パワーやちや。里山で竹が余って困っちゅう言いますけんど、新しい竹の利用法が、まだまだあるがやないですろうか?


北海道のタコ籠

たこ籠


ワシらあからしたら北海道の海は寒くて厳しくて、けんど北海の恵みにあふれた、ある意味、憧れる、未知の世界のようなイメージがあるがです。学生時代に友人らあと自転車で北海道一周旅行した時もカルチャーショックだったのが北の海の食材やった。海辺でキャンプ張りよったら、


「おまえ達、ここで一緒に飯食べないかあ?」


誘っていただいて、ご馳走になった鮭一匹を大きな鉄板で焼く料理!確か、ちゃんちゃん焼き言うたろうか?高知にも皿鉢料理と言うて、こじゃんと(とても)大きな皿に色々な料理を盛り付けて食べる郷土料理がありますけんど、あれは同じように豪快で美味しかったぜよ。魚介類も、野菜も、タップリで凄かった。北海道の雄大な土地柄が出た料理やにゃあと思うたもんです。


アウトドアの料理ひとつにも土地柄がありますけんど、そんな北の海から竹かごが届きましたちや。なんでも獲れたタコを入れるタコ篭やそう、こりゃあ、けんど大きいぜよ。作りも、普通や無いばあガッチリしちょって、ずっしりと重たい生タコを入れられるようになっています。


虎竹の里の前の磯でもタコが捕れますけんど、こんな大きな籠に入れるようなタコはあんまり見た事ないちや。さすが北海道やにゃあ、スケールがびっと(少し)違うろうか?竹かご一つでこうやって遠く離れた土地に思いをはせれるとは、まっこと楽しい事やちや。


竹の道

竹の道


この道はどこへ続く道やろうか?舗装もされてないし道幅は狭いちや。木々に囲まれちゅうきに、どこかのハイキングコースやろうか?キャンプ...?それとも登山道かにゃあ...?いえいえ違うぜよこの道はワシらあの仕事の道、生活の道、命の道。虎竹の里から焼坂の山へ、車でゴトゴト曲がりくねった道を20分ばあ上がってきたところながです。


つい先日は隣の漁師町久礼まで高速道路が開通したいうて騒ぎゆうけんど、ずっと昔は、この道が唯一の道やった。久礼へもここを通らないと行けんかった。今なら、ほんの数分の距離を当時はどれくらいかけてこの焼坂峠を越したろうか?


確かに道幅は広くは無いですきに車は一台しか通れませんけんど、いっつも2トン車に竹を、いっぱい積み込んで通る道。山仕事に通う道、竹に会いに通う道。そして何より、父も、祖父も、曽祖父も通った竹の道ながぜよ。


学生さんに会社案内をしたぜよ。

会社案内


「ここから見えるあの竹林が会社の山ながです」


会社を見学に来られた学生さんにあれこれ説明させてもらうがです。


「虎竹が出来るのは、そこのトンネルから焼坂トンネルの間だけ」


「たったの1.5キロばあの間口の谷間にしか成育せんがです」


ワシらあにとったら生まれた時から当たり前の事やけんど、今日来てくれた学生さんたちにとったら、初めて聞くビックリする話かも知れん。そう、思うとついつい、それでなくとも大きな声がさらに大きくなるがです。


声が大きいで思いだしましたけんど、声を気にして小さい声で話すばあしんどい事はないちや。まっこと、それやったら話らあせんかったらエイぞね。大きい声でハキハキと!ええ?イカンかよ?まあエイ、エイ。学生さんを竹林に案内した様子は動画で見とうせや。



玉入れかごビックサイズ!

玉入れかご


「こりゃあ、たまるか。大きいにゃあ」


編み上がった玉入れかごを見て、みんなあ口々に言うがです。ちょうど、運動会で玉入れ競技に使う玉入れかごを職人さんに頼んでいる時に、別注の玉入れかごのご注文をいただきました。


お客様からサイズを聞いた時にはそんなにも思うていませんでしたが、こうやって形になった籠を見ると大きさを実感せずにおれません。試しに持ってみましたけんど、


「ううん......、やっぱりデカイ」


このビックサイズの玉入れかごに、なんと、背負い籠用の紐を取り付けて肩に背負うそうやちや。落ち葉拾いに使われるそうなきそんなに重さはないかも知れませんけんど、この大きさの籠やったら、こじゃんと(とても)落ち葉が拾えますぞね。


孫の手ロングサイズ

孫の手


虎竹孫の手にロングサイズの注文をいただきましたぞね。びっくと(少し)長いだけですけんど虎竹の孫の手にロングサイズは初めての特注です。通常のサイズでも普通の方やったら十分大丈夫やと思うけんど更に長いものが必要とは...!?さては、外国の方にプレゼントやろうか?いやいや、相撲取りような大きな体格の方やろうか?いろいろ想像はふくらみますちや。


まあ、考えたらそうですちや、大きな身体の方やったら背中も広いきに長めの孫の手が必要かもしれんちや。今まで、ついつい自分の周りに居る人で考えちょりましたが、長めの孫の手らあも必要ながかも知れません。長身の方やったら、足も大きくて、手も大きいやろうにゃあ。けんど、この虎竹孫の手やったら持ち手もしっかり大きめに出来ちゃあるき、手が少しくらい大きくても持ちやすいですろう。愛用してくれる事間違いなしやきに。


ランチボックスで太陽の下

虎竹ランチボックス


かなり温かくなってきましたちや。それも、そのはずぜよ、なんと言うたち、もう3月やきにゃあ。頬をなでる風も今までとは全然違うがです。まっこと、ぬくうて優しい風です。寒い季節は屋内に閉じこもりがちでしたけんど、これからはアウトドアぜよ。


休みの日はもちろん、山へ海へ湖へ行楽に行くし、ふだんの日じゃあち、せっかくのお昼休みなどは外の公園にでもでかけて明るい太陽の下でランチタイムをしてみんかよ?通気性が良くて、ご飯が冷えても美味しい虎竹ランチボックスが待ちよりますぞね。


タイガー2号見参!

竹虎本店前


はるばる遠く北海道から一人の青年が訪ねて来たがです。


北の青年:「暑い、暑い。高知は夏みたいですね」
竹虎四代目:「確かに今日は暖かいけんど、さすが北の青年やにゃあ」


北の青年:「ここは日本唯一の竹林と聞きました」
竹虎四代目:「まあ、そうやけんど」


北の青年:「実は...、僕には夢があるのです!」
竹虎四代目:「夢ち、なんぜよ?」


北の青年:「どうか、僕を虎竹の林で虎にしてください!」
竹虎四代目:「ええっ...!?」


虎のお願い


いくら竹の無い北海道からのお客様じゃあ言うたち、そりゃあ無理...言おうと思うたら、土下座っ!?(しかも、いつの間にか虎の衣装を着ちゅう)


北の青年:「どうにか...!!!」
竹虎四代目:「分かった、分かったちや、まっことオマンの、その熱意にはまいっきに」


虎化粧


そしたら虎竹に囲まれて虎に変身してもろうて、いざ日本唯一の虎竹林へ!曲がりくねった山道を車であがり、途中からは徒歩ちや。人一人がやっと通れるばあな急勾配の細い山道を登るがです。


北の青年:「虎竹って、こんな急な山で伐られているのですか?」
竹虎四代目:「こんな山ばっかりちや」
北の青年:「虎竹の山出し、大変なお仕事ですね。でも、この竹林の美しさ!想像以上です!」


竹林の虎


さて、竹林到着、いきなり撮影開始ぜよ、バシャ!バシャ!バシャ!北の青年が持参してきたカメラで何枚も何枚も竹林で写真を撮ったがです。


竹虎四代目:「さすがちや、ポーズの作り方がハンパやない!こりゃあ、たまるか練習してきちゅう...!」


まだ寒い北海道から、熱い思いをもってこられた北の青年、はじめての虎竹林で、まるで水を得た魚のようちや。竹虎本店に訪ねてきた時とは別人みたいぜよ!小鳥はさえずり、春のような心地のよい風がサラサラと吹いてまっこと(本当に)虎竹たちも歓迎しゆうがやにゃあと感じます。虎竹の里の空はどこまでも青く、バシャ!バシャ!バシャ!こうやって北の青年が虎竹林の虎になりきり、日本唯一の竹林での撮影は無事に終了したかに見えたがです。


おっちゃんと虎


ところが、終了まぎわ、山道の向こうから、土地のおっちゃんが歩いてくるがやき。誰やろう?あの人?とりあえず、動画に撮りましたぜよ!!!恥ずかしいきに、観んとってやあ!!!