宮川征甫先生の仕事

宮川征甫先生


故・宮川征甫先生は祖父の代からのお付き合いの作家さんやったです。静かな面持ちの中にも熱い熱い情熱を秘めたところがあって、その作風は竹を細く割って編むという今までの竹細工の概念をくつがえしちょりました。竹を四角形や三角形に切り取り、張り付けて創作される調度品には度肝をぬかりましたちや。祖父の部屋にいくと今でも宮川先生の作品を何点も見ることができるがです。そして、そんな調度品に象眼細工をあしらうのも先生の得意な技法のひとつやったです。


つい先日、ひょんな所で見つけた先生の「河童」。写真では分かりづらいですけんど、細い溝を入れた白竹に彫り込みを作り、そこに虎竹をはめ込んで河童を描いちょります。こんな細かい細工...誰もやったことのない技への挑戦、道なき道を切り開いた竹工芸の天才。祖父のソファに深く腰掛けて一人おったら宮川先生も話しかけて来てくれるようなきに、この部屋で一人で過ごす時間は、まっこと大事ぜよ。


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