竹製の耳かき

耳かき


まあ、けんど耳かきは、やっぱり竹ではないですろうか?何と言うても竹のしなり、耳当たりの優しさと心地よさは他の素材では真似できませんぞね。だから、竹を使うて耳かきを作られる職人さんは結構沢山おられます。普段は別の細工をされている職人さんが、気分転換に、チョコッと削るという事もありますし、やはり竹は身近にあって調達しやすく、細工もしやすく、耳かきのような小さなものは刀一本あれば何処でも作ることができますので、色々な所で見かけたり職人さんから頂いたりして、今、見回して手元にあるだけでも二十数本ありますろうか?


虎竹のものが多いかと言うとそうでも無くて、白竹、黒竹、図面竹...そして、意外と多いのが高級素材の煤竹という竹ちや。煤竹は昔の民家などで百年くらい囲炉裏に燻されて自然に飴色に変色した竹なのですが、長い時間の経過で、すっかり乾燥してしまい竹細工に使えなくなってしまった物も多いのです。けんど、そんな竹でも長い竹ヒゴには取る事は出来ずとも部分的に使える竹もあるのです。せっかくの高価な竹材でもあるので、そんな時にはお箸や、耳かきなどの小さな製品はうってつけながです。


それにしたち耳きの皿部分の形、大きさ、首の角度、厚みなど、作る職人によって、一つとして同じものがないですちや。使い心地も、それぞれ全部違いますが、使われるお客様も耳あたりがソフトなものが好みの方もおられたら少しガツンとくる当たりが好きな方もおられます。


そんな中、持ちやすさから、耳当たりの良さまでトータルに評価の高いのが名人作虎竹耳かきぞね。虎竹は身の厚みが比較的薄い竹ですので持ちやすい耳かきを製作するには、まっこと竹を厳選します。動画を見よったら、こじゃんと(とても)簡単そうに削りよりますが、やってみたら、やっぱり、なかなかですちや。


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