三ツ手籠

三ツ手籠


びっくと珍しい竹籠を見せてもろうたがです。今では、ほとんど作られていない籠。三本手が付いているところから、三ツ手籠と呼ばれてきた伝統の竹籠です。お年寄りの職人さんに聞いたら、昔はこの竹籠で麺類を茹で上げるのはもちろんやけんど、魚を買いに行ったり、豆腐を入れたり、まっこと、万能籠というほど、あれこれ使われよったようです。三ツ手籠を手にエプロン姿のお母さん方が行き交う夕暮れ時ちどんなんやったですろうか?のどかで、あたたかくて、まっこと戻って見てみたい光景ですぞね。


二本手のところを補強する意味で、もう一本取り付けて耐久性と使いやすさを考えられた籠ですけんど、なんか思い出す形やにゃあ。ずっと、眺めながら考えよりましたけんどようやっと思いだしましたちや。そうぜよ、掃除の時のちり取りやちや。木製でも同じような形のモノがありましたけんど、学校ではブリキ製の三本手のチリ取りを良く使うた覚えがあるがです。


竹でも、木でも金属でも、強度や使い心地を極めていったら結局似たような形になってくるがですろうか。まっこと、面白いものながです。


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