竹ビアグラスが生まれる所

竹ビアグラス


ギュイィィィィィンーーーーーーーーーー!


大きな音をたてる竹工場に入って音源に近づいてみたら、なるほど、これぜよ。表皮の付いた丸竹を、しっかりと固定しちょってから高速回転させる。そこにヘラのような金属をあてがい、リンゴの皮を剥くように竹の皮を剥いていきゆうがです。いえいえ、リンゴの皮を剥くようにと言うたち、竹の皮は硬く、綺麗に剥けるわけではありませんぞね。勢いよく竹の破片が飛び散りますきにガラス板で防いでいるがです。


剥きあがった竹はビアグラスになりますきに、さながら、ここは竹ビアグラスが生まれる場所ぜよ。しかし、これが熟練の職人技ぞね。竹は一本、一本太さが違うし、形も違う、堅さも違う。そんな、それぞれの竹の個性を見極めながら同じように仕上げていく。ちょっとした手加減で深く削れたり逆に削れなかったりするがです。


「いやいや、簡単だよ...」


目だけは竹から離す事なく笑みを浮かべる職人さん。けんど、片手で竹の位置を変えながら、片手で金具を調節して削り出すとは見よっても一体どちらに注意をしたらエイか、どちらに神経をとがらせたらエイか、さっぱり分からなくなりますちや。しかも、高速回転で回る機械は待ったなし。ちょっとでも気を抜いたらグラスのバランスが悪くなり商品にならなくなるがです。


こんな中で一つ、一つ、竹と向き合い作りだされる竹のコップ類。軽くて、落としても割れないですし、何と言うても口あたりの優しさ。そして、手触りの良さが大好きながです。子供の頃、山で遊びまわっていた時に、手作りの竹コップで湧き水をくんだ遠い日の事を思い出す、かすかな甘い香りがしますちや。


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