明日「ザ!鉄腕!DASH!!」に竹虎総出演!?

竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI、TAKETORA)


今回の竹虎四代目のブログも日曜夜7時からの「ザ!鉄腕!DASH!!」のテレビ放映のお話をさせていただきます。どうして?前回も「鉄腕」の話しやったのに...。こんなにテレビの事ばっかり...。そう思われる方もおられるかも知れませんけんど、実は人にはあまり言えない長い話もあって、自分達なりに今回は、こじゃんと思い入れがあるがぜよ。


ただ、それを言葉にはできん事もありますろう。けんど、一つお話できる事は、自分に火がついたテレビ局のディレクターさんの、一言。


「日本中の竹屋が断った。」


自分達は小さな小さな竹屋ではありますけんど、竹は、この虎竹の里を中心に回りゆう。そんな、他人が聞いたら大笑いされるような事を本気で言いよりますし、思うちょります。まあ、井の中の蛙ちや、田舎者の戯言ですきに。


けんど、それやったら日本中の竹屋が無理だと断念したことなら、竹虎がやらずして誰がやるがやろう?今年の夏は暑かったけんど、その灼熱の太陽に負けないくらい熱い火がついたがです。


竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI、TAKETORA)


「やらしてもらいますきに。」


こう言うた時には、今回の竹の取り組みをまだハッキリと知らされてなかったがです。けんど、そんな事は関係ないきに。やらしてもらう、言うたがは出来るか、どうかなどと言うことではなく、ただ、竹を真っ直ぐに100年やりゆう竹屋のプライドが、竹屋の心意気が勝手にしゃべくっただけながぞね。


まっこと周りには迷惑をかけたちや。今まで誰もした事のない事ですき苦労もかけた。それが、いよいよ明日ぜよ。明日、そんな大変な思いをした放映が無事終わったとしたら、見上げる日本唯一の虎竹の里の空はどうやろう?おじいちゃんは笑うてくれよりますろうか?まだ会うた事のない初代宇三郎曾じいさんは、どんな顔しちょりますろう?


きっと嬉しそうな優しい笑顔で、虎竹の里を、そして自分達を上から見てくれゆうに違いないがぜよ。


明後日は、ご家族で「ザ!鉄腕!DASH!!」

竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI、TAKETORA)


いよいよ「ザ!鉄腕!DASH!!」が近づいてきましたぜよ。しかし、今回のテレビ放映は日を追うごとになかなか大変な事かも知れんにゃあと思いよります。


そもそも、ここだけの話しですけんど、自分は日曜日の夜7時と言うたら実はいっつもNHKながやきに。7時30分からの「ダーウィンが来た!」とう動物番組を観てその流れのまま8時からの大河ドラマというのが定番やき。だから、正直ウラ番組になる「ザ!鉄腕!DASH!!」をよく知らんかったがです。


竹矯め直し


けんど、「ザ!鉄腕!DASH!!」は誰でも知っちゅう大人気番組ですろう?この人は知らないだろうと思うた山の職人さんでも、


「ああ、ありゃあ知っちゅうぜよ、なかなか面白い!」


と、太鼓判を押してくれるがです。ええっ!?おんちゃんも観た事があるかえ?そんな有名な番組ながやと今さらながらにビックリしちょりますちや。


竹職人の笑顔


やっぱり長寿番組やきに違うがやにゃあ。ファンの方も、しっかりと付いちゅうがですろう。そう考えたら、日曜日が近づくにつれて、ちっくとドキドキしてきましたぞね。


しんじょう君、竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI、TAKETORA)


9月1日夜7時から放送予定やけんど、どうですろうか?須崎市のマスコット「しんじょう君」応援しよっとうせよ!


ゆずりは、田中陽子さん

竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI、TAKETORA)、ゆずりは田中陽子さん


南国生まれの南国育ちの自分からしたら、東北の地は憧れの世界でもあったがです。自分達の暮らしとは違う生活スタイルがあって、そこから生まれてきた道具達も、こじゃんと魅力的。寡黙ですけんど本物だけが醸し出すような、静かな迫力にいつも圧倒されちょりました。


今までに出会うた北の職人さんのお話は温かな方言もあって、まっこと面白く、知らないことばかりでいつも楽しみに聞かせていただきよりました。そして、常に感じさせて頂きよったのが言葉の端々に感じる自分達の回りの大自然への畏敬の念ながです。生活の一部となっちょって身近ではあるけれど「ここの一線からは立ち入ってはいけない」大袈裟ではなく、山への感謝の気持ちと同じくらいの畏れをもって、伝統の手仕事を続けられゆうのだと思いよりました。


竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI、TAKETORA)、田中陽子さん


きっと自然の厳しさという事があるのかも知れませんぞね。前々からお会いさせて頂きたかった、ゆずりはの田中陽子さんのお話からも東北の職人さんたちの身震いするような思いが伝わってきます。


長い間受け継がれてきたモノ作りには、その地域の風土、文化、自然、人の暮らしなど色々なものが詰まっちゅう。東北の手仕事を紹介され続けてこられた田中さんは、モノを愛されると同時にそのモノの向こうにある懐かしい人の営みを愛されちゅうと感じました。自分も一番大事なものを一番大事にするような竹を、ひとつでも多く手にする事ができたらにゃあ。田中さんのお話を伺いながら、心につくづく思うたがです。


版画の嬉しいお葉書

木版画の文鳥と竹皮草履


竹虎には毎日、毎日まっこと嬉しいお便りが届きよります。わざわざ、お送りいただく皆様、ありがとうございます!頂きましたメールやお手紙は毎朝の朝礼で紹介させてもろうて、社員一同で共有させていただくようにしちゅうがです。


竹商品についての嬉しいお言葉。ご愛用いただく中で感じる暖かいメッセージ。当社社員を名指してもろうて感謝のお心を頂いた時などは、まっこと胸が熱くなる思いをしよります。そして、改めて自分達にしか出来ないの事を、これからも、まさに竹のように真っ直ぐにやっていくことをその都度、心にしっかりと刻ませて頂きよります。本当に沢山のお客様に支えられて、何とか竹の仕事を続けさせてもろうちゅう。そう感じない日はない毎日ですけんど、今日いただいた一枚の葉書は更にそんな思いを強くしたがです。


木版画家のお客様ですきに、ご自分が創られた絵葉書をお届けいただいたがです。味のある文鳥の絵柄のポストカード、実は自分も顔に似合わず版画というのも嫌いではなくて、何度か版画展にも足を運んだ事がありますぞね。頂いた作品もじっくり見ていて、やっぱり気になるのは、その足元。


「何か、竹皮草履を履いちゅうように見えるにゃあ」


朝から晩まで竹ばっかりですきに、ついに竹の幻覚を見るようになったろうか?そう、思いよりましたけんど、これは幻ではなく、やっぱり竹皮草履やったぜよ。ご自分が、いつもご愛用いただき、お気に召していただいちゅうからこそこうやって、手彫りしてお送りいただけるがですろう。そう思うただけで、ギュッ!と兜の緒ではなくて前掛けの緒を締め直したい。そんな気持ちを強く強く持つがですちや。本当に感激しちょります、ありがとうございます!


竹の水指

竹水指


「水指」と書いて「みずさし」と読むがです。茶道の道具の一つですきに、お茶をされゆう方なら皆様ご存じかと思うのですが、最近はお茶やお花を習う方も随分と少なくなっちょります。茶道、華道と竹というのは昔から、こじゃんと深い関係があり切っても切れない間柄ぞね。


たとえば茶筅(ちゃせん)と言う茶道具があるがです。ケーキを作る時の泡立て器を小さくしたような形と言えば分かりますろうか?茶筅など竹という細く細く割れて、しなりがある。柔と剛を併せ持つ竹という素材が身近に無かったとしたら一体何で作れば良かったがですろうか?いやいや、作る事はできなかったですろう。竹という素材あってこそ生まれた道具ではないですろうか。


煤竹水指


けんど水指については水を入れる容器ですので、もともとは陶器等が多いのです。孟宗竹をそのまま利用した竹水指はありますが、ここまで凝って、愛情を注いで製作された水指は他には、ちっくと見た事がありませんぜよ。まっこと、この水指は珍品ちや。


太い孟宗竹に丁寧に煤竹を割り、そして削り、独創的な模様に貼り付けて製作された竹の水指。茶道具も好きやった祖父が職人さんから譲ってもらい、随分前から本店にあるもの。モダンにも見える模様の作りに、職人さんの遊び心も伝わってきます。実はこんな「ゆとり」を感じさせてくれる竹細工は案外と昔に作られたものが多いぞね。竹職人の高度な技術に裏打ちされちゅうがではないかにゃあ、そう、思うがです。


虎竹スマホスタンド

虎竹スマホスタンド


皆さんはスマートフォンをお使いですろうか?もし、今お使いになられていない方でも「次に買い換える時にはスマホにしよう」そう心に決められちゅう方は、おそらく多いと思うがです。


自分の場合は仕事で必要な事もあって、スマホを使い出したのは比較的早いかも知れませんけんど、これは、持ち始めたら、こじゃんと便利ですきに。まっこと手放せなくなりますちや。次に購入される方が、たぶんスマホにされると思うのも別に何かで見たワケでも、聞いたワケでもないがです。こんな凄いものやったら、どうせ携帯電話を一台持つのであれば誰でもスマホを選ぶのではないか?と思うちゅうだけながです。


自分の場合は二つ折りの携帯電話でも、携帯電話ホルダーなるものに置いちょりました。これは作務衣のポケットに携帯を入れる適当なポケットがなく、いつも首から提げちゅうのでせめて机に座っていたり、机の近くにおる間だけでも首から外してホルダーに立てて置いちゅうのです。スマートフォンも同じこと。すこし面積が大きいですきになおさらデスクワークの時にはポケットから取り出しますぞね。そこで、いつもの置き場所が必要となってくるがです。


今回虎竹と竹集成材を合わせて製作した竹屋ならではのスマホスタンドではないですろうか?いつもの定位置を決めるだけで、アチコチ探しまわる事もなく快適なスマホライフをお楽しみいただけるのではないかと思うたりしちょります。


胃腸の悪い方と水虫の方はいない?

竹炭用の竹


竹は中が空洞になっちょりますので、炭窯に入れる時にはそのままでは効率が良くないがです。そこで、竹を割って出来るだけ沢山窯に入れて焼けるようにするがです。この竹炭窯の材料の竹は少し細い事もあって、半割程度のものも結構ありますちや。けんど、こうやって、こじめてみたらこの通り。丸竹の時とは比べものにならないくらいギュッと詰まった感じちや。これを一本一本窯に入れながら窯立てし竹炭に焼いていくがです。


竹炭窯と炭職人


ところで、前にもお話させて頂いた事があるかも知れませんけんど、「炭焼き職人さんには胃腸の悪い方と水虫の方はいない」そんな言葉をご存じですろうか?いやいや、始めて聞いたぜよ。そんな方も多いかも知れませんけんど、これは昔から結構言われちゅう事ながですぞね。炭職人さんは胃腸の調子の悪い時にはガシガシ炭をかじっていましたし、炭焼きの時に採取しておいた竹酢液を地下足袋の上からドボドボとかけて仕事をされよりました。


微粉末にした炭が静かなブームですけんど、もともと昔からの知恵としてあった事ながですにゃあ。竹酢液にしても殺菌力が強いと言われちょりますので、なるほど、これなら足が蒸れても水虫にはならないやろう。そう感心した事があるがです。


自分も夏場の竹林に入る時には、全身に竹酢液をかけるのと同時に長靴にもスプレーしますちや。これは、虫は虫でも「水虫」ではなくて、本当の虫の蚊除け、害虫除けのためながです。炭窯を誇らしく説明してくれる大ベテランの職人さんも山に竹を切りに行く時には、きっと竹酢液を使いゆうがではないですろうか。


9月1日の「ザ!鉄腕!DASH!!」をご覧ください。

竹虎本社前


いやいや、この夏は、まっこと、まっこと暑かったぜよ!どれくらい暑かったと言うたら、例年の10倍...、いやいや20倍......、もっともっと50倍。


ええいっ!100倍暑い夏やったがやきに!!!


そのワケは9月1日(日)午後7時からの日本テレビ「ザ!鉄腕!DASH!!」の放送をご覧いただけますろうか!?それまでは何ちゃあ、一言も言えんがです~。


竹虎本店前


けんど、この日本唯一の虎竹の里、片田舎の小さな小さな谷間には竹しかないがです。こうやって、東京から、わざわざTOKIOのメンバーがやってきて一体何をしようと言うがやろうか?地元の安和だけでなくて、須崎市全体を巻き込んでの撮影でしたぞね。噂が噂を呼び、駆けつけたギャラリーの方もハンパではなく、TOKIOと竹虎の格闘を固唾をのんで見守ってくれよりましたちや。これは、今年の10大ニュースに入るがではないろうか?そんな大がかりな撮影でもあったがですぞね。


それにしても、一流のアイドルの方が来られてこんな大事になるとは思いもしてなかったけんど、そもそもの始まりはテレビの方のこんな一言。


「日本全国の竹屋さんに断られました...。」


カツンと来ましたぞね、火花が散りましたぜよ。日本全国に断られたつかぁ...?竹屋魂に火がついたちや。


「それやったら自分達がやらんかったら誰がやるがぜよ!」


けんど、この一言が、こんなに沢山の方を巻き込む一大騒動になったがぞね。まあ、一番大変やったのは工場長やにゃあ。無理難題に苦労しましたろう。


苦労の結晶は9月1日(日)午後7時からの日本テレビ「ザ!鉄腕!DASH!!」を必ず見とうせよ!!!


苦労の結晶は9月1日(日)午後7時からの日本テレビ「ザ!鉄腕!DASH!!」を必ず見とうせよ!!!


苦労の結晶は9月1日(日)午後7時からの日本テレビ「ザ!鉄腕!DASH!!」を必ず見とうせよ!!!


ああ、三回も言うてしもうたちや、こんな事は始めてやないろうか(笑)。


虎竹花籠に投げ入れ

虎竹花籠


花は、まっことエイもんですちや。ほんの一輪で心が和む部屋の空気も優しくなってくる気がしますぞね。たまたま花材がありましたきに、手近にあった虎竹の花籠に投げ入れしてみたがです。竹の花籠は、ただそれだけで置かれちょっても今ひとつピンと来ないものちや。


けんど、どうですろうか?こうやって花が入ったら、途端に花籠もイキイキと息を吹き返したように見えるちや。花活けをして、いっつも思うのは籠は名脇役にならんとイカン言う事ぞね。


竹籠だけを並べて、その編み込みの素晴らしさや形の優美さを誇ることもエイですけんど、花を活けて引き立て役になった時の籠の美しさに勝てますろうか?竹は地面の下で手を握りおうて助け合うて生きちょります。誰かと響き合うことには、こじゃんと長けた植物やき、花活けにしても自然に一つになれるがぜよ。


雑誌「野菜だより」に掲載いただいた竹籠

雑誌「野菜だより」


「野菜だより」という雑誌などを拝見しよったら、趣味や自分達の楽しみのためにで家庭菜園などされゆう方は実は結構多いように思うがです。なんちゃあ、ご自宅の庭がなかったり近くにに畑がなかっても問題ないようですぞね。最近では、畑を貸してもらえる所も多いと聞きます。


週末だけ、借りた土地の近くに暮らして畑仕事をされてウィークデーは都心の自宅から通勤する。そんなライフスタイルの方もおられますきに、まっこと色々な方がおると感心しますちや。


今回、こちらの雑誌社さんに掲載いただいたのは四つ目かご。昔から近くの農家さんの自宅や田畑では当たり前のように見かけていた竹籠の一つぞね。家庭菜園される皆様も、小さい頃には近くで見かけたりもしかしたら使うたりした事のある竹細工を懐かしく思いだしてくれゆうがですろうか?せっかく自然の中で汗を流す野菜作りやったら、使う道具にしても田舎でずっと使われてきたこんな素朴な竹籠しかないですろう。何を隠そう一番喜んじゅうのは、この竹籠たち自身やきに。


青竹の香り

青竹細工


竹虎の工場に始めて来られた方は、結構な確率で深呼吸されます。そして、こう言われるのです。


「これは、竹の香りですか?イイ香りですね~」


こんな言葉を聞くたびに嬉しくなりますけんど、ばっかりズラリと並べている工場で、油抜きの加工など始めたら糖質の多い竹から甘い甘い香りの油成分が吹き出して、工場に近づくなり子供の頃から慣れ親しんだ懐かしい香りがしてくるがです。この香りは竹特有の、こじゃんとエイ香りです。随分と前の事ですが、はじめて訪れた街中でこの竹の香りが漂って来た事があるがです。これには、ええ?どうして?とビックリしましたぞね。


「けんど、近くに竹屋さんがあるに違いない」


高い木塀に囲まれた街並でしたけんど、そう確信して、近くを歩き回った末に予想通りに竹屋さんを見つけた時には、まっこと(本当に)自分でも犬のような嗅覚やにゃあと感心しましたちや。さて、この竹工房では、そんな竹の香りとは又少し違う、清々しいスキッとした芳香が充満しちょりますぞね。それも、そのはずぜよ、青竹の表皮を薄く剥ぐ作業をされよったがです。


「磨き」と言うて竹表皮ほ薄く剥いで竹ヒゴを取り、竹編みをしていくがですが、虎竹を使う細工の次に好きな竹細工のひとつが磨きの細工ちや。使えば使うほどに色艶がよくなってきて、渋い色合いに変わってくる。成長する竹籠と言うてもエイがですぞね。青竹の若々しさを感じる、この工房から産み出された籠達もはじめの頃は、まだまだ青二才ぞね。十年、二十年という歳を重ねていって、使い手に愛着を持って重宝されるようになってきたら、ようやっと一人前の立派な竹細工になるのだと思うがです。


手書きで頂くお客様の声

竹虎へ手書きのお声


まっこと有り難い事のひとつに、沢山のお客様から手書きでお声やご感想をいただける事がありますぞね。もちろん、メールでお送りいただく嬉しいお便りもあり、毎日お陰様で感激させて頂よりますけんど、手書きの声は文字にお客様一人一人の人となりが見えるようでより親近感を感じさせていただけるがです。


中には絵手紙風に、その季節の風物詩や地方の様子などを作家の方ではないかと思ってしまうくらいビックリするような上手な絵を描いて頂いたり、当社の商品や、使われているご様子を描写されていたり、見ているだけで楽しくなってくるがです。皆様、まっこと、まっことありがとうございます!


小さなお子様から頂くメッセージや、挿絵なども、こじゃんと(とても)楽しにしちょります。竹虎の商品を、こんなにご愛用いただきゆうのかと思わず目頭が熱くなるような事もありますちや。


お送り頂きましたお葉書や手紙、ファックスなど手書きのお声も、できるだけホームページの方で他の皆様にもご覧いただけるように公開させていただくようにしちょります。もし、竹虎の商品をまだお使いになられていない方でしたら、すでに、お求めいただき愛用されゆう方々のご感想はきっと参考になるに違いないと思うちゅうがです。これからもドシドシとお送りいただけたら嬉しいです。虎竹の里で心よりお待ちしちょりますぜよ!


発見!?金属製の肥料籠

金属製かご


農家さんで肥料などを畑にまく時に使われていた竹籠は、丸い形ではなく楕円形に作られちょりました。それは、片手で腰にあてて持ちながらもう一方の手で肥料をまいて歩くのに楕円形のほうが使い勝手が良かったからながです。


今では仕事には、あまり使われなくなってその代わりに、この形の良さをご家庭でお使いいただけないろうか?そうこう考えたら、ちょうど洗濯籠として手頃なサイズなので、楕円洗濯籠として皆様にご紹介させていただきよります。重量のあるものを腰にあてて運ぶことにより、楽に仕事ができたという農家さんのお話でしたが、ご家庭でお洗濯されるお母さんも沢山の洗濯物を持つ時に少しでもお役に立てるのではないかと思うちゅうがです。


さて、このように軽くて耐久性もある竹製の籠は、昔からずっと重宝されてきたと思うのですが、先日とある農家さんの納屋の奥で凄いものを発見したがです。それが金属製の肥料籠と思われるモノぜよ!


竹籠の代替品として作られたものやろうか?持ち主の方は、いつから納屋に置かれているのか肥料をまくのに使っていたようだとは言いよりました。けんど、あまり詳しくはご存じなかったですきに、ハッキリした事は分からなかったものの形といい、深さといい、楕円籠と似ちょりますので、偶然の出会いに、こじゃんと感激したがです。


山口龍雲作の花籠

山口龍雲作花籠


どことなく品格を感じさせる花籠やにゃあと思いよったら、渡辺竹清先生自からが所望されて名のある作家の方が編んだ花籠との事やったがです。けんど形と言い、大きさと言い、こじゃんとバランスがエイ。落ち着いた雰囲気、手に乗せてみた質感も素晴らしい。けんど、それもそのはずながです。この竹籠は江戸時代に作られたものの写しぞね。昔から続いてきた籠は、時代の変化や職人の手に鍛えられ進化したものですきに、こうやって残ってきたものには本物の迫力があるがぜよ。


けんど銘を拝見させていただいて、ちっくと驚いたがです。「龍雲」となっちょりますがあの山口龍雲さんの事ですろうか?


龍雲作


確か日展作家という風に聞き及んじょりますが、アメリカの美術館などにも沢山作品が収蔵されるような芸術的な竹工芸をされている凄い方ながです。もともと竹細工で初の人間国宝となられた事で有名な、生野祥雲斎さんの弟子として修行されそれから独立された山口龍雲さん。


お会いした事はありませんけんど、この花籠を拝見させていただくと、昔からの叩き上げで竹をやられてきた方と言うのは作家の前に職人、そして竹職人の延長線上に今の作家活動があるように思うがです。同じものを同じように編み上げる確かな職人技。この大切な基本のしっかりした竹細工があってこそ本物の感動を呼ぶのかも知れませんぞね。


竹工場の鉄と籐の椅子

鉄と籐の椅子


竹の工場は普通の日は職人さんが働きよって竹の音、竹の香り、竹の粉が舞うて、こじゃんと(とても)エイものですぜよ。けんど、誰もいない静かな休みの作業場もこれがなかなか心が落ち着き、色々なアイデアが浮かんだり考えがまとまったり、そして信じてもらえないかも知れませんけんど、聞きたい人の声に出会えますきに大好きながですちや。


工場を歩きよって思い出した椅子があるがです。鉄のフレームに籐をしっかりと巻き付けられちょりました。かがむ作業の多い竹工場では、こんな高さの腰掛けは重宝する事もありますろう。


そう言うたら竹の長椅子のお話を頂く事もありますぞね。昔から作りゆう縁台のような竹の椅子はありますけんど、もっと大きな座面の椅子を竹編みで作る場合にも、フレームにはこんなにガッチリとした金属製の枠があったらそれを元に何とか形になるがではないろうか?


ただ、竹の難しいところは、小さいサイズに縮尺して作ってみて、実現可能のように思えたものであったとしても原寸にする時には、自然素材という竹の性質上ちっくと難しいと言う事が結構多い事ですぞね。まあ、そこが竹の面白い所でもあって挑戦しがいがある所でもあるがですろう。


竹屋一人旅

渡辺竹清作竹トランク


ちょうどお盆休みになりましたぜよ。田舎に帰って、ゆっくり過ごされる方も多いのではないですろうか?さて、そんな帰省のお客様や観光の方でにぎわう表通りをすぎて、細い木立並木を登って行った所に、そのお宿はありますぞね。杉皮の門をくぐり山野草の茂る庭を通っていくと茅葺きの大きな屋根が見えてきましたちや。土壁の温もりを感じながら中に入ると、ヒンヤリ...土間の空気がこじゃんと気持ちがエイがです。


いやいや、まっこと昔ながらの日本の家というのは高温多湿の風土に、まっことピッタリちや。エアコンなど使わなくても、自然な涼を楽しめる先人の工夫をこの建物はまだまだ覚えてくれちゅうよ...。そう思うて高い天井を眺めながら嬉しゅうになるがです。


煤竹トランク


ふらり、気まぐれにやってきた一泊の旅。日頃の「モノ」も「ヒト」も「コト」も全部、虎竹の里に置いてきましたぜよ。何ちゃあ持たずに来たけんど、お供は鳳尾竹の持ち手がしっくりと馴染む煤竹トランクひとつ。


ふと、鞄に目を落とした女将さんが息をとめますぞね。たまるかっ!声にならん歓声をあげてくれよります。着物をこんなに上品に着こなせる方のお眼鏡にかなうとは。こりゃあ、こんな嬉しい事はないがぜよ。


「いやいや、田舎の小さな竹屋ですき」


別にどうという事はないがです。今夜は囲炉裏にあぐらをかいて、作り手の渡辺竹清先生と、引き合わせてくれた祖父と、自分の三人でゆっくり竹を語りたいだけながやき。


花火大会2013

花火


夏の風物詩のひとつは、やっぱり花火ですろう。その瞬間、瞬間の輝き、美しさは今ある目の前の事に全力投球する人の生き方と同じで、まっこと魅了されるがです。竹屋の仕事は寒い季節が忙しいですけんど、夏は夏で竹の涼を求められる方がおられますので忙しゅうて、実はあまり花火などゆっくり見た事はないがですが、そういえば思いだすのが富山の花火大会ぞね。


えらく遠くの花火やにゃあ?そんな風に思われる方も多いですろう。自分の入社した当時は、デパートや全国各地のイベントなどに出かけて行く売り出しを年に数回やらせて頂きよったがです。


富山には、十トントラックと四トントラックに、それぞれ竹籠竹ざる、竹垣など竹製品を満載にして行きよりましたちや。当時の竹虎にしたら年の一大行事でもあってから、社長や店長はじめ、主だったベテラン社員が全員参加の、こじゃんと力の入った売り出しでもありました。今のように高速道路も整備されちょりませんので、行くのにも、帰るのにも、えらく時間がかかり、思うたらドライバーを務めてくれた社員には、まっこと頑張ってもらいましたぞね。


何かのお誘いがあって、富山にお伺いさせて頂くようになったと思いますけんど、それにしても広い会場に沢山のお客様がお越しになられてました。まるで嵐のような一日が連日続きましたちや。暑さも手伝うて終わって日が暮れるとクタクタやった。


ドンドン...ドンドン......


と遠くから音が聞こえてきます。雷かと思うて最初は花火とは気づきませんでしたけんど、音と光に導かれるようにゾロゾロと歩く浴衣姿のお客様についていきましたちや。花火は不思議ですぞね。ボロ雑巾のように疲れちょりましたが、見ているうちに元気になって来た事を覚えちょります。


花火大会2013


地元の安心感かも知れません。高知の花火では、あまりそんな事を感じた事もないがです。けんど今年は数年前に新卒採用で入社した社員が、結婚し、出産し、会社に帰ってきてくれて小さなお子様を連れて来てくれちょりました。この花火大会は自分にとっては年に一度の花火を見る、社員を見る日でもあるがです。この元気な子供には、力をいただきましたぜよ。


竹枕か虫籠か?

竹一人膳


これは一体何ですろうか?


フェイスブックでも沢山の方からお返事いただき、まっこと嬉しかったですちや、ありがとうございます!けんど、こうやって聞かせてもろうたら、だいたい頂く答は大別して二つ。一つは、竹の枕だという回答、そして、もう一つが虫籠ではないかという回答。この二つを合わせて、虫籠付きの竹枕と言われた方もおりました。つまり、虫の音を聞きながら、ウトウトと眠りに誘われる...。うんうん、すばらしい、最高っ...て、いやいや、枕から虫の鳴き声したら煩くて寝るどころではないでろう。


竹一人膳


それでは何に使うものかと言うたら、実は一人膳ながですちや。普段の生活で使えるようにお茶碗など、一人用の食事用の器がセットになったものもありますけんど、この竹編み一人膳は、毎日の暮らしというよりも縁側で一人を楽しむためのモノ。ちっくと特別な夜を更に特別にするためのモノですぞね。座面が真っ平らではありませんので、それなりに使える器なども選ばんといけませんが、静かな一人の時間を心ゆくまで楽しむための最高の相棒となるがではないかと思うちょります。


竹一人膳


枕とか虫籠とか、まっこと見た目は色々と連想してしまうようなユニークなデザインですけんど、自分だけの世界を演出してくれるお一人様用なら使うてみたいお父さんは結構おられるのかも知れませんちや。


今頃ですが滋賀合宿を思い

ラフォーレ琵琶湖


そう言うたら滋賀合宿「オフラインサミット2013」のご報告を忘れちょったがではないですろうか?先々月に琵琶湖湖畔にあるラフォーレ琵琶湖という大きなホテルで開催されたがですが、12年ぶりにお伺いさせて頂き感じる事はいっぱいありましたぞね。


そもそも前回に来たときには、ここの玄関口に到着するなりスーツの二人組が飛び出してきて、


「お待ちしておりましたっ!」


と、案内されて通されたのが告別式の会場...。なんと、作務衣姿やったきに、お坊さんと間違えたと言うことやったがです。


自分は自分で、ここのホテルに来られた方には、全員こうやってスーツのホテルマンの方がそれぞれの会場までご案内頂ける、凄い親切なホテルやと感心しながらついて行きよりましたぜよ。まっこと、今となっては懐かしい笑い話ながですちや。


琵琶湖合宿


時の流れと言いますろうか、12年前とは色々な事が変わっちょります。ここに来させていただいて改めて、この変化を改めて思うたがです。けんど、変わらないのは、こうやって合宿に参加され、自分の伝えたいモノ、伝えたい事をまっすぐに学ばれる参加者一人一人の姿勢。これは、あの日も、今回も何ちゃあ変わる事がなかったがです。


今度の合宿では自分もお話をさせていただく機会を頂いちょりました。「21世紀は竹の時代」と自分達が言いだしてから考えたら早くも28年という月日が経っちゅうぞね。琵琶湖は満々と水をたたえゆったりとしちょりますが、時の流れいうものは川の急流のように早い流れながやにゃあ、つくづく思うたことでしたぞね。



「竹清」の銘

渡辺竹清作文庫


渡辺竹清先生の「竹清」のお名前はお父様から襲名されたもの。網代編みの素晴らしい技は、師でもあった初代竹清氏譲りながです。その初代が網代編みで仕上げた文庫が右の作品ぞね。何とも美しい模様に目を奪われますちや。長い年月を飛び越して見る者の心を打つというのは本物やきですろう。初代の作品の隣に渡辺先生の作品を並べてみたがです。竹芸の技を極められたお二人の競演。まっこと、自分だけの父子展のような贅沢な時間やきに。


二代目竹清先生が幅の広い竹で編まれた文庫は、もしかしたら見た目で簡単そうに思われる方がおりましたら、大きな、大きな間違いですぞね。この文庫こそ、最高の竹との出会いが無かったら編む事はとうてい出来なかったと言われる渾身の作品。一本、一本の竹ヒゴを線が三本浮き上がるように磨くという、熟練の技があってこその究極とも言える逸品ながです。


竹清銘


さて、美しい文庫をじっくりと拝見させていただいた後、大事に手にとって裏返してみます。「竹清」と銘が入っちょります。初代の文庫も裏返して銘を拝見させていただくがです。


初代竹清銘


一目見て、ちっく鳥肌が立ちますぜよ!血は水よりも濃いという言葉がありますけんど、そんな事を、しみじみと感じる銘ちや。どちらか初代で、どちらが二代目かせ分かりますろうか?時代を超えて、作品とうして親と子が語り合いゆうような温もりと優しさがジンジン伝わってくる。渡辺先生の工房に、自然と人が集うのはこんな空気感に、いつも包まれちゅうきですろう。


黒縁眼鏡の職人

竹職人


今までアレコレ話しよった職人さんが、さてと竹ヒゴを持ったなら、


キラリ!


黒縁眼鏡の奥の目が一瞬鋭く光りますぞね。ちっくと部屋の温度が上がった、そう言うたら大袈裟やろうか?ピンと張ったタコ糸に負けないくらい、この竹工房にも緊張の糸が張られちょります。


それにしても格好がエイ。この表情、この手さばき、どこかで見たような気がしよりましたけんど、そうそう、いつぞやテレビで見た事のある世界の大会か何かで優勝した言うバーテンダーさんですちや。カクテルと竹細工やき、こじゃんと違いますけんど、作り手の極めた仕草には同じような一本筋の通った美しさがあるような気がするがぜよ。


細かい竹編み


細い竹ヒゴを編んでいきます。熟練の竹職人は指先にも目があると言いますちや。たとえ、よそ見しよっても真っ暗な中でも編めるという方もおられますぜよ。気持ちのエイ、風の通る仕事場には竹編みの微かな音だけ。色々な形の竹籠や、竹の材料などに囲まれていつまでも見よりたいような気持ちになって、ついつい時間を忘れてしまいそうになるがです。


玉入れ籠の口巻きに虎竹

玉入れ籠


暑い夏はまだまだ終わりそうにありませんけんど、このカンカン照りの季節が過ぎて学校で二学期がはじまり、ちっくと涼しくなってきたら学生の皆さんにとったら秋の学校行事の一大イベントは何と言うたち運動会ではないですろうか?


そんな運動会などで、玉入れ競技に使われよります玉入れかごと言うたら皆様すぐに、どんな籠かだいたいの想像がつくかと思うがです。丸く、ズンドウ型をした円柱形の竹籠ぞね。もちろん玉入れだけに使われゆうワケではなくて、物入れやとして使うて頂いたたり、背負い紐を取り付けて背負い籠になったりしゆうがです。


修理した玉入れ籠


ひょっとして、前にもお話させていただいた事がありますろうか?この玉入れ籠の口部分が傷んで修理をしたがですが、何も言わずに職人に渡しちょったと思います。そしたら、出来上がったら元々普通の竹で仕上げていた口部分が、ありゃあ!?日本唯一の虎竹になっちょります。


虎竹は、ここ虎竹の里でしか成育しない竹やき、当然他の真竹や孟宗竹など竹素材と比べたら価格も高いがです。それなのに古くなった竹籠の修理にこうやって虎斑竹(とらふだけ)を使うてしまうとは。まっこと、さすがに虎竹の里やちや。改めて感心してしまうがぞね。


雪の下のマタタビ

マタタビ


あんまり暑いきに、ちっくと涼しい事を考えよりましたら、思い出したのがマタタビ細工ながです。東北で編まれよります、この細工は竹とマタタビという素材は違うても、ひとつ、ひとつ作られる昔ながらの手仕事と言う事では同じことぞね。


水に強い性質があり台所で使うのに適しちょりますので、米研ぎザルなどには昔から、こじゃんと使われてきちゅうがです。職人さんの手にもよりますが、薄く剥いで編まれた物は丈夫な上に軽い、そしてしなやかさも違う。まっこと、日本の山の力は凄いと感じさせてくれますぞね。


けんど、どうして涼しい事考えてマタタビかと言うたら、たまたま職人さんにお話を伺う機会があった時、なんと、まだ雪が残っちょったがです。ストーブに火が入っちょりましたきに、涼しいどころか寒かったちや。雪の下には、近くの沢から採って来たという、材料のマタタビを丁寧に束にして保管しちょりました。これも素材を大切にする職人さんの知恵やと言われよりましたぞね。


まあ、雪国に暮らす方にはどうという事もないですろうけんど、自分の小さい頃とは違うて高知に雪は、まっこと降らなくなりました。当然、積もる事も平野部では、ほとんど無くなったかです。寒いのは苦手な方ですけんど、霜が降りるくらい寒さがこないと、虎竹の色合いが付かないとも言われちょります。まっこと、こう連日の猛暑やと無い物ねだりやろけんど、あの時に拝見させていただいた雪がどうも恋しく思えてきて仕方ないがぜよ。


大きな大きな角籠

角かご


こりゃあ、一体何に使われる竹籠ですろうか?ついつい聞きたくなるような大きさながです。別誂えで編むことのできる竹細工は、できるだけご要望にお応えするようにしちょりますがわざわざ竹でなくとも何でもある時代。こんな特別サイズの竹籠は、まっこと珍しいがですちや。一昔前のように竹籠が運搬用具だった頃に、伐りだして来た竹をそのまま鉈で割りこんで、ざっくり粗く、けんど、とにかく堅牢に編み込まれた籠が昔からの職人さんの工房では片隅に置かれちょって、竹の切れ端から竹屑から放り込むゴミ箱に使われたりしてました。


竹虎でも、ほんの十年、二十年前まではリヤカーに乗せた大きな角籠を使いよったです。焚き物として運んでいく度に結構乱暴な使い方をしよったのに、修理などしながら長い間使いよりましたので、考えたら昔の籠は丈夫な作りやったにゃあと思うのです。


最近の職人さん自身が、このような大きな竹籠をほとんど製作していないので材料取りから、力竹など色々と出来る工夫はあるかと思いますけんど、大きい竹籠は、職人さんの技量プラス体力が必要やし長い竹ヒゴを扱いますので広い場所も必要ながです。だから、大きな竹籠というのはこれからますます作る事はなくなりますろう。小学校の頃に、隣町の須崎港に置かれちょった見上げるほどの巨大な丸い鰯籠で隠れんぼをした事は、つい先日のように覚えちゅうのに、もうあの籠はどこを探しても見当たらんがぜよ。


スマートなシダ編みカゴ

シダ編みかご


小さい頃には、今とは比べものにならんくらい頻繁に「お客」と呼ばれる宴席があったように覚えちょります。あちこちのご家庭に呼ばれて行きよりましたが、母や近所のお母さん方が忙しく動きまわる台所は活気があり、普段は使われていない沢山の食器類が並べられちょりました。


日が傾きかけて大人達が集まりだすとワイワイガヤガヤ、大きな話し声と笑いの中。洗い場もガチャガチャと一段とにぎやかになるがです。食器棚はすぐに一杯になりますきに登場するのが、ちょっと深さのある竹籠や、シダ編み食器かご。洗い終わったお皿、コップやお猪口などいろいろ満載にして運ばれていくのは縁側や、庭先ぞね。あまりに沢山の洗い物やきに、干しておく場所もなかったがですちや。


シダ編みかごは、丈夫で長持ちし、水にも強いので、こうやって昔から食器籠として多く使われてきたがです。自分などにはキッチンに馴染みの籠のひとつです。けんど生活様式が変わってきた今、シダ編みかごも、特に大きなサイズのものは食器籠としての役割から、お洗濯物などを入れられるランドリーバスケットとしてお役に立つことが多くなってきちゅうがです。


先日、ちっくと編み込みが緻密になった別誂えのシダ編み籠が出来あがってきましたけんど、昔よくあった無骨な感じの籠とは一線を画しちゅう感じやにゃあ。洗練されて、スマートな印象の籠。まあ、これも、なかなか良くできちゅうぜよ


近くて遠い竹林

日本唯一の竹林


遠く県外からお越しの皆様を日本唯一の竹林へご案内させていただく事がありますぞね。いっつもは一人で来るか、職人さんとなのでたまに違う方と、こうやって急な山道を歩き、鳥の声や、竹の葉のお出迎えの音を一緒に聞くのは、こじゃんと嬉しい事でもあるがです。


と日本人との歴史は古く、少なくとも数千年のお付き合いかと思うがですが、生活圏の近くにあって、中は空洞になっちょって軽いしなりと弾力があり強い、太いものから細くものまで色々サイズがある。加工しやすく、その方法によっては住宅を建てるような大きな事から、小さな細工までありとあらゆる物に形を変えられる。そして、それだけではなく、筍の季節には食べる事までもできる。こりゃあ、まっこと昔は人々から愛されてスーパー新素材と言われよったに違いないがです。


虎竹の里


「竹冠」のつく漢字は、こじゃんと多いぞね。こんな事からも、どれだれ役にたって人々の暮らしの中に竹があったかが分かるというものぜよ。けんど、そんな竹との親しい関係も、ここ数十年でまるで変わってしもうて竹は身近に見ることはあるものの竹林にすら入ったことのない方も多いがです。そんな皆様を竹林で呼び入れてくれゆう虎竹。


「竹林の風は気持ちがエイちや」


一人でも多くの方が、こんな小さな事でも体感してもらえるやったら、それで虎竹たちも喜びゆうがではないろうかそう思うがやき。


竹串の強さ

竹串


竹串など強くても、どうでも、もしかししたらお使いの皆様からしたらあまり問題のない事なのかもしれませんぞね。けんど、竹串を使うてご商売される方からしたら、仕事のしやすさや、お客様への提供のしやすさなど、ほんのちっくとの事ですけんど大きな違いがあるかと思うちょります。何が強さの秘密かと言うと、それは竹皮やろうか。


身の厚みのある孟宗竹などからは、表皮に近い部分から、内側の部分まで取ろうと思うたら何本かの竹串が取れるがです。ところが竹で一番強いのは竹表皮に近い部分。だから、ここの竹メーカーでは表皮を薄く薄く剥いだ本当に竹の表皮に近い所だけを使うて串を作ゆうがです。もったいないけんど、あとの竹の身部分はいくら余っても使わんがです。それが、強いこだわり。


竹楊枝


それを体感していただける物が、ありますぞね。竹楊枝ぜよ。いやいや楊枝を使われる方やったら、一度だまされたと思うて使うてみて頂けませんろうか?ちょっと使うただけで先が潰れて使いづらくなったり、折れ曲がったりする弱い木製のものとは歴然とした差がありますちや。とにかく、その堅さにまず驚いて、細い先端がまったく潰れない強靱さに他の楊枝が使えなくなるのではないかと思うがです。短い竹楊枝にも縦にピシッと通る竹の縦繊維が走っちょります。納得の使い心地を、何かのついでの時にでも同梱いただいて一度お試しいただきたいがぜよ。