メゴ笹戦国時代

メゴ笹職人


メゴ笹戦国時代などと言うたらメゴ笹職人が技を競い合うて、日本一の美しい籠でも決めるがやろうか?そんな風に思われる方もいるかも知れませんけんど実は全く違うがですぞね。そもそも、幻の籠と言われて編み上げる職人さんが少なくなって、出来れば競い合うほどいれば嬉しいがですが、全国各地に素材があり、需要も職人さんも沢山いたはずのメゴ笹細工が、実際にはほとんど無くなりつつあるような現状ながぜよ。


メゴ笹籠底編み


メゴ笹は普通の竹とは少し違うちょりまして、時期の良い時に伐採して保管して一年間使うというような事ができません。ちょうど頃合いの良い材料を伐採してきたら、青々としている内にすぐに編み込み籠にしないとすぐに硬くなり、とても編み込みに使えるものではなくなるのです。できあがったばかりのメゴ笹洗濯籠を手にすると、竹肌のしっとりした湿り気が感じられるほどで、目にも鮮やかな青々とした美しさですが、本当に、わずか数日で劇的に色合いが落ち着いてきて乾燥し、質感も驚くほど変わってくるがです。


メゴ笹の色艶


けんど、青さが抜けて色が落ち着いてくるからと言うて、何か良くないのか?と言えば反対で、実はこれからが、このメゴ笹洗濯籠の素晴らしいところ。まあメゴ笹だけに限りませんけんど、竹素材はこれからが本当の姿と言うてもエイですろう。ご愛用頂くうちに、いつの間にか竹が自分で成長し、渋く落ち着いた色艶になっちゅう頃には、そのお宅にすっかり馴染んで無くてはならない大切な竹籠の一つになっているのではないろうか?


おっと、戦国時代のお話はどうなった...?そうでした、すっかり前置きだけで長くなってしまいましたので、また明日お話させさもらいますぞね。




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