新潟の夢

新潟の夢


タクシーで走っていると「ややっ...オームかっ!?」川辺の広場に何やら不思議な塊が見えるのです。しかも、かなりの大きさながぜよ。遠目に見ると宮崎駿監督作品「風の谷のナウシカ」に出てくる巨大な昆虫オームのように思えますぞね。


新潟の夢


これは、王文志(ワン・ウェンヂー)氏の作品「新潟の夢」全て竹で創られた大きな大きなオブジェやったのです。新潟では2009年から水と土の芸術祭というイベントが開催されています。これは、国内外から様々なアーティストが参加され、地域全体を使ったアート表現するという大掛かりな催しですが、この独創的な竹編みもその一環の作品ながです。


そうそう思い出しましたちや。確か以前にも、このような大きな竹組が創られたはず。写真で拝見して、ああ、見ていたいけんど、新潟はちっくと遠いにゃあ...。その時にはそう思うていたので、巨大竹オブジェの事は、すっかり頭から消え去っちょりましたが、こうして道を走っていてチラリと見かけて出会う事ができるとは、やっぱり竹の神様に導かれちゅうのかも知れませんぜよ(笑)。


王文志(ワン・ウェンヂー)氏「新潟の夢」


中に歩いて進んでみましたら、足元にもズラリのと丸竹が敷き詰められちょって、歩くたびに竹がきしむ音がしますぞね。この音が少しも不快ではなく、むしろ懐かしいような、居心地の良さを感じてしまうのです。


竹オブジェ


オブジェの内側に吹き抜けのような空洞が空に向かってポッカリ空いちょります。ここに空の上から気が集まってきているようでもあり、反対に放出されているようでもあり。


竹虎四代目と新潟の夢


中のスペースには吊り下げられた貝殻の暖簾をくぐって入ります。ギシッギシッと竹の音をさせながら、あっちに、こっちに歩いてみます、空を見上げてみます。日頃、竹林で竹に囲まれる事は多々あるのですが、これだけの広い空間で竹編みに囲まれる経験は、そうそう、ある事ではありません。風の吹き抜ける「新潟の夢」の中で、竹虎の夢をみよりましたぜよ。


王文志(ワン・ウェンヂー)氏「新潟の夢」


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