初日、ニューヨークCOTERIE(コーテリー)展


虎竹バックニューヨーカー(Tiger Bamboo's


いよいよ本日から全米最大のファッション展示会COTERIE(コーテリー)展がニューヨークJAVITS CENTERで開催されますぜよ。ちょうど去年の同じ2月にはストックホルムでの家具国際見本市に参加させて頂いちょりましたので何かここだけ見ていると、竹虎が何かこじゃんと(とても)インターナショナルな会社のように思われるかも知れません。けんど実際には田舎の小さな小さな竹屋で、海外に出るなどそれまで一度も考えた事もありませんでした。


竹虎四代目(山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI、TAKETORA)、中野和代先生


ドイツ人デザイナー、ステファン(Stefan Diez)さんのデザインした竹家具でストックホルム・ファニチャー・フェアに行く事になったのはジャパンクリエイティブさんのお力添えのお陰でありましたし、今回のCOTERIE(コーテリー)展への出展はニューヨークで活動されよりますバックデザイナー中野和代先生とたまたま、お知り会いにさせて頂いたご縁からスタートした事なのです。まっこと人との出会いで全てが動いていくものだと、つくづく思うがです。


虎竹バックニューヨーカー(Tiger Bamboo's


自分が初めて目にした虎竹バックニューヨーカーの元となるバンブーバックは、その独特の構造と機能性が、まるでモダンアートのようにキラリと光っちょりました。今回の展示会用に新しく製作したセルロースアセテート素材のバックが、この美しさを更に際立たせてくれるのではないかと期待しちょります。けんど、自分が思わずデザイン性に惹き付けられた、この竹バックの完全な虜になったしまったのは竹の歴史の中で辿った数奇な物語を知ったからなのです。


何を隠そう今年で創業122年を数えます竹虎も、かって古い時代には神戸にも工場を構えていた事もありました。どうして神戸に?と思われる方がほとんどですろう。これは何を意味するかと言うと輸出ぞね、昔の竹製品は今では考えられませんが、大量生産されて欧米向けに販売されていく輸出品の一つだったのです。神戸から貨物船でヨーロッパ向けへの竹製品を加工していた頃には、竹工場も港に近く交通の便のよい場所を選んで建てられていました。


Tiger Bamboo bag


ニューヨーカーは、もちろん当時はこのような名前ではありませんが「Bamboo basket」として沢山製造されていた物でした。竹フレームの構造を今でも竹細工に残しているのはピクニックバスケットなどの角物ですが、この角物細工の熟練の職人さんに昔の製造工程を聞くと凄まじい量産体制であったことが分かります。「Bamboo basket」も恐らくは、同じように量産できる事を念頭に置いてデザインされたであろう事、そして更に凄いのが360度近くまで開いて、それぞれを重ねられる構造としているので一度に沢山の製品を運べられるという事、大量生産と効率の良い大量運送、この二つの課題を見事にクリアしつつ美しいフォルムと機能性を実現した、まさに神業と言いたいような竹製品だったのです。


今から60数年前の日本、竹産業自体にも元気があり勢いのあった頃のお話ですぞね。自分の小さい頃でさえ、工場には沢山の職人さんがいて、三輪車のトラックには満載された竹がどんどん運ばれて活気に満ちていました。竹虎ロゴマークは今のように竹の葉の下に「虎」の文字ではなく、本当の虎の絵が描かれちょりましたが、この虎の顔が自信たっぷりに格好良く見えちょりました。


昭和30年代、竹虎本社


別に虎竹の里だけの事ではなかったですろう。黒塗りの大きな車で来社される取引先の皆さんは、ビシッとした髪型に、自分の周りの大人が特別な時にしか着なかったようなスーツ姿を着こなされちょりました。上着をサッと脱いで、ピカピカの靴が汚れるのも気にしないで土場をノシノシ歩いて来る、祖父や父と大声で笑い合う。何か楽しそうやにゃあ...そんな竹の良き時代が続いていた頃に太平洋を渡った「Bamboo basket」が平成になってニューヨークから里帰りして、そして今度は又再び海を越えてニューヨークまで来たがです。


「ヨシヒロ、お前何やっとんねん」


虎竹バックニューヨーカーの向こうに見たいのは、そんな懐かしい竹のある光景であり、優しかった祖父や愛すべき職人さんの笑顔なのかも知れません。













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コメント(2)

おめでとうございます!
これも四代目の「竹愛」の賜物ですね! デザインされた方、形にされた職人さん、販売やWeb担当の方、そしてそれらを愛する四代目あっての快挙と心よりお慶び申し上げます。
今後のご活躍とご清栄を祈念させて頂きます!
益々の楽しいお話し、愉しみにお待ち申し上げます(≧∇≦)

伊藤亜希子様
竹虎四代目です。
コメントありがとうございます!

この竹バックに出会うてから何年になりましたでしょうか?
本当に沢山の方のご協力をいただき
今回、このような最高の場所でご高覧いただける機会となりました。

日本の竹の素晴らしさは知れば知るほどに発見があり
まっこと凄いものだと思うちょります。
始まったばかりです、これからもっと頑張っていきたいです。

何卒よろしくお願いいたします。
ありがとうございます!

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