使われない青竹踏み「世に生を得るは事を成すにあり」


B級品の青竹踏み


片隅の段ボール箱にギッシリと詰め込まれて誰にも見向きもされない竹踏みがあるのです。青竹踏みは竹を半割しただけの簡単な竹製品のように思われます、もちろん一つ二つ作るだけでしたら何の事もないかと思います。けんど、これを何百、何千本と作るとしたら、まずその竹材集めから考えねばなりません。


竹は根元からウラ(先端)部分にかけて同じ太さではありせん、節の間隔も違います、もっと言えば形も丸くなく楕円形だったりするがぜよ。もちろん竹は20数メートルもの高さになる素材ですけんど、その竹の全てが青竹踏みに適しているという事ではないがです。太い部分あれば、細い部分もあり、それが製品にした時の高さに関係してきます。キズやシミ、竹の個性や環境による歪み、細かな割れなど挙げていたらキリがないほど様々な理由でお客様のお手元に届けられない製品が出てくるのです。


ただ、今回は少し違う竹山の竹を初めての職人さんが試しに製造した製品でしたので、いわゆるB級品が普通の何倍もの数できてしもうたのです。このような販売できない商品も、もちろん職人さんが一生懸命に製造したもの、捨てる事など絶対に出来ませんぞね。そこで一部は竹炭に利用するなどしましたが、それでも何箱かの段ボールが残されました。ふと気づいた片隅にはそんな竹達がいたのです。


竹虎四代目(山岸義浩)


誰にも相手にされず、役立つ事ができず...ずっと見ているうちに涙があふれます。誰かに似ているからです。そうながです、自分が何者か知らず、何の為に生きているのか分らず、もがき苦しんでいた20歳の竹虎四代目そのものに見えてきます。この竹達も何かの目的があり、役割があり職人の手により生み出されてきたがです、けんど、ほんのちょっとの事で世に出る事ができず竹虎本店の隅っこで悶々としちょります。


「世に生を得るは事を成すにあり」


実は、この竹たちは幸せな方なのです。今の日本の竹山では、せっかく竹として生まれてきたものの、何の事もなせず、何にもなれず、人様に喜んでもらうことなく朽ちて行く竹のなんと多いことか!


そんな中、何とか青竹踏みとう形になった竹たち、販売されず皆様にお届けされる事はないと言うても、そのチャンスは与えてあげてほしい。そんな思いで筆を取ったがです。


竹虎四代目(山岸義浩)


竹虎では2006年から毎月全社会議を開催しちょります。いつもこの場で自分の思い、竹虎の進む方向を話していますがこの報われない青竹踏みの事も話ました、これから竹虎でご購入いただいた方には、もしかしたらこの竹踏みが同梱されているかも知れません。高さが低かったり、表だけでなく裏側にも汚れやシミがあったり、節の部分に細かな割れがある事もあるかも知れません。竹表皮部分に大きな割れができれば危ないので使用できませんが、そうでなければ見栄えさせ気にしなければ十分にお使いいただける竹踏み達です。


竹は製造した時には真っ直ぐでも、乾燥などにより歪み多少のガタつきが出来る場合もあるのです。そのような時には、フローリングや堅い床面では使用できませんが(良品であってもフローリングなどでは滑りやすいので下にマットやタオルをオススメします。)マットやタオルを敷くとか、絨毯部分では問題なく使える事もあるがです。


そんな事をお見知りいただいた上で、竹虎のお客様ならきっとご理解いただけると思い段ボールからひとつひとつ取り出して製造した在庫のある限り、何かのお役に立てればという思いでプレゼントとしてお送りしたいと考えちゅうのです。荷物の大きさの関係で皆様にお入れできるワケではありません、また、在庫が無くなり次第終了いたしますので何卒よろしくお願いしたいと思っています。













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