パリの展示会Premiere Classeへ、虎竹バック「TAKETORA」

虎竹バック「TAKETORA」


これが60年前のデザインとはとても思えないモダンでシンプルな竹バックニューヨーカー。昨日のブログでネーミングの由来が数奇な運命とお話ししましたが今回のパリPremiere Classe(プリミエールクラス)の展示会では「ニューヨーカー」の名前を封印する事にしました。せっかくメイドインジャパンで日本の虎竹を見てもらいたいと思っていく展示会で短時間で自分達の思いを伝えようとすると名前ひとつで随分とイメージが違うという今回の通訳の方のアドバイスです。


そこで新しいネーミングを考える事になったのですが「TAKETORA」しか思い浮かびません。日本唯一の虎竹をフランスやヨーロッパ、もしかしたらアメリカやアジアの方々も来られるかも知れない世界的な展示会で名前を呼ぶとしたらこれしかないのです。


虎竹バック「TAKETORA」


当初荷物は昨年のニューヨークの展示会ように運送会社にお願いしようと考えていました。ところが、今回見積もりをとったらビックリするほど高額で、しかも日時や時間指定が確実でないかも知れないと言います。当日に虎竹バックがないと話になりませんのでフランスまでスーツケースで運ぶ事にしました。


虎竹バックのように、かさばるものはさぞ大変かと思われそうですが、元となった竹バックは当初より、日本から欧米への輸出を念頭に考案されていた竹製品でした。開発者の小菅小竹堂さんは竹工芸作家として活躍されていましたが、このようなにコンパクトに運べる機能性を持たせながら、いざ女性が持って使うとなったら瞬時に竹バックに変身するという超一流のデザイナーでもあられたのです。


それにしても、スーツケースに入った姿も美しい、まっこと(本当に)しばし見とれてしまうのです。


パリPremiere Classe Tuileries、世界はひとつ

虎竹バック、竹虎四代目(山岸義浩),作務衣,さむえ,SAMUE


虎竹バックニューヨーカーを持って、いよいよパリに旅立つのは明日となりましたぜよ。竹のバックに似つかわしくない「ニューヨーカー」などという名前にしたのは、この竹バックの面白くも数奇な運命の物語を知って欲しいからに他なりません。まあ、このあたりは竹虎ウェブサイトの虎竹バックニューヨーカーのページに詳しく掲載していますのでそちらでご覧いただきたいと思っています。


竹林の空


さて、自分はいつも「人が竹に見習うこと」は多いとお話しさせてもろうちょります。竹は天を目指して真っ直ぐに伸びていきます、驚異的な成長力は古来より神秘の力として崇められ、日本の祭事、神事に竹が使われている例は何と全国で869カ所にものぼります。


この竹の本当の強さを支えているのは何処でしょうか?


中が空洞になっている竹には一定間隔に節があり、これも竹の強さの大きな特徴です。人に例えるならば礼節、節目を大事にする事に通じるかと思いますが、竹のしなりや強靱さのひとつとなっています。


竹根、竹虎四代目(YOSHIHIRO YAMAGISHI)


しかし、一番の力の根元はと言うと人の目には触れない地下に張り巡らされた地下茎ぜよ。天然の鉄筋コンクリートとも言われ縦横無尽に走る竹根でそれぞれの竹が手を取り合い、助け合い、繋がっている事が竹の一番の特徴であり、成長力、繁栄と平和の源なのです。


それぞれの竹が繋がっていますから、隣の竹の事は知らない、自分だけが大きく成長すれば良い等という考えはありません。竹にも個性があり人の肌の色や言葉や文化が違うように一本一本全て違います。大きな竹もあれば、小さな竹ある、けれど、その根っ子は同じ、手を繋ぎあっているから強風にも倒れることはありません。まさに、世界はひとつ、人類皆兄弟という言葉を思い出します。


Premiere Classe Tuileriesの会場はパリの中心地にあります。痛ましい事件の起こった街を思う度、大きくニュースで報道される大国指導者の発言に触れる度、竹に教わる事が多いといつも思ってきました。竹虎が日本を遠く離れたパリの展示会場で発信したいのは、何も竹バックその物だけでは無いのです。


パリの竹植栽

 
朝日新聞「明日を拓く」


昨日は地元紙に虎竹バックを掲載いただいた話題でしたが、実はその前に「虎模様 ファッションに」という見出しで朝日新聞の「明日を拓く」に掲載いただいていました。いよいよ来週はパリでの展示会が始まります、花の都と言われる大都市に自分のような田舎の竹屋です、「ファッション」という言葉も全く似つかわしくありません。


しかし、竹の育たないヨーロッパでは竹がエキゾチックなものとして捉えられていて竹製品自体もそれなりの人気があるようです。前に行く機会のあったパリでは竹の鉢植えをあちこちで見かけましたし、竹林公園のようなものまでありますので、どうやら竹そのものに人気があるようにも感じています。


パリの竹植え込み


さて、その竹ですがパリで見かけた竹は、小ぶりで株立ちのようになっているものも多いのです。どうも日本でみる竹とは違っていますので、これは東南アジアなど熱帯地域に多い竹だとばかり思っていました。もちろん、そのような竹もあろうかと思います、なにせ竹の種類は世界では1300種類もあって自分も知っているのは極一部です。見たことのない竹があることも容易に想像できます、しかし、中にはどう見ても孟宗竹なのに細い笹類かのようになっている竹もあるようです。


実はこれには理由があると、竹の権威であられる農学博士、渡邊政俊先生に教えていただきました。竹は熱帯系の植物であり、日本の場合には気温の高い夏に雨が多く水分が十分足りていますので竹の生育にも適した環境となっています。ところが、ヨーロッパの場合には暑い時期に雨が少なく乾燥しているそうなのです。


パリ竹の鉢植え


「雨後の筍」という言葉があるように、竹の成育には水分が大きなカギになっています。竹が成長したい時期に水不足だと大きくなることができず、株立ちとまではいかずとも日本ではあまり見かけることのない少し頼りないような育ち方になっしまうのです。


鉢植えにして水やりをして人間が育てないといけないヨーロッパの竹。一方、日本では増えすぎて、伐っても伐っても生えてくる逞しい生命力にあふれる竹、同じ竹でも随分と違いがあるものです。こうして世界的に見ても竹の生育には日本の風土は最適なのだと改めて思います。


虎斑竹バック販売へ、高知新聞掲載

高知新聞、虎竹バック、Premiere Classe Tuileries


来週出発するパリの展示会、Premiere Classe Tuileriesに先だって高知新聞に虎竹バックの取り組みを掲載いただきました。地域を盛り上げようと頑張っている地元紙に取り上げていただける事は格別です。インターネットの時代とは言いますが、まだまだ自分達の田舎ではパソコンやスマホを触ったことのない方も少なくありませんし、何といっても昔から身近な情報源である高知新聞には親近感もあります。


自分なども出張で不在の時は、その日数分の新聞を取って置いてもらって帰ってからまとめ読みするほど。朝起きて、まず新聞と毎朝届くのを楽しみにされている方も多いと思います。竹虎の社員や職人、内職さん、地元の方々、そしてそのご家族もご覧いただいています。だから高知新聞に掲載いただくと気合いが入るのです。


竹編みの手を休めるひとときに仕事場で広げていた新聞紙、折りたたんだ上に置かれた老眼鏡。あまり口数は多くはありませんが、きっと竹虎の取り組みは読んで知ってもらっている。そして本当に少しでいいのです、自分達の竹の仕事に誇りや、やりがいを感じてもらえる事があるとすれば自分達の無謀な挑戦にも意味があります。


虎竹バック


もう10年近くも前に出会った時の震えるうな衝撃と感動。ご縁がつながって虎竹で復刻する事ができた嬉しさ、開発者小菅小竹堂氏まで60年という時を遡る竹の歴史。沢山の方々に協力をいただきながら少しづつ変わり続けてきた虎竹バックニューヨーカー。


色々な思いが詰まってはいますが、何気ない普通の毎日で使ってもらいたいと言う気持ちはずっと変わりません。


竹炭手裏剣にやられた!東京赤坂の忍者屋敷

竹炭手裏剣、ninja、Bamboo charcoal powder


この忍者屋敷は凄い、まず先制パンチのような真っ黒竹炭手裏剣で始まります。「手裏剣グリッシーニ」とは、まあクラッカーのような物の事らしいですが、竹炭を練り込んだ生地で焼いた真っ黒い手裏剣にはハート鷲づかみにされるインパクトです。


忍びの衆、ninja、Bamboo charcoal powder、竹炭


今回は竹炭を使っている料理を堪能したいと思っていましたので、お願いしたのは「黒の軍団」。心は既に奪われそうになっていますが、それでも次々と黒い刺客達が襲ってくる感じぜよ(笑)。忍びの衆(シュー)と名付けられた料理は、竹炭入りシュー生地の中に、色合い鮮やかなサーモン、アボガド、パプリカムース入り。


竹炭地鶏、赤坂忍者、Bamboo charcoal powder


さて、その次は大山地鳥の唐揚げ漆黒吹雪 煙遁の術なる料理です。地鶏の唐揚げにかけられているパン粉で作られた竹炭吹雪。まさに大山地鳥が煙遁の術で見え隠れしているのです。


竹炭椀、NINJA、Bamboo charcoal powder


本日の懐石椀は、真っ黒な器入り。


竹炭椀、忍者赤坂、NINJA、Bamboo charcoal powder


蓋を開けると真っ黒なすり身饅頭が表れ、二つに割ると中からカニミソ入りのカニの身が出てくるのという趣向、黒と白とのコントラストが凄いのです。


忍者赤坂、NINJA


どこまでも黒と竹炭にこだわっている料理が続いていますが、どうやらこの忍法黒柔術、柔らか角煮黒酢豚には竹炭は入っていないようです。確か、イカスミか何か別のものだったように記憶していますが、それでもさすがに「黒の軍団」色は真っ黒です。


竹炭闇カレー、忍者赤坂、NINJA


次の暗黒擬態 闇カレー、中には牛テール入りご飯が詰まった真っ黒な特大おにぎりには竹炭が使われちょります。


竹炭闇カレー、忍者赤坂、NINJA


黒いおにぎりに黒いカレーをかけて黒づくめ、こんなのは本当に初めてなのです。


忍者赤坂、NINJA


さてさて、最後のデザートまで黒にこだわり抜きます。闇-鬼弁慶と名付けられたメープルムースと黒豆の蜜煮、ここにも竹炭は入っていませんが見事な黒っぷり(?)


忍者赤坂、NINJA


入店した受付の時から、アッと驚くサプライズがあり、あの手この手でずっと楽しませてくれるNINJA AKASAKAさん。ちょっとした異次元空間に迷い込んだような気分にもなって、とびきり楽しいひとときを過ごせます。忍者は海外の方に人気が高いので、お客様も欧米の方が多いようですが、日本の皆さんにも食事と一緒に非日常を味わいたい方に是非オススメ。


忍者赤坂、NINJA


そう言えば、随分と前に京都忍者というお店を教えてもらった事がありました。こちらのお店でも竹炭パウダー入りのメニューが人気でしたが、かって戦国時代に活躍した忍者は毒を盛られた時の解毒用に常に炭を携帯していました。そのような逸話から忍者をテーマにしたレストランでは竹炭を使った料理が沢山考案されちゅうのです。


デンマークの酒造メーカー「aquavitae sydfyn」

孟宗竹、Bamboo


先日、はるばるデンマークから虎竹の里に来られたお客様がおられました。海外から日本を見た時のイメージに「竹」というのは大きなウェイトを占めているように外国の方が来られるたびに感じます。


ヨーロッパにはあまり竹が成育しておらず目にするのは鉢植えや植栽に使われている竹ばかりのようです。それだけに実は人気の植物でもあり一度見学に行ったベルギーのOPRINS社さんの広大な敷地での竹の種苗には声を無くすほど驚いた事がありますが、後で聞くとその他にも竹を育てて販売する会社はヨーロッパ各地にあるようなのです。


せっかく虎竹の里に来られましたので、やはり虎竹の山をご覧いただきたくてお連れしましたが植栽の竹は身近にあっても、日本の本当の自然な竹林の美しさは初めてだったのではないかと思います。本当に喜んでいただけて自分も嬉しく思いました。


aquavitae sydfyn


帰り際に「Elstar」と書かれた透明なお酒を頂いたのです。「Elstar」とはリンゴの事らしいのですが、一体何のお酒なのか分かりせん。そこで少し調べてましたらaquavitae sydfynという素晴らしい酒造メーカーさんである事が分かったのです。


自分達が虎竹の里にお客様をお招きするように、こちらでは素材の農園を訪問できるようです。そして、やはりお酒には食事が大事ですから、食材にあわせてテイスティングもできてレストランやホテル用にオリジナルのブランデー作りをされているようなのです。サイトの自動翻訳を見ながらなので間違っている所があるかも知れませんが大筋では、こういう事ですろう。


とにかく、最大70名までの受け入れが可能とか、時間の決まった見学ルートがしっかり作られて、その料金体系まで決められているとは凄い取り組みです。遠い北欧の国ではありますが、このような志の高いメーカーさんがあるのだと感じ入りました。国も業種もレベルも全く違いますが、先生になるような会社様は世界中にあると言う事ぜよ。


広がる孟宗竹、高知の北山を眺めながら

竹林Bamboo


高知市内に数十年仕事で通っていた方とお話ししていると、市内の北側に連なる山々の景色がずっと変化し続けてきたと言いいます。通勤をはじめた若い頃には、樹木に覆われていた山肌が年を追うごとに孟宗竹の竹林が広がり、今ではすっかり竹ばかりになってしまっていると言うのです。


多くの方はあまり気にもとめていないので、たまに山々を眺めることがあっても、こんなものかと思う程度かも知れません。この方のように竹林の変化に気づく方は本当に少ないのではないかと思いますが竹林は元々は美しく、力強い成長力は毎年人々に恵みを与え続けてきた素晴らしい山の幸でありました。高知市の北山の辺りも、かっては筍の産地として人の手が入り、日当たりと風通しのよい竹林が広がっていた地域だといいます。


竹、Bamboo


ところが、そんな竹の生命力の強さが今、問題となっています。竹は地下茎で広がっていきます。そこに筍が出たとしたら、地下茎はさらに15メートルから20メートル先まで伸びているといいますので圧倒的な竹の力に改めて驚かされます。


たまに前を通ることのある茶畑に季節になると毎年のように筍が生えます。茶畑の背丈が低いので筍が生えると竹林に伸びる筍とは比べものにならないくらい良く目立っています。数日見なかったら数メートルの高さのちょっとした太い木のように成長しているのです。


一体いつ伐り倒すのだろうか?


筍


あまり頻繁に人の来る茶畑ではないようで、大きく成長する筍を見ると伐らないと困るのではないかと思ったり、せっかくの天を目指して育つ筍だからと複雑な思いにもなったりするのです。しかし、そうこうしている内に筍は見事に伐り倒されて、何もなかったかのような元の茶畑に戻ります。


大きく成長しているとはいえ柔らかい筍は根元を蹴り倒すこともできるので取り除くことは容易です。このように新しく生えてくる筍を全て倒していれば竹林はそれ以上広がる事はありませんが、そんな手間さえ入れられない山林に竹の勢力が広がって竹藪となっているのです。


竹炭アイマスク

竹炭アイマスク


竹虎の生地は九州は福岡で創業大正2年の老舗、宮田織物さんに織っていただいたオリジナルの和木綿です。今まで虎竹男箸の箸袋として携帯する事がありましたが、今回の出張にはアイマスクとしてもお供いただくことになったのです。


自分は、どこでも寝られるという特技のお陰で、飛行機や船の旅があまり苦にならないと言うか、いつの間には目的地に着いていたりするのです。だからアイマスクなどしても、そんなに変わらないと思っていましたが、試しにつけてみて、ビックリ、全く違いましたぜよ。乗り物の中で、たまに使われている方を見ることもありましたが、なるほどこれなら日中でも周りを気にせずに、ゆっくりと休むことができるに違いありません。


アイマスクは竹炭樹脂綿を入れて少しだけふんわり感のある作りにしました。パソコンなどで長時間仕事した後に通常販売している25センチの長さの竹炭を10センチ程度短くした最高級竹炭を目に当てて疲れを癒していたことがありましたが、竹炭竹炭微粉末など竹炭素材そのままが入っているわけではないので洗濯も手洗いなら大丈夫なのです。


ストレートネック・スマホ首の竹首枕のチラシ

ストレートネック・スマホ首の竹首枕


先日のブログでチラシのお話しさせてもらいました竹酢液や竹炭の洗い水など、竹虎のこだわりや他との違いをできるだけ分かりやすく丁寧にお伝えしたい商品はまだまだあって、たとえばそのひとつがストレートネック・スマホ首の竹首枕です。


このチラシは一度ブログでもご紹介させてもらっていますが厳選した孟宗竹を原材料にした製品を一人でも多くの方に知っていただき、竹の効果が活用できるとしたら嬉しいと思ってチラシにも漫画で分かりやすく首枕の効果を描くようにしたのです。


ストレートネック・スマホ首の竹首枕


ストレートネックは簡単にご自身でチェックできるのです。肩や首のコリ、頭痛の肩、目覚めが悪い方、デスクワークの多い方、猫背の方、仰向けで寝られない方、スマホを手放せない方など、多くの方が思い当たる節のある項目も多いかも知れません。


製造を開始するにあたり原材料の孟宗竹を厳選しましたので材料を集めるのに少し苦労したり色々とあった首枕ではありますが、お客様の笑顔で全てが報われる様な気持ちです。


虎竹バック「TAKETORA」

虎竹バック「TAKETORA」


来月3/2(木)~3/5(日)のパリ、Premiere Classe Tuileriesが、いよいよ近づいてきたのです。中小企業庁JAPANブランドの認定を受けて、地元の商工会のバックアップがあるものの、田舎者の自分たちが一からやっているので展示会申し込み一つ取ってもバタバタで本当に行けるのか、どうか分らないような状態でようやくここまで来たというのが正直な感想ぜよ。


ただ、今回も運良く知り合いの方に素晴らしい通訳の方を紹介いただきましたので一番の懸案事項だったパリ会期中の心配はなくなっています。通訳の方には虎竹バックの事や、竹虎の事を知っておいて欲しいと思い何度か連絡させて頂いているうちにチラシもご覧いただく事になったのです。


虎竹バック「TAKETORA」


昨年ニューヨークに行った時の英訳のチラシを今度はフランス語に書き替えているので、簡単に目を通してもらってテキストの間違い等を教えていただこうと思ったのです。そうしたら、テキストはもちろん間違っていたり、意味不明な箇所もあったようで訂正できたのですが、それ以外にも今回の竹バックの原点を見失うていたという事を教えてもらいましたぞね。


昨年から長い時間をかけて、金具や虎竹染めのインナーバック、フレームを繋ぐ紐、革ショルダーなど作ってきましたが、竹バックの本質は60年も前に考案された竹の構造の素晴らしさ、であり美しさ、面白さ。そこがチラシからは分かりづらいとのご指摘だったのです。


虎竹バック「TAKETORA」


言われて、すぐに自分の間違いに気づきました。前回のニューヨークCOTERIE(コーテリー)展からの繋がり、改善点などは、もっと後からお伝えする事ですろう。日本唯一の虎竹で復刻させたかったというシンプルな思いだけで良いのです。虎竹バックをパリでは「TAKETORA」と名前をつけて紹介しますぞね。


靴みがき本舗の技

龍馬ブーツ


龍馬のブーツの事は何度かお話させていただいているかと思います。いつも作務衣でいるので竹虎で製造している竹皮スリッパなど鼻緒の履き物にも普通の靴以上に慣れてはいるものの、やはり冬場の出張等には心配がつきまといます。一度、竹皮下駄で上京した際には思いがけず雪が積もり、電車が全てストップしました。ビチャビチャに濡れた足で雨交じりの雪...電車のホームで凍死するかと思ったほどです(笑)


それ以来、作務衣でも履ける靴を探していて出会ったのが龍馬ブーツだったのです。長崎は海援隊の前身である亀山社中があった所で龍馬とも縁も深い所ですが、その長崎市のドンシューズさんが龍馬のブーツを研究して復元されてと聞いてすぐに注文させてもらいました。


あれから数年、二度靴底を張り替え、片ちびりするカカトは何度もやり変えて履き続けているのです。それでも、そろそろ買い換えないととは今の所まったく思わなくて最近ますます革の風合いがまして足に馴染んできています。


こうして龍馬ブーツばかり履いていますので、たまに手入れもする事があります。実は革靴を磨くのは結構好きで時間のある時には、ほとんど履くことのないシューズや、どうかすると家族のモノまで磨いてしまうほど靴の手入れは楽しいのです。だから靴磨きを見かけますとプロの技術を見習いという思いもあって立ち寄らせてもらう事があるのです。サイドゴアブーツは普通の革靴より少し高くて600円、ちょっとした贅沢な気分にもなります。


先日、前々から気になっていた新橋にある靴みがき本舗さんというお店に入る機会がありました。隣に座って仕上げに入っている方の靴を見ると先端部分が鏡のように輝いていますその方が終わって立ち去った後、


「靴の先を光らせるがは流行っちゅうがですか?」


と聞くと、だいたいの方がこんな感じにされると言うので、それなら自分も東京の人みたいにしてもらおうと思いお願いしてみました。時間は確か20分くらいと少し長めですが靴磨きの方の手さばきを見ていたら全く気になりません。ええっ?もう終わったのかというくらいのアッという間でした。料金は2160円、いつもよりかなり高額です、しかし、明らかに違うのです。自分達の竹も同じ事です、こんな風にお客様に満足いただけるような仕事をせねばなりません。


竹酢液、竹炭の洗い水のチラシが変わりました

竹酢液チラシ


最近チラシが分かりやすくなったと評判をいただいております。いやいや本当に嬉しい限りです、自分にはそのような才能がありませんが新しい社員が頑張ってくれています。本当にこのような若い力といのうは可能性に限りがないのです。


寒い日が続く今の季節にはお風呂でポカポカ温まるのを楽しみにされている方も少なくないと思いますが、この竹炭を焼くときに摂取される竹酢液(ちくさくえき)を入浴剤として使うと湯冷めが30分は違います。もともとアトピーの方や肌の弱い方のスキンケアのためにお役立ていただいている物ですが、使用した本人の体験がホッと和む絵と共によく伝わってお客様に喜んでもらえているのではないかと思っています。


竹炭の洗い水チラシ


竹炭の洗い水も定期購入いただくリピーターの皆様にはお分かりいただいておりますが今までの合成洗剤に慣れた方には、一体どのような洗濯洗剤か分かりません。泡立ちもないし見た目は、ただの水のように見えて「これで汚れが落ちるの?」と最初は誰でもが感じる疑問かも知れません。


竹炭の洗い水お客様の感想


ところが、「コレがなくちゃ、我が家は困っちゃうんです。」「まさに理想の洗剤!」「もう市販には戻れません!」等と本当に嬉しくなってくるようなお声を沢山頂戴しています。そこでチラシの裏側を有効利用して記載することにしました。


竹酢液お客様の感想


竹酢液にも今まで数えきれない程のお声をいただいています。肌の弱い自分は毎晩のように竹酢液のお風呂で香りを楽しみながらの入浴ですがこちらにも「こんなこと、今までの人生の中で一度もないです!」と筋金入りの冷え性の方からいただいたり「ストーブの温度を2度下げても大丈夫♪」と北海道の方からいだたいたお便りを紹介しています。イラストで少しでも伝わりやすくお知らせできれば嬉しいのです。


虎竹の里の雪

虎竹の里の雪


先週からテレビでは大雪のニュースが流れ全国的に荒れ模様のようですが、流石の南国高知も寒さに震えています。高台に上がると、正面に見える焼坂の山に雪が舞って珍しく白く煙っていました。強い風が吹き付けてきます、首に巻いた虎竹里のマフラー(竹虎タオル)をキュッと結び直します。


寒さは苦手です、暑いのには慣れているので出来る事なら一年中、夏でもよいくらいに思っていますが、実はこのキリリとした冷気も大歓迎しています。それは、虎竹の色づきが気温の低さと密接な関係があると言われているからなのです。近年ずっと温暖化傾向が続き、虎竹の色合いが芳しくありませんでした。


山の職人が霜が降りると虎に色が付くと昔から言ってきた事は、科学的な根拠はないと思われてきましたが高知大学の先生等の話によると、どうやら的はずれな事ではなく信憑性が高まっています。虎竹の故郷、焼坂の山を眺めながらこの寒さが虎竹の色づきを助けてくれる事を祈るのです。


虎竹の里の月


雪の一日が終わり夜になると安和海岸の海には美しい月が浮かんでいます。昼間の天気が嘘のように静かで穏やかな月明かりを雲がどこかに流れていきます。


虎竹の里は、本当に豊かな海と山に恵まれた場所です。このような景色に出会う度、「ここほど、暮らしやすい場所はない。」と言う祖父の言葉を思い出します。虎斑竹を日本で唯一育む大自然への深い感謝の気持ちがこもった言葉でした。


怪獣酒場の竹炭入りキノコグラタン

怪獣酒場


怪獣酒場なる一度聞いたら忘れられないような店名の面白いお店があるのをご存じでしょうか?場所は高知県からは少し遠いのですが神奈川県川崎市にあります。JR川崎駅東口からすぐの近いビルの地下一階、店名の通り店の中にはウルトラ怪獣達がいっぱいで、メニューも当然怪獣にちなんだものがあるのです。


怪獣酒場


ガラスケースの中にも自分達の年代には懐かしい怪獣が並んでいますが、知らない若い世代には新感覚のレトロな雰囲気が受けているのかも知れません。


怪獣酒場の竹炭入りキノコグラタン


自分が選んだのはエレキングのキノコグラタン。ところでエレキングという怪獣は思い浮かぶでしょうか?同年代の男性の皆様でしたら、「ああ、あの白い身体に黒模様で目の所にツノがはえている怪獣」と言うくらいバルタン星人やレッドキング並にメジャーな怪獣かと思います。


怪獣酒場竹炭入りキノコグラタン


なので料理が運ばれてきて「ニヤリ」としてしまいます。何故ってグラタンの見た目がエレキングの地肌そっくりだからです。チーズで出来たエレキングの地肌をはがしてみるとその下のソースは真っ黒!ここに使われているのが実は竹炭パウダーなのです。楽しく、懐かしく、そして健康的と三拍子揃ったグラタンに感激です。


2月11日、竹に囲まれて

虎竹の伐採


虎竹の伐採は毎年時期が厳格に決められていて、今年の新竹は先月末で終了しています。だから山の仕事が終わりかと言うと実は違っていて、伐採は終わったものの山から運び出されるのはこれからの場合もあったりするのです。


最近では山の伐採量も少なくなってきていますので山出しの時期がそう遅れる事もないですが、自分が現場に出ている頃には春を通りこして暑くなってから、ようやく山にトラックを入れるような事もありました。あの時のような事は今ではありませんが、新竹のある今からの時期は、やはり一番楽しく心躍る時期でもあります。


虎竹無双かご


新しい製品作りのアイデアや、今まで作りたくても出来なかったものが色々あるのです。さて、その中から皆様の目の前にいったいどれくらいが具現化されてご紹介できるようになるのか?試作品として自分の周りに山積みなっている愛しい竹を眺めながら思っています。


虎竹の里のヘリコプター!?

虎竹ヘリコプター


加工性の高い竹を使った昔ながらの玩具というのは、実はかなり多いのではないかと思います。身近にあった事の加えて弾力や表皮の艶やかさなど竹ならではの特性は様々な形で創作意欲をかきたててきたのではないかと想像するのです。


虎竹ヘリコプター


この竹玩具はどうやって遊ぶものでしょうか?ギザギザなノコギリ状に切り込まれている所がミソで、竹の滑りの良さを利用して付属の竹棒で擦りつけ振動を利用して風車が回る仕組みです。




元々は白竹で作られていた竹ヘリコプターですが、虎竹を使ったものも職人さんが作ってくれました。


第57回、全国竹の大会東京大会

第57回、全国竹の大会東京大会


昨年の11月9日の事ですが第57回目となる全国竹の大会が東京で開催されていました。竹製品だけでなく竹材、そして筍といった広い意味での竹の活用と活性化、竹業界の親睦を目的として60年近くも開催場所を全国各地に移しながら開催されてきた歴史ある大会です。


第57回、全国竹の大会東京大会


東京大会は盛会のうちにお開きとなり、次回の開催場所に引き継がれることとなったのですが今年の開催場所はなんと58年目にして初めての高知なのです。高知県は全県面積の84%を森林が占める日本一の森林県でありますが主に生産されるのは四万十檜やヤナセ杉といった木材の方が有名であって、日本唯一の虎竹はありますものの実は全体でみた竹の生産量自体は多くなくて竹の団体等もありません。


第57回、全国竹の大会東京大会


他県で開催されてきたような立派な大会にはならないかも知れませんが、規模は小さくとも高知で開催されるなら高知らしい意義のある大会にせねばなりません。まだ何の構想もできておらず、自分は事務局に微力ながらお手伝いさせて頂くだけですが、参加される皆様に何かひとつ土佐の土産をお持ち帰りいただける大会となればよいと思っているのです。


竹集成材の二段重箱に井形仕切

竹集成材の二段重箱


竹で編まれた弁当箱は通気性があり蒸れずに美味しく頂けることから毎日のお弁当や、ちょっとした行楽などにも使われています。昨日は、国産の竹皮が新聞に少しだけですが取り上げて頂いたお話しをさせてもらいました。昔から食品の包材として使われてきた竹皮の事を少しでも知ってもらえたかと思いますが竹皮弁当というのも今にしてみたらシンプルであり機能的で格好良ささえ感じるのではないかと思っています。


こちらの二段重箱は、そのような通気性や軽さ、昔から日本の暮らしにあったというものではありません。竹集成材という竹編みの弁当や竹皮などと比べると比較的新しい素材で、細く割った竹を束ねて木材のように大きな角材にしています。こうする事によって加工の幅がグンと広がって様々な製品への利用が可能となっているのです。


竹集成材の二段重箱


一番身近で多用されているのはフローリング材や室内の壁、天井材としての利用ではないかと思います。竹は自然素材そのままだと中が空洞となっていて加工の難しいものがありますが一枚の板として使えますので家具をはじめ、このような小さな箱形の製品にも次々に利用されてきているのです。


竹集成材の二段重箱


この竹集成材の二段重箱には十文字の仕切板があって、どんな風に食材を盛りつけようか楽しみになってきそうな作りですが、さらに井形の仕切板が新しく仲間入りしましたので春のお花見などだけにとどまらず、お節料理などの重箱としてもお使いいただける豪華な装いとなりました。


朝日新聞「サザエさんをさがして」で紹介された竹皮

朝日新聞「サザエさんをさがして」国産竹皮


高知では高知新聞のシェアが圧倒的、だからというワケでもないのですが毎日目を通す新聞はずっと昔から高知新聞なのです。だから朝日新聞に「サザエさんをさがして」なるコーナーがあることすら知らなかったのですが、こちらに国産竹皮について自分がお話しさせていただいた事が掲載されていました。


短い時間の電話取材だったので、あまり気にとめていなかったのですが知った方がこの記事を読んでフェイスブックに上げてくれて知りました。その後、タイミングよく朝日新聞の別の記者の方とお話しさせてもらう機会があって先月28日(土)の新聞だったのですが取り寄せていただいたのです。


サザエさんの4コマ漫画では、肉屋さんにお使いに行ったカツオは竹皮に包まれた肉を受け取っています。掲載されたのが1956年(昭和31年)の事だと言いますので今から60年前ですがその頃には竹皮はまだまだこうして食品の包材として活躍していたのです。


時代の流れと共に国産の竹皮を扱う職人さんも少なくなり、ほんの一握りの高級和牛くらいにしか竹皮は使われていませんが抗菌性や耐水性のあるこのように使い勝手のよい自然素材は他には見あたりません。日本の竹皮は、ほとんどが活用される事なく竹林で朽ちている事を思うと、少し残念な気持ちです。


それにしても、このコーナーはサザエさんという漫画を通して当時の事を振り返る面白いアイデアです。これは連載を続けて読んでみたくなりました。


祖父の声を聞いて、名人の編む孟宗竹の網代編み竹ざる

孟宗竹の網代編み竹ざる


名人の技にはいつも驚かされてばかりですが、この網代編み竹ざるも数ある籠やザルの中でも一際輝いて見えていました。農家の収穫物を干すのに使われる竹製品です、綺麗なモノを編もうと思って出来たものではなくひとつ、ひとつ丁寧に、強く、使い勝手の良いものを編んだ結果、このような美しいザルになったのです。


網代編み竹ざる


更に驚くことは、この竹ざるが孟宗竹で編まれている事です。普通このような竹素材そのままを活かして編み上げる青物竹細工と呼ばれる竹細工は、編みやすく粘り、しなりもある真竹が使われる事が一般的です。昔ながらの職人さんの中に、ほんの少しだけ淡竹(はちく)を使う職人さんもおられますが、かなりレアなケースで例外的と言ってもよいほど。


ところが、すべて孟宗竹だけで編まれた竹ざるとなりますと、見たことも、聞いたこともないのではないかと思うのです。孟宗竹は厚みがあり硬いので、割る時には少し大変ではあるものの、ヒゴにしてしまうと編むのが楽で扱いやすいとこの匠は言います。主に使うのは自分が竹林に入って伐り出してくる5~6年竹、それより遅くなると硬い孟宗は反対に柔らかくなってきて使えなくなるそうです。


孟宗竹の網代編み竹ざる


キャリアは数十年の職人さんですが、実はずっと昔から孟宗竹を使っていたわけではありません。虎竹の里に生えている虎竹も淡竹の仲間ですが、元々近くの竹林に良質の真竹は少なく淡竹での竹編みが昔から続いてきていました。ところが、ある時に太い淡竹がなくなった事があり、その時に祖父の言葉を思い出したそうです。


「高額なカイコ籠はすべて孟宗竹だった」


カイコ籠とは、竹虎でも製造させて頂いておりますエビラの事です。カイコが飼われなくなり、一時はほとんど無くなってしまっていたカイコ籠を野菜干しなどに使ってもらいたいと思って復活させてきました。エビラに使われる竹編みは全て孟宗竹を使っています、これは節の高さが低く好まれる事もありますが一番の理由は丈夫さを優先させる伝統の職人魂です。名人は祖父の声に従い、コレクションしておきたくなるような華麗な孟宗竹の竹ざるを編み続けています。


日本の夏を竹で涼しくする、抱き枕

竹抱き枕


寒い、寒いと言っている日本列島ですが、先日のラジオではオタマジャクシの話題が言われていたりして確実に春が近づいて来ている事も感じつつある今日この頃です。そして春が過ぎればアッという間に又暑い、暑い夏がやって来ます。


日本のじめじめした夏の暑さを竹で少しでも涼やかに爽やかに過ごしていただきたいとう思いでお届けし続けている商品のひとつに竹の抱きまくらがあります。竹は元々熱帯系の植物でもありますのでエアコンなどのなかった昔から、高温多湿のアジア全域で寝苦しい夜の快眠のため通気性のよい竹編みの製品は多く作られてきました。


白竹抱き枕g


竹の旬の良い時期でもありますので、夏にむけた竹抱き枕が編み上がってきているのですが今年は六ツ目タイプの抱き枕を少し長めのモノを作りたいと考えています。今までの定番である70センチのものありながら、もっと長いサイズをというご要望にお応えして100センチの抱き枕を作る事にしたのです。


更に白竹でガッチリと編み込んでいた商品とは別に、真竹を磨いた少し薄目の竹ヒゴを使い少しだけ柔らかさと竹のしなりを活かした抱き枕ができないかと思っています。まだ試作段階ではありますが、夏までにはまだ時間がありますので、それまでには皆様に喜んでいただけるニューフェイスを登場させたいと模索中です。。


竹炭オフィス

竹炭パーテーション


竹虎の竹炭をずっと昔からご愛用いただいてるという会社の社長様が虎竹の里にお越しになられていました。西新宿の高層ビルにオフィスがあると聞いて、テレビなどでみる近代的かつ都会的ななイメージを勝手に思っていましたが何と、後から送っていただいた画像を拝見すると会社の中には竹炭があちらこちらに使われている癒し空間になっているのだそうです。


竹炭衝立


まず最初に驚いたのは、この仕切につかう折りたたみ式のパーテーションです。黒い模様のように見えていたのは実は竹炭でした、社員の方と一緒に一枚一枚貼り付けて作られたと話されていました。シックハウス対策として室内で高温で焼き上げた竹炭を使う事は多いのですがこのような使い方をされている方はあまりいないのかも知れません。


飾り竹炭


天井を見ると更にこちらの会社様のこだわりが伝わってきます。


飾り竹炭


自然の竹をそのまま竹炭に焼いた丸竹炭を、以前竹虎では簾のように棕櫚縄で吊した商品を作っていました。丸竹炭は中が空洞ですので割れる事も多く現在では販売していないのですが、こちらの会社様はその当時の簾をご存じでそれを参考にして自分達で手作りして飾られています。


丸竹炭


部屋の隅に、丸竹をそのまま焼き上げた飾り竹炭を孟宗筒に入れて置いてあったり


竹炭ヘチマ籠


絵画の横に並んで、高温で焼き上げた竹炭を虎竹で編み込んだ竹炭ヘチマかごをかけてあります。


竹炭浄水用


竹炭を生け花に使うと水のクラスターを小さくしてくれて水あげしやすくなり長持ちする事が知られています。今ほど竹炭が広く知られていない当時から使っていただくお寺では、本堂に活ける花が長持ちするといつも言われていたそうです。


竹炭(バラ)


観葉植物の根元にも竹炭(バラ)をまいて、その横には竹炭ダイヤ籠まで置かれています。本当に竹虎の竹炭商材を全て見ることができるのではという程にご愛顧いただいている事に感謝しかないのです。


竹炭


虎竹和紙の葉書に気持ちを込めて

竹和紙葉書


竹は衣食住様々な活用がされてきましたが、竹の姿形が残ったものならいざ知らず、繊維質の利用というのは形が全く異質なものになってしまうので案外知られずきたものの一つのように思います。たとえば竹繊維の和紙への利用と言うのをご存じでしょうか?木質から紙というのは多くの方がイメージしている所かと思いますが実は竹を原材料とした竹和紙も昔から作られていて、現在では中越パルプ工業さんの川内工場で大規模な製紙が続けられています。


竹は里山近くに多く成育していますものの、大量生産となった場合にはその竹材集めが大きな課題となります。しかし、こちらの工場のある鹿児島は日本一の竹林面積を誇っていてタケノコの収穫も盛んな地域です。間引かれた竹などが次々と工場に運び入れられており、近代的で広々とした敷地内には竹チップが小山のように積み上げられていて、圧巻だった光景を思いだします。


竹虎でも虎竹を使った和紙作りをしていますが、近代的なプラントとは比べようもないくらいの手作りの極めて原始的な製法です。虎竹を細かく切断して水に長期間浸して柔らかくしてから石臼で叩いたり、職人総出で木槌で叩いたりして繊維を取り出していくのです。


須崎市のお隣、土佐市には「仁淀ブルー」で有名になっている美しい豊富な仁淀川の水を使い、昔から土佐和紙を漉いてきた歴史があり和紙職人さんがいます。そんな和紙職人さんに手漉きいただいた虎竹和紙葉書なら、ついつい一枚に心を込めて手書きしたくなるものかも知れません。


パリの展示会用にフランス語のチラシを作ってみました。

竹虎パリの展示会用フランス語チラシ


Premiere Classeへの出展が決まり、展示できる虎竹バックニューヨーカーも何とか完成はしましたのでパリに来られる皆様にお配りするチラシを製作してみました。英語で作っていたものをGoogle翻訳を使ってフランス語にしていますので果たして正確かどうか疑問が残りますが、自分達竹の事、経営理念、虎斑竹とは、1894年からの社歴、そして虎竹バックニューヨーカーの説明などを簡単に記載したつもりです。


竹虎パリ展示会用フランス語チラシ


おっと確認していて早くもミスを発見してしまいました。大事な電話番号が抜かっています、海外の方だからと言って電話番号を載せていないと大変です。日本語を話せる方もおられますし、海外の日本人の方も意外と多いようなのです。


それにしても、このフランス語で正しいのか?間違っているのか?すべてが手作り、挑戦です。