2017年11月10日の投稿

渡辺竹清先生の「耳たぶ」

渡辺竹清作煤竹網代盛り皿


渡辺竹清先生の工房はやはりいつ行っても面白いから、ついつい長居をしてしまいます。この日も、そう思って時間にゆとりをもって朝早くから行くのですが、やはり気が付くともう急がないと午後からの用事に間に合わないくらいの時間です。


渡辺竹清作煤竹パーティーバック


桐箱から出させて頂いていたニューヨークの有名宝石店で扱われていた煤竹網代編みのパーティーバックをもう一度手にしてみます。なんとも優しい柔らかな手触りです。この作品のデザインされたイタリア生まれのペレッティさんは、渡辺先生との創作時にいつも「耳たぶ」の感触と言われていたそうです。


渡辺竹清作煤竹パーティーバック


ところが、この持った時の微妙な弾力は竹ヒゴを丁寧に剥いだ竹ヒゴ一枚だから実現する心地良さです。内張りした同型のパーティーバックと比べるとよく分かるのですが、薄い布一枚張られるだけで全く違った手触りとなります。


店頭では美しい銀の留め具が付いた装飾品として扱われていましたが、その真骨頂はシンプルな竹素材と竹編みの技だったのです。


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竹虎四代目

竹虎四代目
YOSHIHIRO YAMAGISHI

創業明治27年の老舗竹虎の四代目。100年守り続けた日本唯一の竹林を次の100年に繋ぐ。日本で二人だけの世界竹大使。

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