新春、虎竹葉の茶摘み

虎竹茶


竹虎の店舗にお越しの皆様には出来るだけ虎竹茶をお出しさせてもらい竹の香りを楽しんでいただきたいと思っています。多くの方が竹の葉のお茶など飲んだことがありませんので竹特有の甘さに驚かれますが、竹は糖分の多い植物なのです。油抜きの加工でバーナーの火が入ると中に含まれる水分と共に甘い香りが噴出してきます。


油抜き専門の職人は夏場に仕事を始めると必ずトンボが工場に入ってくると言ってました。トンボは前にしか進まないことから勝ち虫と呼ばれ、戦国時代武将の鎧やカブト、陣羽織などにも頻繁に登場しています。縁起が良いので自分が作務衣の上着にポケットに入れるハンカチも30年近くずっと同じトンボ柄です。


工場に入ってきていたトンボは、餌になる小さな虫たちを追いかけて来ていたものだろうと思いますが、その小さな虫たちが集まってくるほど竹の甘い香りが辺りに広がっていのです。


虎竹茶葉


そんな竹茶を現在では製茶会社さんにお願いして焙煎、パックまで一貫製造していただいております。お陰で遠く離れた皆様にもお茶を届けらるようになりましたが、どうやら年末、年始には全て無くなってしまいそうです。


竹虎四代目(YOSHIHIRO YAMAGISHI)、山岸義浩、虎竹の里


虎竹茶の製造はすべて製茶会社様にお願いしていますが竹葉集めは皆で山に行き竹葉摘みをします。茶摘みではありません、竹の葉を摘むなど虎竹の里ならではでないかと思いますが、竹は旬があって新春1月末までが伐採の期限。つまり、竹葉摘みは竹が伐採される今の時期しかできない仕事であり、枝打ちされた竹葉がフレッシュな状態でないと美味しくできないので時間との勝負でもあります。新春は竹葉摘みで仕事始めも良いかも知れません。


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