続・静かなる竹の異変

竹林の異変


ここ数年、竹林の力が弱っているのを感じている事は以前の30年ブログでもお話しした通りです。一年には四季があり、山の木々はそのつど表情を変えていく。ずっと青々とした生命力あふれる緑をたたえている竹にも実は「秋」があるのです。


紅葉し落葉するのですが、すぐに若葉が芽吹くので普通に竹林を眺めている分には気づかないかと思います。しかも、季節の秋とは真逆の春から初夏にかけての頃なので更に分かりづらいかも知れません。


竹林


ところが、今感じている異変はこの「竹の秋」とは明らかに違っています。竹林全体の色づきが変わり葉が生まれ変わるのではなく、その竹林全体の勢いが無くなっているのです。場所によっては立枯れのような状態になっていて、山に10円ハゲができたような不格好な所があります。


これが地元だけかと言うと、高知県内でも各地で見られます。四国でも、中国でも、そして九州でも少し車を走らせば目につくレベルです。


竹の花


とても今年の気候変化だけでは説明がつかず、もっと大きな自然サイクルの中で動いてるいるのではないかと言うような気がします。今年はすぐ近くの孟宗竹の林で過去最大級の竹の花が咲きました。孟宗竹の場合は60年に一度開花があり、その後の竹は枯れてしまいます。真竹や淡竹は120年に一度、竹虎の社歴に虎竹開花がない事を考えると、そろそろそのような時期になっているのかも知れません。


竹林


西日本一帯で見られるテングス病も淡竹の開花時期を迎えて竹の力が弱くなり抵抗力が削がれている事も考えられます。竹林の異変、気をつけて見守っていかねばならないと思っています。


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