八重山の民具

アダン帽子


八重山の民具に関心を持ったのはアダンと呼ばれる植物で作った帽子でした。被ってみると軽く柔らかで初めてなのにしっくりくる何と素敵な品物だろうと感じ入ったのです。


石垣島では、アダンの根っこ部分が何本も足があるような姿から、タコの木とも言っていますが、その葉を使ってゴザや草履、根を細く裂いて縄にしてバックに編むなど様々な細工に活用されているのです。


竹帽子


自分は真竹で作った竹帽子を何個かもっていて愛用していますが、硬くしっかり編まれている反面、サイズが合わなかったり被り方によって痛いこともあります。その点、アダン葉は肌触りが優しく伸縮性もあり帽子には適した素材と言えます。


アダン葉


アダンは葉にトゲがあり扱いが難しいため職人さんが少なくなりつつあるとも聞いています。しかし、ご覧ください!こんな素晴らしい円座も拝見する事ができました。


アダン円座


この円座の色ツヤはどうでしょう?地元ではお産の時の敷物に使われていたほど重用されていたそうですが、それが納得できるような人に優しく何とも温かみのある質感に驚きます。


アダン手提げ籠バック


アダン手提げ籠を作っている職人さんがいると知って後でお伺いするのですが、その前に元々興味をもった帽子...帽子...


クバ笠


ところが、畑で働く女性の被っていた帽子、クバ笠と笑顔に一発で魅了されます。


「何と!この格好エイ笠はっ!!!」


自分も欲しくなって色々と訊ねてみたら、この方の被っているのは海用との事。海で仕事をする漁師さんが風の強い海上で笠を飛ばされないように幅を狭くしているのです。クバという植物で作られる笠には、ツバ部分がもっと広く強い太陽の日差しを遮る畑用があり、更に聞いているとクバの葉の上に巻かれているのは細い竹ヒゴにとった蓬莱竹と言うではありませんか!


まんじゅう笠


沖縄、鹿児島、そして高知と続いていた蓬莱竹の線が更に伸びて石垣島まで繋がった気がしましたけれど、高知にも竹皮を細く細く取った竹ヒゴで何重にも巻いて仕上げる、まんじゅう笠がありますが、基本的な構造は同じです。


クバ笠


そこでクバ笠を少し譲って頂く事になるのですが、このクバ笠が凄いのです。おっと、手にしているのは同じクバで作られたフダイという名前の柄杓、昔かは井戸から汲み上げた水をすくうのに使われていた道具ですが、ハートの形になっているのが気に入りました。


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