見た事もない極みのシダ編み籠

 
シダ編み洗濯籠(ワラビ籠)


高知では昔から生活道具として親しまれてきたシダ脱衣籠、今ではほとんど見かける事もなく実際ご家庭で使われている事も稀ではないかと思います。わらび細工などとも呼ばれていますがシダは日本中の山に生えているので、かっては各地で編まれていた籠です。


防水性に富んだ性質は台所籠としてプラスチックの登場までずっと重宝されていました。何度かお話しするように虎竹の里は茎の長い良質のシダが多く自生しており隣町にはシダ素材ばかりを扱うシダ屋さんが二軒もあったと言います。大量に集められたシダは何処で、どのような籠に編まれていたのか?今では知る人もいなくなりましたので残された籠を見て推察する他ありません。


シダ編み脱衣かご


そんなシダを使って今回新たに編み上がったのは非常に珍しく、もちろん個数限定ではありますが極みとも言える脱衣籠なのです。昔から普通に見かける籠とは全く違った風貌と思いながら持ってみると若干ズシリと来る質感に「あれ?」と思います...、よく見ると何と二重編みになっているのです。


シダは表皮がツルツルして衣類の繊維質にひっかからないのも大きな特徴です、二重編みにすることによりシダヒゴの先端を内側に隠すことができるので本当に使いやすい脱衣籠となっているのです。


シダ(わらび)編み洗濯かご


楕円形になった長い方のサイズで53センチもある大きさにも注目です。シダ編み籠の難しさのひとつに材料集めがあって、いくら大きな籠用の太いシダが欲しくとも実際に山に入ると、なかなか思い通りの材料が採取する事ができません。


シダは採取してからすぐに編まないと硬くなってしまい編めない素材です。なので、この大きさで更に二重編みとなると太さの揃ったシダ材を手に入れるだけでも大変なのです。大小と二種類のシダ編み脱衣かごに使用される素材の太さは微妙に違っています。職人が素材を見て編み込む籠の大きさを決めるのでシダ籠のできばえは、ある意味山次第と言えるのです。


ワラビ(わらび)籠


細い材料で可愛いサイズのシダ編み小籠を編んでもらいました。スマホや時計、お部屋の鍵、小銭入れなど小さな物入れにピッタリです。数えるくらいしか作ることができませんので、ごくごく一部の方にしかお届けできないのが残念ではありますが、昔の日本では当たり前に暮らしの中にあったシダ籠をお手元に置いていただければ嬉しく思っています。


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