竹炭鮨のマニアな世界

竹炭ハタハタ寿司


高温で焼き上げた竹炭を微粉末にした竹炭パウダーを食品に利用される事が多くなっています。炭職人に胃腸の悪い人はいないと昔から田舎では言われてきましたが腸内環境を整えたり便秘改善、そしてデトックス効果から食品添加物として海外からも注目されているのです。無味無臭で食材の風味を活かしたまま黒色を表現できるからと話す料理人には海外では何人もお会いしました。しかし、それでだけではなく豊富なミネラル分が身体に取り込みやすい形で含まれていることも見逃せません。


さて、そんな竹炭をお鮨に使っていると聞いて俄然興味が沸いたのです。まず竹炭ハタハタ寿司、現在のお鮨の原型とも言われているそうで、口に入れると酸っぱい味わいがあるもののお酢は使われていません。長期間自然発酵させた酸っぱさ、後で竹炭をまぶして仕上げられていました。


竹炭きびなごおから寿司


こちらのユニークな形のきびなごおから寿司が高知県宿毛市の郷土寿司と聞いて初めてなので驚きました。しかし確かに高知では、きびなごは馴染の食材、自分も小さい頃は干潮で出来た磯の潮だまりで捕まえて持ち帰って調理してもらった思い出もあります。竹炭パウダーを使った黒いおからになっています。


あこや貝、真珠


真珠の養殖に使われる、あこや貝も皿に置かれています。一体なんだろうか?と思いますと...。


竹炭あこや貝鮨


あこや貝の貝柱を使った竹炭鮨でした。あこや貝を初めて頂きましたけれどシャリとネタで、これだけ白黒ハッキリしたお鮨は他にあるでしょうか?


竹炭肉寿司


今度は赤×黒。肉寿司も竹炭をシャリに1%混ぜればこのような彩です。竹炭パウダーは微粉末状のものなので小麦粉に混ぜてパンやクッキーに焼くとか、そのまま液体に溶かす事が多いのですが酢飯に竹炭を混ぜる発想にビックリさせられました。


煮あなご鮨竹炭ツメ


このアナゴ鮨も普通ではありません、どこに竹炭が使われてるのかと言いますと煮汁に竹炭パウダーが3~4%入るそうです。東京文京区にある酢飯屋さん、郷土寿司の研究や、かなり実験的な試行錯誤を続けておられます。今回は飽くなき鮨と竹炭への探求心を感じずにいられませんでした。


青物細工、竹籠、竹ざる着々

国産竹ざる、サツマ、竹虎四代目(山岸義浩)


青物細工は竹を油抜きすることなく竹素材そのままで籠やザルに編んでいきます。竹の旬がよくなってきて少しづつ来年に向けての製品ができつつあります。

 
青物籠


竹の青さが鮮やかに残っているだけでなく、まだ瑞々しさも残る籠たちが沢山あると部屋の中が心地のよい竹の香りに包まれます。最盛期の仕事場に行くと屋外でも分かるくらいに香り立つ天然のフレグランスも青竹の色合いと同じですぐに飛んで消えていきますので竹人だけの楽しみかも知れません。


竹ざる、サツマ製造


高知は昔から竹細工では有名な地域でしたので鹿児島など日本最大の竹林面積を誇る県との結びつきも古く地元では「サツマ(薩摩)」と呼ばれる竹ざるが編まれています。


籐巻六ツ目かご


竹籠


四ツ目エビラ


実は来年に向けて製作したいものがあって試作の四ツ目平編みが一枚手元にあります。別に新しいものではりあません先人が毎日の暮らしの中で使っていたものを復刻してみたいと思ったのです。すぐに出来るかと思いますのでお楽しみに。




続・地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019

地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


昨日に続いて地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019のお話しをさせていただきます。国内最大級の地方創生イノベータープラットフォームというイベントは渋谷ヒカリエで開催されました、会場は空席をさがせないほどギッシリの皆様で立ち見がでるほどの大盛況ぶりです。


渋谷の朝


東京は前日の冷たい雨があがって気持ちの良い朝を迎えました。これは何時頃だったでしょうか、登壇せねばならないと思うと緊張して朝2時に目覚めてしまいました(笑)。


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、虎竹、竹虎四代目(山岸義浩)


しかし言葉を発することのできない竹の代弁者としてステージに上がるからには中途半端な事はできません。ご覧になられた方にメッセージが届いたとするならば、それは竹の声だからです。


竹虎四代目(山岸義浩)


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎ブース


とても良かった事がありました。竹虎を紹介できるブースをご用意いただいていたのです、実際に虎竹を見たり触ったり、竹皮草履や青竹踏みを使ったみたり、竹炭豆の試食まで社員が用意してくれて大好評でした。


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎ブース


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、谷中修吾、竹虎四代目(山岸義浩)


それにしてもインスパイア代表の谷中修吾さんにはお世話になりました。この方と、たまたま別の機会に出会わせて頂いた事が今回のカンファレンス参加になりましたので出会いに感謝です。


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019


そして、同じく登壇された皆様や会場におられた沢山の方々とご縁が繋がらせて頂きました。ここから北は北海道、南は沖縄まで新しい何かが生まれるのだと思うと素晴らしい場所です。




地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019

地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


毎年回を重ねるごとに盛り上がって参加人数も膨れ上がっているという地方創生イノベーションカンファレンスINSPIRE(インスパイア)2019に100年後に繋ぐ「虎竹の里まほろば計画」のお話しをさせていただく機会を頂戴しました。


谷中修吾、地方創生イノベーションカンファレンスINSPIRE(インスパイア)2019


様々な地方創生ソーシャルビジネスの創出を手がけられているビジネスプロデューサーでもありBBT大学教授など多彩なお顔を持つ谷中修吾さんと、たまたま知り合う事がありお誘いいただき登壇することになったのです。


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


15分という短い時間、自分の思いが届くだろうか?


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


1地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


竹虎四代目(山岸義浩)


竹虎四代目(山岸義浩)


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


ステージの後ろに見えるのは大きな孟宗竹に穴を開けた竹灯りの照明です。竹から応援の声が聞こえてくるかのようです(笑)


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019来賓


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


田舎の自分のような者が声を上げられる場所というのは多くありません、このように沢山の方に虎竹の里の事をお聴きいただく事ができて本当に幸せな機会でした。


地方創生イノベーションカンファレンス INSPIRE(インスパイア)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


まだ何も始まっていません。すべてはこれからです、当日の動画をYouTubeでご覧いただけます。是非ご覧ください!




初代宇三郎から125年

竹虎四代目(山岸義浩)、竹虎ロゴマーク


祖父の作った竹虎ロゴマークは評判がいい、自分も大好きである。50年前の三輪トラックの写真を見るとドアには「虎」の文字の代わりに本当のトラの顔の絵が描かれていたりして痺れてしまう(笑)。本社前の石碑にはこのマークと共に 「竹の子の、また竹の子の、竹の子の子の子の末も茂るめでたさ」と刻まれている。


インスパイア2019


日本全国からイノベーターと呼ばれる人達が年に一度集う物凄いイベントがあるから参加しないか?「はい!是非お願いします」即答した地方創生イノベーターカンファレンス「INSPIRE 2019 」。


これからの地方は一体どうなるのか?虎竹の里は何処に行くのか?いよいよ本日、渋谷ヒカリエに登壇する。会場には沢山の方が入場されるようだがプレゼンしたい相手は一人。


竹虎四代目愛用ロレックス


左手にはめたロレックスは使い続けて31年目になる。この手のブランド物は好きではないがブランドマークの王冠が職人の五本指を表していると聞いて気に入った。同じ物を使い続ける、同じ事をやり続ける、流行りには縁がないし一つの事しかできない田舎者。しかし竹虎はこうして初代宇三郎から125年繋げてきたのだろう、後の100年に繋がるのなら今この瞬間に死んでも構わない。


竹虎カレンダー2020年

竹工芸


毎年この時期になると来年のカレンダー作りをしています。何点が写真が必要になるので沢山ある竹製品の中から、どんなテーマで何を選ぼうかいつも頭を悩ませます。つくづく竹は素晴らしく、面白く、楽しいものだとこんな機会に実感します、今年も色々ありましたので、どんなテーマで竹を選ぶか?そう考えると日本人と長い長い付き合いの歴史、衣食住すべての分野で深く結びついている事を改めて思うのです。


竹虎四代目(山岸義浩)


竹虎のウェブサイトやチラシ、カタログ等は全て自分達の手作り、写真ももちろん撮っていますがカメラを覗いているとそれぞれの職人さんや作家の方達の顔が思い出されて熱くなってきます。こうして出来あがる竹虎カレンダー2020年、今年も12月頃から皆様にお配りしたいと思っています。


続・竹炭シャンプーを愛用する社員たち

竹炭シャンプー、リンス


竹炭シャンプーを愛用するもう一人の社員の声をご紹介します。この社員が頭皮の痒みに悩まされていたなど全く知りませんでしたけれど、そう言えば自分も顔や首にアトピーが少ないので見た目からは肌が弱いと知る事はできません、皮膚のトラブルは人知れず本人が大変な思いをする病なのです。


竹炭シャンプー愛用社員


「私は数年前から頭皮の痒みに悩まされていました。市販の薬を塗布していても悪化する一方だった為、皮膚科を受診しましたが、どのお医者さんにも"頭皮には湿疹やフケ等はなくキレイな状態ですのでシャンプーが合ってないですね、ご自身に合うシャンプーを地道に探すしかないです"と言われました。」


「内服薬と塗り薬を処方されましたが一時的に緩和されるだけで、病院が勧めているシャンプーのサンプルを使っても痒みが出てしまいます。インターネットでも検索して頭皮に刺激が少ないアミノ酸系やオーガニック系、石鹸シャンプー等、様々な種類を試しました。それでも症状の改善はない上に今まで市販のシャンプーを使っていた為、界面活性剤等が入っていないシャンプーは髪がパサパサになるのも嫌でした」


竹炭シャンプー使用


「竹炭シャンプーは無添加・無香料・界面活性剤不使用。髪や地肌、自然にも優しい、薬用竹炭をたっぷり配合した石鹸シャンプーです。もしかしたら痒みが消えるかもと早速試したところ、1週間程で痒みも治まってきました!!」


竹炭シャンプーの洗い心地


「また、気になっていた髪のパサつきも、洗い流していると髪がとてつもなくきしみ始めますが、このきしみはキューティクルが開いた自分の髪本来の姿と教えてもらっています。非常に泡切れがよいので気にせず優しく泡を流し、リンスをするとアルカリ性に傾いた髪を弱酸性に戻す手助けをしてくれますので、ドライヤーをあてた後は櫛通り良くサラッとした手触りとなりました♪」


竹炭シャンプー


「竹炭シャンプーとリンスを3~4ヶ月続けた結果、一旦痒みが出ると何も手に付かなくなり頭皮を掻きむしっていた状態が、驚くほど改善され薬も必要なくなり治まりました。私のように自分の頭皮に合ったシャンプーが見つからず悩まれている方は沢山いらっしゃると思いますが、竹炭シャンプーは頭皮に優しいのはもちろんの事、泡立ちも非常に良く、洗髪時のスルスルと滑らかな指通りの良さは頭皮への刺激が少ないとされるシャンプーの中にはあまりないと感じました。是非、一度お試し頂けたらと思います!」


孟宗竹


竹は昔から衣食住すべての人の暮らしに関わり役立ってきました。竹が忘れられがちな現代社会ではありますけれど竹がこのように炭に形を変えて人様の役に立てるのも又嬉しいものです。


竹炭シャンプーを愛用する社員たち

竹炭シャンプーリンス


虎竹の里竹炭シャンプーは石鹸シャンプーなので使い心地にややクセがあって、市販の合成シャンプーに慣れている方には竹虎の社員であってもゴワゴワして使いづらいと言われます。


竹炭シャンプーお客様の声


しかし、このようなお客様からのお葉書をいただくように一度使いはじめてご愛用いただくようになると竹炭シャンプーでないといけいなという方が多いのです。自分は丸坊主ですので参考にならないと思っていましたけれど、気持ちの良い頭皮のサッパリ感は長髪の皆様と同じようです、石鹸シャンプー専門の美容室などがあるのもうなづけます。


竹炭シャンプー


愛用する社員からこのような感想をもらいました。


「竹炭シャンプー・竹炭リンスの良いところは無添加という事で肌に優しく、合成シャンプー・リンスのようにヌルヌル感がないところです。特にリンスはすすいだ後に残るヌルヌル感がたまらなく嫌でリンスした意味がないくらい髪をすすいだり手も石鹸で洗わないとぬめりが落ちないのがストレスでしたが竹炭リンスはお湯だけでサッとぬめりがとれるので楽です。きしみについては元々、無添加石鹸で洗髪していた事もあり一切、気になりません。」


竹炭シャンプー使用


「竹炭シャンプーで二度洗いも面倒くさいので洗髪前にブラッシングと予洗いを念入りにすると1回だけで泡がモコモコ立ちます、頭皮のスッキリ感を味わいたい時は竹炭石鹸で洗います。」


「これはちょっと嫌かなというところは竹炭シャンプーの使い始めは墨汁のように真っ黒なのですが段々使っていると色が薄くなるのが嫌です。これでもかと、ボトルを振りますが段々、色が薄くなるのです。渋くてカッコイイボトルですが、残量が分からないので透明ボトルを買って詰め替えています。だって無くなったら困るからです。」


竹炭シャンプー社員


このように愛用している社員ならではの嬉しい声です。竹炭シャンプーは竹炭パウダーの微粉末が沈殿してしまう事があるので時々振っていただくと使い心地も良くなります。竹炭パウダーが沈まないようにするには粘着性のあるアクリレーツコポリマーという成分を入れると解決しますが安全性は確認されているものの石油由来の合成成分なので使っていません。


虎竹袖垣のあるお宅

虎竹袖垣


とある勉強会で登壇された講師の先生が「皆さん、目を閉じて」と言いました。そして「私が今日しているネクタイの色が分かる方は手を上げてください」と続けたそうです。今さっきまで目の前にいた方のネクタイだから分かりそうなものですが、実は青だったか?赤系だったか?ほとんどの方は分からないという話を聞きました。


まさに、この虎竹袖垣などはその典型です。竹虎に来社される方は少なくないと思いますが、その中で袖垣をご存じの方はほんどおられません。中高年の方でしたら今まで何からかの形で見たりする機会はあったかも知れないものの関心がないと人の目には入らないもかも知れません。


虎竹玉袖垣


しかし、この虎竹玉袖垣などはどうでしょうか?洋風の建物には似合わないと思われてる方もおられますけけど何年も使って古びた袖垣も味があっていいものですし、新品にやり替えた袖垣も素晴らしいものです。このお宅のお客様はこうして数十年来同じ別注サイズの袖垣をご愛顧いただき続けていらっしゃいます。


虎竹袖垣


あまり見かけないと思われる方ほど、これから何処かに行かれる際には是非注意してみて下さると嬉しいです。玄関先の見えるお家にこのような袖垣が設えられているのを自分などは度々でくわします。


虎竹玉袖垣、竹垣


このように大きな特別サイズの袖垣は確かに少ないです。


建仁寺垣


京都とかに行くと白竹を一定幅に割った竹を並べて製作する建仁寺垣はあちらこちらにありますので探してみて下さい。白っぽい晒竹の色合いが枯れて渋い風合いに変わっているのも竹の魅力です。


虎竹光悦垣


さらに、このような形の光悦寺垣も庭にあったりしますので目につきだすと楽しくて仕方ありません。


「ある?」「ない?」竹酢液の蚊除け効果



竹酢液大実験というYouTube動画をご存じでしょうか?竹酢液は竹炭を焼き上げる時の煙から採取する液体で分かっているだけでも300種類以上の有効成分が含まれていて昔から殺菌効果や防虫効果は知られています。この動画では竹虎四代目が竹林で体を張って竹酢液をスプレーした腕と、スプレーしていない腕をさらして本当に効果があるのか試しているのです。




結果はご想像どおりにスプレーしない腕には蚊が沢山寄ってきますが、竹酢液スプレーの腕には一匹の蚊も来ませんでした。今年の夏のインターンシップ生にも竹林に入る前には必ずこの竹酢液をスプレーさせてもらって効果をまさに肌で感じて頂く事をしています。


虎竹の里の竹林


まだまだ暑い日が続いており竹林に行くだけでうっすらと汗をかくほどですが、朝晩はさすがに涼しくなってきて温かいお風呂が恋しい季節になってきました。竹酢液はアトピーや肌荒れなどの方にご愛用いただく事が多くお問い合わせも増えています。


愛犬に竹酢液


最近、愛犬の肌荒れに悩まれるお客様から続けてお便りをいただきました。幸い当家のゴンは健やかに過ごせていますがペットの皮膚病も色々とあるようです、竹酢液のお風呂を楽しみにされているのは人様だけでないと知って嬉しく思っています。


タイからのお客様2019

竹林見学、タイからのお客様


一昨年にもタイからお越しいただいたティラポン(Thiraphong Tangthirasunan)さんが再び虎竹の里を訪問くださいました。今回の皆様もタイの竹をもっと建築にも取り入れ有効活用されたいと志を持つ方々で、写真で拝見した竹の大型施設など素晴らしいものでした。


竹林見学、タイからのお客様


竹虎本社から見渡せる山々でしか成育しない虎竹の不思議をお話しさせてもらいます。


竹林見学、タイからのお客様


竹林見学、タイからのお客様


これから竹を活用した仕事をされる皆さんです、さすがに竹への関心が高く熱心です。


竹林見学、タイからのお客様


最近は説明にもスマートホンを使えるようになって随分と便利になりました。


竹林見学、タイからのお客様


竹に取り組む方々の質問は、とても具体的でポイントをついています。


雲の上のホテルの竹照明


タイで建築家として活躍されている方が4名おられて隈研吾さんの建築に関心を持たれていました。そこで宿泊されるのは隈さんが初めて木造建築に取り組んだ梼原の雲の上のホテルです、ここのロビーには竹虎が製作させてもらった大きな竹照明が吊るされていて、一時は頻繁に通っていた時期もあり自分も思い入れのあるホテルです。


竹林見学、タイからのお客様


竹照明の色合いは25年経って製作したばかりの時よりも渋く魅力的になっています。梼原町内には隈研吾さん設計の建築物が数棟あり、昨年でしたか完成したばかりの素晴らしい雲の上の図書館もあって見学者も多いそうです。


東南アジアの国々には竹を使った美しい建築物が多いですが、これからもっと進化しそうで楽しみです。


国産竹皮スリッパ製造、こんな手間な仕事を他に誰かしていますか?

国産竹皮スリッパ製造


工場で竹皮スリッパのEVAスポンジ底を削る音がしていると、ついつい引き寄せられるように足が向いてしまいます。竹虎の国産竹皮スリッパは全て手作りですが、何と底に張り付けるEVAスポンジまでも手削りなのです。こんな仕事をしている履物業者さんがいたら教えていただきたいです(笑)しかし、これも宿命、型押しに頼らず竹皮本来の履き心地にこだわり続けるために竹皮底も全て職人の手技で形を整えています。


一度でも竹皮に触れた事のある方なら既にここまでて凄い神技だと感じるはずです。それくらい竹皮草履を真っ直ぐに編み込んでいくことは難しい。型押しして竹皮の形を全て均一化すればEVA底の形も同じで良いので機械で型抜きして大量に安価に製造できるのです。しかし、手編み竹皮はそれができない、それをしない、だから履き心地が違うのです。


竹皮は海外からの輸入ばかりになってしまい地元の竹林で竹皮を集め、昔ながらの職人が編み込む竹皮草履など他には全く見当たりません。最近は海外の人件費も高くなって製品になった時に価格が反対に高額だったりするので、昔からの竹虎のお客様はそうでもありませんが初めての方の中には国産か中国製か分からない方も多いようです。そこで、わざわざ「国産」とつけるようにしています。


国産竹皮スリッパ製造


手削りの竹皮スリッパを知らない履物業者さんがご覧になって「打ち抜きだね」と言った時は嬉しかったです。それだけ綺麗な仕事をしている証だからです。あれから何年になるでしょうか?この竹皮スリッパを製作できるようになるには色々な試行錯誤がありました。


グラインダーで削る際には細かいホコリが出るので当時の工場内で加工作業できず屋外でやっているうちに暗くなり店舗横にあったコカコーラの自動販売の灯りで仕事していた事を懐かしく思い起こします。道行く人が怪訝な表情で首をかしげなら通り過ぎて行く、竹を何とか残したい、形にしたいともがいていた頃の事です。




虎竹の力

レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


今月の10月6日は竹虎設立記念日でしたが、そのアニバーサリーに見事に奇跡の準優勝させてもらったレッドブルボックスカートレース(RedBull boxcart race)2019の模様をMSNのトップページに掲載いただいていました。


竹虎四代目(山岸義浩)、レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


虎竹の里は、わずか700名が暮らす須崎湾に面した静かな山間の集落です。下の浜には今日も投げ釣りの人が見える長閑な所なのです。


竹虎四代目(山岸義浩)、竹虎本社工場


フレームだけの車体を持ち帰った時には、さすがにここから作った事もないREIWA-125号を製作し、遠くスペインに走りに行ったり、東京のレッドブルボックスカートレースで堂々の準優勝したりと言うことは想像もできなかったかも知れません。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


頭で思い描くことで実現しない事はないのです。ただ、レッドブルボックスカートレースは日本で開催されるのは4回目とあって経験者の方も多かったですし、レースや車体製作の専門の方々もおられました。パフォーマンスでも毎日お客様を前に演技されているプロの皆さんもいてレベルの高さに驚いていました。


竹虎四代目(山岸義浩)


全てのチームが走り終えた後にはステージ前で順位の発表があります。しかし、とても自分達では入賞など考える事もできないと思ったのでしょう、職人は早々に普段着に着替えてしまっていました。自分達の仕事や虎竹を信じきれていない彼らだからこそ、今回のチャレンジは意味があると思っていたのです。


結果は申し上げているように堂々の総合第2位、今度もまさに先人が守り続けて来てくれた虎竹の力です。




レッドブルボックスカートレースへの取り組みは本日のNHK高知放送局「こうちいちばん」午後6時10分~午後7時00分の中で紹介いただきます。よみうりランド特設会場でのレースの模様も放映予定、高知の皆様は是非ご覧ください。


台風の潮風と日本唯一の虎竹と

虎竹の里竹林見学


フランスから虎竹の竹林を見学に来られると聞いて、これはPOCKETALK(ポケトーク)の出番だと用意していましたけれど来られたのはパリ在住の日本の方でした(笑)。通訳機は必要ありませんでしたが、日本の方でも海外の方でも竹をご存じ無いという事に関しては同じです。こうして急斜面の虎竹の竹林をご覧いただき感激されていましたので、虎竹の価値を知ってもらえる事は本当に嬉しい事なのです。


虎竹の里の台風


先日より大型台風が日本に上陸して大きな被害をもたらしています。今回は高知には直接影響はなかったものの土佐湾の波は大荒れで虎竹の里が見下ろせる峠からは恐ろしいような高波を見ることができました。


この虎竹の里でしか成育しない不思議な虎竹は、京都大学の博士が来られて調べた結果では土中の特殊な細菌の作用と言われていますが実はハッキリとした原因は今もって解明されていません。ところが近年、高知大学の先生から興味深いお話しを伺いました。植物は塩分が苦手であり黒く変色する場合があるそうなのです、そこで強く吹き上げてくるこの潮風も竹に現れる虎模様一因ではないかと言われて注目しているのです。


こうして見ると潮風が虎竹の古里である焼坂の山々にむかって白く煙っています。台風でなくとも波の荒い日は海をみずとも潮の香りで分かるほどの土地柄ですので塩分というものが虎竹に何らかの作用をしているのは間違いないかも知れないと考えています。




台風と竹

蓬莱竹


今度の台風19号の被害は東日本に広がっています。記録的な雨、風、台風の恐ろしさは小さい頃から身に染みていますが大人になった今でも全く慣れることはありません。穏やかな海、清らかな流れの川も嵐と共に一変して轟音と共に襲い掛かってきます。自然の力の前に人など本当に無力、だからこそ災害を少しでも防ぐために護岸に竹が植えられたのです。


南方系の蓬莱竹は直径が2~3センチ程度と竹としてはかなり細いものの一つの株から何本も何本も生えて強靭な根を張り地面を堅牢に堅めてくれます。西日本の河川で多く見られて根が外に伸びていかないので田畑や人家の近くでも重宝されてきた竹でもあります。これだけ立派な大きさの株に成長するのには恐らく100年近くかかっているのではないかと思います。


篠崎ざる


都心部を流れる川も氾濫していますが、かっては江戸川にも護岸のために篠竹という蓬莱竹とよく似た頃合いの太さの竹が植えられていたのです。そして、その竹を使って生まれた細工が篠崎ざる。ひっくり返した自作の籠の上にのって「どうだ!?」と職人さんが言わんばかりの自信にあふれた強さの製品が編まれていました。当時は200軒もの竹細工屋があり同じ篠竹を使ってざる編んでいたと言いますから川岸に本当に多くの篠竹の林が続いていたという事を窺い知るのです。


小糸川護岸竹


台風15号でも被害のあった千葉県に小糸川という蛇行した川があって、その両岸には竹が繁っている事をご紹介させて頂いた事があります。このような竹林を見る度に先人の災害への畏怖、安全への願いを見る思いですけれど自分達にとりましても他人事ではありません。今回の台風被害が最小限である事をお祈りしています。


命を護る緑のライン

新庄川護岸竹


虎竹の里のすぐ近くを流れる新庄川にはニホンカワウソが最後まで生息していた事が知られています。大食漢のカワウソが生きていくためには餌となる川魚が豊富でないといけませんので、それだけ水量も多く自然豊かな川だったという事です。ちなみに今や世界にまで飛び出している「ゆるキャラしんじょう君」は、このカワウソがモチーフになっています。


その新庄川も台風銀座とも言われる高知にあって毎年のように豪雨に見舞われ増水します、そこで人家や田畑のある川の両岸にはこうしてが植えられ防災の役割をになってきました。


高知県護岸竹


新庄川だけではありません高知県下の川を注意深く見るとあちらこちらに竹林が川岸に沿って続いています。子供の頃から竹を見ていた自分は、どこの川にも竹があるので竹が水を好む植物なのだとばかり思っていました。


防災用蓬莱竹


しかしそれは間違いでした、竹は大事な家族や財産を護るため誰かが川岸に植えたのです。株立ちの蓬莱竹が二つの川が合流したり、あるいは曲り角など急な流れのところに目印のように生えているのも不思議に感じていましたが人が植えたのなら納得でした。


吉野川


吉野川は日本三大暴れ川であり「四国三郎」と名付けられるほど昔から洪水に悩まされ続けてきました。上空から見ると高知を源流として画像の右側徳島市の方に向かって谷間を流れる一本の青い線のようです。しかし、注目いただきたいのは青い川に沿うようにして黒っぽい緑のラインが伸びています。


吉野川


飛行機からは見えませんが、この緑のラインこそが吉野川の両岸にもずっと続く竹林です。建設用重機なども無く大がかりな土木工事が難しかった当時には大雨への備えには竹がどれだけ心強い存在だったかと思います。「地震の時は竹林に逃げろ」この言葉には天然の鉄筋コンリートとも呼べる縦横無尽に走る竹の地下茎の存在があります。


互いの竹が繋がり合いしっかりと地面を堅めくずれない竹の力が経験した事もないような雨への防災対策に役立ちはしないか?先人の知恵に学ぶ時です。


竹虎に美味しい山賊がやって来る

山賊


竹虎には山賊がやって来る。本当の山賊なら怖いけれど世界一大きいスーパー焼き鳥で人気という山賊茶屋の事だ。焼き鳥の他、から揚げやゴボウ天もある、四万十川源流近くの店らしくアメゴ塩焼き、うなぎ弁当、デザートの大学芋まである。こうして決まった時間にやって来るのを楽しみにしている社員も多く、仕事中だが買い物は大目にみている。


竹虎ランチタイム


このような販売スタイルは都会では珍しいかと思いきや高齢化の進む地域では移動スーパーのような形で結構繁盛しているそうだ。商店のない田舎に行商の方が来るのが当たり前のことだった子供の頃に時代が戻っているかも知れない。しかし、昔ながらの行商文化は地域の野菜や果物、お菓子、乾物、パンなどを販売して行く、最近までは刃物や生活用品まで売り歩く方もいた。


竹虎四代目(山岸義浩)、御用籠


何を隠そう竹細工もかっては農家になくてはならない仕事道具だったので様々な大きさの籠や箕を積んだ軽トラが走っていた。自分や家族の編んだ籠を自ら売り歩く、そんな竹籠行商の方々は随分前にいなくなったが人を訪ねて竹を売るのは苦労が多いと話していた。しかし、だからこそ技が磨かれた、籠に力があった。


そんな昔の話を思い出し、つい買い過ぎてしまう。やさしい山賊さんはおまけをくれる、今日はおでん。美味しかったそうである。


素朴、山ぶどう手提げ籠バッグ

山ぶどう手提げ籠バッグ


秋も深まってくると恋しくなるのが山葡萄。海外からの輸入が増える中、やはり国産で昔ながらの素朴な籠を知ってもらいたいと古老の職人がコツコツ手編みしています。


山ぶどう手提げ籠バッグ網代編み


熟練の竹職人が自分の目利きした竹でないと使わないように、昔ながらの山葡萄の職人も自ら山に分け入り材料集めから始めています。地元の山の素材は色が違う、品な違うと誇りを持っているのです。


山ぶどう手提げ籠バッグ


山葡萄手提げ籠バッグの最大の魅力は素朴さです。


山ぶどう手提げ籠バッグ修理


そして強さ。こうして持ち手を修理すれば又何十年とご愛用いただけます。


山ぶどう手提げ籠バッグ


使っているうちに渋く変色し光沢を放つ山ぶどう、新しい持ち手部分は何年か経つと馴染んできます。


山ぶどう手提げ籠バッグ


自分も久しぶりに愛用している棚編みバッグで過ごしやすくなった季節を楽しみたくなりました。


不思議、沖縄

沖縄古民家


沖縄の古い民家がしっくりきて座っていると立ち上がるのに苦労します。雨の多い高知県と同じように軒の庇が深いせいかも知れません、風が良く通るように開け放した室内からの景色には懐かしさを感じます。


女竹


こちらの古い家では普通野地板を張る垂木の上に女竹を並べています。


野地板代わりの竹材


これが古くなると又いい風合いになっています、強い雨風をしのいできた逞しい竹です。


飯籠


四本の持ち手が美しく絡んだ古い飯籠が置かれています。大家族が当たり前の頃の竹籠は大きく無骨、惚れ惚れします。


読谷山焼北窯、與那原正守氏


さて、読谷山焼北窯には初めてお伺いしました。約束の時間までしばらくあったので近くにあった陶器の直売所に入ります。所せましと陳列された四人の作家の作品の中で面白い波紋模様の小物入れが目に留まりました。旅先で陶器を買うことは少ないのです、いったん手にとったものの棚に戻します。しかし、店を一周、二周しているうちにやはり気になって買って帰る事にしました。


読谷山焼北窯


店を出て右に歩くと北窯でしょうか、巨大な登り窯には休日のせいか人気はありません。戻ってきて静かな工房のぞいていたら主らしき方がニコニコして近づいて来られます。


読谷山焼北窯


この方が陶芸作家の與那原正守さん。仕事されていた小さな窯の柱に先ほどと同じ波紋模様、小物入れを創られた方でした。お会いさせて頂くことなど知らなかったのに作品の繋ぐご縁も不思議なものです。


古き良き時代の竹アクセサリーたち

竹ネックレス、首飾り


細くとった竹ヒゴで大小ふたつの大きさの玉を編んで繋げた竹ネックレスには白竹、染め竹の二種類があるのです。若い世代の皆様には新しくモダンに見えるかも知れませんが、これらは今では製作される事のなくなった40年以上前の竹細工なのです。


竹ネックレス、首飾り


大きな倉庫の片隅に置かれたまま忘れ去られていたものが、偶然発見されたタイムカプセルのように現れて見る者を驚かせています。


竹ネックレス、首飾り


古き良き時代の日本ではこんな美しく実用的なアクセサリーまでもが作られていたのを思い出します。


竹ネックレス


竹ネックレスの良いところは見た目のやさしさ、身に着けた時の軽やかさです。


竹レトロショルダーバッグ


竹編みのネックレスの他にも当時はこのように太い竹身を球形や楕円形に削りだして制作する製品は数多くありました。


竹レトロショルダーバッグ


先日、竹ポシェットを掲載させてもらいましたけれど大量に作る同じ竹素材から其々バッグであったり、アクセサリーであったりおよそ考えられる身の周りの物は、この竹ビーズで作られていたように思います。


竹アクセサリー


長い竹が水を吸い上げる維管束という細かい孔が、アクセサリーに加工した時にも面白い模様となって現れます。


竹ペンダント


実は竹ネックレスやペンダントなど装飾品は、女性の好みが多用ですから種類が多くてまだまだご紹介できていないものもあるのです。


竹アクセサリー


全て国産、手作り、当時を偲ばせる技術力の高さと竹がバリバリ元気だった頃を反映してか作り手の心意気を感じるものが多いのです。今では到底できるものではない竹製品はこうした内職さんたちに支えられていました。




準優勝!レッドブルボックスカートレースの一日

レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、REIWA-125号


レッドブルボックスカートレース(RedBull boxcart race)の開催される、よみうりランド特設会場に到着するとまず最初に当日まで分からなかったレースコースが気になり見にいきます。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)、竹虎職人、REIWA-125号


スタートからの直線はかなり急勾配だと感じましたがそれほど問題ではありません。障害物であるタイヤスラロームに注意すれば何とか行けそうです。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)、竹虎職人


難関はコースを大きく曲がった先に次々に現れてきます。まず、「サムライゲート」と呼ばれる赤い鳥居のならぶ箇所がありますが、この路面の凹凸は地味ですがクセ者です。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(YOSHIHIRO YAMAGISHI)


そして初めて見るシーソー。高スピードのまま上がってしまうと危険との事で手前でブレーキングしてから通過するルールがありました。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)


今回の審査員にはスキージャンプの高梨沙羅さんが来られていましたのでジャンプ台がひとつの見せ場になっていて、もしかしてとんでもない特別仕様なのか?少し心配していましたけれど予想したほどではなくてホッとしたものの、やはり高さはこれだけあります。


レッドブルレースコース


そして、ゴール目前の最終コーナーにサーキットコースにあるような傾斜角度のついたカーブが待ち構えています。


レッドブル傾斜のあるカーブ


実は高さもかなりある上に思った以上の勾配があります、ここでリタイアするチームが多かった魔のカーブです(笑)。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)、REIWA-125号


コースの下見をした後はレース出走までピットで待機。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、REIWA-125号


走るのは59チーム中46番目という事でかなり後の方です、予定では7時間ほどあります、曇り空からポツポツと雨が落ちてきていました。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、REIWA-125号


レース前日にレッドブル担当者さんによる車体検査を受けています。四輪である事や、車体サイズ、ブレーキなど安全面はもちろんデザイン等にもルールがありパスした証のシールを貼ってもらっていました。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)、竹虎職人


この8月に参戦したスペイン・ビトリアのレースは一人でしたが、今回のレッドブルでは職人あわせて4人のチームで参加できているのが大きな違いであり、遠く東京まで来て走る意味でもありました。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎職人、REIWA-125号


右前輪の不具合が見つかりましたけれど安心です。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)、竹虎職人、REIWA-125号


車体はじめ万全の体制で走ることだけに集中できそうでした。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


ピットにいると色々な方が声をかけていただきます。わずか1.5キロの狭い地域にしか成育しない不思議な虎模様の虎竹の事をお話しできる良い機会です。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)、竹虎職人、REIWA-125号


そんな中、2016年「チャレンジラン横浜」で高知から竹トラッカーで走行している事を知って静岡県まで応援に駆けつけてくれた坂本さんが観戦に来てくれて感激しました。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


ピットにはズラリと凝りに凝ったボックスカート用車体が並んでいます。一回り他のチームを見てまわります、目についたのはメタルなイノシシのREVERSE MAKER HI-Dさん。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)


地元東京、OMOTENASHIさんは来年の東京オリンピックを体現されているまさにタイムリーな素晴らしいチームだと感じました。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(YOSHIHIRO YAMAGISHI)


こちらのチームは日頃からお客様の前で演技をされているのかパフォーマンスの練習を拝見させていただいたのですがレベルが違いました。「凄い...」口があぐりになるような素晴らしい殺陣です。何という強豪が集まっているのかと思い知らされたEDO WONDERLAND 日光江戸村さん。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)


京都からのOHANABATAKEさん、車体も衣装、そしてコンセプトまで凝ってます。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(YOSHIHIRO YAMAGISHI)


大阪のBUILD BANG RACINGさんも戦隊コスチュームや役になりきったパフォーマンスは素晴らしかったです。どれだけ時間と費用をかけているのか?本気で遊んでいます。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


こちらも東京のTEAM SECOND-DRIPさん。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


イチゴがいっぱいの鹿沼YEGベリー隊さん。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


栃木県から来られた米俵を模した、おこめ倶楽部さん。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


横浜CJ CAFEライトニングさん。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


東京、お義父さんと娘婿さん。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


安藤家さん。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


人気ユーチューバーの水溜りボンドさんは、さすがの作り込み。ファンの方がひっきりなしに写真撮っていました。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)


お隣のピットには千葉からのSAILUP JAPAN DREAM TEAMさん。見れば見るほど細部までしっかり作られていて、パフォーマンスも満点、かなりの強敵です。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


さて、素晴らしいチームばかりの中で、特に東京のNONMOTORIZEさん。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(YOSHIHIRO YAMAGISHI)


この竹虎四代目の表情をご覧ください。モトクロスバイクのメンバーの皆さんが集まって製作した車体は驚きでした。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(YOSHIHIRO YAMAGISHI)


こんな皆さんとレースするのかと思うと、正直自信が揺らいでしまいました。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)、竹虎職人、REIWA-125号


そして、竹虎REIWA-125号の出走、レースは始まります。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)、REIWA-125号


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)、REIWA-125号


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(YOSHIHIRO YAMAGISHI)、REIWA-125号


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(YOSHIHIRO YAMAGISHI)、REIWA-125号




こちらの動画をご覧いただきますと竹虎のパフォーマンスからレースの様子が分かります。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


走り終えて、後は結果発表を待つばかり。


観客、レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


ステージ前にはレース参加チームはじめ関係者、観客の皆様が集まりって審査員の発表を固唾をのんで見守ります。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)、竹虎職人


あれだけの強豪がひしめく中、まったく未経験のステージ、田舎から出てきて雰囲気に圧倒された初出場です。この時には職人は入賞など夢にも考えていません。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)


声が聞こえたのは、この時。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎職人


「入賞したよ、おめでとう」竹の声でした。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)


大きくガッツポーズをしました。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)、竹虎職人


係りの方が舞台袖に来て欲しいと呼びに来られたのは、この後。入賞は確実なものの、一体どんな賞なのかドキドキしながらステージを見ていました。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)、竹虎職人


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)、竹虎職人


結果は昨日もお話しさせていただきましたようにレッドブルボックスカートレースの59チーム中、なんと総合第2位!


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)


評価基準は「クリエイティプ」「パフォーマンス」「タイム」の3点あって、パフォーマンスやタイムでは他チームに圧倒されていましたので日本唯一の虎竹に助けられと思います。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)、竹虎職人


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


この日は朝からほとんど何も食べていなかった事もあり打ち上げのバーベキューは特別でした。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、【72時間本店限定】RED BULL BOX CART RACE準優勝SALE!


東京に行く何日も前から「優勝」の文字はホワイトボードに書いていました、ただ誰も本気にはしていませんでした。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


昼間走ったコースを最後に歩いてみました。まだまだ先の道のりは果てしなく遠い気がしています。


祝・準優勝!レッドブルボックスカートレース

竹虎四代目(山岸義浩)、レッドブルボックスカートレース(RedBull boxcart race)


レッドブルボックスカートレース(RedBull boxcart race)は日本で開催されるのは三回目だそうです。前回は確か東京赤坂に特設コースを作って2017年に行われていますので毎年恒例ではありません。世界110ヵ所以上でレースされているので何処で開催かは全く分からないのです。


そんな中、竹虎創業125年の節目の年にボックスカート用車体を製作している途中にレッドブルボックスカートレースの事を知りました。たまたま今年開催される事、そして何と大会日が自分達の会社設立記念日である10月6日だったのです!こんな偶然は、そうそうはありません。また竹の神様に導かれている思いで、知ったその場で申し込みをしていたのです。


レッドブルボックスカートレース(RedBull boxcart race)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


会社設立記念日の昨日、レース当日に奇跡は起こりました。竹虎はレッドブルボックスカートレースのアッと驚くような車体ばかりの59チーム中、なんと総合第2位。評価基準は「クリエイティプ」「パフォーマンス」「タイム」の3点、パフォーマンスやタイムでは他チームに圧倒されていたと思います。


レッドブルボックスカートレース(RedBull boxcart race)2019、竹虎四代目(山岸義浩)


全国各地からユニークでそれぞれ趣向を凝らした素晴らしいチームが集まっていました。スキージャンプの高梨沙羅さん、ホンダF1マネージングディレクター山本雅史さん、B-Girlのamiさん、NHK教育テレビ「つくってあそぼ」のワクワクさん、Mattさん、そして人気ユーチューバーも参加されるので観客もいっぱい


REIWA-125号


この中で、どうして竹虎が準優勝できたのか?明日からの30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」でお話ししてみたいと思います。


いよいよ明日、レッドブルボックスカートレース

竹虎四代目(山岸義浩)


小さい頃から何でも乗りこなす子供だった、なるほど祖父の愛犬アトマにも見事に乗っている。いやいや実はシェパードのアトマは警察犬訓練所に預けられていた程の竹工場でもいつも祖父の仕事が終わるのを辛抱強く待っている優秀な犬だったのだ。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、竹虎四代目(山岸義浩)


しかし、いよいよレッドブル・ボックスカートレースが明日に迫ってきた。竹虎創業125周年記念に日本唯一の虎竹で製作したREIWA-125号を乗りこなさなければならない。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


応募を決めたのは早かった。なにせ、REIWA-125号を製作した節目の年に開催される事だけでも幸運だと思っていたのに開催日が10月6日という会社設立記念日だったからだ。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


レッドブルボックスカートレースは、さすがに世界各地で110回も開催されているだけあって出場決定の通知から、ドライバーズオリエンテーション、参加者パスポート等もあってサポート体制も万全、細かい所までしっかりしている。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race、パスポート


そう言えば8月のスペイン大会にはパスポートを持っていないからと職人が同行しなかった(笑)。レッドブル用のはしっかり用意している、少し開けてみる...職人の表情が良くなった、もう勝ったような気持ちになってくる。




二宮金次郎生家の竹壁

国立民族学博物館、虎竹ヒシギ


もう5、6年前になりますが大坂にある国立民族学博物館の依頼で特別に長い虎竹ヒシギを作らせて頂いた事がありました。ヒシギとは簡単に言うと丸い竹を細かく叩きながら平たく板状に伸ばしたものです。馴染がない方には一体何なのだろう?と思われる方が大半でしょう、しかし自分の入社した頃には、一年中このヒシギばかり作っている職人が内職含めて10数人いましたから以前はそこそこの需要のあったものなのです。


ヒシギはの表情が良く表れることから籠など小さな細工に使われることもありますし竹虎では主に袖垣の部材として使用します。この時の博物館では展示物の屋根として使っておられましたが、竹の屋根も特別なものではなく簡素な小屋では半割にした竹を交互に並べたものを見かけることがあります。


竹ヒシギ壁


しかし、ヒシギが住宅に使われるのはやはり壁材としてでしょうか。今では一般のご自宅でこのような設えは見られないものの、古民家ではこのように立派な竹ヒシギがいい色合いに枯れているのに出くわして幸せな気持ちになります。


壁竹、土壁


「衣食住」すべてに竹が関わってきたと言う事をいつも話しますように竹は外壁として使われて来たのです。そして、そもそも木舞竹と言って竹で格子を組んだところに土を練り貼り付けて土壁は作られますから昔の住宅は竹で四方を覆われていたようなものです。


古民家、孟宗竹


別の民家では長い竹が軒下に掛けられています。農家さんでは収穫した大根や玉ねぎなど吊るすのに太く長い孟宗竹は重宝されました、しかも筍の時期には食糧にもなるというスーパー植物です。竹林拡大を防ぎたいとの事から国が「産業管理外来種」としたそうですが中国から渡って来て以来、孟宗竹もどれだけ人々の生活を助け、暮らしを豊かにしてきたかと思うのです。


古民家、竹


民家の室内で大きな柱をじっと支え続ける竹の姿にも感動します。


二宮金次郎生家、竹壁


さて先日、二宮金次郎の生家に落書きというニュースが流れました。小学校では良く見かける銅像でお馴染みである偉人のご自宅の壁は竹ヒシギでした。スプレーした人は竹壁の事など考えてもいないかも知れません。けれど、古より竹に人々がどれだけ助けられてきたか、大恩ある素材であるか、この機会に多くの方にも考えていただきたいのです。画面の向こうで風雪を耐えてきた竹が泣いています。


レッドブルボックスカートレース(RedBull boxcart race)、30秒パフォーマンス練習

竹虎本社工場


竹虎本社工場で何やら慌ただしくなってきました。大急ぎで製作しなければならない重要なものができたのです。


竹虎本社工場


矢来戸のようでもあるが簡素でいつも作るものとは随分と違うようです。


竹虎本社工場


少し軽めのチェックが入って完成したものは...


竹虎本社工場


来る今度の日曜日に東京よみうりランド特設会場で開催されるRED BULL主催のボックスカートレースでは30秒のパフォーマンスタイムが用意されています、この時に使われる小道具なのです。




今回のパフォーマンスは夏のインターンシップ生たちが協力して考えてくれたもの。音楽を変更せねばならなくなり、随分と変わったものの虎竹の扉を開けてREIWA-125号が登場するという大筋に変更ありません。




見た目が少し違うと思われるのは気のせいかも(笑)。


お近くの方は是非応援にお越しいただき実際のREIWA-125号をご覧いただきますと嬉しいですが、遠い地域の皆様は下記のページに入って「今すぐ投票!」ボタンを押して応援ください。今日は強い風雨の虎竹の里、工場の中で四人揃って最後の仕上げです。


日本経済新聞「春秋」9月30日

竹虎四代目(山岸義浩)


一昨日の日本経済新聞一面「春秋」に虎竹の事が掲載されていると教えてもらって驚いた。日本人の暮らしと共にあった竹の美しさは海外で見直されている、これを契機に日本でも竹への関心が高まると嬉しい。


日本経済新聞 2019年9月30日


日本の竹は、日本の皆様に愛されてこそ竹だ。
100年、守り続けてきた竹の道。


この先に、きっと「あなた」がいる。


RedBull boxcart race、時速40キロで坂道を走り下る時

四代田辺竹雲斎氏インスタレーション


先月の東京は国立近代美術館工芸館をはじめ様々な場所で竹工芸が紹介される東京竹芸術祭というイベントで盛り上がっていたようです。残念ながらどこにも足を運ぶことができませんでしたが、東京港区にあるオフィスビルの中に創作された四代田辺竹雲斎さんのインスタレーションは拝見させていただく機会がありました。


四代田辺竹雲斎氏インスタレーション


案内の写真には丹青社本社のクリエイティブミーツという会議室の大きなテーブルの上に創作された竹インスタレーションの向こうに東京タワーが見えていました。美術館などとは少し違うようだと思いながらも、撮影を担当されるミナモトタダユキさんにお会いした時に作品の凄さを伺っていたので楽しみにしていたのです。


四代田辺竹雲斎氏インスタレーション、虎竹


廊下の角を曲がって目の前に突然現れる異空間、四代田辺竹雲斎さんの作品には虎竹を使っていただいていますが広々とした部屋いっぱいに何か生き物がいるかのようなエネルギーに満ちていました。


日本唯一の虎竹


父が祖父や曾祖父が歩いた細い山道を登り竹林に入ると虎竹の里の竹の意思を感じる時があります、そんな竹達が作家の手を通じて具現化された形となり自分に語りかけてくるかのようで引き込まれます。


竹の車REIWA-125号


この8月、スペインのボックスカートレースに参加してきたREIWA-125号も虎竹で製作しています。竹はこうしてアートの世界からレース用の車体まで様々な形に姿を変えられるのです。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


芸術作品とは比べる事もできませんがインスタレーションは静かに、そして動く事なく無限の躍動する生命体を感じさせてくれます。自分達の製作した竹の車は、時速40キロを超えるスピードで坂道を下り走ります。ご覧いただくお客様には何を感じていただけるでしょうか?


レッドブルボックスカートレース(RED BULL BOX CART RACE)は、いよいよ今度の日曜日に東京よみうりランドで開催です。