虎竹とイノシシ

孟宗竹、竹虎四代目(山岸義浩)


イノシシは泥遊びが大好きです。これは体についたダニなどの害虫駆除目的であったり、体温を下げるためだったりするそうですが、イノシシに限らずテレビ番組などで野生動物がヌタ場とよばれる泥のプールで遊ぶ様子をご覧になられた事があるのではないかと思います。いやいや野生動物はおろか以前家にいたゴールデンレトリバーでさえも山に連れて行くとヌタ場で喜び転げて真っ黒になり自分が飼っている犬とは思えない姿になる事も度々でしたから動物は本能的に水浴びや泥遊びが好きなのでしょう。


虎竹


イノシシは一年中頻繁にやって来ているようです、泥のプールになっている場所は常に水があり新しい足跡があったりしています。しかし、まあ泥遊びするのは良いのです、問題はその後なのです。泥の付いたまま近くの樹木の幹に身体をこすりつけて回ります、他の地域では松の木などが好まれるとも聞きます。木肌が荒く肌への刺激が心地よいのでしょうか?それは分かりませんけれど樹皮が剥がれるほどこすっていきます、虎竹の里ではが多いだけに、その習性が竹に見られるのです。


虎竹


竹林に入り根元に近い部分に擦れたような古い傷がついている竹があります、今年の伐採のシーズンにも時々見かけましたが全てイノシシの仕業です。だから、このように色付きの良い一級品の虎竹に泥がついているのを見ると少し心配です。


根曲竹


全国的に農作物のへのイノシシ被害が広がっていて駆除の話もよく耳にします。背中に模様のあるウリ坊の頃はカワイイけれど、少し大きくなるともう怖いです。子供を引き連れた群れに出会おうものなら、まさに「もののけ姫」に登場する突進シーンのような迫力!まったく身動きできません。


根曲竹を伐採する職人はクマ除けに爆竹を鳴らし、笛を吹き、ラジオを大音量でかけながらの仕事でした。昔からいたはずの野生動物、流行っているウィルスや変化しつつある気候、虎竹の色づきや孟宗竹、真竹の品質が違ってきている事を考えても、人と自然のバランスは少し不安定になっているのかも知れません。


忘れられた逸品、シダ編み脱衣籠

 
シダ編み二重脱衣籠(大)


洗濯機の回る音を聞きながら艶やかなシダ編み二重脱衣籠の滑らかな手触りを楽しんでいます。竹編みの脱衣籠は虎竹を始めとして白竹や青竹、染竹、篠竹まで色々あって好みでお選びいただけますが、どれも同じように竹を割って竹ヒゴをこしらえてから編み込みます。メゴ笹のように丸竹をそのままに編み込むのであれば毛羽立ちもなく衣類を傷める心配がなく理想的です。しかし更にシダ材の場合は節もなく、良く本当にこれだけの自然素材があるものだと改めて感じ入るのです。


虎竹の里、シダ


かっての最盛期には良質のシダの産地とも知られた虎竹の里らしく、虎竹の足元にはシダがずっと向こうまで茂っていました。プラスチック製品が普及するまでは各ご家庭のキッチンや脱衣場に当たり前のようにあり愛用されてきた籠を、二重編みなどの技法でデザイン的にも機能的にも更に進化させ洗練された籠があります。里山の素材や技を同じ日本の皆様にお役立ていただきたいのです。




強力青竹踏みの天日干し

 
強力青竹踏み


南国土佐の強い日差しの下、強力青竹踏みの天日干しをしています。足のむくみや疲労回復だけではなく近年色々な効果が言われている青竹踏みですが、コシのあるウドン作りの為に足踏みするウドン職人に頻尿の方がいないとテレビで放映されてから更に注目を集めているのです。


しかし自分が両手に持っている青竹踏みは、そんじょそこらにあるモノとは違います!普通の青竹踏みは孟宗竹という大きな竹で製造するのに対して、この強力青竹踏み踏王(ふみお)くんは何と真竹で作っているのです。少し小振りな竹である真竹を使うことによって竹の曲りが急になり足裏のツボへのマッサージ効果が何倍にも高まるのです。


青竹踏み天日干し


しかも、孟宗竹を使った青竹踏みなら竹を半分に割って作りますので1本の竹から2個できるのですが、この強力青竹踏み踏王(ふみお)くんはピンポイントで強い刺激が欲しいと思って真竹を6:4に割っています。つまり、1本の竹から1個しか作れないのです。


青竹踏み踏王くん


竹の種類や製法まで変えてこだわり抜いた強力青竹踏み踏王くんが出来たのも、元々は毎日青竹踏みを愛用する竹虎スタッフの声から誕生した竹屋ならではの発想と豊富な竹材があったからなのです。竹を割っただけの簡単に見える竹製品ですけれど、カビをはじめ品質管理には多くの手間暇がかかり実は大変です。


けれど、自分たちも愛用していて本当に気持ちがいいし手放せないお手軽健康法なので一人でも多くの方にお届けしたいという使命感でどうにか続けられている一つです。YouTube動画では、そのあたりの苦労をお話しもさせて頂いていますので宜しければご覧いただき参考にしてください。




腰痛対策?美しい簾(すだれ)が泣くような使い方

 
竹簾を高反発ベッドに使う


先日、「美しい簾(すだれ)が泣くような使い方なので、メールしようか迷いました。」と言う書き出して神奈川県のK.Kさんからお便りを頂きました。メールの大まかな内容は下記のように続きます。


このすだれ1本は申し訳ないような使い方をしています。腰痛対策のために、ベッドパッドの下に敷くのです。すだれを使い始めて25年以上になります、糸が弱くなって切れたりしてきたので今回ずっと使ってきたすだれを買い替えたわけです。低反発や高反発のベッドマットレスなどがありますが、この竹すだれは、どちらかというと高反発の方になります。最近、実際に親族が購入した高反発マットレスで確かめてみたところ、性能は同じだと言っていました。ただ市販のものはポリエチレン等石油製品です。廃棄する時には環境問題に心が痛みます。それならば竹すだれがいいですね。竹虎さんの、竹の表皮の強い部分を使った本格的なすだれでも安価です。こちらに予約をする前にネットで購入したすだれは、竹の表皮を使用していない安物で、腰痛対策の効果はありませんでした。邪道な使い方ですが、とても役に立っているのでお許しください。こんな使い方があることも知っていただきたくお便りしました。


別注すだれ


簾(すだれ)と言うと日除けに使うか、サイズをご指定いただいて作る別注簾くらいのものなので今回のお客様のご使用方法には少し驚きました。ご使用になられるキッカケは元々畳に敷布団一枚の寝具だったのがベッドを使わなければならない生活になり、腰痛がひどくなった事からだそうです。


最初はゴザを試したものの、もっと硬くしなやかな物が何かないかと考えて丁度使っていなかった簾を敷いたところ硬さと柔らかさの塩梅が良く、腰痛も出ずにずっと愛用続けられて25年と言われますから本物です(笑)。細い竹を組み合わせた竹簾の微妙な強さが横になった身体をしっかり支えてくれているのだと思います。


オプリンズ(Oprins Plant)社の竹

 
Oprins Plant、竹虎四代目(山岸義浩)YOSHIHIRO YAMAGISHI


フランスやイギリスなどヨーロッパの国々は海外旅行でも人気ですしメディアでも毎日のように触れる機会がありますので世界の中でも身近に感じる地域です。そこで、何となく気候も日本と同じくらいなのかなと思っていたら何と意外に緯度が高いので驚いてしまいます。地図で見ているとREIWA-125号でボックスカートレースに参加したスペインのビトリアで何と北海道の釧路あたりです。2月に下見に行ったとき道路が凍結していてブレーキ効かなくて怖かったのですが、そのはずです(笑)。パリなど北海道よりずっと北に位置していますし今回登場しますオプリンズ(Oprins Plant)社のあるベルギーは更に北なのです。


日本でも北海道には南方系の植物である竹がなくて竹製品を珍しがっていただきますけれど、ヨーロッパでも同じように珍重されています。パリの街を歩くと観葉植物として青々とした緑を風に揺らしている竹を多く見かけます、そしてその竹を生産されているのがこのオプリンズ(Oprins Plant)社なのです。


Oprins Plant、オプリンズ農園


Oprins Plant、オプリンズ


Oprins Plant、オプリンズの竹


広大な敷地には見たこともないようなビニールハウスが建っていて、その中で育てられているのは竹です!日本では増えすぎて困っている竹林が少なくない中で、このように大量に、そして大切にされている竹を見て感動します。


Oprins Plant出荷場


Oprins Plant、オプリンズ


Oprins Plant


竹はポットに入れられトレーラーでヨーロッパ中に運ばれているそうです。竹の逞しい生命力が石造りの街に彩りを添えているのです。


Oprins Plant、竹虎四代目(山岸義浩)YOSHIHIRO YAMAGISHI


Oprins Plant、オプリンズ


オプリンズ(Oprins Plant)社にお伺いしたのは2015年の事でした。当時に比べてSDGs(持続可能な開発目標)など環境に対する考え方は更に広がっていますので竹生産の存在感はますます高まっているのではないでしょうか?そこで、以前は非常に短い動画でしかご紹介できていませんでしたので今回詳しくご覧いただける動画を改めて作ってみました。




四代田辺竹雲斎さん、アートフェア東京2021(Art Fair Tokyo)

 
四代田辺竹雲斎(Chikuunsai)、竹虎四代目(山岸義浩)


四代田辺竹雲斎さんは世界で活躍される竹工芸家で、ご自身の作品はじめ会場に設える大型インスタレーションにも日本唯一の虎竹をお使いいただいています。コロナウィルスで海外の個展が中止になる中、今回の東京国際フォーラムで開催されたアートフェア東京2021(Art Fair Tokyo)には圧巻の展示をされるとの事でお伺いしました。


四代田辺竹雲斎(Chikuunsai)


アートフェア東京には2017年に「Installation kaguya」という企画で虎竹を提供させてもらった事があります。竹組の中での花士(はなのふ)珠寳さんの神々しいばかりの献花を今でも思いだしますが、会場全体を包む先進アートの創作への熱量が普通ではないと感じていました。


四代田辺竹雲斎(Chikuunsai)


そこでワクワクとしながら会場入りしたのですけれど、他を圧倒する田辺さんのインスタレーションは予想以上で釘付けとなりました。日本中から集まっているアートの渦にあって、まさに突出しています。


四代田辺竹雲斎(Chikuunsai)


四代田辺竹雲斎(Chikuunsai)


広い会場の上のフロアから見えていた巨大インスタレーションは見る角度によって印象が異なりました。大きな塊のように思っていても後ろに回ると、まるで二人が寄り添っているようで幸せな気持ちになります。




軒下に吊るしていた飯籠

飯籠


直径は尺3(約40センチ)ある最近ではちょっと見かけないような大きさと美しさの飯籠が編み上がりました。自分の小さい頃ですと祖父母と父、母、兄弟の8人家族でしたのでこれくらいのサイズは余裕で必要でした。そうそう、また当時は糖質ダイエットなどという事も夢にも思わず、「仕事が飯を食う」とか何とか言いながら白米を思いっきり食べていた記憶がありますので一日に炊くご飯の量も今とは比較にならなかったのです。


飯籠蓋


実は最初編み上がった飯籠の蓋には銅線が使われていました。せっかくこれだけの逸品なのに一体どうしたのか?と職人に訊ねると何と手持の籐がなくなって急ぎだと思い仕上げたとの事。籐は日本にはない素材なので全て輸入なのですが、確かに近年は良質の籐が手に入りづらくなっています。そこで、竹虎で使っている籐を手渡して仕上げを巻き直してもらうと、さすがにしっくりきます。


飯籠使い方


電気炊飯器がいくらでもある現代でも飯籠に入れたご飯が美味しいからと使い続ける職人もいます。一方、この籠をどのように使うのかご存じない若い世代も増えています。余ったご飯を保管しておくために、こうして風通しの良い軒下に吊るしていたのを覚えているのは自分たちが最後の世代なのでしょうか(笑)。




名人の無双籠が編み上がる

 
竹細工、輪弧編み


無双籠という本体の編み込みが二重になった形の盛籠は、まず輪弧編みから始まります。二重になっているのは籠の表も内側にも竹表皮があるという独特な作りから分かりますけれど、実際に編み上がる所をご覧いただかないとイメージして頂く事は難しいのではないかと思って時間をかけて動画を作る事にしました。


無双籠


それにしても八郎名人の無双籠は見事、キリリッとした折り返しの美しさは素晴らしいものです。


竹細工、無双籠づくり


無双籠編み


名人の確かな技をご覧いただき手間のかかる竹細工を多くの方に知っていただければと思います。




虎竹ミニ弓垣

 
ミニ弓垣職人


まさに弓矢のような形をした弓垣も虎竹で製作するラインナップのひとつです。このような小さなサイズの竹垣など一体どこに使われているのか?不思議に思われるかも知れませんがも、たとえば飲食店の室内に設えた坪庭などで見かけた覚えはありませんでしょうか。


弓垣製造


サイズは小さいながらも作りは大きな袖垣と全く同じです。芯に使う竹材に切り込みを入れて曲りをゆったりと付けていき、格子を入れて仕上げにかかります。


ミニ弓垣、竹垣


細く割った虎竹で芯の竹材を巻いて完成します、今回この弓垣の製造工程も動画にした方が分かりやすいと考えて作ってみました。関心のある方は、意外と手間のかかる仕事の様子をご覧いただきたいと思っています。




竹細工の小さな穴

 
チビタケナガシンクイムシ


寒さの苦手な自分は、春がきて初夏に向かう季節は大歓迎ですが暖かくなるとあまり喜ばしくない事がひとつあります。それが竹の虫、今まで何という事のなかった竹籠に粉をふいたような小さな穴があれば要注意!すぐに熱湯処理をしていただきたいと思います。


チビタケナガシンクイ


チビタケナガシンクイムシという竹を喰う害虫の仕業なのです。小さな虫だからと侮ってはいけません、放っておくと竹ヒゴがボロボロになるくらいに穴を開けてしまう事もあるのです。


竹の害虫、チビタケナガシンクイ


久しぶりに籠を動かした後に細かい粉が落ちていて気付く事もあるくらい小さな穴なので見逃してしまう事も多いのです。


虎竹油抜き加工


青竹細工のように山から伐採されてきた竹材をそのまま使わない場合には、竹材は油抜き加工をしますが、この加工すると切り口から触れないほどの熱い油分が噴出します。だから、もし原竹の状態で虫が入っていたとしてもこの時点では完全に退治できているはずです。


炭化窯


ところが、ガスバーナーを使った火抜きをした後でも、熱湯を使う湯抜きで油抜き加工をした場合でも虫が喰う事があるのです。これは防虫効果の高い高温と圧力の炭化窯で処理した炭化竹でも同じです。


鬼おろし


シャキシャキの大根おろしが出来ると人気の竹製鬼おろしは炭化竹を使っい防虫、防カビ効果を高めています。炭化加工をすると若干竹の強さが劣るので歯の部分は竹材そのままなので、画像の虫穴はピンポイントで歯の部分だけ喰われていますけれど、炭化竹の箇所であっても食害に合う事を何千、何万個という竹を扱う中で見てきました。つまり、100パーセント防ぐような事はできません。


孟宗竹伐採


伐竹現場での高齢化と共に竹林の荒廃が進み良質の竹材の確保が年々難しくなってきています。気候変動もあって虎竹の里のように昔ながらの伐採時期をしっかりと守り管理する虎竹でさえ大変な時代です、虫の入りやすい旬の良くない時期の竹材を使わざをえない製品も増えてくるかも知れません。


お気に入りの竹籠や竹細工は日頃から愛情を持って接し観察する事をユーザーの皆様にお願いしたいと思っています。毎日愛用しているような竹籠には虫が喰う事はほとんどありません、別に特別な事ではなく日本人と竹はそうやってずっと昔から付き合ってきたのです。



竹と笹の違い

竹と笹の違い、黒竹、竹虎四代目(山岸義浩)


は木でもなく草とも違う、まさに「竹は竹」という他にない特性を持ち、身近で手に入りやすいため古より人々の暮らしに深く根差した自然素材でした。その竹の生育域を世界的にみると日本や中国が思い浮かびますが、東南アジアやオーストラリア、中南米、アフリカなどの温暖で湿潤な地域に広く分布していて何と世界に約1300種、日本には約600種があると言われているのです。


竹と笹の違いとは?雪と孟宗竹


もともと南方系の植物なので孟宗竹などは日本の北限が青森か函館あたりと言われていて、随分前になりますがデパートの売り出しに行った北海道では竹細工・竹製品は結構珍しがられた覚えがあります。竹は他の木と違って、受精しなくても地下茎から毎年筍が伸びてきて生育域を広げていきます。ところが、60年とも120年とも言われる間に一度、竹が花を咲かせるのです。竹の花が開花すると、群生している竹が一斉に枯れてしまいます、虎竹の里の古老に聞くと虎竹の林も一部で開花した時期があり、やはり一帯の竹がすべて枯れたそうです。


竹と笹の違い、孟宗竹の開花


では竹の花というのはどんなものでしょうか?実は竹はイネ科の植物です。なので竹の花もまるで稲穂のような姿をしています。日本の竹の品質が世界最高だと機会があればお話ししているのは、ササニシキやコシヒカリといった海外の食通もうなる美味しいブランド米ができる日本だからこそ、同じイネ科の竹の品質が良いのは自然なことだと考えているからです。


竹と笹の違い、竹皮


まあ、そんな竹ですが実は竹と笹があります(笑)。皆さん日ごろあまり疑問も持たずにおられますけれど、それでは竹と笹の違いはどこでしょうか?まず最初に答えを言ってしまいますと実は「明確な違いは分からない」が正解です。もちろん大まかな選別はされていて背丈の高いものが竹、低いものが笹。そして、両方とも筍から成長していきますが、その筍の皮が稈からすべてなくなるのが竹、皮が一生ずっと残ったままなのが笹という大まかな分類はあります。


メゴ笹、オカメ笹


しかし、背丈の低い竹もあって例えば洗濯籠の材料に多用される高知ではメゴ笹と呼ばれるものがあります。これは全長で1メートルから2メートル程度の小さいものですが竹類なのです。浅草の酉の市でオタフクの面をつける素材なので「オカメザザ」とも神楽に使うので「カグラザザ」という名前もあります、「ササ」と名前がついているのに竹類なのです。


反対に背丈の高い笹もあって、たとえば幕末に新選組の副長として活躍した土方歳三が「将来武士になったらこれで矢を作る」と決意をこめて生家の庭に植えたという話がある矢竹など高さは長いものだと5メートル程度になりますが笹類です。また、数寄屋建築に使われるという事で昔は竹虎でも結構取り扱っていたメンチク(メダケ)も稈の高さは4メートル程度になります、両方とも大きくて「ヤダケ」「メダケ」と竹のような名前がついているのに笹類なのです。


根曲竹


この根曲竹も竹とついているのに笹の仲間。野趣あふれる丈夫で秀逸な竹籠が編まれるので、竹でも笹でもどちらでも良いのではないか?そう言われればその通りなのです。




日本唯一の虎竹の山出し、竹の道100年

 
虎竹山出し、竹虎四代目(山岸義浩)


この虎竹の竹林は細い山道をずっと登った先にあります。息を切らせながら歩いて行くと、結構キツイ坂道の続く場所を山の職人は「そこの平らな所」と少し話がかみ合いません。可笑しな事を言うものだと思ったものですが、本当に急な場所と言うのは歩くというより這うくらいの急峻さなのです。なるほど...と山道の厳しさを感じたものですが、そんな山道を運搬機に満載した虎竹は運び出されてきます。


日本唯一の虎竹


しかし不思議なものです、ここでしか虎模様の竹が育たないとは。だから100年前に大阪から虎竹の里にやって来た曽祖父以来、虎竹栽培を地域の人に説いて回り少しづつ竹林面積を増やしてきたのです。竹林の中に点々と石垣が残っているのは当時芋畑だった名残です、農作物の代わりに虎竹を植えていますから毎年野菜や果物を収穫するかのように竹を伐採するのは虎竹の里では当然の事でした。


山の職人、竹虎四代目(山岸義浩)


虎竹の運搬機はキャタピラーが付いていてどんな坂道でも物ともせず進んでいく心強い相棒です。


虎竹伐採


伐採時期が決められている虎竹は1月末までに伐り倒されています。竹林からの山出しはそれ以降の仕事で、最近は少なくなったものの遅い年だと5月の連休明けまで続く事もあります。


虎竹運搬機、竹虎四代目(山岸義浩)


雨が降ると山道は滑りやすくなりますので山出しの仕事はお休みです。ところが、明日4月18日(日)16時5分~17時20分に放送予定の「運搬千鳥 それ、どうやって運ぶんじゃ?」(東海テレビ・フジテレビ系全国ネット)の撮影は、ちょうど前日に雨が降って普通なら山仕事はしないような最悪のコンディションでした。山出しにチャレンジされたパンサー尾形さんは、さすがに根性あるなと感じましたが一体どんな風に紹介されるのでしょうか。


実際は、こんな風にずっと虎竹と対話をしているだけの仕事です。




びっくり!?風呂敷タイプの弁当箱

白竹風呂敷弁当箱


竹の弁当箱は数あれど、まるで包んでいた風呂敷を広げるかのように四方向に開くタイプの風呂敷弁当箱は他にありません。本当に独創的、全体を白竹四ツ目で編みこんで竹の柔軟性を利用して扉は開閉します。


白竹風呂敷弁当箱(セカンドバッグ)<br>


四つの扉を折り曲げる形で蓋を閉めて、中央で留めているのも竹の持つ弾力だけでもっています。


白竹風呂敷弁当箱(セカンドバッグ)<br>


少し大型のお弁当箱としてお使いなら2人分くらいのお弁当が収納できそうです。セカンドバッグのように小脇にかかえてご愛用いただく事もできます。


白竹風呂敷弁当箱


赤茶けた艶が何とも魅力的ですが、もちろん染ているワケではありません。


白竹風呂敷弁当箱(セカンドバッグ)、竹虎四代目(山岸義浩)


元々はこのような白竹(晒竹)の真っ白い竹肌が、長年の使用と経過によって自然と色づき、このような渋い風合いとなりました。お気に入りの一つを大事に長く使っていく、これからの皆様に実践いただきたいライフスタイルです。




東海テレビ「運搬千鳥 それ、どうやって運ぶんじゃ?」

山の職人と竹虎四代目(山岸義浩)


「運搬千鳥 それ、どうやって運ぶんじゃ?」(東海テレビ・フジテレビ系全国ネット)という番組があって虎竹の里に撮影に来られていました。前回の放送は2020年との事なので、もしかしたら年に一度の特別番組なのでしょうか?司会はお笑い芸人千鳥のお二人、ゲストには若槻千夏さん、夏菜さん、VTR出演でパンサー尾形貴弘さん、たんぽぽ川村エミコさん、ロンドンブーツ1号2号の田村亮さんらの出演されている「モノの運ばれ方」にスポットを当てている少し風変わりなバラエティ番組なのです。 


日本唯一の虎竹


当日は日本唯一の虎竹がどうやって竹林で伐採されて山から出されているのか?虎竹を運んで行く仕事をパンサー尾形さんに体当たりでチャレンジしていただきました。細く急な山道を登っていく間には、そもそも竹の仕事などご存じない尾形さんに竹虎の今までの歴史や日本の竹について色々とお話させてもらいます。


竹の道保全


放送ではどのような内容になっているのか分かりません。しかし、地域の宝である虎竹はここにしか成育しないし、決められた時期でしか伐採もされない100年以上続いてきたからこそ今があるこの生業を、どんな形であれ知っていただける機会は嬉しいものです。


虎竹とトラック


虎竹を運ぶのにはトラックを使うのが普通です、もちろん間違いではりあませんけれど当たり前すぎます。実は、その前に竹林から細く曲がりくねった急峻な山道を専用の運搬機械で運び出すところが大変なのです。


虎竹山出し、竹虎四代目(山岸義浩)


竹運搬機械には竹の太さによって15束から20束程度の虎竹を積み込みます。伐採したばかりの竹は重たく、おまけに満載している竹は長さもありますからカーブの多い急な坂道を下るのは容易ではありません。


山出しされた虎竹


車が入って来られる山道には何気にこうして虎竹が積まれていますけれど、どれもこれも山道を登らねばならない遠い竹林から運ばれてきた竹達ばかりだと思えば見え方も違ってくるものです。


虎竹山出し


パンサー尾形さんと言えば身体も大きく高校時代には名門サッカーチームで活躍されたスポーツマンで体力も相当なものです。けれど、いざ竹を担ぐとなると竹虎の女性社員とそれぼと変わらなかったのが印象的でした。力はあっても長さのある竹を運ぶにはコツが必要、さてどんな番組になっていますやら?


「運搬千鳥 それ、どうやって運ぶんじゃ?」は今度の日曜日4月18日(日)16時5分~17時20分(東海テレビ・フジテレビ系全国ネット)です。日本各地でご覧いただけます、お時間あります方は是非ご覧いただき少しでも山の職人の苦労を感じていただければと思っています。




筍は10日で竹になる

 
孟宗竹の筍


今の季節、孟宗竹の竹林に入ると頭を出している筍を見ることが出来ます。日本三大有用竹と言われる竹の中では一番早く、その次に淡竹(はちく)、真竹と筍のシーズンが続きます。ちなみに日本唯一の虎竹は淡竹の仲間です、美味しい竹の種類ではありますものの虎竹の里では100年間この虎竹を食した話は聞きません。もちろん山岸家では父も祖父も、そしておそらく曽祖父も食べた事はないだろうと思います。


筍から竹へ


「筍は10日で竹になる」という言葉を聞いた事がありますでしょうか?雨がふって十分に水分がある山の状態なら1日に1メートル以上も伸びることがある筍です。10日もあれば筍の時にかぶっていた竹皮を脱ぎ落しながら竹へと成長...というより変身くらいのスピード感で大きくなります。


極太孟宗竹


それこそ毎日のように景色が変わる竹林で実感するのは「筍」の文字。竹冠に「旬」と書きますけれど「旬」とは10日間を意味していますから、まさに筍です。そして、驚異的なのがこんなに大きな孟宗竹もわずか3ケ月で成長しきってしまう事です。


天を目指す孟宗竹


樹木なら数十年かかるであろう20数メートルの高さにスクスクと伸び、真っ直ぐに天を目指す姿勢は神々しささえ感じます。


孟宗筍


神秘的で愛すべき子供たちです。


故郷に錦を飾る虎竹網代弁当箱

 
虎竹網代弁当箱


虎竹網代弁当箱を是非お手に取っていただきたい、ビシッと折り曲る四隅に職人気質が良く表れています。昔から竹弁当といえば緻密な網代編みの竹弁当箱でした、虎竹で編み上げる事によってワンランクもツーランクもアップした上品さと魅力を感じるのは自分だけでしょうか。


虎竹ランチボックス編み込み


網代編みの弁当箱は、まず一枚の平べったい板状に編み込んでから四方を直角に立ち上げて箱型にしていきます。本体の編みに加えて上にピタリとかぶせる蓋部分が必要なので丁寧な手仕事で一つづつ完成させていくのです。


虎竹網代弁当箱の工房


竹虎では竹弁当箱用に(大)70センチ、(小)53センチ、二種類の風呂敷をご用意しています。デザインにはご自身も竹職人でもあられた版画家の倉富敏之先生の作品の中から網代編みの図柄をお借りして製作させて頂きました。網代模様の風呂敷から網代編みの弁当箱など、ちょっとシャレています。


虎竹弁当箱編み込み


虎竹も油抜きしたそのままの素材なら、口巻きに使用する籐も自然な色合いそのままです。


虎竹林で竹弁当箱、竹虎四代目(山岸義浩)


今日のお昼はコレ!こんな風にご愛用いただく方がコツコツと編み上げる竹細工と同じように全国に一人、また一人と少しづつ増えている事を嬉しく思っています。虎竹の竹林に立派になって帰ってきた弁当箱、故郷に錦をかざっているかのようです。




虎竹網代弁当箱の仕事

 
虎竹と虎竹網代弁当箱


虎竹の竹林に入ると、「ここにも」「そこにも」「あっちにも」と虎竹模様の竹は遠くからでもハッキリ分かります。もちろん初めて方の場合だと淡竹特有の蝋質が薄く竹表皮にかかって少し分かりづらい事はあります。けれど、こうして油抜きした虎竹ならどうでしょうか?全く別の竹だと言われても信じてしまいそうですが、これが同じ竹なのです。細く割った竹を薄くヒゴ取りした虎竹網代弁当箱です。


虎竹弁当箱製作


網代編みは竹ヒゴ取りが大変です。丁寧に刃物を当てて同じ幅、同じ厚みにした竹ヒゴでないとどんな達人でも美しい籠はできません。


虎竹弁当箱編み込み


一本、また一本と竹ヒゴを手に取って網代編みの仕事が手際よく坦々と進められていき、細いのヒゴは一枚の薄い板のようになります。


虎竹網代弁当箱の職人


口を籐でかがって出来あがりです。本体部分と蓋部分と二つ同じ編み込みを作らねばならないので蓋物は時間がかかります。けれど、それでも長くお待ちいただくお客様がおられる事が、この虎竹網代弁当箱の品質を表しているかのようです。




新しいコンビニ用マイバッグ!?

 
虎竹花籠バッグ、竹虎四代目(山岸義浩)


この職人は腕がいい、持ち手の巻きがまるで違います。元々は花籠として編んだものですが、軽く染めた虎竹の色合いが何とも美しくないでしょうか?ネジリ編みになっているのも面白い。そこで、これはオトシを取ってちょっとした買い物に使ってみたいと考えました。スーパーでガッツリ食材など買うのであれば市場籠や、いつもの白竹八ツ目角籠バックが必要ですが、コンビニくらいなら十分使えるかも。


虎竹コンビニ用マイバッグ、竹虎四代目(山岸義浩)


さて、さっそく試してみよう!今日は昼ご飯を食べるタイミングを逸してしまい、こんな夕方の時間になったのでオニギリかサンドイッチでも...500ミリリットルのお茶も1本なら余裕で入る...思い立って辺りをぐるりと四方八方見渡してみても、コンビニなど何処にもないので苦笑い。


ところで、この竹籠に使われている日本唯一の虎竹もこうして一本づつ選別して加工された竹です。




青竹蕎麦ざるの雨模様

真竹蕎麦ざる


青竹そばざるの季節がやって来る。渦になった編み込みを一面に広げると、まるで水面に降る雨模様のよう、スズ竹蕎麦ざるなどと見た目が良く似ているけれど、青竹表皮を活かした竹ざるは硬く丈夫だ。これから青さが抜けてきて晒の白竹のような色合いになってきて、それから段々と飴色への変化する。


蕎麦ざる


お蕎麦屋さんからのご要望が一番多い竹ざるという事からも、その実用性の程がうかがえる。大が約24センチ(8寸)、小が約21センチ(7寸)の2種類のサイズ、一般のご家庭なら一生使えるに違いない。


蕎麦ざる


網代編みからのヒゴ回しが熟練の技を感じさせる、近くでじっくり見てもやりは凄腕。日本の夏にはやはり、こんな本物の竹ざるが必要だ。


一年かかりました、土窯作り最高級竹炭マドラーがリニューアル

水割りに最高級竹炭マドラー


昨年の春からずっと品切れだった土窯作りの最高級竹炭マドラーがようやくリニューアルして完成しました。今までの倍ほどもある厚み、高温で焼き上げたキンキンと響く心地よい音、ご自宅でウィスキーの水割りで晩酌される方には是非一度お試しいただきたいと思っていますが焼酎のお湯割りなどでも味がまろやかになると言われています。

 
竹炭マドラー、ペットボトル用


竹炭をウィスキーに使うのは某有名飲料メーカーが醸造用として竹炭濾過の水を使うことから多くの方に認知いただくようになりました。ウィスキーの原酒を樽に入れて貯蔵する樽にはクギを使っていません、タンニンと呼ばれる芳香化合物が鉄と反応して黒いインク状の液体が発生するからだそうです。だから竹炭と言っても鉄窯ではなく、昔ながらの土窯でなくてはなりません。


竹炭マドラーと孟宗竹比較


しかし、土窯作りの最高級竹炭とは言え素材の孟宗竹は沢山あるし定期的に焼き上げている竹炭なのに、どうして一年もの時間がかかるのか?もしかしたら不思議に思われる方もおられるかも知れません。近年、良質の竹材不足が顕著になってきています、実は今回の竹炭マドラーリニューアルでもこの竹素材作りに時間を費やしました。


全国津々浦々で迷惑だと言われるくらい生えている孟宗竹も、品質を厳選し3~4年生でこれだけの身の厚みのある極太のものとなると激減します。この肉厚だと菊割の機械では十分に加工できず、1メートルのサイズに切断して細く切り割していています。


竹炭マドラー


竹炭と言えば黒いのが当たり前、ところが1000度の高温で焼き上げた竹炭は銀色に輝いています。素材の確保から加工、そして3ケ月もの間大事に乾燥させた一級の竹材だからこそ生まれたまさに「最高級」です。


ウイスキーが美味しい竹炭マドラー


日本のウィスキーには日本の竹林で育ち焼かれた竹炭が似合います。




新荘川の竹

新荘川の竹


虎竹の里からもすぐ近くに流れる新荘川は高知県津野町から須崎湾に注ぐ24.1キロの二級河川です。美しい自然の多く残された高知には最後の清流と言われる四万十川や、仁淀ブルーとして近年知られる仁淀川がありますが、この新荘川は日本で最後にニホンカワウソが確認された川として有名です。


しんじょう君、竹虎四代目(山岸義浩)


小さい頃にはこの川を泳ぐカワウソの姿をテレビニュースで何度か観ましたし、生存を調べるための調査団が度々来られてもいました。最後には近くを走るタクシードライバーに使い捨てカメラが配られて、何とか姿を見つけられないものかと地域一丸となって頑張っていた事もあります。とうとう、2012年に環境省から「カワウソ絶滅宣言」が発せられましたものの、現在ではマスコットキャラクターゆるキャラ「しんじょう君」のモチーフとして生きています。


蓬莱竹、シンニョウチク


しかし、今回はこの新荘川のニホンカワウソではなく川岸に続く竹林に注目したいと思っています。日頃、優しく穏やかな流れの両岸に当たり前のように思って見ている竹林が、実は台風でも来れば一変して恐ろしい濁流となり水害を起こしてきた大自然への備えとして機能してきたのです。


護岸には南方系で株立ちの高知ではシンニョウチクとも呼ばれる蓬莱竹(土用竹)が植えられているのを多く見かけますけれど、新荘川では真竹や女竹など小振りな竹が密集して生えています。場所によっては竹林が二重になっている所もあり度々大水に悩まされてきた事を知る思いです。


竹根


「灯台下暗し」の言葉どおり地元を遠く離れた地域で竹の防災力を考える機会は多々あるものの新荘川は近すぎて見過ごしていた部分がありました。強靭な竹の根は縦横無尽に伸びて土をがっしりと掴み天然の鉄筋コンクリートとなります、もう少し先になりそうですが、地震の時には竹林に逃げろと教わってきた竹の力をこの川でも検証できればと思っています。




お茶農家さんの竹籠

 
茶農家の竹籠


昔ながらのお茶農家さんには大きく美しい竹籠が残っていることが多いのですが、ここにある籠も見事です。年期を感じる赤茶けた竹肌、一体何十年働いてきたのか?人が日焼けするように磨きの竹細工も日当たりが良いとこのように強く濃く色合いが変化します。このような籠が沢山編まれて使われていた当時には籠でもザルでも他の農家さんの物と間違えないように大きく墨で名前や屋号が書かれていましたけれど、これも例外ではありません。


茶摘み籠


いい籠はシルエットも綺麗です。別に綺麗に見栄え良く編まれたものではないのに使い勝手や機能性を考えていったら、このような秀逸な竹細工になったのです。


茶摘み籠力竹


働き者の竹籠は底が違います。それぞれの四隅中央に竹節を持ってきた力竹、二重、三重に竹で押さえて堅牢そのものの作りに竹職人の「これで、どうだ」という呟きが聞こえそうです。


茶農家の竹籠


縁巻


縁巻は竹表皮を薄く剥いだ磨きの竹ヒゴで丁寧に巻かれていて、かなりの腕前なのが分かります。一番最初の画像の口巻を抑える縦の竹ヒゴは白っぽく色合いが対照的、これが表皮を剥いだ時と残した場合の色合いの違いです。それにしてもお茶農家といえば茶葉を干すための大きな竹ざるがあった沢渡の茶畑を思い出します。来月には新茶のシーズンなので、あれから早くも一年という事です。




虎竹ピクニックバスケットの製作

 
虎竹ピクニックバスケット部材


沢山並んでいるのは虎竹を細く割って作ったフレーム、何種類となく並んでいますが一体何が出来あがるかお分かりでしょうか?普通の竹ざるや竹籠の材料とは全く違っていますが実はこれでも一部の材利、初めての方なら似たような部材が多いですし何が出来あがるか想像は難しいかも知れません。


虎竹ピクニックバスケット、火曲げ


それぞれの竹パーツはサイズに切断されていたり、コの字型に曲げられていたり様々です。竹は曲りを矯め直す時にも熱を使いますけれど、曲げる時にもやはり熱を入れます。そして、水で冷やして曲りを固定するのも同じなのです。


虎竹ピクニックバスケット製作


底編みから立ち上がりまで組進んでくると全体の形もうっすらと見えてきます。その通りです、ご想像通りだったでしょうか?出来あがるのは虎竹ピクニックバスケット、これからの行楽のシーズンに外に出かけて楽しむランチタイムを更に盛り上げてくれる逸品です。


虎竹ピクニックバスケット、竹虎四代目(山岸義浩)


つい先日にお客様からのご注文で特別に製作した特大サイズと比べてみました。景色の良い青空の下で、他のご家族としっかり距離をとった形で美味しいお昼ごはんを頂く時にはお供させていただきたいです。


今回、虎竹ピクニックバスケットが一体どんな風にして製作されるのかを動画でご覧いただけるようにご用意いたしました。職人の丁寧な仕事ぶりを是非ご覧ください。




スザンヌ・ルーカス(susanne lucas)著「竹の文化誌」

 
susanne lucas<br>
「bamboo」


本はアマゾンでばかり購入するのは考えモノだと、こういう時に思います。たまたま本屋に入って目についたのが「竹の文化誌」、この手の竹を題材にした本などは地味だし随分前に発刊されたものとばかり思っていたら何と今年の2月に翻訳されたばかりのホヤホヤ!しかも著者がsusanne lucasと言うから更に驚いたのです!


第11回世界竹会議メキシコ(11th World Bamboo Congress Mexico)


スザンヌさんはマサチューセッツ州プリマスを拠点にして活躍される園芸家、デザイナー、造園家であると共に世界竹機構(World Bamboo Organization)のエグゼクティブディレクターなのです。何を隠そう2018年にメキシコのハラパ(Xalapa)で開催された第11回世界竹会議(11th World Bamboo Congress Mexico)の基調講演にお招きいただいた際のご連絡を頂戴した方でもあります。


スザンヌ・ルーカス「竹の文化誌」


は人々の暮らしに衣食住すべてに深く根ざし長い長い歴史と共に今があります。スザンヌさんは世界的に竹と人との関わりを研究され、環境負荷の小さい資源としての可能性にも目を向けられています。日本の竹は品質も高く、生み出されるモノは日本人特有の感性によって磨かれ、竹の姿そのものが日本人の生き方や考え方にまで大きな影響を与え続けてきました。竹の国ニッポンで一人でも多くの方に手にして欲しい一冊です。


スザンヌさんには世界竹会議メキシコで日本唯一の虎竹電気自動車竹トラッカーで現地を走る「チャレンジランメキシコ」にも多大なお力添えをいただきました。




小さな虎竹手付き籠

 
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虎竹手付きミニ籠バック


昨日は真竹の手提げ籠バッグのお話でしたけれど、同じ竹でも全く違う色合いの虎竹の手付き籠です。こうして見ると普通にお買い物にいけるほどの大きさかと思われますが実は手の平にのるほどのミニサイズ。


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虎竹手付きミニ籠バック


昭和の時代にはお母さんのお買い物に定番だった楕円形の虎竹買い物籠がそのまま小さくした愛着のある形。スマホやお部屋の鍵など身近な小物入れにしていただきたいと思って製作している竹細工です。


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虎竹手付きミニ籠バック


沢山編み上がった虎竹の籠たちを見ながら考えます。この虎竹たちも前日のYouTube動画で大人気となっている日本唯一の虎竹の山出しでご覧いただけますように一本一本を急峻な竹林で伐採し、束にして細い山道を里までゴトゴトと下ろしてきた竹で出来ています。山の職人の汗も染み込んだ竹細工なのです。




若い真竹磨き縦ヒゴ手提げ籠バッグ

真竹磨き縦ヒゴ手提げ籠バッグ


磨きの手提げ籠バッグができてきた。磨きとは竹の表皮を薄く剥いで編む竹細工のこと、竹皮のキズやシミなどを綺麗に削ぎ落す形となり編み上がった籠は青々として本当に美しい。


竹磨き


竹表皮が鉋屑のようになっている所をご覧いただくと、なるほど確かに竹表皮を削ったのだとお分かりいただけるかも知れない。


経年変色した真竹磨き縦ヒゴ手提げ籠バッグ
 

人の青春時代と同じだろうか、竹籠の青々とした色合いの時はすぐに過ぎてしまう。鮮やかさが無くなり、少し落ち着いた色合いになっていく、しかし、これで枯れていくのかと心配する事はない。愛用する年月を重ねるほどに今度は段々と色合いが深まり渋さが増してくる。