未知の新製品、定番の虎竹蛇籠

 
虎竹花籠、竹虎四代目(山岸義浩)


竹花籠を見直してもらいたいと思っている。自分の母親世代では花嫁修業としてお茶やお花を習った方が多くて、当時は竹花籠は驚くほど編まれていた。しかし、今では誰にも見向きもされないし竹職人で花籠を作って生活している人に会ったこともない。ただ、竹花籠に魅力がないかと言えば決してそんな事はなく、世の中や住宅事情の変化にあわせた活かした方はあるのではないかと思っている。


虎竹花器


虎竹蛇籠という昔からある定番の花籠を若い女性社員に見せると使い方を知らない。竹籠は見慣れているはずなのに、はじめて見る蛇篭の足は一体何のためのものか困惑している。


竹製塗りおとし


随分前になるがアメリカの竹作家に連れられてニューヨーク近代美術館 (MOMA)に行った事がある。そこで竹籠の奇妙な使い方を見て違和感を持ったが、もしかしたら花籠を知らない世代はこの時の海外から日本の竹を見る感覚に近いのではないだろうか。


虎竹蛇籠


それなら実は見向きされていないのではなくて存在を知らないだけではないか?なるほど、若い世代にしたら竹花籠は今まで見た事も触った事もない未知の新製品なのだ。


虎竹花籠蛇篭


華道のように決められた花材でルール通りの花を活けるのも美しいけれど、名前も知らない花を自由に活けて気楽に楽しめる竹花籠の生活を知れば、出番をずっと我慢強く待っている竹たちに光を当てることが出来ると思っている。


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