昭和の御用籠、久々の登場

 
御用籠


無骨な御用籠をご覧になって、昭和生まれの皆様は懐かしく感じられる方が少なくないと思っています。ピンと来られない方にも、かって自転車やバイクの荷台にくくり付けられていた竹籠と言えばいかがでしょうか?「あ~、あれね!なるほど知ってる、知ってる」そんな声がチラホラと全国から聞こえて来る気がしています(笑)。


御用籠、竹虎四代目(山岸義浩)


兎に角、昔の竹籠ですから、まず丈夫さと使いやすさが一番。底に幾重にも重なる迫力の力竹を見ると、自分などは職人の仕事場で見た炭火の匂いが頭をよぎります。幅広に取った力竹は熱を加えて直角に曲げられているのです、この御用籠も角の部分は火を当てた跡が残っています。


古い御用籠


こちらは現役で使われていた当時の御用籠、さすがに良い色合いになっています。プラスチック製のコンテナ箱が出回るまでは竹籠が運搬用として主流だったので御用籠は全国各地で編まれていて、基本的な構造は同じでも作りは微妙に違っていました。


古い御用籠


確か前にもお話した底の力竹です、今なら絶対に使わないような節付きの竹が使われています。これは竹のウラ(先端)部分まで無駄にならないようにしていた証で、昔は竹材を少しでも節約して製作しないと間に合わないほど大量生産されていた事かうかがえるのです。


御用籠


「ウラの竹材を使っても、しっカリ作っているから強さは変わらんよ!使えば分かる。」昭和の籠からは、そんな熟練職人の自信が聞こえてきそうですが、現代では見栄えも機能と同時に見栄えも大事に編まれています。


御用籠


御用籠は、まさに万能籠として色々な使われ方をしていました。竹虎の工場ではリヤカーに載せて運ばないといけない程の大きさの籠をゴミ箱として使っていたのを覚えています。えっ?リヤカーをご存じない...?そんな方はgoogleで検索して下さい。自分も試しに見てみたらアルミ製のカッコイイものが出てきましたけれど、竹虎の職人が使っていたのは木製の本体に古タイヤを取り付けたようなものでした。


御用籠


大の大人が数人がかりで持つような大型の籠から自転車の荷台で使かわれるサイズまで、用途によって様々な大きさが作られて愛されてきた御用籠の魅力が尽きることはありません。




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