大型の国産竹ざる

竹ざる


古い竹ざるがある、かなり大きなもので現在ではほとんど編まれていない竹細工だ。竹虎で作る国産竹ざる60センチは尺に直すと2尺だが、こちらの竹ざるは更に大きく3尺(90センチ)と4尺(120センチ)もある。このような大型の竹細工は核家族が進み一世帯の人数が少なくなった近年使われる事もなくなり、従って職人さんもいなくなってしまっている。


ところが、このような骨董品と言われても仕方ないような竹編みにも、忘れた頃にポツリと求められてお声がかかる事があるのだ。また、悪い事にこのような竹ざるを自分が個人的に復刻したくて仕方なくなる。別注品なので時間はかかる、2か月だろうか?3ヶ月だろうか?もう少し先になるだろうか?いやいや、来年である。なぜって、この竹ざるをご覧いただくと分かるけれど縁に使う太く長い孟宗竹すら今では材料がない。


日本製竹ざる


もちろん竹林に行けば竹は沢山生えているけれど、今は旬が悪いから伐採しない。秋以降に竹を伐りだしてからの製作となる、しかし既に予定されている仕事があり、余分な竹材の確保が必要な別誂えは後回しになって、どうしても年内には間に合わない。竹籠のや竹ざるの修理や別誂えのお問合せの方は、こうやって時間のかかる事をどうかご理解いただきたい。「時間がかかりすぎるのでキャンセル」なら最初から日本製竹ざるはあきらめて、別素材で代用した方が良さそうだ。





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