現在では見られない特大御用籠

特大御用籠


30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」をご購読の皆様だけには、一足先にご覧いただきます特大サイズの御用籠。自分が学生の頃までは竹虎の工場にもリヤカーサイズの御用籠があって、竹の端材などを満載にして焼き場まで二人がかりで運んでいたのを思い出す。けれど、現在ではこのようなビッグサイズは皆無!本当に数十年ぶりに手にした特大サイズに興奮を抑えられない程だ。


特大角籠、竹虎四代目(山岸義浩)


どれくらいの大きさなのか分かっていただくために自分で持ってみた。サイズが大きいだけに力竹ももの凄い迫力だ、大きな良質の真竹がないと作る事はできない、底部分の角を直角に曲げているのだが、90度に曲がっている所だけ色合いが違うのがお分かりいただけるだろうか?このような幅広で厚みのある竹材でも熱を加えれば竹は飴細工のように曲がる、そして冷やせはその形で固定されるのだ。




YouTube動画「昭和の御用籠!竹は世につれ、人につれ 竹チューバー竹虎四代目の世界」では、人の暮らしと竹籠のサイズが密接に関係しているお話しをしている。当たり前と言えば、当たり前のお話しだ。


御用籠


使い込んだ御用籠は仕事の顔をしていて格好がイイ(笑)。ほとんど見かけられない角籠だが、竹工場だけでなく、様々なシーンで用いられてきた。


竹虎四代目(山岸義浩)、YOSHIHIRO YAMAGISHI、特大御用籠


飴色になった御用籠を眺めていると、背負い籠サイズの角籠に干物や海産物を携えて行商に来られていた、おばちゃんを思い出す。


御用籠力竹


そういえば、あのような背負い籠もすっかり姿を消してしまって久しいのではないか。竹の旬が良くなれば、定番の御用籠をお願いするタイミングで復刻してみたいと思っています。





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