7月7日「竹の日」、かぐや姫の千歳誕生日?

日本唯一の虎竹


さて今朝の天気はどうかと思っていたけれど、青空が広がり眩しいばかりの朝日の差し込んむ気持ちの良い朝となった。今日は七夕、笹の葉に願い事を書いた短冊をつるして星に願い事をする日でもあり、天の川で織姫と彦星が1年に1度だけ会える日ともされているから空模様が気になる方も多いと思う。そして、更に7月7日は皆様ご存知の竹取物語に登場する、かぐや姫の誕生日とも言われ「竹の日」に制定されている。


孟宗竹


かぐや姫はから生まれたのだが、その竹は一体何だろうか?ずっと前から考えていたけれど、まず思い浮かぶのは日本最大級の孟宗竹である。太く、長い孟宗竹の竹林を見ていると、その節間に小さな女の子がいても不思議ではないように感じる。


梅雨の孟宗竹


実際、ちょうど今頃の梅雨のある日、竹林に入っていて驚いた事がある。雨雲で薄暗い竹林に、遠くからでもまるで光輝いて見える孟宗竹が浮かび上がっていたのだ。これは竹取の翁でなくとも目にとまると、思わず駆け寄ったものだ。


雪の孟宗竹


筍を食する事が多いので一般の皆様にも馴染の深い孟宗竹は、南は九州から北は東北の雪深い地域まで日本中、津々浦々に生えているので昔から日本にあった竹と思われている。ところが、実は諸説あるけれど300年ほど前に中国から渡って来た竹なのだ。そうすると、1000年前に作られた日本最古の物語である竹取物語の時代には日本に無かったはずの竹という事になる。


真竹


孟宗竹でないとすれば、日本三大有用竹の中でも竹細工に一番多用されている真竹だろうか?しかし、真竹は青々とした美しさが特徴であり、どうもイメージが異なる。


虎竹林、竹虎四代目(山岸義浩)


さて、そこで虎竹だ(笑)。いえいえ日本唯一の虎竹から、かぐや姫が生まれたという事ではない。そもそも竹取物語の舞台となった「かぐや姫の里」だと言われている場所は日本に何カ所もあるのだけれど、もちろん虎竹は生えていない。ただ、虎竹と同じ仲間である淡竹(はちく)が最有力候補ではないかと信じている。


淡竹、虎竹


これも、ある日、虎竹の里の山道を走っていて思わず急ブレーキをかけた事がある。天気の良い日だったが、日陰になった虎竹の竹林に、その竹にだけ太陽の光が差し込み、まるで自分を手招きしているかのように輝いていたのだ!そうなのだ、淡竹は竹表皮に薄い蝋質の膜があって白味をおびている。虎竹は、その下に虎模様の柄が隠されているけれど、その時は柄など全く関係なし、本当に光っていた。


淡竹、竹虎四代目、YOSHIHIRO YAMAGISHI


淡竹なんて小さな竹だろう?誰がそんな事を言っているのか。確かに孟宗竹のようにはいかないが、それでも十分に大きな竹はあるし、身が薄いから中で暮らす「かぐや姫」にとっては見た目以上に快適空間だったのは想像に難くない(笑)。





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