竹職人とおやつと

竹職人


竹細工の職人さんや内職さんの工房を訪ねると、いつもいつも心温まるおもてなしを受けます。コーヒーが大好きなボクは、色々な所でお茶を飲むことがありますが、昔から内職をやってくださっているおばちゃんが庭先のムシロで天日干しした番茶ほど美味しいお茶はありません。


焼餅


そして、今時はどこで売っているのだろうか?と思うような懐かしいお菓子の数々。小さな包みを開けると、子供の頃に駄菓子屋さんで見かけたようなお菓子や、遠い記憶にある素朴な甘さの飴が出てきて、思わずほっこりとした気持ちになるのです。


キンカン甘露煮


職人さんの奥さんが漬けた漬物を必ず出してくれる所があります。その漬物やキンカンの甘露煮など、まさに絶品!そのやさしい味わいが、ご夫婦の暮らしぶりや仕事ぶりまで伝えてくれるのです。


ぼたもち


片口ざるとスモモ


季節には自分の編んだ片口ざるに入れたスモモが出てきたり、薪ストーブで焼いたお餅を振る舞ってくれたり、手間ひまかけて作ってくださるぼたもちなども並びます。まるで実家に帰ってきたような、懐かしい気分になります。


竹職人のイカ


そして、極めつけは近くの海で獲れたばかりのイカ!自分はイカやタコも大好きなので、そのお皿が目の前に出てくると、話をしながら一皿ぺろりと平らげてしまいます。プリッとした歯ごたえと、噛むたびに広がるうま味。こんなおいしいものを、笑顔と一緒に出していただけるなんて、本当にありがたいことです。


こうした交流のなかに、に関わる人々の温もりがあります。竹を割る音、削る音、編む音と笑い声、昔ながらの暮らしに人と人とのつながり。そんな時間を過ごすたびに、「この竹達をもっと多くの人に知ってもらいたい」、あらためて心から思っています。



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