虎竹パーティーバッグ

虎竹パーティーバッグ


手のひらに収まるほどの、小さな竹籠をひとつ、今日はご紹介させてもらいます。虎竹で編み上げた、クラッチバックと呼んでいいのか?海外では女性の方が小さな化粧品などを入れて手にする、いわゆるパーティーバッグです。この竹バッグの魅力は、虎竹を使った見た目の渋さもそうなのですが、何と言いましても手に取ったときに感じる感触です。竹ならではの"しなやかさ"と"ハリ"が同居する、不思議で心地よい質感。手の平に触れる編み目の柔らかさからは、職人の手の温もりすら感じる気がします。


虎竹手の平サイズのバッグ


開閉を留めるのは小さなマグネット、虎竹独特の縞模様に染籐も馴染んで控えめながらしっかりと個性を放っています。


虎竹ハンドバッグ


もちろん、こけだれコンパクトな作りなので収納力はそこまでありません。ほんの小さなハンカチやアクセサリー、鍵などが入る程度なので、アクセサリーなど大切にされている小物入れにされても良いかも知れません。


虎竹バニティー‐ケース


バッグの内側には、虎竹をイメージして特注で作ってもらった裏地を使用しています。この布地がまた、仕上げにぐっと華を添えてくれているんです。


虎竹ポーチ


虎竹パーティーバッグは、長年竹に向き合ってきた熟練の職人が、一点だけ試作として製作したものです。量産はされておらず、同じものは今のところ製作予定はないので、手にされた幸運な方にはぜひじっくりと楽しんでいただきたいと願っています。


渡辺竹清作パーティーバッグ


そういえば、ボクが年に一度だけ元旦に持つあのバッグを思い出します。古い民家の屋根で150年、200年と燻されて自然にできた煤竹を用いて網代編みされた、渡辺竹清先生のパーティーバッグです。


渡辺竹清作煤竹バーティーバッグ


佇まい、手触り、品格、それらすべてが心にしみる特別な存在です。今回の虎竹パーティーバッグもまた、そんな特別な逸品として、ご愛用の方の手元で静かに輝いてくれることを願っています。



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