楠瀬耕作須崎市長
カレンダーを見れば、何と明日から8月です。まさに光陰矢の如し、あっと言う間に時が過ぎてしまいますので、少し遅くなりましたが先日の大阪・関西万博のEXPOメッセ「WASSE」にて家開催させて頂いた日本唯一の虎竹を使った花籠作りワークショップの事を書いておきたいと思います。さすがに万博だけあって、海外の方も沢山来場されていて、一緒にタイガーポーズをさせてもらいました、右端に写るのは楠瀬耕作須崎市長です。トップによって変わるのは、会社も市政も同じようです、この方が市長になってから、それまでパッとしなかった須崎が少しづつ進化しています。今回の万博参加もこの流れだとしたら、本当に有難いチャンスをいただけたと感謝しています。
花籠作りワークショップ
花籠作りワークショップは、年に一度のインターンシップの時と、たまにご依頼いただいて近くに出張したりする事以外は、あまり積極的に取り組んでいません。なので、万博とは言え、もしお客様が来なかったどうしよう?なんて若干心配して思っていましたが、関西だけでなく遠く山口からのご参加の方もいて驚くほどの大盛況でした。
やはり、モノ作りへの関心は皆様持たれているようです。ましてや、竹という今の方々からしたら知っているようで知らない未知の素材を手にできる機会だと喜んでいただきました。しかし、リアルのお客様との交流は楽しいです。日頃は高知の田舎にいますから、お会いする事など全くないお客様の中には、インスタやブログをご覧いただく方も多かったので、毎日の配信が、このような皆様に届いているのかと直接触れ合う事は本当に貴重な体験です。
タイガーポーズ
皆様、タイガーポーズをご存じでしょうか?大阪だから阪神タイガースで、タイガーポーズではありません!「竹虎」は100年虎竹(Tiger Bamboo)と向き合ってきました。虎には縁が深いので、自然とタイガーとなります(笑)。
大阪だから、皆様ノリが最高です。朝から夕方まで撮り続けていましたけれど、小さなお子様からご年配の方まで、それぞれの方なりのタイガーポーズを決めてくれます。そして、ユニークな方が多いのも関西ならではの特徴かも知れません。
そもそも竹トラッカーにはドアも窓もなく、どう見ても真冬に走る車体ではありません。竹自体が夏に多用される、涼しいイメージがありますから浴衣が断然似合います。
初めて竹ざるのお客様を拝見
さて、今回の日本唯一の虎竹を使う花籠作りワークショップに来させてもらって一番良かったと思う事をご紹介します。お越しいただいたご夫婦は、前々からの竹虎のお客様で、国産竹ざるを夏は梅干し(土用干し)、冬は干し野菜にと一年通してご愛用される方でした。その丈夫さ美しさを何度もお褒めいただくので、これは実際に工房で製作している本人に聞かせたいと呼んだのです。そしたら、「自分の編んだ竹ざるを実際に使われている方に初めて会った」と言います。
伐る職人、編む職人、使うお客様で竹細工は完成
竹細工は、職人だけで作るものではないと思っています。竹林で3年後、5年後、10年後の事を考えながら竹を伐採する職人、そして、山出しされたその竹材を使って編み上げる職人、さらに、その竹籠をお客様が満足して使ってこそ完成するものなのです。だから、最後に竹をゆだねる使い手の顔を見て、感想を聴くことほど大事な事はありません。昔の竹職人の竹編みが、海外の博物館に展示されたりするほど美しく、完成度が高いのは、訪ねていったご家庭で、あるいは畑で、川で、海で、自分の竹細工を使う生活者の声を直接聞いて技を昇華させてきたからです。次世代の竹人の成長に期待しています。
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