結界の煤竹

2014年9月22日

煤竹結界


茶道や華道をされている皆様にはお馴染みの煤竹ですけんど、そのようなお稽古事をされゆう方は近年少なくなりゆうがですろうか?竹虎の工場にお越しになられる方で、立てかけて保管しちゅう煤竹が一体どのような竹なのか、ご存じの方は本当に少ないように思うがです。


日本の暮らしは数十年で大きく変わりましたきに、それは仕方のない事やと思うがです。自分の小さい頃には母の実家に行っても囲炉裏は普通にあって、家族団らんの中心やったがですちや。皆が集うてここで向き合うちょったのかも知れませんぞね。今は一緒におってもテレビやスマホなどがあってから、それぞれが向き合う時間は少ないのではないですろうか?


けんど、そんな囲炉裏の煙に天井裏に使われちゅう竹が、時には150年もの長い間燻されて出来たのが煤竹です。「時間職人」などと自分は呼びますが、まさに時間が色づけした自然の色合いですので、それぞれ縄目があったり、濃い色、薄い色様々で同じものはありません。


長い間乾燥もしちゅうので細工に適さない竹もあって、これからは、ますます希少価値のある竹。そのような竹だからこそ、美しい竹細工にして次の新しい竹の人生(竹生やろうか?)を歩んでもらいたいがです。













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竹壁のお店

2014年9月 4日

竹の壁


前に教えて頂いたお店は都会の真ん中にありましたけんど、壁という壁全てを竹編みで設えちょってまっこと心落ち着く静かな空間やったがです。それぞれの壁の仕切りで編み方を違えちゅうあたりが、心憎い技が入っちょりますぜよ。編み目の違いで外に漏れてくる光の見え方に変化があって面白いがです。若い方などがこのお店にこられたら、もしかしたら竹と知らなくても何か心静まる思いをされるのではないろうか?飾らない自然そのままの竹ヒゴの風合いに温もりを感じて、出していただく食事が何倍も美味しく感じることもあるかも知れませんぞね。


けんど、実は日本人はもともとこのような家に暮らしよったのです。初めて来店されたお客様の中にも、懐かしさや今まで知らなかったな心地良さに、つい長居をしたくなる気持ちになってくるような方がおられるとしたら、それはDNAではないかと思うがです。


もともと、このような家やったと言うてもちっくと語弊がありますぞね。日本の家は土壁が主だったがですが、その土壁の中には、このような竹編みの芯が入っていたのです。自分の小さい頃には、高知でもこのような昔ながらの家があって、建築中のお家に行くと壁はすべてこのような竹格子やったぜよ。そうそう、だからそのような新築の現場に通りかかると、竹を細くわった束が沢山積まれちょったりしたものです。


もちろん、こんなに竹編みが細かかったり、編み方にバリエーションがあったワケではありません。けんど、この壁はかっての日本の暮らしそのもの。何度見ても、ひとつも飽きないのは、きっとそのせいですろうか。













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エメラルドの輝き!?水羊羹用の竹

2014年9月 3日

青竹


高知ではあまり行く事がありませんけんど、県外に行くと大きなデパートがあって、その地下にはいわゆる「デパ地下」そう呼ばれる食の最前線?のような食いしん坊の自分などには、見て回るだけでも楽しくなる売り場があるがです。


デパ地下も色々あるので少しでも特色をだそうと、それぞれのデパートや店舗が頑張って新しい商品や提案の仕方をされよります。田舎者の自分などは、あの彩りの中で目移りしすぎて結局何一つ買うことができない事がほとんどながですが、この夏、あまりの暑さとふと目にとまった青竹の心地よさに、つい手に取った水羊羹がありますぞね。今まで何度も見かけたのに、どうして今度だけ...不思議に思いよりましたが、後から、なるほど、こういう巡りあわせかと納得する日が来ました。


たまたま、この羊羹竹を作られている職人さんに出会うたがです。他県から虎竹の里に来られて、虎竹を見て驚くのと同じで、青々とした真竹の少ない高知からしたら、この竹の青さと、節間の伸び、太さの揃った竹には思わず吸い寄せられるようやったがぜよ。


山砂


作業場の奧ばったところに立てかけて置かれちゅうのに、まるでエメラルドのように輝いて見えるがちや。美しい...そう言うて撫でまわしよりましたら、この竹を羊羹竹として出荷されるまでを説明してくれたがです。


若竹を使うちょりますが、それでも自然の汚れなどがある竹ぜよ、山砂を使うて綺麗に磨くように洗っているがです。砂と聞いて最初はそれだと竹表皮にキズが付くのでは?そう思いましたけんど、この砂を拝見させていただいてビックリ。砂浜にあるような砂ではなく、これは磨き粉やにゃあ。とにかく細やかな粒ながです。


この粉で洗って綺麗になったものだけが和菓子屋さんに送られ、自分がデパ地下で買うたようにお客様の目を楽しませ、涼味をお届けしゆうがぞね。そう思うたら青竹に入った水羊羹は値打ちがありますちや。今度食べたら何倍も、何十倍も美味しく感じそやにゃあ。













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太陽のなかった8月

2014年9月 1日

安和海岸


さて、いよいよ今日から9月ですぞね。という事は今年も残すところ後、3分の1となっちゅうがぜよ。まっこと早い、年初に立てた目標も何一つ出来てないのに。これは、ちっくとこれから焦らんとイカンちや。そんな事を思いゆう朝ですけんど、それにしても、先月の8月は驚くほど雨が多かったです。太陽がカンカン照って、ジリジリと肌が焼けそうなのが、南国高知の暑うてたまらん夏やのに、今年の8月は一日中太陽があった日が無かった言うので、改めて、いつもの年との違いを思いよりますぞね。


日照時間の少なさが山の竹に何か影響はないがですか?


昨日、そんな質問をいただきましたけんど、スーパーでも野菜の品不足やったりしたら同じ植物なので、竹も大変やろうと思われる事は自然なことですろう。お陰様で今のところ虎竹の里の山々に目立った異常はありませんけんど、このような気象の影響いうものは来年とか、その次の年とか、長いスパンで見ていかないといけないものながです。


湯抜き作業


それより、この湿度の多さが、さすがに堪えちゅうのは、青竹踏みなど青竹そのままを加工している竹製品たちながです。皆様の中には青竹踏みなど竹を伐ってきて半割にしたら出来上がる。こじゃんと簡単で効率のエイものやと思われちょりませんろうか?そんな方は是非こちらのページで青竹踏みの製造工程をご覧ください。青竹踏みが意外に手間のかかる色々な工程があり、こんな小さな竹商品ひとつにも、それぞれの職人の竹への真面目な手仕事が凝縮されちゅう事がお分かりいただけるのではないかと思うがです。


乾燥させ、湯抜きなどの手間もかけて、清々しい色目の青竹踏みに完成していくがですが、これが、この夏のように普段の何倍も湿気が多いと竹に残ったわずかな湿気にもカビが生えてしまうがです。


「私にとってはシンデレラのガラスの靴。」


そう、お客様に言うて頂く事もある青竹踏みです。常に全国の皆様に一日でも早くお届けするのが自分達の使命でもありますが、カビのため乾燥に時間をかけたり、メンテナンスしたりで、製造が間に合わず何日か販売を止めさせて頂いたりもしていたウラには、例年にない長雨の影響があったがです。


高知の太陽はいつもは元気で明るく、カラリとしちょります。先月は、ちっくと調子が悪かったようですが、9月からは頑張ってもらいたいものですちや。自然素材の竹を使うて商いをさせていただく竹虎は、大自然の恩恵をいっぱい受けて仕事させてもらいよります。この自然の中で生かされ、活かされちゅう事を改めて感じますぜよ。













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面白い竹材料

2014年8月26日

竹枕


高知県のあちらこちらの里山にも沢山の孟宗竹が生えて生い茂っちょります。日本に元々あった真竹や淡竹に比べて太く、長さもある竹ですので、大陸から渡ってきてから、ずっと重宝されてきた竹ながです。ところが、昔のように筍を栽培するような事も少なくなっていますので、人の手が段々と入らなくなって、ついには放置竹林となり、生命力の強い竹は生え放題、人口密度ならぬ竹密度も限界まで高くなり、竹林が藪の外に拡大して問題にもなったりしちゅうがです。


だから、孟宗竹を使うた製品なら材料などいくらでもあるので、沢山製造できるように思われがちながです。けんど、実は自然素材の難しさというか、竹の大変さというか、いくら広い竹林があって無数に生えているかのように見えても、その製品に使える竹材料というのは極わずかしかないがです。


たとえば、ワインクーラーに使う孟宗竹は極太の竹を使いますけんど、そもそも素材の極太竹と言うのが少ないと言う事があります。そして、その上に竹は元が太くてウラ(先端)に向かうほど細くなります。つまり、元に近い部分しか使う事ができないがです。けれど、当然ながら一本丸々伐採して運んでこなければならず、使わないウラの細い部分が何か他の製品に使えればエイのですが、そうも都合良くいかず材料の無駄が出ることになります。


材料の無駄はそのまま出来上がる製品の価格に跳ね返ってきますきに、太い孟宗竹ばかり選別しながら伐採する等、あまりにも効率の悪い仕事はできません。この夏には新しい竹製品を考えちょって、何とか皆様にご紹介したいと思いよりましたのですが、自分の力不足で秋以降にズレ込みそうな予想です。このように思うように出来ないのが、山の自然素材相手の仕事の宿命ぜよ。けんど大変やと感じる事はほとんどないがです。「だから、面白い」そう思える毎日ぞね。













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青竹踏みと雨

2014年8月 9日

青竹踏み材料


梅雨が明けてからも雨の日が続き湿度の高い高知県ですけんど、カラリと晴れてくれないと何が心配かと言うたら、やはり竹に生えるカビながです。


青竹踏みは丸い竹を半分に割り切りしただけの、まっこと簡単明快な竹製品といえると思いますが、それだけに竹の良し悪しや竹そのものの品質管理が大変ながです。表皮の青々とした竹の色合いを残しちょりますが、これは伐採された竹を日に焼けないように陽射しを遮り保管して乾燥させ、湯抜きをした材料で製造されちゅうがです。青い表皮の部分には比較的カビが生えたりする問題はありませんけんど、いくら乾燥させた良い素材であったとしても、もともと生しい竹で作られる製品です。内側の白い竹身部分には湿気があるとカビなどが生えやすいがです。


今は次々に来る台風の影響で少し特別に雨が続いちょりますが、それでなくともお天気は思いどおりに晴れてはくれません。そこで、青竹踏み製造現場で活躍してくれるのが乾燥機ながぜよ。木材の加工工場などでは普通に使われているかと思いますが、実は竹は、あまり乾燥に強い素材ではありません。維管束と呼ばれる繊維が縦に通っていて、それゆえに、しなりやたわみに対して柔軟な強さがあるものの、この繊維に沿って割れるという側面も持ち合わせちょります。まあ、これも程度の問題ですろう、そういう大型機械も上手く活用することにより、竹の個性によっても異なり、季節や天気によっても違ってくる、本来とても難しい自然素材の竹を使うた製品作りが、なんとか安定的にできる事が可能になっちゅうがです。


それでも竹は本当にデリケートやと思うがぞね。なんせ、こうやって手間をかけて作られたものを、さらに天気の良い日などには裏面を天日に当てて乾燥させるものの、少しでも湿気のあるところなら、またカビが生えたりするがちや。


皆様のお手元にお届けさせていただく場合には、段ボール箱に密閉してお送りされよります。当然風通しの悪い環境ですので、当社では何ともなくても、トラックで運ばれて行く間に早くもカビになったりするがです。もし、お手元にお届けされる事がありましたら、できるだけ早く箱を開けて風を入れられるようにしていただきたい。青竹踏みについては特に、いつも、そう思いよります。


竹の端材


さて、青竹踏みを製造する時には、当たり前と言うたら当たり前ですが、こうやって沢山の端材をできるがですぞね。こんな切れ端を使うて商品を作られる事もあるのですが、量も多いので、なかなか全てを加工しきれるものではないがです。


けんど、ご安心ください。竹屋で出るこのような端材は湯抜きなどの燃料として燃やされて、間接的にではありますものの違う製品作りに役立ちゆうがです。竹は根っこから竹葉まで捨てる所がないほど細工に使われてきましたぞね。現在では昔ほど何でも利用される事はないですが、それでも、無駄が少ないという事では、優等生の部類に入るのではないかと思うちゅうがです。













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竹集成材の表札

2014年7月 9日

竹表札


竹で表札が出来ないだろうか?そんなご注文をいただいたがです。半割した孟宗竹に名前や絵柄を彫刻をしたものはありましたが、主に室内用として製作されちょります。表札となると、屋外での使用という事になりますので、耐久性の高い竹の集成材を使う事にしたがです。普段より何倍も厚みのある集成材にレーザーで刻印していきますぞね。


けんど、レーザー刻印と聞くと手彫りではありません。機械で自動で打つイメージがあるのではないですろうか?そして、結構簡単に打てると思われる方も多いかも知れませんが、実は調節が色々あって、強さ、スピードなどを変える事により刻印の入り方の感じが変わってきます。また竹素材そのものにも竹の個性や乾燥具合があり、同じように設定しても濃淡ができて均一には仕上がることはないがです。特に今回の表札のように厚みがあり彫りも深いものやと尚更ぞね。担当の社員が、事前に同じ竹集成材の板を使うて、何枚も何枚も試し彫りをしてみたがですが、どういうものか、やっぱり出来上がりは違うちょりました。


まあ、試行錯誤した甲斐があってか結果としては思うよりも、ずっと綺麗で誰が見ても美しいと言うような表札ができたがぜよ。竹節のある竹ならではの独特の木目がこじゃんとエイし、二回なぞって文字入れしたレーサー刻印のお陰で文字もクッキリ。ご要望を頂いた時には、これだけの完成度は考えよりませんでしたが、これなら今後の定番商品としても使えるかも知れませんちや。


竹集成材


竹細工や竹製品にはウレタン塗装のされたものも多いがです。特にカトラリーや竹箸類は、耐久性や色移りなどの防止があり、ほとんどのものに塗装はされちゅうのが普通ながです。個人的には、せっかくの自然素材のものには、出来るだけ無塗装で出来るものは、素材そのままがエイ。ずっと、そう思いよりますぜよ。


今回の表札も生地に文字刻印したままの無塗装の感じが、なかなか落ち着いた感じで、こじゃんと好きやったがです。竹の素材感というものも良く伝わる出来映えです。しかし、外壁に掛けてご使用される事を考えたから、雨の日もあれば、風の日も、照る日もあるがです。どうしても塗装は必要だろうと思うて塗装をお願いしちょりました。


そしたらどうやろうか、出来上がって来たものを見て軽い衝撃を受けましたぞね。これは塗装ありで、勝負ありちや、まっこと正解やったにゃあ。防水性などの強さがアップした事は、もちろんですけんど、ちっくとビックリするばあ見栄えが何倍も良くなっちゅうぜよ、まっこと。













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神秘の筍

2014年5月12日

筍


竹は生活に必要な様々な竹細工から始まり建材、そして食用など、日本の暮らしになくてはならない貴重な資源やったと思いますが、そういう実用的な部分とは別に全国各地の神事に多用されちゅう事が注目される所ですぞね。


今でも新しい家を建てる前の宅地などの地鎮祭に、葉のついた竹を立てているのを見かける事があります。竹には清浄のシンボル、結界の役割があると何かで読んだことがあるがですが、昔の人々が竹に神秘的なものを感じた理由の一つは、現代の竹林でも何となく知る事ができると思うがです。


それが毎年どんどん生えてくる筍ぜよ。一年中、青々とした生命力あふれる竹から季節になったらどんどん伸びてくる筍。特に大きな孟宗竹の竹林などに入ると、ビックリするような太さの筍が緑の竹林の中で黒光りしながら天を目指し、あっと言う間に竹皮を脱ぎ捨てて竹になっていく。その成長力は、まさに驚愕の的、神秘的と言うほかはなかったと思うがぞね。


筍や竹の稈はもちろん、竹の葉、竹の小枝、竹の根、そして、この剥がれ落ちる竹の皮まであますところなく生活の中で利用できる自然の恵み。昔から人は竹に対して神秘的な畏敬の念を抱くととともに、驚くべき成長力の中で享受できる、この竹の恵みに深く感謝してきたがですろう。自分も、この竹皮を見ていたら毎日愛用しゆう竹皮草履の他では絶対にない、最高の履き心地を思い「ありがとう」の気持ちで一杯になるがです。













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百年竹の切り口

2014年4月26日

煤竹


煤竹(すすだけ)の事はもしかしたら、たまに聞く事もありますろうか?囲炉裏が暮らしの中心にあった昔だからこそ生まれた竹ながです。茅葺きの民家の屋根裏には竹が多用されちょりましたけんど、そんな中、百年というような長い時間、煙に燻されて自然にできた風合いの竹ぞね。だからガスや電気の行き渡った現代では減る一方ちや。煤竹箸や茶華道竹器に使われる銘竹として扱われてちょりますが、普通の生活では、あまり見る事も出来なくなっちゅう竹でもあるがです。


これからは希少価値は高まるばっかりの煤竹です。竹虎でも古民家からいただいて来たままの状態で保管しちゅうがですが、職人さんの工房に行って拝見させてもろうても、皆さん、すぐに何かに使う予定がなくともご自分の竹細工用として使うだけは大切に持たれちゅうようですぞね。


ところが煤竹は、ちくと厄介なところがありますちや。百年、百五十年前の竹も珍しくはないですので、長く経過する中で、本来の竹のもつ粘りや加工のしやすさが無くなってしもうて、いざ、使う段になって竹ヒゴに出来ず全く使えない事もあるがです。


さて、ここで拝見させて頂いた煤竹も、かなりの渋い色艶やにゃあ。これが一体どんな竹製品として新たな命を吹き込まれるのか。周りの作品を見回しながら考えたら、まっことワクワクしてくるがです。けんど、さらに感動を覚えるのはこの切り口ぞね。ナタで見事な程、勢いよく切られた切り口も煤で真っ黒やけんど、この竹が百年前としたらこの切り口を作った職人さんは百年前の方。美しい切り口を眺めながら百年前の仕事ぶりを想像しよったら、忙しく働く人達の荒々しい息づかいまで感じそうぜよ。













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美しい竹林、NHKテレビ番組「美の壺」

2014年4月24日

若山農場


NHKのテレビで放映されよります「美の壺」という番組はご存じですろうか?あまりテレビを見る事は少ないがですが、スイッチを入れた瞬間に旬の美味しそうな筍が映っちょりましたので、あれれ...と思い拝見させてもろうたがです。


京都の竹林の美しさには目を見張るものがありますけんど、一つは竹の先端を切り飛ばして竹葉の量を少なくして、太陽の光が土に当たりやすくしている事。そして、更にその上に竹林の手入れでよく言われますように、傘を差したまま通れるくらいに竹を間引いちゅうこと。こうする事により、ますます日差しが入りやすく風の通りやすい竹林になります。


地面にワラを敷き詰め土をかぶせる手間なども柔らかい土壌をつくり、生えやすくするための産地ならではの技法の一つですぞね。さすがに、こうやって畑のように育てたら美味しい筍が生産されるはずぜよ。そして土入れされた地面に青い孟宗竹が、こじゃんと映えますちや。長い時間をかけて美味しい筍を作ろうと手入れされる事が、見た目にも美しく、心地よい竹林を産み出しちゅうと思うがです。目で美しい竹を眺め、耳で竹の葉音を聞き、手で竹の感触を確かめ、鼻で香りを、そして舌で味を感じる...映像を見ながら、竹は人の五感を全て使うて楽しむものやにゃあと改めて思うがです。


竹林


それにしても竹を研究されゆう先生から、筍を採りに行かれる職人さん。はたまた造園用に竹の品種改良に取り組まれる農場の方まで、思いがけず存知あげちゅう方ばっかりが登場されて面白かったです。けんど、その中でも栃木県にある若山農場さんは、竹の品種改良にお父様の代からずっと取り組まれゆう造園家ながです。品種改良と一口に言うても竹が花を咲かせ種をつけるのは60年に一度とも120年に一度とも言われる時間のかかるものなので、ずっと竹に取り組む若山さんの熱意には頭が下がる思いですぞね。


農場内に広がる美しい竹林は筍のシーズンには、沢山の方が来場されて賑わうそうながです。普段は竹に親しむことの少ない皆様もここの素晴らしい竹林にふれ、さぞ心癒される一日になる事ですろう。整備された道路伝いに歩くだけでも最高に気持ちのエイ、日頃は体験できないようなウォーキングを楽しむ事ができるがです。高知や九州など温かい地方やったら、二十数メートルにも成長する事のある孟宗竹もここでは背丈が低く都会の空間に適したサイズになっちょります。東京のビル群の中にゆれる竹林に出会うたびにまっこと、ここの竹達を思いだすがぜよ。













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