再会する楽しみ

2011年8月30日

竹出荷


先日は、長い間竹虎で働いていただいてもう数年前に退職されちゅう職人さん久しぶりに会う機会があったがです。いろいろ話をしゆう中で、当時何人かおりましたトラックの運転手さんの話にもなって、10トントラックに次々に竹を積み込んでいた頃を懐かしく思いだしたがぞね。


そもそも10トントラック言うたら荷台が高いがです。その上に竹をどんどん積み込みますきに、積めば積むほどカサが高くなって、3人がかりで竹の束を放り上げてトラックの荷台には2人いて引き上げる、そんな積み込みの仕方もしよりました。1車積み込んだら半日ばあかかりよった。別に夏の暑い日で無くても汗でグシャグシャになりよったちや。


けんど、自分らあの竹が遠く県外に運ばれていくがやと思うたら不思議とあまりしんどさは感じんかったにゃあ。びっくと(少し)でも多く積みたい、もう一束積めるろうか?もう一個積めんろうか?そんな風に思いよったぜよ。今は竹の出荷というても大型トラックに積み込むような事は、ほとんど無くなって小口の発送が増えましたけんど、全国の色々な場所にお届け出来るようになりましたきに、これはこれで皆さんに喜んでもらえちゅうがやと嬉しゅうに思うちょります。


たまに、都会に出かけて行った時虎竹黒竹が室内装飾に使われているのを目にします。そうそう、この前東京のデパートさんのレストラン街でもそうやった。


「ありゃあ?これは、ウチから送った竹やないかよ?」


近づいて、なでてみて...おっと、店の人が不思議に思うて見ゆうちや。そおっと手をひっこめます。おおの、めんどい(恥ずかしい)にゃあ、まっこと。けんど、まあ、虎竹の里の竹たちに再会する、そんな楽しみはありますちや。













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虎竹ひしぎ

2011年8月16日

ひしぎ


一本の丸竹にナタで割を入れてから、片方が鋭利になった専用の金槌で叩きのばして一枚の板のようにして竹ひしぎは出来るがです。何に使うち?室内装飾に使うこともあるそうやけんど、これは、ウチでは袖垣の飾り用ちや両面に使うがです。


ワシが竹虎に帰って来た20数年前には本社から車で15分ほど離れた所にも作業場があって、多い時には10人もの内職さんが毎日毎日このひしぎを叩きよりました。作業場にトラックで材料を届けにいくと、いつでも竹を叩く音と笑い声が聞こえてきよった。道路の拡張工事があって、この作業場がなくなってからはそれぞれのおばちゃん達が自宅の納屋などで仕事をしてくれるようになったぞね。


虎竹ひしぎ


本社に持ち帰ってきた、竹ひしぎはこうやって台車にのせて運んでいくがちや。それにしたち竹を叩いてのばすいう地味な仕事をずっと続けていただく内職の皆さんにはまっこと感謝ちや。おっと、このひしぎも、こじゃんと(とても)綺麗に仕上げちゅう。最初はもちろん、どれが綺麗で、どれがそうではないか全く分からんかったけんどひしぎを見たら誰が叩いたものが一目で分かるようになるきに、まっこと仕事よにゃあ。













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犯人逮捕!

2011年8月10日

タケトラカミキリ


「オマン、逮捕ぜよ!!!」


竹屋を悩ませる虫がおります。細かい穴を開けて竹を喰いちらかす虫は楕円形をした小さな黒いチビタケナガシンクイムシぜよ。そして、大きな穴を開けて竹を喰べるがは、だいたい、この虫タケトラカミキリやき。


この虫には色違いのベニカミキリいうて綺麗な赤い色をしちゅうヤツもおりますけんど、さすがにウチは竹虎やきにタケトラカミキリか多い?いやいや、そんな悠長な事を言う場合やないくらいまっこと(本当に)この虫には困っちゅうがです。けんどオマン、「タケトラ」いう名前が付くばあやったらもっと竹にはエイ事をせんとイカンぜよ。オマンが喰うたら竹の成長が良くなるとか色つやが良くなるとか、それやにワル事しいじゃあ。「タケトラ」の名前が泣くぞね、まっこと(本当に)


ワシらあも、オマンらあが、なるべく喰べんように喰べんように旬のエイ時だけ選んで竹は伐りゆうけんど自然の難しいところやにゃあ、完璧やないがです。けんど、防虫剤とか薬品がワシは大嫌いやし、考えたら虫も食べんような竹を素手で触るち、またそれを食べ物など入れて使うち、びっくとコワイ事やと思いませんろうか?長い竹屋の経験で、できるだけ虫の入らない竹を使いよりますけんど竹は割れも入れば虫が喰う事もあるという事も知っちょって欲しいがです。













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無尽蔵の竹資源

2011年7月28日

炭化竹


この黒い粒々は炭化加工された竹チップちや。炭化と言いますと、竹炭のように窯で完全に炭にするがではなくて圧力と高温で竹を蒸し焼き状態にしているものなのです。実はもう何年も前に、この炭化竹チップを使うた消臭材を研究されていた工場があってかなりの効果は実証されたと聞いちょりました。竹チップを手にとってみるとほのかに甘い香りが漂うてきますちや。竹は糖質の多い植物なので、こんなエイ香りがします。幼い頃から慣れ親しんだ懐かしい香りでもあるがです。


竹は毎年毎年どんどん生えて、たったの3ヶ月で親竹と同じ大きさにまで成長する、人をビックリさせるようなスピード力を持っちょります。あまり使われなくなった竹林が竹林以外の場所に広がっていくという事でこのパワーが今では生え過ぎで困っちゅうほど...。原材料という事で考えたら、おそらく無尽蔵と言うてもエイろうと思います。使うても使いきれないほどの天然資源としたらこういう有効活用もひとつあるという事ぜよ。













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虎竹の目打ち

2011年7月11日

目打ち


竹には枝が出ちょります。その枝を切り落とすにはナタ等でウラ(竹の先端)方向から枝の付け根を切り取る方法と、反対に根元方向から切り取る方法があります。普通に考えたらウラから刃物を入れた方が付け根の部分も綺麗に切り取れると思われるがやないろうか?根元方向からやと枝の付け根部分はどうしも残ってしまう...。


けんど、実はこの残った付け根部分を後から、ひとつ、ひとつ鋸でひいて切れ目をいれ、この付け根部分を取り除いていく事を目打ちと言うがです。手間はかかりますけんど、逆にナタを使うたらせっかくの虎竹の模様のはいった美しい表皮も剥いでしまいます。虎竹は全部が全部きれいな竹ばっかりではないので少し色づきの悪いものなどは、手箒やブラシの柄として使われる事もありました。そんな柄として使われる竹も全部このように一本、一本手間のかかる作業があるがです。誰も気にも止めような事ですけんど、こんな小さな所こそ竹屋の仕事。


ワシの小さい頃はこの目打ち専門のおばちゃんが何人かおられて、いつ遊びに行っても座って目打ちをしよりました。鋸をいれる、鋸の背で竹の節をはらうリズミカルな音は今でも耳に残っちゅうちや。サイレンが鳴ってお昼休みになる、やれやれ...、竹のホコリがいっぱいついた前掛けをはたく、おばちゃん達の仕事場にはこの目打ちで取り除かれた竹の枝の付け根の部分が無数に散らばっちょったがぜよ。


おおの、今でも目にうかぶちや。工場の天井から差し込む日の光、竹の香り。おおの、懐かしい、おばちゃんらあの元気な笑い声が聞こえる遠い日に、びっくとでエイきに戻れたらにゃあ。













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木々の木漏れ日の中で

2011年6月30日

竹材


「用の美」という言葉がありますけんど竹細工や竹の造形で昔からずっと使われてきたものにはすべて当てはまる言葉かも知れませんちや。竹ざる竹かごをはじめ様々な竹の雑貨類には機能性の裏付けのある形があってから、それが何とも見る人の心を引きつける事があるがです。


そもそも、この森林で見た木の根の竹のしつらえは木の根っ子部分を保護する為の竹材やろうか?棕櫚縄で1本づつ縛った竹を、ぐるり一周並べちょります。けんど、面白いもんやにゃあ、木が自分で腰巻きかスカートでもはいて隣の木と楽しそうに笑い合いゆうようにも美しさを競い合っているかのようにも見えますちや。













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踏切竹

2011年4月18日

踏切竹


「カンカンカンカン......」


別に何という事のないJRの踏切ながです。赤信号が点滅しだして、黒と黄色の縞模様の遮断棒がおりてきます。何か違和感があると言うと、高知らしい1両編成の汽車くらいちや(笑)。汽車が通りすきだら遮断機が開く訳ですが、実は、この閉じたり、開いたりする遮断棒を竹虎で作りよった事があるがです。


ええっ?黒と黄色の虎模様...みたいな、言うも日本唯一の虎竹とは違いますぜよ!もう十数年くらい前までの事ですけんど、そもそもの注文はずっと国鉄から来よりました。(国鉄という当たりがエイですろう?)昔から、この遮断棒は踏切竹とも言うて竹が使われちょったがです。竹の軽さ、しなりのある丈夫さが適していたのだと思います。


ほんで、どうやって作るのかと言いますと、この竹に黒と黄色の虎模様みたいな専用のビニールをかぶせていくのです。そして、竹の油抜きをする大きな釜にお湯をグラグラいわせて沸かしておいて、熱湯をビニールをかぶせた端の方から少しづつかけていきます。そしたら熱でビニールが竹にピタリッ!と、くっつくがやき。作った遮断棒(踏切竹)はビニールにキズかつかないように、いつもの竹よりも慎重に4本づつ束にしてトラックにのせて近くの駅まで持っていきよりました。


遮断棒


「プププププッーーーーーーー」


おっと、後ろの車のクラクションぜよ。信号機の前で考えよったら当時の職人さんの顔が懐かしゅう思い出されて遮断機が開いたのを気がつかんかったちや、まっこと(本当に)。













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亀甲竹の影絵

2011年4月 7日

亀甲竹


ややっ!?この変わった影絵はなんぜよ?実はこれ、竹の影絵。ええ?竹は、真っ直ぐに伸びて節も一文字になっちゅうのが竹やろ?そんな声が聞こえてきそうなのですが、これは竹は竹でも亀甲竹というて亀の甲羅のようにボコボコと表面が盛り上がったびっとく(少し)変わった竹ながです。


そうそう、ちょうど水戸黄門様がいつも持っている杖を思い出してもろうたらエイぞね。ボコボコしていて杖の持ち手には、持ってこいの形やけんど、縦に割ってみるとこんな面白い節の形をしちゅうがやき。竹を割ったような性格と言うこともありますけんど、ワシの場合は竹は竹でもこの亀甲竹を割ったような性格(?)とでも言うたらエイかにゃあ。













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継続利用できる竹

2011年2月 8日

竹フローリング


昨日のブログで登場した東京ミッドタウンやけんど行ったことありますろうか?前にも一回書いちょりますが、実は、ここのビルは床も壁も竹ですぞね。そう、竹。竹の集成材を使うちゅうちや。近くに行ってよう見たら、竹の節が分かるかと思うがです。びっと(少し)遠くに離れたら、この節が模様のように見えてなかなかエイきにねえ。


竹は、たったの3ヶ月で20メートルばあの親竹と同じ大きさに成長します。しかも、毎年、毎年。何ちゃあ世話もせんでも新しい筍が生えてくる、地下茎でガッチリとつながっちゅうきやけんど、こんな有り難い植物は他にありませんぞね。ほんで、わすが3年で製品として伐採できるきに「21世紀は竹の時代」と、ワシらあ竹虎は1985年から言いよります。継続利用できる唯一の自然資源やきにゃあ。


白玉


さて、ほいたら難しい話はそれっぱあにして、美しい竹の植え込みと竹の内装をしちゃある最先端のミッドタウンで大好きな白玉団子でも頂くとするちや。そうぜよ、そのとおりぜよ、竹虎だけに「とらや」さん、虎屋菓寮でにゃあ!













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黒竹

2011年1月 6日

黒竹


虎竹の里の近くには良質の黒竹の産地もあるがです。土佐の古い文献にも笛の材料にエイ言うて載っちゅうばあやき、昔から、ここら辺りは竹の産地やったがぞね。さて、その黒竹やけんど、こうやって刈り入れが済んで一休みしゆう田んぼらあに山のように積まれちょります。ほんで、この竹をトラックで集めに行くがちや。


黒竹積み込み


あっちの田んぼ、こっちの広場、あの山、この谷...竹を満載して工場に帰っちゃあ空の車でトンボ帰りして又積み込み、この季節は、まっこと(本当に)竹の季節ぜよ。













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