竹の日本

2011年12月13日

竹ベンチ


先日、見かけた竹の腰掛けやちや。太い竹をそのまま使うてベンチにしちょります。竹虎にも縁台がありますけんど、こんな迫力のある大きな竹を使うちゅうのもエイもんちや。白い竹肌が美しいきに、歩き疲れてやって来て座って休むのにもこじゃんと(とても)気持ちがエイ。普通の椅子よりも、くつろげる気がしますぞね。何と言うたち手で触れる竹の感触がたまらんちや。びっくと(少し)ヒンヤリとして、なめらかで、まっこと心地がエイ。ここで一息入れよったら竹に元気をもらえるようぜよ。


黒竹簀の子


違う場所では手洗い場に黒竹を使うちょりました。蛇口から水を流して手をゴシゴシ。下に落ちる水しぶきを防ぐ工夫やろうか?そんな効果もあるかも知れませんけんど、それより、何より黒竹簀の子を、こんな所に使っているのが洒落ちょります。水を止めたけんど、もう一回手を洗うちゃろうかにゃあ......。そんな風に思えるばあ雰囲気のある手洗い場ぜよ。


これも、竹の力。意外に思われるかも知れまんが竹はイネ科ながです。だから、世界に誇れる美味しいお米のとれる日本の風土はすばらしい竹を生み出すと思うがです。竹の日本。竹が、この国で出来る事はまだまだ、これから沢山あると思うちゅうがです。













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「笑」という字

2011年12月 3日

白竹


太さと長さを揃えた白竹がズラリと並んじょりますぞね。これから、一体どんな竹細工になるがやろうか?こうやって見たら一本、一本のたちも期待にドキドキしちゅうみたいに見えてくる。何か新しい事に向かうて、ときめいちゅう様に見えてくる。おお、張り切っちゅう、張り切っちゅう!皆、ピンと背筋を真っ直ぐにして(竹やき当たり前やけんど)真正面を向いて、突き進んで行っとうせよ。


ややっ!?そんな事、思いよったら白竹たちの笑い声?


それも、そのハズぜよ、「笑」という字には「竹」が入っちゅう。まっこと、ここの工房に来て、こんなに沢山の美しい白竹たちに出会うたら、こちらまで妙にやる気になってくるがぜよ、元気になってくるがぜよ。竹は皆を元気にできるがやき。













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竹の矯め直し

2011年9月10日

虎竹


何と皆さんビックリされますけんど、竹はたったの3ヶ月で二十数メートルもの高さに成長するがです。先日もお店にお越しいただいたお客様に竹の事をびっくと説明させてもらいよりました。まっこと竹の天を真っ直ぐに目指して伸びていく成長力は他では見られない竹だけのものやと思うがです。


けんど、「真っ直ぐ」天を指すと言いますけんど実は竹は真っ直ぐという訳ではないがです。いえいえ、もちろん竹林でご覧になられた事もあるかと思いますけんど、だいたいは真っ直ぐではあるのですがいざ伐り倒して元の方から目をこらして見てみると微妙な曲がりが右へ左へ...。


そうやにゃあ、たとえば虎竹縁台とか、黒竹玄関すのこのように丸竹を綺麗に並べて使う場合にはこの本当に少しの曲がりでも隙間が開いて美しい製品にはなりません。そこで、竹には「矯め直し」という作業があってガスバーナーなどで油抜きをする時にこの熱を利用して竹の曲がりを矯正していくがちや。


さて、真っ直ぐに矯め直しできるという事はその反対に曲がりをつけるという事もできるという事ぜよ。この虎竹は、縁台の足元のつっかえに使うがですけんど底にピッタリ添うように上の方に曲がりを入れちょります。熱した竹は職人の手にかかったら面白いように曲がるがです。













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竹の天井

2011年9月 2日

煤竹天井


この天井に使われちゅう竹は煤竹ぞね。茅葺き屋根などに使われていて囲炉裏の煙に燻されて長い年月の間に自然とこんな渋い色合いになった竹ながです。囲炉裏の住宅が日本では無くなっちょりますので貴重な竹素材としてなっていますがこの煤竹を、かなり贅沢にならべた天井やにゃあ。所々、竹の色目が濃い所と薄い所があるかと思いますけんど、これは縄目やったり柱がちょうど当たっちょったり偶然と自然が作り出した意匠ながです。


竹天井


さて、こちらの天井も良く見たら、どうですろうか?竹の内側を下に向けて使うちょります。割竹をそのまま使うた素朴な感じがなかなかエイちや。ここを作った職人さんは「竹も木も材料が足りんかったきに交互に張ったがよ」と謙遜気味に言いますけんど、互い違いに張った天井が又何とも雰囲気があるがちや。こうやって改めて見たら、竹の節ち面白いにゃあ。













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再会する楽しみ

2011年8月30日

竹出荷


先日は、長い間竹虎で働いていただいてもう数年前に退職されちゅう職人さん久しぶりに会う機会があったがです。いろいろ話をしゆう中で、当時何人かおりましたトラックの運転手さんの話にもなって、10トントラックに次々に竹を積み込んでいた頃を懐かしく思いだしたがぞね。


そもそも10トントラック言うたら荷台が高いがです。その上に竹をどんどん積み込みますきに、積めば積むほどカサが高くなって、3人がかりで竹の束を放り上げてトラックの荷台には2人いて引き上げる、そんな積み込みの仕方もしよりました。1車積み込んだら半日ばあかかりよった。別に夏の暑い日で無くても汗でグシャグシャになりよったちや。


けんど、自分らあの竹が遠く県外に運ばれていくがやと思うたら不思議とあまりしんどさは感じんかったにゃあ。びっくと(少し)でも多く積みたい、もう一束積めるろうか?もう一個積めんろうか?そんな風に思いよったぜよ。今は竹の出荷というても大型トラックに積み込むような事は、ほとんど無くなって小口の発送が増えましたけんど、全国の色々な場所にお届け出来るようになりましたきに、これはこれで皆さんに喜んでもらえちゅうがやと嬉しゅうに思うちょります。


たまに、都会に出かけて行った時虎竹黒竹が室内装飾に使われているのを目にします。そうそう、この前東京のデパートさんのレストラン街でもそうやった。


「ありゃあ?これは、ウチから送った竹やないかよ?」


近づいて、なでてみて...おっと、店の人が不思議に思うて見ゆうちや。そおっと手をひっこめます。おおの、めんどい(恥ずかしい)にゃあ、まっこと。けんど、まあ、虎竹の里の竹たちに再会する、そんな楽しみはありますちや。













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虎竹ひしぎ

2011年8月16日

ひしぎ


一本の丸竹にナタで割を入れてから、片方が鋭利になった専用の金槌で叩きのばして一枚の板のようにして竹ひしぎは出来るがです。何に使うち?室内装飾に使うこともあるそうやけんど、これは、ウチでは袖垣の飾り用ちや両面に使うがです。


ワシが竹虎に帰って来た20数年前には本社から車で15分ほど離れた所にも作業場があって、多い時には10人もの内職さんが毎日毎日このひしぎを叩きよりました。作業場にトラックで材料を届けにいくと、いつでも竹を叩く音と笑い声が聞こえてきよった。道路の拡張工事があって、この作業場がなくなってからはそれぞれのおばちゃん達が自宅の納屋などで仕事をしてくれるようになったぞね。


虎竹ひしぎ


本社に持ち帰ってきた、竹ひしぎはこうやって台車にのせて運んでいくがちや。それにしたち竹を叩いてのばすいう地味な仕事をずっと続けていただく内職の皆さんにはまっこと感謝ちや。おっと、このひしぎも、こじゃんと(とても)綺麗に仕上げちゅう。最初はもちろん、どれが綺麗で、どれがそうではないか全く分からんかったけんどひしぎを見たら誰が叩いたものが一目で分かるようになるきに、まっこと仕事よにゃあ。













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犯人逮捕!

2011年8月10日

タケトラカミキリ


「オマン、逮捕ぜよ!!!」


竹屋を悩ませる虫がおります。細かい穴を開けて竹を喰いちらかす虫は楕円形をした小さな黒いチビタケナガシンクイムシぜよ。そして、大きな穴を開けて竹を喰べるがは、だいたい、この虫タケトラカミキリやき。


この虫には色違いのベニカミキリいうて綺麗な赤い色をしちゅうヤツもおりますけんど、さすがにウチは竹虎やきにタケトラカミキリか多い?いやいや、そんな悠長な事を言う場合やないくらいまっこと(本当に)この虫には困っちゅうがです。けんどオマン、「タケトラ」いう名前が付くばあやったらもっと竹にはエイ事をせんとイカンぜよ。オマンが喰うたら竹の成長が良くなるとか色つやが良くなるとか、それやにワル事しいじゃあ。「タケトラ」の名前が泣くぞね、まっこと(本当に)


ワシらあも、オマンらあが、なるべく喰べんように喰べんように旬のエイ時だけ選んで竹は伐りゆうけんど自然の難しいところやにゃあ、完璧やないがです。けんど、防虫剤とか薬品がワシは大嫌いやし、考えたら虫も食べんような竹を素手で触るち、またそれを食べ物など入れて使うち、びっくとコワイ事やと思いませんろうか?長い竹屋の経験で、できるだけ虫の入らない竹を使いよりますけんど竹は割れも入れば虫が喰う事もあるという事も知っちょって欲しいがです。













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無尽蔵の竹資源

2011年7月28日

炭化竹


この黒い粒々は炭化加工された竹チップちや。炭化と言いますと、竹炭のように窯で完全に炭にするがではなくて圧力と高温で竹を蒸し焼き状態にしているものなのです。実はもう何年も前に、この炭化竹チップを使うた消臭材を研究されていた工場があってかなりの効果は実証されたと聞いちょりました。竹チップを手にとってみるとほのかに甘い香りが漂うてきますちや。竹は糖質の多い植物なので、こんなエイ香りがします。幼い頃から慣れ親しんだ懐かしい香りでもあるがです。


竹は毎年毎年どんどん生えて、たったの3ヶ月で親竹と同じ大きさにまで成長する、人をビックリさせるようなスピード力を持っちょります。あまり使われなくなった竹林が竹林以外の場所に広がっていくという事でこのパワーが今では生え過ぎで困っちゅうほど...。原材料という事で考えたら、おそらく無尽蔵と言うてもエイろうと思います。使うても使いきれないほどの天然資源としたらこういう有効活用もひとつあるという事ぜよ。













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虎竹の目打ち

2011年7月11日

目打ち


竹には枝が出ちょります。その枝を切り落とすにはナタ等でウラ(竹の先端)方向から枝の付け根を切り取る方法と、反対に根元方向から切り取る方法があります。普通に考えたらウラから刃物を入れた方が付け根の部分も綺麗に切り取れると思われるがやないろうか?根元方向からやと枝の付け根部分はどうしも残ってしまう...。


けんど、実はこの残った付け根部分を後から、ひとつ、ひとつ鋸でひいて切れ目をいれ、この付け根部分を取り除いていく事を目打ちと言うがです。手間はかかりますけんど、逆にナタを使うたらせっかくの虎竹の模様のはいった美しい表皮も剥いでしまいます。虎竹は全部が全部きれいな竹ばっかりではないので少し色づきの悪いものなどは、手箒やブラシの柄として使われる事もありました。そんな柄として使われる竹も全部このように一本、一本手間のかかる作業があるがです。誰も気にも止めような事ですけんど、こんな小さな所こそ竹屋の仕事。


ワシの小さい頃はこの目打ち専門のおばちゃんが何人かおられて、いつ遊びに行っても座って目打ちをしよりました。鋸をいれる、鋸の背で竹の節をはらうリズミカルな音は今でも耳に残っちゅうちや。サイレンが鳴ってお昼休みになる、やれやれ...、竹のホコリがいっぱいついた前掛けをはたく、おばちゃん達の仕事場にはこの目打ちで取り除かれた竹の枝の付け根の部分が無数に散らばっちょったがぜよ。


おおの、今でも目にうかぶちや。工場の天井から差し込む日の光、竹の香り。おおの、懐かしい、おばちゃんらあの元気な笑い声が聞こえる遠い日に、びっくとでエイきに戻れたらにゃあ。













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木々の木漏れ日の中で

2011年6月30日

竹材


「用の美」という言葉がありますけんど竹細工や竹の造形で昔からずっと使われてきたものにはすべて当てはまる言葉かも知れませんちや。竹ざる竹かごをはじめ様々な竹の雑貨類には機能性の裏付けのある形があってから、それが何とも見る人の心を引きつける事があるがです。


そもそも、この森林で見た木の根の竹のしつらえは木の根っ子部分を保護する為の竹材やろうか?棕櫚縄で1本づつ縛った竹を、ぐるり一周並べちょります。けんど、面白いもんやにゃあ、木が自分で腰巻きかスカートでもはいて隣の木と楽しそうに笑い合いゆうようにも美しさを競い合っているかのようにも見えますちや。













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