国産竹ざる、万歳

2019年11月20日

竹ざる


編み上がったばかりの竹ざるは、まだ瑞々しさが残っていて青竹の香りが漂っています。今日は気持ちのよい日本晴れなので竹ざるたちをズラリとならべて天日干し、昔なら当たり前の光景ですが現代にこれだけ沢山の数が揃っているのを見ることは日本広しと言えどもそうある事ではありません。しかも、これでまだ半分。


竹網代


西日本の竹ざるの多くはゴザ目編みか、この国産竹ざるのような網代編みが多いのですが高知では網代編みの竹ざるを「サツマ」と呼びます。竹の技術者の多かった土佐と日本一の竹林面積を持つ薩摩とは昔から人の交流が盛んだった事が最近分かってきました。職人の行き来がある中で、当然技術交流もあったろうと想像できますので網代編みの竹ざるは鹿児島から伝わったものであり呼び名も「サツマ」となっていると思います。


竹ざる製造、サツマ


大きな干しざるは農家でも大変重宝されてきましたけれど網代編みはこの大きなざるには適していますので多くの職人が作る事になり竹ざるの代名詞として「サツマ」の名前も定着したのです。

















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自然豊かな国、日本のマタタビ蕎麦ざる

2019年11月 8日

マタタビそばざる


マタダビという秀逸な素材を探し出した先人の英知は素晴らしいものです。9月末からちょうど今頃までが伐採の季節ですが黒っぽい小枝のようなマタタビの表皮を剥ぐと雪のように白い木肌が現れます。


マタタビ蕎麦ざる底編み


4本から6本程度に割って幅を揃えたヒゴは編組に適した粘りとしなりがあり、網代底もこのように綺麗なマタタビ蕎麦ざるに編み上げることができるのです。


マタタビそばざる


笊の裏側からみた編み目模様も美しく、これがあの黒っぽい小枝だったかと思うと不思議です。


マタタビ籠


マタタビは水にも強く、手触りがよく、そして軽いことから扱いが容易で台所用品として重宝されてきました。特に水分を含むと目がつんで小さな米粒も編み目に挟まなくなりますので米研ぎザルには最高といえます。


マタタビザル


更に使っているうちに真っ白な色合いが段々と飴色に変化していくのも竹と同じように魅力のひとつです。実はひとつだけ飴色に変わりつつあるマタタビの弁当箱を持っていますが、蓋をとると日頃は重なっている部分だけがまだ白いまま残っていて変色の具合を知るバロメーターとなっています。


日本はこのように自然に恵まれ、伝統ある豊かな国だと言う事を蕎麦ざる一枚から知ることができます。














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遅くなりましたが、今年も梅干しの便りです

2019年8月30日

梅干しざる


少し遅くなってしまいましたが、今年もお客様から梅干しの便りが届いています。年々、作る梅の量も増えてきて芝の生えたお庭いっぱいに広げられた様子を毎年楽しみにしています。エビラ籠はじめ丸竹ざるを何年も使い続けていただいておりますが、このような光景を見させていただくと本当に嬉しくなります。


竹虎職人


今年は夏前から125周年記念のREIWA-125号などの製造があったりして職人には忙しく動いてもらいました。高知は雨が多かったので素材の管理で大変な部分もありましたが、土用干しをされる方にとりましても気忙しい夏だったのかも知れせん。


土用干し


美しく並べられた梅干しには毎回感心させられてしまうと同時に深い愛情を感じています。竹虎からお届けさせていただきました竹細工の品々もこうして大事にお使いいただけている事を拝見すると、日々の竹との向き合い方に改めて身が引き締まる思いがします。













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往年の力強さを放ち続ける箕

2019年7月 2日

古い箕


農家さんの納屋を覗かせてもらう楽しみは、多くの場合このような年期の入った箕に出会う事です。箕は昔から無くてはならない道具だったので、それこそ日本中どこに行っても見かけますし場所によっては一つや二つではなく10個以上も薄暗い物置のあちこちに置いてあったりしています。


箕職人


ややっ!?編み込みの繊維質があの箕に似てます。瞬間的に国の重要無形民俗文化財にも指定されている藤箕を編むあの職人さんの顔が浮かびました。


箕


藤箕は根曲がり竹と藤を組み合わせて編み込んだ丈夫な箕です。藤の柔らかな繊維はプラスチックとは違って収穫したジャガイモの運搬にもキズが付かないと遠く北海道あたりでも重宝されていて近年まで何と年間2000枚も生産され流通していました、日本全国どこにあっても不思議ではありません。


古い箕


ところが、藤箕は持ち手部分に当たるUの字部分はニセアカシアという木を使いトイソと呼ばれる藤皮で巻いて作ります。こちらの箕は持ち手部分に割った複数の矢竹が使われていて明らかに産地が違うのです。


必需品であった箕は北から南まで様々な地域で特徴ある箕が編まれてきましたので今となっては何処で誰が作ったものなのかも知ることはできません。ただ往年の力強さを放ち続けているのです。













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日本最高峰の竹ざる

2019年4月 9日

 匠の横編竹ざる65㎝


竹ざるには沢山の種類がありますが最高峰を挙げるとするなら、この匠の横編竹ざるです。自分で竹林に入り、気に入った竹を選りだして伐採した淡竹と孟宗竹だけを使います。厳選された竹材に加えて丁寧に取られた竹ヒゴ、この道一筋の熟練職人の編み込み、65㎝という大きなサイズでこの出来映えは一目見て圧巻としか言いようがありません。


匠の横編竹ざる65㎝


見惚れるような竹ヒゴの美しさですが観賞用ではありません。野菜干しや梅干しの土用干しなどに毎日お使いいただくための竹ざるです。この大きさですのでご愛用いただける方は自ずと限定されますけれど、主婦の方の中でも料理が得意で食にこだわりのある方の中にはプロ用とも言えるこの竹笊を易々と使いこなされています。


匠の横編竹ざる65㎝


全体のバランスも素晴らしく、強さを印象づけるのが幅2㎝もある縁巻部分です。使い手の声に磨かれる竹細工には堅牢さに加えて美しさを兼ね備えた逸品が生まれますが、まさにそれがこれ。思いに熟練の技が応えた誇りに思えてくるような一枚です。













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タネガシマとサツマ

2019年3月 5日

二重竹ざる(ふたえばら)


これからの季節は梅干しを干したりするのにも大活躍する二重竹ざる(ふたえばら)は直径60センチというゆったりサイズ。昔からの農家では干し野菜づくりをはじめ色々な用途に使ってきた定番の道具のひとつです。特にこの、ふたえばらと呼ばれる竹ザルは網代編みの裏側を六ツ目編みで補強しており耐久性抜群なのが特徴です。竹表皮を剥いで竹ヒゴ取りされた最初は白っぽい色をした竹ヒゴも時間の経過と共に色合いが変わってきます。


竹編み


数十年使っていると、こんなに渋い感じに変化するのは竹のたまらない魅力のひとつです。


古老の職人


ところで、高知の古老の職人は網代編みされた竹ざるの事を「サツマ」と呼びます。しかし、どうして「サツマ」と言うのかは誰ひとり知っている人はないのです。


古い竹ざる


「父が、祖父がそう呼んでいたから。」


皆一応にそう話ますが、きっとこれは「サツマ」=「薩摩」に違いありません。この網代編みの技術は九州から黒潮の流れにのってやって来たのか?そこまでは分かりませんが鹿児島の竹編み職人が技を伝えたのだと確信しています。


たとえば時代はさかのぼって戦国時代。種子島に伝わった火縄銃がそれまでの武士の戦を一変させます。武将達が見た事もなかった最新式の武器の名前は「タネガシマ」でした。


この大きな美しい竹ざるに、伝わってきた遠い国の名前が付いて土佐国中に広がったのは自然な成り行きだったと思います。














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凄い片口ざる

2019年3月 1日

片口ざる


竹ざるは日常使いされる竹細工の代表選手のようなものですから竹の種類やら編み方やら大きさ、形など実に色々な種類があります。職人が少なくなっているとは言え新しい製品が出来たりもして、竹虎では先日も深竹ざる70センチと言う特大サイズの堅牢な新しい仲間が増えたばかりです。


しかし、そんな中にあっても格好の良い、他を圧倒するような風格の漂う片口ざるがありました。見た目も良いのですが持ってみるとハッとする質感があります。


片口ざるg


独特の作りをした片口部分も面白いですが、さらに変わったところがあります。竹表皮に注目してご覧いただきますと...


片口ざる


外側に竹表皮を向けて編まれていますが、実は内側にも竹表皮が見えるように編み込まれてるのです。竹は表皮部分が一番強いので表皮が表裏にあると最強です。つまり、この片口ざるは一見何でも無いように見えて実は二重編みという非常に手のこんだ竹ざるなのです。


片口ざる


凄い片口ざるです。














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日本最大級、最強の真竹で編んだ70センチの深ざる

2019年2月 4日

70センチ深ざる


直径は70センチあります、これだけ大きな竹深ざるは近年そうそう見ることはありません。吟味された真竹を使って数日がかりで編まれた深ざるは迫力満点、ズシリと手に感じる重量感が籠の強さを思わせてくれます。


竹ヒゴ


この大きさに負けないようにヒゴの厚みもしっかりとってあるから技だけではなくて力も必要、だから熟練職人が高齢化していく中、実は編むことのできる職人は一握りしかいないのです。


真竹籠


日本最大級、最強と胸を張る竹籠は耐久性で選ばれ、プロの現場で使われ鍛え続けられています。














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特大70センチ、プロも絶賛する最強の別注竹ざる

2018年12月19日

70センチ最強の別注竹ざる


近年、良質な真竹でも太い竹は本当に少なくなったと職人は言うのです。それでも大きな竹ざるや竹籠には自分の気に入った太さの竹が必要なので、あっちの山、こっちの山と、どこをどう探してくるのか?真竹で手入れされた竹林などありませんので竹藪をかき分け、よくこんな竹があるなあと感心してしまうような材料を積み出して来ます。


竹を油抜きせずそのまま使っていく細工を青物細工と呼びます。米研ぎざる、飯籠、茶碗籠、干しザルなど日々の暮らしの中で使われてきた愛すべき竹細工。このような昔ながらの青物細工の職人のほとんどは、自分で山に入り竹を伐りだし籠にしてきましたので、それぞれに竹材へのこだわりも強いのです。特にこの超強力にガッチリ編み込んだ竹丸ざるを作る職人は人一倍難しく頑固、土佐でいう「いごっそう」、納得しないと竹に触ろうともしません。


70センチ業務用最強の別注竹ざる


いつだったか熊本県水俣で大きな大きな、高さはゆうに2メートルを越えるような角型のいわし籠を作られているのを拝見したことがあります。竹籠にハシゴをかけての製作なので圧巻でした。高知でも子供たちが、かくれんぼが出来るくらいの大きな丸いイワシ籠が須崎港の市場あたりには沢山置かれていました。残念ながら今ではどちらも編まれる事がなくなっていて、その理由はいつくかありますが熟練の職人が高齢化していくと、技術だけでなく力技を必要とする大きな籠は作られなくなるのです。


鰯籠から比べれば急にスケールダウンしますが、それでも70センチと言えば竹ざるで言えば特大サイズです。この大きさでプロが絶大な信頼を寄せる、堅牢な作りの竹ざるは他には見当たりません。職人の頑固な生き様がそのまま形になっている竹ざるなのです。














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豆竹ざるが編み上がりました。

2018年11月13日

竹虎四代目(山岸義浩)、豆竹ざる


自分が仕事用のデスクで愛用している自慢の竹ざるを紹介したいとずっと思っていました。米研ぎざるのような形をしていますが通常の米研ぎざるが25センチ程度(これでも昔から比べたら随分と小さいのですが)なのに比べ、直径がその半分の12センチしかありません。


米研ぎざるは竹細工の代表格でもあり、輸入の商品も含めて普通によく見かけると思いますので簡単に製造できるように勘違いされていますが、横編みと言って非常に高度な技術が必要とされます。熟練の職人でも綺麗な形に仕上げられるのは国産としては本当に少なくなっている竹ざるなのです。


竹ざる


国産豆ざる、ほとんど流通していませんので数年来ずっと見続けていて、いつかチャンスがあればと心に留めていましたが、竹の旬もよくなった晩秋にちょうどタイミングよく機会がありましたので少しだけ編んで頂く事にしました。ただ、竹細工を小さくするのは非常に難しい事なのです、それでなくとも製作できない竹ざるをスケールダウンするのは容易ではありません。そこで、自分の使う12センチサイズより少し大きくした14センチサイズで編んでいます。


デスク用豆ざる


自分はこんな感じで12センチサイズを使っています、中に入れたホッチキス針箱やUSBなどと見比べていただくとサイズ感がお分かりになるかと思います。恐らく日本一多種多様な竹細工をデスク周りに置いていますのでこれだけの逸品もそう目立つ事はありませんが一般の方の机このような豆ざるが一つのると景色は一変するだろうと思います。


豆竹ざる


形もひとつひとつ微妙に違っていて多少楕円になっているものもありますが、それぞれ竹の個性だと思って頂ける方だけに楽しんでもらいたいです。













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