炭化加工でリニューアル新登場!蕎麦せいろ

2020年3月20日

蕎麦せいろ


夏の食事の定番といえばザル蕎麦は外すことはできないのではないでしょうか。近年のうだるような暑さの中、食欲も減退気味であったとしても冷たくキリリとして香りと喉越しのよいお蕎麦ならいくらでも食せてしまうものです。


竹虎では今春、定番であった蕎麦せいろをリニューアルさせてもらいました。
どこが変わったのか?もしかしたらすぐにお分かりいただけないかも知れません。実は材料として使用します孟宗竹を炭化加工する事により、以前は白っぽい竹肌だったものが少し茶色っぽい色合いになりました。


竹の害虫


手間のかかってしまう炭化加工に踏み切った要因には温暖化等による気候変化もあり多発する中害の予防です。まだ少し時間をかけて見ていく必要がありますが、日本の竹材自体が変化しているかも知れません。竹を食う虫はチビタケナガシンクイムシという小さな虫とタケトラカミキリ、ベニカミキリというカミキリ虫の仲間です。


この箕も持ち手部分を小さなチビタケナガシンクイムシの食害にあって穴だらけになっています。自然界の中で生かされているので仕方ないとは思っています、しかし竹製品としては使用に問題はありせんが、やはり販売はできないので製品にしてから虫に食われると目も当てられません。


孟宗竹


気候変化と共に原材料となる孟宗竹の竹林の管理が山の職人不足で十分でないことに要因があるかも知れません。虎竹の里の近くの孟宗竹の竹林で日本最大級の竹の開花を見つけました、孟宗竹は60年に一度開花と共に竹林全体が枯れるという不思議な生態を持っています。もしかしたら全国的に孟宗竹の持つ抵抗力自体が低下している可能性もありえます。


炭化窯


とにかく、このような状態では安心して製品を皆様にお届けすることはできません。そこで一番安全で効果の高い熱と圧力で竹を蒸し焼き状態にする炭化加工を施すことにしたのです。


竹製鬼おろし


竹製鬼おろしも同じ孟宗竹を原材料にていますので炭化加工してリニューアルさせていただきました。鬼歯だけが少し白っぽく見えると思われた方は素晴らしい!炭化加工にすると若干ですが強度が落ちるので、強い力のかかる鬼歯部分はそのままの竹に残してあるのです(笑)。


ザル蕎麦、そうめん


蕎麦せいろには、もちろんお蕎麦だけでなくて饂飩やそうめんなどもいいものです。炭化加工によりカビの発生にも効果アップしたリニューアルせいろで夏を乗り切ってください。












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日本製?中国製?竹ざるについて

2020年3月16日

盆ざる(竹ざる)


お蕎麦屋さんなどで良く使われる事のある盆ざるです。皆様に馴染みが深い竹細工のひとつだと思いますが、どれが国産で、中国製か分かりますでしょうか?そうですよね、少し遠いですしどれがどれだかサッパリだと思います(笑)しかし、注意深く見ていると細かいところで色々と違いがあるようです。縁巻の色や毛羽立ち、竹ヒゴの綺麗さなど、でもこうして離れて見ても竹ヒゴや縁巻の違いに特徴があります。そして、実は中でも一番で丁寧に作られているように見えるこの竹ざるが中国製なのです。


盆ざる(竹ざる)


少し意外に思われるかも知れませんが今や中国製の竹製品も「安かろう、悪かろう」ではありません。生活水準も上がり、人件費の高騰もあって価格自体も国産のものと違いがない代わりに品質管理をしっかりされた本当に良いものが出来るようになっています。


盆ざる(竹ざる)


この白い縁巻はPP、つまりポリプロピレンです。合成樹脂なので熱に強く耐久性が高く近くでご覧いただいても質感や微妙なシワ、光沢が竹とそれほど違和感がありません。扱いやすさは抜群ですから沢山のお客様が来られるような飲食店などでは非常に重宝されるのではないかと思います。


蕎麦ざる(竹ざる)


ただ、ここまで品質が良いだけに輸入品と知らずに国産と表示して流通されいる事には憂慮しています。まだまだ同じ竹ざるは国産竹材を使い昔ながらの職人さんが編んでいる中、お客様が中国製を見て「さすが国産」と頷いているのを見ていると、これではいけないと感じるのです。


蕎麦ざる(竹ざる)


しかし、日本のモノづくりも皆様が思う以上に高齢化が進んでいます。大量に製造されていた竹細工ほど、沢山の竹材が必要ですが今では伐採する職人も少なくなり求められるような数量ができない事もあります。それでも若干見劣りする場合があったとしても、やはり日本製を守りたい。


盆ざる


だからたとえ不良品も買い支えるつもりでやって来たのは何も今に始まった事ではないし、盆ざるに限ったことでもありません。目の前にある竹ざるたち、これが国内では最高水準の品質であり天然籐の縁巻を使ったこだわりの竹製品です。現在これ以上の品質の国産竹ざるの製造はできません。


冬には鍋料理に、夏には蕎麦ざるとして日本の食卓に欠かせない盆ざるについて中国製、日本製それぞれこのような特徴があります。そんな事を知っていただき、それぞれの違いを踏まえた上でお客様が用途によってお選びいただく事が大事だと思っているのです。

















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国産四ツ目竹ざる60センチ新登場

2020年3月12日

国産四ツ目竹ざるの影


南国土佐の温かい日差しに60センチサイズの四ツ目竹ざるの影が濃くクッキリと見えている。先日から製作することになった四ツ目ざる40センチに一回り大きなサイズが仲間入りしたのだ。


網代編み


先日の30年ブログでもお話しさせてもらったように多くの竹ざるは画像のような網代編みかゴザ目編みで目が詰まっている。


四ツ目編み


しかし用途によってはこのように目の粗い竹ざるが好まれる事があり昔は結構このような四ツ目ざるやエビラもあった。実際、古い民具を保管している施設に行くとこのようなタイプのざるは多く見ることができるのだ。


日本製梅干しざる


今回の四ツ目ザル60センチ登場で、網代ざる、四ツ目ざるそれぞれに2種類のサイズができて使う方のお好みで選べるようになった。


日本製四ツ目竹ざる60センチ


縁部分は強度の高い孟宗竹、内側の四ツ目編み部分はしなやかな真竹を使っている。思った以上に今年は竹材を使ったので既にもう残り少なくなった、後どれくらい編んでもらえるだろうか。














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気が付くと国産の四ツ目竹ざるが見当たらない

2020年3月 9日

国産四ツ目竹ざる40センチ


竹ザルはゴザ目編みか網代編みの場合が多い。どのような編み方かイメージできない方もいるかも知れないが、要するに竹ヒゴを隙間なくガッチリと詰めて編まれているのである。そんな普通の竹ざると比べると通気性は一目瞭然で圧倒的に良い、四ツ目竹ざるの40センチサイズができた。


国産竹ざる


青く見える竹ヒゴが真竹の表皮を薄く剥いだ「磨き」の竹ヒゴであり、白っぽいヒゴがその後に取った材料である。空洞があるために木材などと比べると厚みのない竹材ではあるが、何枚にも薄く削るようにして使っているのだ。竹材を油抜する事なくそのままに使う「青物」と呼ばれる細工では、このように青×白のコントラストが美しい籠や笊が多々ある。そんな素朴な編み込みを眺めながら少し前の事を思い出していた。


昔の四ツ目ざる


以前は、このような四ツ目編みの竹ざるも普通にあって珍しいものではなかった。ところが、いつ頃からか?ふと気づくと国産の四ツ目ざるなど何処にも見当たらなくなっている。


国産四ツ目竹ざる編み方


自然素材の難しいところは伐採に旬があるという事だ。たとえば今頃になって孟宗竹が足りないとなっても品質が落ちてしまうので伐る事ができない。真竹で四ツ目の編み込みはできても縁部分に使う丈夫な孟宗竹がなければ一つの竹ざるとして完成しないのだ。


日本製梅干しざる、さつま


土用干しに人気の網代編み竹ざるの編み込みと縁部分をご覧いただくと分かるように、この二つの部材で竹ざるはできている。身近に使われてきた竹ざる一枚でも実はどのように出来ているのか?長年愛用されている皆様でも、もしかしたら考えた事もあまりないかも知れない。





そう思って最近、1時間近い長い動画を作ってみた。もしお時間あれば少しでもご覧ください。













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国産竹ざる、万歳

2019年11月20日

竹ざる


編み上がったばかりの竹ざるは、まだ瑞々しさが残っていて青竹の香りが漂っています。今日は気持ちのよい日本晴れなので竹ざるたちをズラリとならべて天日干し、昔なら当たり前の光景ですが現代にこれだけ沢山の数が揃っているのを見ることは日本広しと言えどもそうある事ではありません。しかも、これでまだ半分。


竹網代


西日本の竹ざるの多くはゴザ目編みか、この国産竹ざるのような網代編みが多いのですが高知では網代編みの竹ざるを「サツマ」と呼びます。竹の技術者の多かった土佐と日本一の竹林面積を持つ薩摩とは昔から人の交流が盛んだった事が最近分かってきました。職人の行き来がある中で、当然技術交流もあったろうと想像できますので網代編みの竹ざるは鹿児島から伝わったものであり呼び名も「サツマ」となっていると思います。


竹ざる製造、サツマ


大きな干しざるは農家でも大変重宝されてきましたけれど網代編みはこの大きなざるには適していますので多くの職人が作る事になり竹ざるの代名詞として「サツマ」の名前も定着したのです。

















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自然豊かな国、日本のマタタビ蕎麦ざる

2019年11月 8日

マタタビそばざる


マタダビという秀逸な素材を探し出した先人の英知は素晴らしいものです。9月末からちょうど今頃までが伐採の季節ですが黒っぽい小枝のようなマタタビの表皮を剥ぐと雪のように白い木肌が現れます。


マタタビ蕎麦ざる底編み


4本から6本程度に割って幅を揃えたヒゴは編組に適した粘りとしなりがあり、網代底もこのように綺麗なマタタビ蕎麦ざるに編み上げることができるのです。


マタタビそばざる


笊の裏側からみた編み目模様も美しく、これがあの黒っぽい小枝だったかと思うと不思議です。


マタタビ籠


マタタビは水にも強く、手触りがよく、そして軽いことから扱いが容易で台所用品として重宝されてきました。特に水分を含むと目がつんで小さな米粒も編み目に挟まなくなりますので米研ぎザルには最高といえます。


マタタビザル


更に使っているうちに真っ白な色合いが段々と飴色に変化していくのも竹と同じように魅力のひとつです。実はひとつだけ飴色に変わりつつあるマタタビの弁当箱を持っていますが、蓋をとると日頃は重なっている部分だけがまだ白いまま残っていて変色の具合を知るバロメーターとなっています。


日本はこのように自然に恵まれ、伝統ある豊かな国だと言う事を蕎麦ざる一枚から知ることができます。














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遅くなりましたが、今年も梅干しの便りです

2019年8月30日

梅干しざる


少し遅くなってしまいましたが、今年もお客様から梅干しの便りが届いています。年々、作る梅の量も増えてきて芝の生えたお庭いっぱいに広げられた様子を毎年楽しみにしています。エビラ籠はじめ丸竹ざるを何年も使い続けていただいておりますが、このような光景を見させていただくと本当に嬉しくなります。


竹虎職人


今年は夏前から125周年記念のREIWA-125号などの製造があったりして職人には忙しく動いてもらいました。高知は雨が多かったので素材の管理で大変な部分もありましたが、土用干しをされる方にとりましても気忙しい夏だったのかも知れせん。


土用干し


美しく並べられた梅干しには毎回感心させられてしまうと同時に深い愛情を感じています。竹虎からお届けさせていただきました竹細工の品々もこうして大事にお使いいただけている事を拝見すると、日々の竹との向き合い方に改めて身が引き締まる思いがします。













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往年の力強さを放ち続ける箕

2019年7月 2日

古い箕


農家さんの納屋を覗かせてもらう楽しみは、多くの場合このような年期の入った箕に出会う事です。箕は昔から無くてはならない道具だったので、それこそ日本中どこに行っても見かけますし場所によっては一つや二つではなく10個以上も薄暗い物置のあちこちに置いてあったりしています。


箕職人


ややっ!?編み込みの繊維質があの箕に似てます。瞬間的に国の重要無形民俗文化財にも指定されている藤箕を編むあの職人さんの顔が浮かびました。


箕


藤箕は根曲がり竹と藤を組み合わせて編み込んだ丈夫な箕です。藤の柔らかな繊維はプラスチックとは違って収穫したジャガイモの運搬にもキズが付かないと遠く北海道あたりでも重宝されていて近年まで何と年間2000枚も生産され流通していました、日本全国どこにあっても不思議ではありません。


古い箕


ところが、藤箕は持ち手部分に当たるUの字部分はニセアカシアという木を使いトイソと呼ばれる藤皮で巻いて作ります。こちらの箕は持ち手部分に割った複数の矢竹が使われていて明らかに産地が違うのです。


必需品であった箕は北から南まで様々な地域で特徴ある箕が編まれてきましたので今となっては何処で誰が作ったものなのかも知ることはできません。ただ往年の力強さを放ち続けているのです。













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日本最高峰の竹ざる

2019年4月 9日

 匠の横編竹ざる65㎝


竹ざるには沢山の種類がありますが最高峰を挙げるとするなら、この匠の横編竹ざるです。自分で竹林に入り、気に入った竹を選りだして伐採した淡竹と孟宗竹だけを使います。厳選された竹材に加えて丁寧に取られた竹ヒゴ、この道一筋の熟練職人の編み込み、65㎝という大きなサイズでこの出来映えは一目見て圧巻としか言いようがありません。


匠の横編竹ざる65㎝


見惚れるような竹ヒゴの美しさですが観賞用ではありません。野菜干しや梅干しの土用干しなどに毎日お使いいただくための竹ざるです。この大きさですのでご愛用いただける方は自ずと限定されますけれど、主婦の方の中でも料理が得意で食にこだわりのある方の中にはプロ用とも言えるこの竹笊を易々と使いこなされています。


匠の横編竹ざる65㎝


全体のバランスも素晴らしく、強さを印象づけるのが幅2㎝もある縁巻部分です。使い手の声に磨かれる竹細工には堅牢さに加えて美しさを兼ね備えた逸品が生まれますが、まさにそれがこれ。思いに熟練の技が応えた誇りに思えてくるような一枚です。













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タネガシマとサツマ

2019年3月 5日

二重竹ざる(ふたえばら)


これからの季節は梅干しを干したりするのにも大活躍する二重竹ざる(ふたえばら)は直径60センチというゆったりサイズ。昔からの農家では干し野菜づくりをはじめ色々な用途に使ってきた定番の道具のひとつです。特にこの、ふたえばらと呼ばれる竹ザルは網代編みの裏側を六ツ目編みで補強しており耐久性抜群なのが特徴です。竹表皮を剥いで竹ヒゴ取りされた最初は白っぽい色をした竹ヒゴも時間の経過と共に色合いが変わってきます。


竹編み


数十年使っていると、こんなに渋い感じに変化するのは竹のたまらない魅力のひとつです。


古老の職人


ところで、高知の古老の職人は網代編みされた竹ざるの事を「サツマ」と呼びます。しかし、どうして「サツマ」と言うのかは誰ひとり知っている人はないのです。


古い竹ざる


「父が、祖父がそう呼んでいたから。」


皆一応にそう話ますが、きっとこれは「サツマ」=「薩摩」に違いありません。この網代編みの技術は九州から黒潮の流れにのってやって来たのか?そこまでは分かりませんが鹿児島の竹編み職人が技を伝えたのだと確信しています。


たとえば時代はさかのぼって戦国時代。種子島に伝わった火縄銃がそれまでの武士の戦を一変させます。武将達が見た事もなかった最新式の武器の名前は「タネガシマ」でした。


この大きな美しい竹ざるに、伝わってきた遠い国の名前が付いて土佐国中に広がったのは自然な成り行きだったと思います。














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