野菜が安い今だからこそ、干し野菜をオススメします!

干し野菜


NHKのウェブニュースで野菜が安いと報道されています、何といつもの半値と言われていますので消費者の立場としては嬉しいのですが知り合いの農家さんの事を思うと複雑な気持ちになってきます。気候が良くて豊作だったもののコロナウィルスで飲食店向けの消費が落ち込んでいることが原因との事です。そこで、こんな時こそ野菜生産者を応援するという意味でも家庭で沢山野菜を食することを考えると高知などでは普通に家庭で作ってきた干し野菜にも注目すると良いのではないかと続いています。


エビラ


エビラは元々は養蚕の盛んな頃にカイコ棚として使われていたものが土用干しや干し野菜に非常に便利という事で今では多くの愛用者がいる道具ですが、これも地元では普通の生活具だったものなのです。木枠には紐を通す穴を開けていますから軒先やベランダなどに吊るして使う事もできるのです。


網代編み竹ざる


先日、新しく仲間入りした網代底平ざるなども干し野菜づくりには活躍します。初めての方などで50センチサイズではちょっと大きいという方も、40センチサイズでしたら手頃なで使い勝手が良いかと思います。


メゴ笹ざる


干し野菜は素材にもよりますが冷蔵庫で5日ほど保存でき、冷凍庫なら半干しでも1週間、しっかり乾燥させたものなら1ヶ月は日持ちします、その際は密閉できる容器や袋に入れて保存してください。


竹虎四代目(山岸義浩)、竹ざる


メゴ笹の平籠でも二重巻きの竹ざるでも、とにかく竹編みは通気性がよく野菜など乾燥させるには最適。エビラのような角かごでなくても、本当に小さな竹ざるであっても簡単、お手軽に野菜を長期保存できるように干すことができます。竹虎には干し野菜の作り方(レシピ)のページもありますのでこの機会に是非ご覧ください!干した野菜は食材を長期保存できて無駄にすることがないだけでなく「野菜のうまみが凝縮」「味が濃い」「食材の中まで味が染み込む」など感想を話してくれています!美味しさが増していますから良い事づくめなのです。


昔からあった四ツ目編みのエビラ籠を復刻しました(笑)。干し野菜にも最適の竹細工がどのように作られるのか、職人の流れるような圧巻の手さばきをYouTube動画にしています。お時間ありましたらご覧ください。





青い竹ざる

竹ざる


ずっと心待ちしていた竹ざるが編み上がってきた、これだけ青々とした真竹だと本当に美しい。


青物細工、竹虎四代目(山岸義浩)


横編みの浅い竹ざるで出来の良いものはかなり少ないが、これはとても綺麗に編まれている。


竹ざる


カマボコというよりV字型に取った竹ヒゴを見ていると、1本づつヒゴを引く姿が思い浮かんできた。


竹ザル


少し広めの磨きの縁巻がいい、笑みがこぼれる。


笊


青物を編む方の中には竹の青さにこだわる方がいる、いつだったか「青いうちでないと売れない」と聞いた事もある。しかし竹の良さはそんな一時の事ではない、お客様の意識から変えないといけないのだ。磨きの縁巻と表皮のついた編み込みは、これから時間をかけて微妙に異なった変色をしていく。30年後、こうして見た姿が一番好きだ。そう、このブログが終わる頃もう一度登場させたい。


梅雨時期の青物竹細工

エビラ、箙


エビラは養蚕が盛んな時代には、今では考えられないような数で作られていたので比較的沢山残っている物なのです。しかし、高知で見かけるのは網代編みか四ツ目編みばかりで、このようにゴザ目に編まれたものは珍しいのです。蚕棚で使うには四角い形のほうが良いように思いますが九州にはカイコバラという平らな網代編み丸ざるがあったし、東北では六ツ目編みの丸ざるが使われていました。


四ツ目編み


今では梅干しに使ったり、野菜を干して乾燥野菜を作るのに使われたりお客様によって使い方はそれぞれです。今年はじめて作った四ツ目編みエビラも久しぶりに復活した四ツ目編み丸ざる60センチや40センチサイズと共に好評で良かったです。


二重編みざる


竹虎では大きい竹ざるは基本的に2尺(60センチ)にしています。これだけの大きさがあって、しかも二重編みになった竹ざるも品切れになりました、「来月には編みあがりますか?」とご質問をいただきますものの竹材自体がなくなっていますので秋以降の竹の旬が良くなってからでないと製造はできません。


匠竹ざる


竹は竹林に沢山あるから、まさか材料が無いとは考える事はないのかも知れません。もちろん竹自体は毎年生えてまさに無尽蔵というくらいありますけれど、伐採する時期が決まっており、その竹に適した時期に伐った材料を保管しておいて一年通して使っていきます。ですから、ある竹製品が予想以上に足らなくなったとしても途中で竹材を確保できませんのでそれ以上作ることはできません。


今年の長かった梅雨では、青竹細工の大敵であるカビや虫にも注意しています、匠の横編み竹ざる65センチは美しく最高の逸品なので喰われたら大変だと先日熱湯消毒しました。竹の青さはぬけてしまいましたけれど品質は全く問題ありません、お使いいただくうちには自然と同じような変色をしていきます。竹の本当の魅力はそれからなのです。


土用干しに一生使える匠の横編み竹ざる

竹ざる


この平ざるは凄い。まず見た目の美しさに心うばわれますが、さらに竹材は昨日お話しした孟宗竹が使われているレアな竹細工の一つでもあります。


孟宗竹


孟宗竹はガッシリとした当縁と幅広の竹骨部分に使われています。武骨一辺倒のイメージがある竹が熟練の手業にかかれば、これだけ繊細で優美なか形に生まれ変わるのに驚きます。


淡竹ざる


さらに横編みに使われている細い竹ヒゴは3合用の米とぎざるにも使われている淡竹。


淡竹


日本唯一の虎竹も淡竹なので、とにかく淡竹には親近感がわきます。だからいう事ではありませんが匠の横編み竹ざるは現在編まれる竹ざるの中では最高峰の逸品です。





浜で働く竹ざる達

竹ざる


竹細工といえば山間部で作られている印象があるかも知れませんが、実は海で働く竹籠や竹ざるも多かったので漁港近くに暮らす竹職人も多かったのです。高知では今でも港に行くとこうとして普通に竹が多用されていてホッとさせられます。


漁港


梅雨の晴れ間、潮の香りに誘われて波の静かな船着き場を歩きます。


干しざる


海鮮加工場では美味しそうなイカが竹ざるの上で干されていました。これからの土用干しに皆様にお使いいただいている国産竹ざると同じような形です。


重なった竹ざる


その奥には、もうもうと湯気の立ち込める大きな釜があって傍らには竹ざるが積み上げられています。この季節だと沖で獲れたウルメイワシを茹でる時にこの竹ざるを使うのです。


干し場


ウルメイワシは高知の海でも沢山獲れますので釜茹でしたシラスを最近では丼にしたり、ソフトクリームにふりかけたものまであります。ソフトクリームにシラス!?と驚きますが塩気が効いて実は悪くありません(笑)。


ちりめんじゃこ


一番良い時期はカタクチイワシの獲れる秋だと言いながらシラスを更に乾燥させて、ちりめんじゃこにしていきます。


プラスチック製ざる


今の時代です、釜揚げしたシラスを入れたり干したりする時には竹ざるを模したようなプラスチック製のものも沢山あるようです。しかし、浜辺でお仕事される方々は決まって竹がいいと口を揃えて話します。


竹ざる


どうやら竹ざるだとシラスを入れたまま持ち運びする際に重ねても適度な空間ができるのが良いようです。


竹ざる


何十枚と使う竹ざるに、それぞれの屋号など書入れるのは農村でも漁村でも同じです。今年も新調したり、壊れたものを補修したりしながら竹と共に続いてきた仕事があります。


忘れるくらい長く愛用する虎竹水切りステンレスざるの作り方

虎竹ステンレスザル


幸運のシンボルとして知られる馬蹄型が特徴と言えば虎竹水切りステンレスザルです。40年使ってもまだまだ現役という耐久性と4種類のサイズがあってキッチンで色々と活躍することから地味ながらも長く人気を続けているひとつなのです。ところが、これだけのロングセラーになっているステンレスザルですが金網部分から作られている事をご存知ないユーザーの方がほとんどだと知りました。


皆様が台所でお使いいただいているザルひとつひとつが平らなステンレスの金網を型にはめ手作りされています。長い間には色々なお声を頂戴しました、部材を変更したと事もありますし、ある時には鉄工所にお願いして特別に誂えてもらった型から見直しながら少しづつ改良して現在に至っているのです。手際良く完成するステンレスザルの仕事ぶりは、何度も何度も失敗や試作をしながらようやく辿り着いた職人の努力の賜物です。





国産竹ざる、昭和62年4月、5000円

竹ざる、サツマ


高知は84%が森林という日本一の山の国と言えるかと思います。山間地域は徳島県、香川県、愛媛県、それぞれの県境まで広がり、その地域ならではの山の暮らしが続いてきました。先日お伺いした仁淀川上流域の集落には20名ほどの皆様が暮らしていて、その生活の中には竹がずっと活躍してきました。


竹ざる


こちらのお宅にも年期の入った2尺サイズの竹ざるがありました。山菜を干したりして、ずっと使われつづけた逞しい表情ですけれど流石にしっかりした作りで何処も傷みひとつありません。


竹ざる


少し大きな村や町でしたら万事屋といった何でも取り扱う便利なお店があって必需品である竹ざるや竹籠なども置いていたものです。ところが山間地域に点在する小さな集落ではなかなかそのようなお店もありません。そこで竹細工専門の行商をされている方がおられたのです。


虎竹の里


今ではほとんど見られませんけれど虎竹の里にも干物など魚介類を扱う方や、珍味など食料品、あるいは刃物屋さんなど色々な方がほんの十数年前まで回ってこられていました。


竹ざる


竹ざるや竹籠の場合は職人が自ら編んだものを自分で売り歩く事が多く、それぞれのお客様との直接のやり取りの中で要望を聞き竹製品の精度を高め、技を磨く機会にしてきました。昔ながらの暮らしの中で鍛えられた籠が強く、逞しいのはそのせいです。


この竹ざるは昭和62年4月に購入したもの、今から33年前です。現役バリバリで使える丈夫さ、5000円で買ったと覚書までされていますから間違いありません(笑)竹を取り巻く環境は激変したことを思えば、当時から言うほど竹細工の価格は変わっていないようです。





マタタビ米研ぎざるを手にして

マタタビ蕎麦ざる


マタタビという素材は面白い。黒い木肌の下には真っ白い生地が隠されている。


マタタビ米研ぎざる


薄く剥いで使うと柔軟で粘りがあって、まるで竹と同じように扱える。やさしい手触り、耐水性も抜群であるこのマタタビ米とぎざるは素晴らしい。


マタタビ米ざる


水分を含むとヒゴが膨張して目から締まって米が目につまったり下に落ちてしまうことがないのが秀逸である。


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そして使うほどに深まってくるこの経年変色は、知らない方が見たら別の籠かと思われるほど。いつも申し上げることだが自然素材のこんな魅力的なざる一つで、都会の暮らしがどれほど豊になるだろうか。


嬉しい網代底の竹ざる

網代底竹ざる


とても嬉しい竹ザルをご紹介したいと思います。それがコチラ!網代底で編まれているという事以外は、1.8尺(55センチ)サイズの何ということもない竹ザルに見えるかも知れません。


古い網代底竹ざる


ところが確かこの1月でしたか、たまたま一体何年くらい前のものか分からないほど古い竹ザルに出会っていたのです。よくご覧いただきたいのですが、それが同じ竹ザルでした。


古い網代底竹ざる


大事に使われてきたであろう年期の入った竹ざるは、それは美しく歳を重ねた感じで魅力的でした。


古い網代底竹ざる


磨きの竹ヒゴの縁巻も枯れ具合も大好きです。


古い網代底竹ざる


もちろん同じ職人のものではありませんので力竹の差し込み具合など微妙に違うところはあります。


古い網代底竹ざる


手にしている竹ザルも編み上がったばかりという訳ではないものの、この竹ザルから見れば、まだまだヨチヨチ歩き?(笑)でしょうか。しかし、いずれこのように風格が出てくるのかと思えば笑みがこぼれます。


炭化加工でリニューアル新登場!蕎麦せいろ

蕎麦せいろ


夏の食事の定番といえばザル蕎麦は外すことはできないのではないでしょうか。近年のうだるような暑さの中、食欲も減退気味であったとしても冷たくキリリとして香りと喉越しのよいお蕎麦ならいくらでも食せてしまうものです。


竹虎では今春、定番であった蕎麦せいろをリニューアルさせてもらいました。
どこが変わったのか?もしかしたらすぐにお分かりいただけないかも知れません。実は材料として使用します孟宗竹を炭化加工する事により、以前は白っぽい竹肌だったものが少し茶色っぽい色合いになりました。


竹の害虫


手間のかかってしまう炭化加工に踏み切った要因には温暖化等による気候変化もあり多発する中害の予防です。まだ少し時間をかけて見ていく必要がありますが、日本の竹材自体が変化しているかも知れません。竹を食う虫はチビタケナガシンクイムシという小さな虫とタケトラカミキリ、ベニカミキリというカミキリ虫の仲間です。


この箕も持ち手部分を小さなチビタケナガシンクイムシの食害にあって穴だらけになっています。自然界の中で生かされているので仕方ないとは思っています、しかし竹製品としては使用に問題はありせんが、やはり販売はできないので製品にしてから虫に食われると目も当てられません。


孟宗竹


気候変化と共に原材料となる孟宗竹の竹林の管理が山の職人不足で十分でないことに要因があるかも知れません。虎竹の里の近くの孟宗竹の竹林で日本最大級の竹の開花を見つけました、孟宗竹は60年に一度開花と共に竹林全体が枯れるという不思議な生態を持っています。もしかしたら全国的に孟宗竹の持つ抵抗力自体が低下している可能性もありえます。


炭化窯


とにかく、このような状態では安心して製品を皆様にお届けすることはできません。そこで一番安全で効果の高い熱と圧力で竹を蒸し焼き状態にする炭化加工を施すことにしたのです。


竹製鬼おろし


竹製鬼おろしも同じ孟宗竹を原材料にていますので炭化加工してリニューアルさせていただきました。鬼歯だけが少し白っぽく見えると思われた方は素晴らしい!炭化加工にすると若干ですが強度が落ちるので、強い力のかかる鬼歯部分はそのままの竹に残してあるのです(笑)。


ザル蕎麦、そうめん


蕎麦せいろには、もちろんお蕎麦だけでなくて饂飩やそうめんなどもいいものです。炭化加工によりカビの発生にも効果アップしたリニューアルせいろで夏を乗り切ってください。