ありがとうございます、お陰様で楽天出店22周年



22年前の今日、7月17日に竹虎は楽天市場に出店した。右も左も分からなかったけれど、どんどん名前を聞くようになってきたモールに可能性を感じていた。田舎者の自分など、出店歴は長いものの、そうそう楽天本社にお伺いする機会などない。現在は二子玉川にあるらしいが、当時の楽天は中目黒にあって最寄り駅は目黒駅だったと思う。そこに初めてお伺いさせてもらった覚えがあるから、自分の意識の中では楽天=目黒だ(笑)。


現在、楽天市場には57000店舗もの会社が参画し、まさに売ってないものは何もないような巨大商店街となっている。そんな中で、楽天大学ラボさんから取り上げて頂き取材してもらった。評論家の宇野常寛さんにお越しいただいたインタビューは、分かりやすいとお客様からも、社内からも好評だ。何より、あれだけ沢山の会社様が毎日アクセスする管理ページに、その取材動画へのバナーが大きく貼られているのが驚きだった。


それにしても、あれから22年とは早い。何よりスピードを重んじる楽天市場の中で、置いていかれそうになっている自分達を助けて頂くのは、いつもお客様の皆様だ。素早い動きはできない竹虎をご愛顧いただき、応援いただく楽天ユーザーの皆様には心から感謝したいです。いつも、ありがとうございます。



前代未聞の取組、虎竹地方車打ち合わせ

虎竹地方車図面


「よさこい祭りの地方車を土佐の虎竹で!創業130周年記念の地元盛り上げプロジェクト」で4tトラックを虎竹で装飾する計画だ。地元須崎市唯一のよさこいチームと協力することで、地域特産の虎竹と竹文化を広く知ってもらえたらと考えている。


竹製EV竹トラッカー


まだどのような形になるのかは未定ではあるが、先の世界竹会議で台湾を走った竹トラッカーも、当たり前ではあるが最初は影も姿もなかった。


竹トラッカー製作


竹トラッカー製作


竹トラッカー製作


思い返してみると色々とあったが、試行錯誤の連続でつくづく職人の努力の賜物だと感じる。


REIWA-125号


坂道レース用の車体製作でも、どうなるものかと思っていた。


ボックスカート用車体製作


それぞれ何とか完成させてる事ができたものの今回は少しスケールが違う、使用する竹材だけを考えても半端な量ではない。さらに車体の制約や製作期間も限られるから楽ではないだろう。


すさき真実よさこい練習


よさこいチーム「すさき~真実~」さんの踊りは連日の練習で日ごと完成度を上げている。晴れ舞台に向かって汗を流されているのを拝見すると、早く追いついていかねばと思っている。



世界竹会議台湾から凱旋!竹トラッカー

世界竹会議台湾


第12回世界竹会議台湾(World Bamboo Congress)は、コロナの延期もあったが世界30カ国の国々と、台湾の竹業界の皆様を含めて400名を超える盛大な会議の場となった。この国際会議は世界各地を巡って開催されいて、前回のメキシコ、ハラパは遠かったけれど、今回の台湾は第10回の韓国潭陽(タミャン)に次いでアジアでの開催だった。お隣の国のだからと割に簡単に考えていた竹トラッカーの輸送は、メキシコの時以上に大変で手間と時間と費用がかかってしまった。




まあしかし、台湾での積み込み時に一時はどうなるのか!?と思うような、台座の板が折れるというトラブルがありつつも、ようやく本日税関を通過して大阪港に帰ってくる。明日の朝には虎竹の里に久しぶりに凱旋となるので待ち遠しい。




前にもお話しした事があるかも知れないが、台湾の竹は非常に進んでいて面白い。刺激いっぱいの竹製品が今回の世界竹会議台湾でも展示されていたので、それらの解説をしてみた。会議の様子をひとまとめにしているので分かりやすいかも知れません、ご覧ください。



120年に一度の竹の開花と、130年に一度のクラウドファンディング

竹の開花


いつもは青々としている竹の葉が、枯れたような色合いになっているのが遠くからでも確認できた。これは、もしかしたら竹の花かもと思って行ってみたら、近年の孟宗竹の開花としては日本最大級の竹の開花だった事がある。「竹の花」って何?あまり聞き慣れないなあ、そう思われる方も多いかと思う。


竹の花


聞き慣れないのも当然で、竹の花は孟宗竹で60年に一度、真竹や淡竹では120年に一度しか咲かないので、ほとんど見る機会もないのだ。一度開花が始まると、その竹林全体が花が咲いて枯れてしまうと言われるが、実は竹林の中での部分開花は前々から見られていて、そこまで珍しい事でもない。


竹の開花


花が咲いた竹林はこんな感じだ。一年通して生命力あふれる色合いの竹が、このように変わってしまうので、昔から竹の花が咲くのは不吉な前兆とされてきた。




製造数が減少しているスズ竹製品は、数年前からの開花で竹林が全体的に枯れてしまった事による材料不足が原因だ。開花したスズ竹がどのようになるのか動画にしているのでご覧ください。


竹の花、竹虎四代目(山岸義浩)


開花は人の一生の内に一度あるか、ないかレベルの事なので竹林の山主や、竹伐採をする山の職人でさえ竹の花を知らない事がある。


竹の花


花が咲いているのを見れば、まるで稲穂のようなので納得するが、案外知られていないのが竹はイネ科という事だ。そろそろ開花時期を迎えつつある、淡竹の仲間である虎竹の開花周期は120年に一度。この虎竹を使った4t地方車製作は、竹虎創業以来130年に一度の大イベントと言える(笑)。


クラウドファンディングで竹虎を応援よろしくお願いいたします。
→ 「よさこい祭りの地方車を土佐の虎竹で!地元盛り上げプロジェクト



竹細工を大きくする事の難しさ

国産竹ざる40センチ


今年も竹を十分に伐採しているので、竹ざるの製作をドンドンと進めている。高知は比較的真竹が少なく、良質の孟宗竹が身近に豊富だったため、普通なら真竹を使う竹細工にも昔から孟宗竹を使ってきた。伝統を繋いでいきたいと言う思いで編む竹ざるなので、竹虎でも時期によっては真竹や淡竹も使用する事があるけれど主に孟宗竹を使うようにしている。




古老の熟練職人は、まったく無駄のない流れるような手さばきで次々と竹ざるを編み上げていた。暮らしや農作業に竹製品が欠かせなかった当時からの仕事ぶりは、今の竹職人のそれとは一線を画している。まさに生きるための気迫に満ちたモノ作りだ。


国産竹ざる


さて、そんな竹ざるも人の生活に合わせてサイズが違ってきているのをご存知だろうか?少し前の竹ざるでご説明すると、例えば大小2種類のサイズがあれば、(大)が直径90センチ、(小)が直径60センチが定番だったように思う。ところが、いつくらいだろうか?家族の人数も少なくなり、お使いいただく皆様も一戸建てからマンションでのご使用も普通となってからは、(大)が直径60センチ、(小)が直径40センチと、いつの間にかダウンサイズざせている。


豆竹ざる


まあ、60センチの竹ざるを40センチに小さくする程度なら、実はあまり問題はない。しかし、直径25センチくらいの米研ぎざるを半分近い13センチにするとなると、かなり難しい。これだけ美しい横編みの竹ざるに仕上げられる職人は皆無と言っていい。


特大120センチサイズ竹ざる


また、今度は反対に先に出た60センチの網代編み竹ざるを、倍の120センチサイズにするとなると、これはも至難の業。ご覧のように直径が倍だと大きさはこんなになるのだから、何となく困難さも想像できるのではないだろうか?只今開催中のクラウドファンディング「よさこい祭りの地方車を土佐の虎竹で!創業130周年記念の地元盛り上げプロジェクト」では、二人乗り小型EVで製作したモノが何倍もの4tトラックになる。はじめてのチャレンジで予想もつかないけれど、どうか応援よろしくお願いいたします!


クラウドファンディングで竹虎を応援する
→ 「よさこい祭りの地方車を土佐の虎竹で!地元盛り上げプロジェクト





虎竹地方車作りのクラウドファンディング始まりました。

よさこいチーム「すさき ~真実(まっこと)~」


最近はクラウドファンディングの話題ばかりだが、それだけ昨日から始まった「よさこい祭りの地方車を土佐の虎竹で!創業130周年記念の地元盛り上げプロジェクト」にも思いを入れ込んでいる。何せ、4tもある大きな車体を虎竹で製作していくのだ。そして、高知市内に設けられた9カ所の競演場と7カ所の演舞場で乱舞するのは200チーム、18000名!チームの数だけ地方車もあるから、その中でどうやって虎竹らしさを出していくのか考えどころだ。


須崎大漁堂


すさきまちかどギャラリー


須崎は天然の良港に恵まれて、新鮮な魚が美味しい土地柄だ、近年そんな地域性を活かした飲食施設や、ギャラリーなどが出現し、少しづつ賑わいのある町づくりに動いている最中でもある。


須崎シンボル・ゲート(須崎百寿門)


港まで真っ直ぐなメイン通りには、須崎シンボル・ゲート(須崎百寿門)も造られた。


須﨑のサカナ本舗


須崎の港には、何と100種類以上の魚が水揚げされるそうだ。それほど多い様々な種類がいるとは驚きだが、海の幸が豊かな証に違いない。新しくできた須崎のサカナ本舗は、季節により魚種が次々と入れ替わっていくようなので行くたびに楽しみがあるのではないだろうか。


よさこいチーム「すさき ~真実(まっこと)~」<br>


こうして、変わりつつある須崎の町に、またもう一つ元気の起爆剤としてよさこいがあるのだろうと思っている。



本日クラウドファンディングスタート!日本唯一の虎竹で製作、よさこい地方車

虎竹地方車製作クラウドファンディング


いよいよ本日の正午から、クラウドファンディング「よさこい祭りの地方車を土佐の虎竹で!創業130周年記念の地元盛り上げプロジェクト」がスタートする。自分たちの創業の節目でもあり、地域への感謝の気持ちも込めて、地元と一緒に作り上げていく企画を是非応援くださりますよう何卒よろしくお願いいたします!


「よさこい祭りの地方車を土佐の虎竹で!創業130周年記念の地元盛り上げプロジェクト」
応援こちらから


よさこいチーム「すさき ~真実(まっこと)~」


随分前の事だけれど、東京である大きな会合に参加させて頂いていた時、ステージでよさこいの演舞が突然始まった。円卓から眺めている方々が、踊り子が手にした鳴子を見て「あれは、北海道土産だ」と話しているのを聞いて驚いた事がある。確かに、北海道のYOSAKOIソーランで人気となり全国200カ所以上で踊られるようになっているけれど、よさこいは正真正銘、この高知が発祥の地であり本場であり、聖地とも呼ばれているのだ。


虎竹地方車製作クラウドファンディング


そんな、高知のよさこいを高知の竹で盛り上げたい。クラウドファンディングのリターンも、よさこい祭りならではのモノを揃えている。たとえば、一番のオススメ!追手筋本部競演場を虎竹地方車の煽り台に乗って本場よさこいを体感できる、なんて言うものがある。地方車の煽り台から聖地よさこい祭りを観ることのできる機会は、ほとんどないので本当に貴重で忘れられない体験ができると思う。


竹虎四代目、よさこい


どんな、地方車になるのか?どんな、よさこい祭りになるのか?今のところ全く見えていないけれど、全国からの温かい応援に力を頂いて熱い夏を迎えたい。





よさこいチーム「すさき ~真実(まっこと)~」衣装デザイン

よさこいクラファン「すさき ~真実(まっこと)~」


よさこい祭りは衣装も華麗で見どころのひとつ、年々進化しているから楽しみにされているファンの方も多いのではないだろうか。今年、よさこいチーム「すさき ~真実(まっこと)~」さんが新調の衣装は、須崎市青木町にオープンされているホホ衣類さんが担当すると言うので拝見させてもらった。


よさこい「すさき ~真実(まっこと)~」衣装


歌舞伎をモチーフにした明るい衣装、お揃いの帽子とパンツが出来あがりつつある。昨年の衣装も良いが、今年はガラリと雰囲気の違う感じだ、踊り子が100人揃えば壮観だろうと思う。


ホホ衣類、よさこい「すさき ~真実(まっこと)~」衣装デザイン


テーマは「暁」、衣装を着たら、こんなイメージだそうだ。


よさこい「すさき ~真実(まっこと)~」衣装デザイン


特徴的な帯を見せてもらう、ご覧いただくと何か思い出さないだろうか?


よさこい「すさき ~真実(まっこと)~」衣装デザイン


実は、汽車の線路だそうだ。何を隠そう高知県で汽車が初めて走ったのは高知市内ではない、須崎駅から日下駅までが今からちょうど100年前に開通した。今年は、そんな節目の年でもあるからデザインに活かされている。


鍋焼きラーメンバッグ


須崎と言えば「鍋焼ラーメン」がすっかりB級グルメとして定着した、お店には、そんなお洒落なバッグも置かれている。


よさこい「すさき ~真実(まっこと)~」


衣装も音楽も地方車も一新して臨む今年のよさこい踊り。地方車も、皆様の応援をいただきながら進めていきたい。


いよいよ明日スタート!クラウドファンディング
「よさこい祭りの地方車を土佐の虎竹で!創業130周年記念の地元盛り上げプロジェクト」
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お力を貸してください。明後日スタートの虎竹で製作!よさこい祭り地方車クラウドファンディング

竹虎四代目(山岸義浩)、虎竹


連休も明けて、明後日の9日(木)正午からはじまる「よさこい祭りの地方車を土佐の虎竹で!創業130周年記念の地元盛り上げプロジェクト」がいよいよ迫ってきた感じだ。朝早くから起き出して、使用する虎竹を選別していたが、今から焦ってもどうなるものでもない(笑)。しかし、考えれば、考えるほど今度のよさこい祭りの地方車は、大きな4tトラックの荷台に製作していくので簡単な事ではないように思えてくる。


よさこいチーム「すさき ~真実(まっこと)~」


今までの小型のEVなどと大きく異なる所は、二階建てとなっている構造と、数名のメンバーや踊り子が上にのって激しく動いても大丈夫なように頑丈に作らねばならないという点だ。なので、単管(鉄パイプ)を使い、ガッチリとした骨組みを仕上げた上に、虎竹を使い製作していく形になると思う。まず、耐久性が必要なので、この基礎の部分には既に9年間も出場経験があり、地方車を毎年作られてきた「すさき ~真実(まっこと)~」さんにお力添えいただく事になっている。


虎竹、tiger bamboo


そして、問題はそれからだ。今のところデザインや構想等、まったくゼロの状態だが、今回のよさこい祭りは踊り子はもちろん、音楽、踊り、衣装、そして地方車までオール須崎で繋がり作り上げていく。日本いや世界でも類を見ない虎斑竹と、虎竹文化は地元須崎の自然が生み出し、土佐藩政時代から続いてきた伝統が育んできたものだ。須崎らしい、虎竹の里ならではの地方車にせねばならない。


山岸宇三郎


「お前、また何やってんねん!?」


初代の宇三郎曾祖父は言うだろうか。でもね、大阪天王寺から外国のように遠かった土佐まで竹を求めて来て、見知らぬ土地で苦労した人だ。100年前、小舟から初めて降り立った虎竹の里の浜から見上げた虎竹が、地方車になって地元の踊り子を盛り上げる。きっと喜んでくれているに違いない。


竹虎本社工場


須崎市は人口減少で2万人ちょっとと少し寂しい地域になりつつある。だからこそ、自分達の創業130周年という長きに渡りお世話になってきた地元須崎に、恩返しの気持ちも込めて元気づけて盛り上げられるような、最高の地方車にできればと思っています。頼りは、この竹と職人と、そして皆様の応援です。何卒よろしくお願いいたします。


「よさこい祭りの地方車を土佐の虎竹で!創業130周年記念の地元盛り上げプロジェクト」
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豊かな竹の国、台湾

台湾の竹細工職人


世界竹会議台湾から2週間ほど経って振り返ってみても、やはり台湾には竹文化が色濃く残り生き続けている感がある。日本でも見られるような竹細工がある一方で、非常に革新的な作品であったり、逆に素朴な伝統的な竹製品であったり、竹工芸の種類も多く裾野が広いのは、きっとそのせいだろうと思う。


国立台湾工芸研究センター竹細工ワークショップ


今回の世界竹会議では、新竹の国立陽明交通大学から南投県の国立台湾工芸研究センターに会場を移して開催されたと以前の30ブログでもお話したが、ここはまさに竹の本場であり、竹のメッカだ。それだけに、この地域では頻繁に竹のワークショップが開催されていると聞いた。若い竹芸士の皆さんが、若い参加者の方に手ほどきされているのが印象的だ。


国立台湾工芸研究センター竹細工ワークショップ


和気あいあいと開かれているワークショップでは、竹籠から竹の玩具まで色々な竹細工を体験する事ができるそだが、このようなグループが複数あると言うから、竹に親しむ機会は日本とは比べられないほど多いように感じる。


バンブードラゴン


高名な竹アーティストであり、様々な大型の竹インスタレーションを創作され続けている徐暋盛さんは、今年は辰年なので竹の龍を製作された。このような竹の作品が生まれる台湾は本当に楽しい。
竹ドラゴンの動く様子 → 竹ドラゴンの舞?


竹編みの古老


そして、古老の竹職人さんとも繋がり、技が継承されてるのは素晴らしい事だ。行政の違いなどあるかも知れないが、結局竹のへの親しみの気持ちではないかと思う。


竹虎四代目台湾講演


台中市繊維工芸博物館での台湾国際竹芸フォーラムなどでも、熱心に聴講いただく沢山の皆様から、竹への関心度の高さをヒシヒシと感じた。数年前に中国安吉県で教えてもらった「可使食无肉、不可使居无竹(食事で肉がないのは許せるが、暮らしに竹がないのは許せない)」という言葉を思い出した。