重要文化的景観の漁師町


久礼


虎竹の里から国道56号線を西に10分足らずのところに、中土佐町は久礼の漁師町があるがです。大正市場という有名な市場があるきにたまに行く事がありますけんど、軒先で手際よく魚をさばくおばちゃんがおったり、道端では、そこで作った干物を売っていたり、まっこと(本当に)これぞ、漁師町という所ながです。


漁船


実は先日、この久礼が国の重要文化的景観に選ばれたがです。同じ高知県に暮らすもんとして鼻が高いがやけんど、このような毎日の暮らしが評価されたがと思います。


うるめ


さて、その日の朝はたまたま用事があって久礼に来ましたけんど、天気もエイし、びっくと町を歩いてみる事にしたがです。まだ朝早い時間、細い路地をはいって裏通りに出ると近くのお家から、カチャカチャと食器の音。朝ごはんの準備やろうか。玄関で網を店先を掃除しゆう、おんちゃん。自転車で通っていくおばちゃんが、


「おはようございます」


見ず知らずのワシに気持ちよう挨拶してくれるがちや。まっこと、まっこと気持ちがエイ。やっぱりエイ町ぜよ、ここは。ウルメを干す下ごしらえをしている、おばちゃんと話よって、ふと思い出した、小さい頃の事。そう言うたらワシは小学校にあがる前には、よくこの町に来よかったがです。


路地


当時、竹虎には、この久礼の町から沢山の方が働きに来てくれよりました。ほんで、その中の一人のおばちゃんが、ワシをこじゃんと可愛がってくれよって、このおばちゃんの家に何度か泊まりに行ったことがあるがぜよ。久礼から仕事に通うて来てくれよったおばちゃんらあは、仕事が終わったら安和駅から下りの汽車で帰るがですけんど、その汽車に一緒に乗せてもろうて...


ああ、思い出した、思い出した!


あの、おばちゃんのお家は確かこの先やったろうか?早足で更に狭い路地に入って、右、左、見回してみるけんど、なんせ、40数年ぶりに歩く道やきにどうも記憶が定かやないがです。あっちの路地、こっちの路地、どれっぱあの時間歩き回ったろうか。優しいおばちゃんの笑顔と、


「ヨシヒロちゃん」


と、呼んでくれた声はあんなにハッキリ覚えちゅうに。あそこやったろうか?ここやったろうか?あの日の夕方、久礼の駅から職人さんらあと汽車から降りて、手をつないで帰った道。もう一回、一人で歩いてみるけんど、あの時の職人さんも、小さかったワシも、もう、どこちゃあに、おらんかったがです。













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