河井寛次郎の竹家具

河井寛次郎の竹家具


河井寛次郎という方をご存じですろうか?こじゃんと有名な陶芸家であり、書もされるし素晴らしい彫刻なども残された日本を代表する芸術家の一人ではないろうか?


芸術家という言い方は、もしかしたら少し違うかも知れませんけんど、作風を色々と拝見させて頂きよりましたらどうも創り出すものに思想があり、アートの香りもするがです。誰にも譲れない哲学と共に、遊び心も感じてまっこと知れば知るほど好きになる、魅力的な方ながですちや。最初は一見無骨とも思えるような、ひとつの焼き物に足がとまり、河井寛次郎という人を知り、数年来ずっと行ってみたかった。京都にある河井寛次郎記念館を訪れる機会がありました。


勉強不足で、この高名な陶芸家の方の事も実はあまり存知上げず、記念館が一体どんな所かも予備知識がありませんでしたが、自宅であり創作の場でもあった、この記念館そのものの素晴らしさ、ひとつ、ひとつの調度品を拝見するだけで、この作家の偉大さが、静かな室内からビシビシ伝わったくるがぞね。


竹家具


けんど、囲炉裏のある部屋から動けませんちや。どうしてち?この竹の家具ぜよ。なんと堂々とした風格を感じさせる竹の棚。聞くと寛次郎が昭和14~15年頃にデザインして、台湾の竹職人さんに作ってもらった物だそうながです。台湾や中国にも竹は沢山あり身近な素材ですきに、古くから、このような竹家具は作られちょりました。


それにしても、この雰囲気のある古民家の中にあって、これだけの存在感と迫力を発し続けられる竹家具とは、さすが寛次郎のデザイン力と言う事かも知れませんちや。まっこと、この部屋から出られなくなったぜよ。この棚に袖を掴まれちゅうような気になってくる。仕方がないので近くにあった椅子に腰をかけたがです。どうですろうか?見れば、見るほど70数年という時間を超えた竹の輝き。竹は、こんな色ツヤに成長するがやき。まっこと、たまらんぜよ。


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