竹とベルティングレザー


古い竹籠


ベルティングレザーを、ご存じですろうか?随分前の事になりますけんど、この革で作られた鞄を長い間使いよったがです。もともとは工場の歯車などを回すためのベルトに使われていたという強靱さを持った革で、そのタフさが気に入り愛用しちょりました。


ベルティングレザーは、革をなめした後にオイルに漬けた加工をされちょりますので使った後のお手入れは乾拭きだけ。たまに汚れがひどい時には、ぬるま湯で濡らしたタオルを堅く絞って拭いてくださいと説明を頂いちょりましたが、そうやって使っているうちに何とも言えない光沢が出てきて、使えば使うほど、その色合いが増してきますぞね。普通の鞄に比べたら重さもありましたけんど、仕切りポケットが多く使い勝手もなかなか良いものですきに、どうも手放す事ができず、雨の日も風の日も使いよりました。革がついには穴があくほどボロボロになってしまって、感謝の気持ちと共に、その鞄は使う事はなくなりましたけんど、この古い古い竹編みの艶に触れてふと、あの鞄の事を久しぶりに思い出したがです。


と革。


同じ自然素材でも、まったく違うモノではありますし用途も性質も随分と違うようではありますが、実は革のようにしなやかで強い竹細工もあって、今では無くなって見る事はできないのですが、竹で編まれた巾着袋などもあったほどながです。そして、何より長い間、使用しているうちに深まってくる色艶と愛着とは竹でも革でも、全く同じ使う方と同じように育っていく愛すべき道具という点では違いはないがぜよ。













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