胡桃は山葡萄などと並んで手提げ籠に多用されている素材です。以前はヒゴ幅も概ね同じの単色な籠しかなかったものが近年随分とファッション性の高い編み方が目につくようになっています。この胡桃を使って底が広くモノを出し入れしやすいピクニック籠を製作してもらいました。

そもそも、この色違いの市松模様がどうなってるのか？と言いますと胡桃の樹皮の色の違いを利用しています。樹皮の表皮はこのように明るい色合いなのです。

樹皮の裏側は、このように渋い木肌の色です。昔はこのような色合いの籠が多かったので「胡桃の籠＝渋い」印象があります、もちろんこの色目でも十分に格好が良いのです。

現代では使い勝手と共に見た目の華やかさや個性も大切なので、このような市松模様であったり、ヒゴ幅を極端に太く取った籠も編まれています。

このように四角形で底の広い安定感のある籠は昔から好きです。休日を自然の中に過ごす時などは特に心まで解き放つことができそうな胡桃籠です。