うるし塗の竹しゃもじ

うるし塗しゃもじ、竹虎四代目(山岸義浩)


竹箸やスプーン、フォークなどカトラリーはじめはじめ料理に使うトング、ヘラ類など竹製のものの多くはウレタン塗装で仕上げています。そもそも自分も塗装や染めは好きではなくて竹籠や笊などは自然の竹素材を活かしたものばかりですから、お箸なども生地のままが良いとは思います。


しかし、流通・販売の過程や実際にお客様の手元でご使用される場合には様々な状態が想定されますから竹の品質保持のために仕方のないことだと考えています。お客様からのご要望でウレタン塗装をしていない竹生地そのままのお箸やカトラリーをお渡しする場合には、カビが生えやすかったり耐久性が低くなったりする管理の仕方をしっかりとお伝えさせていただきます。


竹しゃもじ


今回は、竹しゃもじに無塗装のご依頼がきました。こうして手にしてみますと、やはり塗装をしないという竹製品は魅力的です。しかし万人向けではないことも経験として知っています、解決方法はすぐに思いつきました「漆」です。すでに虎竹箸などは何年も前から漆に切り替えています、竹杓しゃもじも漆を塗れば自然の風合いを残したまま耐久性も高められて一石二鳥でしょう。


ただ次に課題となるのはコスト、どちら様もが気軽にお手にとっていただけるようにはならないかも知れません。YouTube動画で製造工程を少しご紹介しています、手間をご覧いただき価値をもっと知っていただかねばなりません。





竹虎の竹箒はズシリと重い

竹箒


竹虎の竹箒は少し違う、特産の黒竹を使い、四万十カズラを使っている。だからズシリと重い。ホームセンターなら350円で売られている竹箒だから、この重さをあまり人は考えないかも知れない。しかし、この箒一本作るのにも同じ頃合いの太さの黒竹があり竹穂がある。竹穂とは何だろうか?竹穂は孟宗竹の小枝だ、そうすると少なくとも箒に使っているだけの孟宗竹は伐採されていないといけない。


竹箒g


かっては全国各地で作られていた竹箒は安価な輸入品が売られるようになったから消えたと思われがちだがそれだけではない。元々は筍を生産する、竹材を活用するそんな竹の営みの中で副産物として作られてきたものなので竹箒の製造が見られなくなったという事は竹の暮らし自体がなくなったという事なのだ。この竹箒はズシリと重い、昔からの仕事として作っている箒だから値打ちがある。一本5800円の価値を感じる方だけにお求めいただいている。





「箒と言えば虎竹」。竹箒ではなくて座敷箒を作る工房を訪ねた時に職人の方に言っていただいた。今は製造をやめてしまった倉庫には50年以上前の虎竹が眠っていた。昨日YouTubeで公開したばかりなのに既に1200回以上も再生いただいている、同じ箒でも竹箒とは作り方は随分違うけれど是非ご覧ください。


竹手提げ籠バッグのいろいろ

スズ竹手提げ籠バッグ


竹の花が咲いて竹林全体が枯れてしまったスズ竹は材料不足から製造が止まっている。特に長い竹ヒゴを使う大きなサイズの市場籠などは皆無と言ってもいいほど作れなくなった。このような小さなスズ竹手提げ籠にも所々色の違うスズ竹素材が使われている、以前なら使われることのなかった竹材でも今の状態ではあるだけ有難い。





120年に一度とも言われる歴史的なスズ竹の竹林の様子はこちらの動画を是非ご覧ください。


竹手提げ籠バッグ


先日出来あがったばかりの黒革持ち手の手提げ籠バッグは見るからに若々しい。


一閑張り買い物籠


一閑張りは竹生地に土佐和紙を貼り付け柿渋を塗って耐久性を高めた昔ながらの技法だが、意外と知られていないことに驚く。自分が発信する事によって一閑張りに光が当たったことは本当に嬉しいが下地として隠れてしまっている竹編みから国産にこだわるのは竹虎だけではないかと思っている。


籐バッグ


籐はつくづく便利な素材だ。日本には成育していないので100%輸入素材ではあるがそれを日本の感性で形にして愛用されているものは多い。


網代手提げ籠バッグ


昔は黒っぽい竹籠バッグは時期的に敬遠されたものだが今では季節はあまり関係なくなった。


赤い籠バッグ


朱赤の竹籠バッグ、本来はあまり好みではないけれど竹林の緑に映えると思っていた。手にされる方がどんな格好で持って歩かれるのか一度街中で会ってみたいと願っている。


渡辺竹清作煤竹バッグ


網代の手提げ籠といえば渡辺竹清先生。風格が漂ってくる。


国産山ぶどう買い物籠


輸入のものが増えて技巧を競うような山ぶどうには興味がないが祖母から母から編み方の手ほどきされたと言う昔ながらの素朴さには心を打たれる。


白あけび


この白あけびが200年経ったらどうなるか想像できるだろうか?伝統を繋いでいるのは自分達だけではない。


土佐網代手提げ籠


結局この土佐網代の手提げ籠。人懐っこい笑顔のあなたを思い出しながら持っていく。


鰻は家庭料理だった

鰻うけ、竹虎四代目(山岸義浩)


鰻は最近では稚魚が捕れなくなって価格が上がり庶民の食べ物とは言い難くなっていますけれど自分の子供の頃は川にいくらでもいました。だから鰻屋が近くになかったせいもありますが店で食べるというよりも家庭料理として味わう物だった記憶があります。


早朝、空気の澄み切った川原の香りをご存知でしょうか?ちょうど今頃の季節、毎朝早起きして鰻ウケを上げにいくのは楽しくて仕方ありませんでした。ピッタリの画像がなかったので誤解のないように言っておきますと、竹虎四代目が背負っているのは山芋籠で、その中に入れているのが鰻を捕るための鰻ウケです。実際は山芋籠にウケを入れて持ち歩くワケではありません。





その鰻ウケはこのようにして編まれています、熟練の職人の手にかかればいとも簡単に出来あがってしまいます。しかし、実際にはこうは簡単には作れません。


鰻うけ


そこで竹編みでない鰻ウケも実はいろいろとありました。これは竹筒をそのまま使ったもので片方の切り口に鰻が一度入ると出られなくなる仕掛けが見えています。竹は表皮と内側の収縮率の違いでヒビ割れが入りますから竹表皮の皮を磨い(削って)ています。四国内では結構残っているのを見かける事のあるタイプなので当時は随分沢山のウケが使われていたと考えられます。


鰻捕りの道具


現役で販売されているモノでは、プラスチック製のものが恐らく環境意識の変化であまり人気がないためにこのような木製のウケが主流かも知れません。近くを流れる新荘川で同じような木製ウケを十数本浮かべながら歩く方を見かけます。こんな道具を身近に感じるほど豊かな自然に囲まれいるという事でしょう、幸せです。





竹縄鼻緒の下駄を見て

竹縄鼻緒の下駄


渋い、渋すぎる下駄。何が渋いかと言うと鼻緒にご注目ください、これが竹縄鼻緒なのです!竹縄と書いて「たかなわ」と読みます。竹虎の草履には竹皮鼻緒がありますけれど、これは比べものにならない丈夫さ!かって現代のような強度の高いロープがない時代には、お祭りの山車が道路を通る際などに竹縄で結束していないと通行許可が下りなかったという日本では昔から最強ロープとして活躍していたものです。今では知る人も少なくなった竹縄の伝統を守り続けている人々が東秩父村にいるのです。


竹虎四代目(山岸義浩)


実は自分は昔から城郭ファンです(笑)お城そのものも好きですが更に好きなのは石垣。色々な積み方があるのですが驚くようや大きな石をどうやって運んだのか?現代に残るまで、どんな方法で崩れないように堅牢に積み上げたのか?それぞれに先人の知恵が詰まっていると考えるだけで時間を忘れてしまうのです。そして、そんな建設現場でなくてはならなかったのが竹縄だったのではないかと思っています。


山葡萄紐


強いだけなら他の自然素材でも例えば山葡萄のツルなどはかなりの強度があります。何回か職人さんから頂いたことがあって今も手元に持っていますけれど確かに丈夫そのもの、しかし、竹の圧倒的な違いは身近な里山に沢山あって手に入れやすかったことです。


竹林


現代においても継続利用可能な唯一の天然資源と世界的に言われるほどの凄まじい生命力も他にはあまり見られない素晴らしい特徴です。地下茎を伸ばし毎年筍を生やして増える様は自然素材に頼らなければならなかった当時には、まさに夢の素材、天の恵みのような存在だったに違いありません。





箕のある暮らし

箕職人


昔の竹細工は専門職として同じ籠ばかり編んでいた時代があった。近年ではオールマイティに何でも作ることが必要となってきたが、それでも数ある竹細工の中で箕作りは難しく製作する職人はごくわずかとなっている。


土佐箕


全国各地で使われてきた箕は、西日本の網代編みされた竹箕の種類だけでも30種類以上に分類されている。しかし、藁や棕櫚を巻いているのは土佐箕だけの特徴だ。気候風土が似ていて棕櫚が身近にあった和歌山あたりでも使われていない面白い特徴である。


箕職人


高知の山深い集落にある農家さんで数十年来使われてきた箕を拝見した。使い込まれて、すっかり古びた印象であったが何処も傷むことがなく、季節の山菜を並べて干しざるとして使われている。暮らしの一部として竹が溶け込んでいる、この当たり前さが大好きなのである。





日本唯一の虎竹も筍の季節

虎竹筍


今年は何度か筍を食されましたでしょうか?一般的に筍と言いますと日本最大級の大きさである孟宗竹の筍を事を指していう事が多いと思います。全国各地に筍狩りができる観光用竹林がありますけれど孟宗竹以外は見た事がありません、それだけ筍といえば孟宗竹というイメージが強いのではないでしょうか。


日本唯一の虎竹


ところが日本には600種類という驚くような数の竹の種類があり三大有用竹と呼ばれる孟宗竹、真竹、淡竹でも当然筍が生えます。真竹は苦竹と書くこともあるように少し苦味がありますが淡竹は非常に美味でこの時期は山里のある産直市場などに行くと必ずと言ってよいほど置かれています。


虎竹の筍


筍の生える時期も孟宗竹、淡竹、真竹の順番に少しつづズレています。虎竹の里にも太い竹は必要だったですから孟宗竹も極一部ですが植えられて竹林があります。孟宗竹と同時に虎竹の筍が生えれば少しはマシのような気もしますが、この微妙な旬の違いが引き起こす災難がコレです。


筍食害


竹林に行くたびこのように虎竹の筍が折られて落ちています。孟宗竹の筍が竹になってしまい食べられなくなってから淡竹が旬を迎えます、まだ真竹は生えていません。そこでその旬を知っているかのようにイノシシやサル、あるいはシカが筍を食べるのです。


虎竹の里の竹は土佐藩政時代から年貢として山内家へと献上されてきましたので、恐らくその当時から虎竹を食することはなかったと考えられます。初代宇三郎が虎竹と出会ってから100年、自分達も虎竹を食べた事はありません。筍の時にはどんな良い竹になるか分からないからです。





ところで、孟宗竹と真竹、淡竹の簡単な見分け方をお教えしたいと思ってYouTube動画にしています。この2週間で再生回数が5000回を超えていますので関心のある方も少しはおられると嬉しく思っています。



メゴ笹洗濯籠の編み方

メゴ笹洗濯籠


青々としたメゴ笹籠を見ると、この季節になったのだなあと思います。はっきり測ったことはないものの竹は伐採したばかりの水分を含んだ時と乾燥させた竹材では体感で3倍くらいの重さがあります。工場で乾燥させて製竹された竹を持って「竹は意外と軽いね...」などと話されるお客様がいましたけれど、山の職人さんが虎竹の里の急勾配の斜面で担ぐ竹は全く違うのです。このメゴ笹にしても伐採してすぐに編まれていますからズシリとくる竹の命を感じる重さです。


メゴ笹籠


ところが、これが自然に乾燥してみるみる色が落ちついて来ると軽く、同時に編み込みがカチリと締まり使いやすい籠になるのです。


メゴ笹、おかめ笹


メゴ笹は地方によってはオカメ笹とも呼ばれています。細い丸竹のまま編み込みに使うので毛羽立ちがなく繊維への引っ掛かりがありませんから脱衣籠として多用されてきました。昔の銭湯によく使われていたのを思い出される方もいるかと思います。


メゴ笹籠


メゴ笹の材料によってはこんなに大きなサイズの籠があまれる事もあります。油抜きもせず自然素材そのままに編み込みますが高い防水性がある素材で椀籠としても重宝されてきました。


メゴ笹深籠


近年は生活様式の変化や多様化によって、以前は編まれることのなかった深籠も作られます。


メゴ笹籠


メゴ笹細工は竹素材の太さや長さによって籠の大きさが決まりますが、実用的な籠が世帯あたりの人数が少なくなっていますので、このようなコンパクトサイズが編まれるのも現代の竹細工の特徴です。





竹丼

竹丼


子供の頃から馴染みのある竹の器のひとつに竹丼があります。竹をサイズに切って、表皮を磨いただけの素朴な器に見えますが実は竹材を油抜きをした後に炭化加工するなど意外に手間と時間がかかっている製品なのです。


竹どんぶり


「竹の三悪」と言って虫、カビ、割れが良く言われます。竹は虫が喰うこともあるし、カビが生えることもある、あるいは丸竹のままの使用だと大切に使っていたとしても割れてしまう事もあるのです。特に台所など水気と切っても切れない場所での使用にはカビには注意せねばならず、このように手をかけた竹材でないと長く使うことはできません。


竹丼


他の素材に比べると扱いの難しい竹、しかしそれだけに食卓にならぶ存在感はなかなかのモノです。普段使いしていた見慣れた竹の器なので意外にも今まで長い間見過ごしていたのかも知れません。ちょうど筍の季節の炊き込みご飯を入れたり、ちょっとした逸品のおかずを入れると良く馴染みます。


続・香川県指定伝統的工芸品のさぬき竹一刀彫

西村文男(秋峯)


西村さんがと向き合う姿は何度も何度も拝見しています。しかしそれはデパートや催事コーナーでの実演ですので大きな作品ではなく小さな御守りのようなものが多かったように思います。





工房にお伺いした記念に縁起の良い左馬の御守りを社員に彫って頂いたのですがちょうど来店されたお客様ともこのようなやり取りをされていました。ワクワクされながら彫りあがるのを待つお顔、完成した作品を楽しそうに手にされる姿を思い出しました。


さぬき一刀彫茶合


しかし、さぬき一刀彫の真価を感じるのはこのような茶合です。皆様も一度はご覧なられた事がある一休和尚の顔、そっくりの大迫力に驚きます。


西村文男(秋峯)彫刻刀


何本もの彫刻刀を使用されていますけれど、柄の部分は渋い竹根。もちろん自作されたもので刃先を研ぐことができるのがプロだと常々お話しされています。


西村文男(秋峯)


絶滅危惧種ならぬ「絶滅危惧技」には、さぬき一刀彫の伝統をただ一人背負っておられる気概を感じます。年に何度もお会いしていた頃は20数年も前の事なのに西村さんの若さとバイタリティーは全く変わらないのは、このせいかも知れないと感じました。


西村文男(秋峯)、さぬき一刀彫


昔なら、このような技は人に見せなかったと言われます。印刷された武将の絵が貼られた大きな孟宗竹が彫り進むにつれて勇壮な姿が現れてきます。


西村文男(秋峯)、さぬき一刀彫


竹と黙って会話しているようで格好がいいです。


西村文男(秋峯)、さぬき一刀彫


自分もゼロから彫りはじめる西村さんの技を拝見するのは初めて、あれよあれよと言う間に彫り進みます。


西村文男(秋峯)、竹虎四代目(山岸義浩)


香川県指定伝統的工芸品、さぬき竹一刀彫はまだまだ健在です。一生使いきれないほどの煤竹を保管してある倉庫などにも西村さんの意欲が垣間見えます。竹を愛し、竹に新たな命を吹き込む技がここにもあります。






香川県指定伝統的工芸品のさぬき竹一刀彫

竹虎四代目(山岸義浩)、さぬき一刀彫


根付の孟宗竹に見事な彫刻がされています、自分達にとっては身近で昔から馴染みのある竹工芸品の一つです。ところが、新しく入社した社員が店内に飾ってあった別の製品を見て「珍しいですね、初めて見ました」と話すのを聞いてハッとしました。そうです、知らない方にとっては新しい竹細工なのかも知れません。


西村文男(秋峯)


香川県指定伝統的工芸品のさぬき竹一刀彫を継承されている只一人の竹彫作家、西村文男(秋峯)さんは2017年に現代の名工に選ばれ2018年には黄綬褒章受賞された熟練の技を誇る竹芸士です。デパートでの工芸展などには精力的に多々出展されていて、竹虎とはその頃よりご一緒させて頂いていましたから考えれば既に30年以上のお付き合いになります。


西村文男(秋峯)、竹虎四代目(山岸義浩)


前にもお伺いさせていただいた事のある工房二階の作品展示場室には所せましと数々の彫刻が並べられています。孟宗竹が多いのですが貴重な煤竹や、当社から送らせていただいた虎竹などもあります。絵柄や文字をダイナミックかつ繊細に彫り込んでいく技はずっと見ていても飽きません、特に面白いと思っていつも拝見していたのは、お客様の顔を竹に彫り込む似顔絵でした。


さぬき一刀彫


実は以前飼っていたゴールデンレトリバーのゴンを彫刻して持った事があります。いつも散歩に通っていた虎竹の竹林で撮った写真をお預けして製作いただきましたが本当にそっくりで驚いた事でした。今回は、そんな西村さんの技を詳しく拝見させていただく事にしたのです。






虎竹茶×沢渡紅茶

沢渡茶、岸本憲明、竹虎四代目(山岸義浩)


豊かな仁淀川の流れに沿った山肌に、何筋にも連なる茶畑が美しい沢渡に来ました。そもそも此処にお伺いする事になったのは今年はどうしもて作りたいと思っていた虎竹茶があったからなのです。


虎竹


虎竹の里、安和(あわ)は古くから有数の港町だった須崎と久礼の間にある集落なので「あわい=間」から「あわ」になったとされています。どちらに行くにも峠がありお遍路さんの難所としても有名でこんな小さな村なのに昔から宿屋が数軒あり旅の人々を迎えて来ました。


沢渡茶


そんな方々にも振舞っていたのでしょう、身近にあった虎竹の葉をお茶にする話を聞いており手さぐりで製品化したのはもう10年以上前の事になるかと思います。以来、食の専門家の方にご指導いただいたり製茶メーカーさんと製法を変えたりと取り組んできましたが今回はついに他の素材とのブレンドという事を決めました。


沢渡茶、岸本憲明


実はお茶の素材というのは思うよりもずっと種類が多く、高知でも様々なお茶が作られ愛飲されています。しかし、お茶ならばまず一番に思い浮かんだのは沢渡茶の岸本憲明さんだったのです。


沢渡茶、工場


摘み取られたばかりの茶葉が加工されていく時の素晴らしい香りと、変わって行く様子は衝撃的でもありました。力強い茶葉しかイメージしていませんでしたけれど、新茶は生鮮野菜そのものだと感じます。


沢渡茶、岸本憲明、竹虎四代目(山岸義浩)


岸本さんのお茶への情熱は加工工場の蒸気など寄せ付けないほど熱かった(笑)


沢渡茶畑


しかし、一番心を打ったのはこの光景です。仁淀川があってこその朝霧、急斜面を切り開いて先人か達が作ってきた茶畑。それを、これからも繋いでいきたいという思い、聞けば聞くほど虎竹の里の竹を思い出さずにいられませんでした。


虎竹の里


この虎竹の林は麓からずっと上に登ってきた所にありますが、沢渡の茶畑にあるような石垣が積まれています。以前は芋畑だったところを100年前に大阪からやって来た初代宇三郎が竹林に変えたのです。


虎竹茶試作


虎竹の里と沢渡は似たような背景を持っていると感じました。ひとつのお茶にするにはピッタリではないか、それが今度の虎竹茶です。緑茶、紅茶、ほうじ茶と何度も試作して社員にも飲んでもらいながら配合を決めました。


沢渡茶、竹虎四代目(山岸義浩)


選んだのは沢渡紅茶です、虎竹の竹林と沢渡茶園の風を感じてもらえればいいと思っています。





仁淀川町、沢渡茶

沢渡茶、岸本憲明、竹虎四代目


高知と愛媛の県境に近い仁淀川町に沢渡という所があります。土佐三大祭のひとつである、秋葉祭りが行われる所と言えば分かる方も多いかも知れません。高速道路が開通してからは、松山に向かう主要道路だった国道33号線もめっきり交通量が減って過疎化が進み現在では20人が暮らす集落。近年、ここで作られるお茶が注目されているのです。


沢渡茶、仁淀川町


高知市からUターンしてお茶の生産に取り組む岸本憲明さんは、会社を立ち上げて間もない頃に一度竹虎にお越しいただいた事があります。そんなご縁もあって沢渡茶の活躍にはずっと目を離せずいて県外の方へのお土産にさせて頂く事も度々あったのです。


沢渡茶、岸本憲明、竹虎四代目(山岸義浩)


しかし、同じ高知県内とは言え仁淀川町自体に馴染みがあまりなくて沢渡がどのような場所かも写真で見る事しかありませんでした。だから今回初めてお伺いする機会があり、この土地に立ってみて本当に驚いたのです。何と美しい場所なのでしょうか!?


沢渡茶


眼下に仁淀川の見える急勾配の土地を耕し石垣を積んだ茶畑は先人の血と汗の結晶。なるほど岸本さんが地元に帰り、この景色を守りたくなるのも分かります、いや守らないでどうすると思いました。


沢渡茶、岸本憲明


祖父の背中を見て育ったと言います、この険しい地形が美味しいお茶を作ると言います、ところがその伝統も消えかけていたと言うのです、まるで自分達の虎竹とそっくりでした。


沢渡茶、岸本憲明、竹虎四代目(山岸義浩)


手入れされた茶畑、茶葉の収穫、大型機械が導入された加工場、地域ぐるみでお茶生産に取り組む本気さはビシビシと伝わってきます。凄い、この豊かな自然の恵みと気持ちの良い人達が生きる沢渡は凄いです。


竹虎四代目(山岸義浩)、沢渡


岸本さんの経営される「茶農家の店 あすなろ」は残念ながらお休みされていました。かって、おじいさんが茶葉生産のために仲間たちと作った会の名前に由来する人気のカフェです。再びオープンしたら是非とも多くの皆様に行って実際に感じてもらいたいです。きっと心から感動します、そして高知をもっと好きになるはずです。





虎竹茶2020

虎竹茶、竹虎四代目(山岸義浩)


昨年は作る事のできなかった虎竹茶を今年は何としても作らねばと思っていました。竹のお茶など一体誰が喜ぶのか?と思われるかも知れませんけれど虎竹の里にお越しになられた皆様に飲んでいただいたり通販の方でも全国から何人もの方からお問合せいただくなど結構ファンの方もいらっしゃって、お待ちかねをいただくお茶なのです。


虎竹葉


例年でしたら虎竹伐採の1月末日までの時期に合わせて竹葉摘みをしますので、写真のようにダウンジャケットにマフラー姿のような寒い時期に社員総出で行っています。


虎竹筍


ところが今年は諸事情が重なり、早い竹林では虎竹の筍が頭を出しています。


虎竹の里


随分と遅くなりましたので強い日差しの中、竹葉摘みのために竹を伐採しています。


虎竹葉収穫


竹葉のついた枝はかさばります、2トントラックに数台もの竹葉を集めました。


沢渡茶、竹帽子


今回製茶の時期が少し遅くなった理由の一つには、特別にブレンドさせてもらう事となった新茶があります。仁淀川町は沢渡のお茶は、その生産の背景や携わる人々の思いは竹虎に通じるものがありました。詳しくは明日の30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」でお話いたします(笑)。



竹ざる、鬼おろし、竹トングなど鍋セット

竹の鍋セット


ご家庭で鍋料理をされるには少し季節感が違うように思いますけれど、今の新型コロナウィルス(COVID-19)で巣ごもりされている方が多い中、ご自宅で竹の鍋セットを使って食卓を囲まれている皆様も多いようです。


孟宗竹盛皿


いつもの鍋料理も竹の道具を使ったり、肉や野菜をのせる皿を変えたりすると雰囲気が出るのでオススメです。


鬼おろし


炭化加工してリニューアル新登場している竹製鬼おろしも、お料理される機会が増えているせいでしょうか?お陰様で多くのお客様にお求めいただけているようです。大根おろしだけでなく色々な野菜にお使いいただけますので是非一度お試しください。


外食を控える代わりに人気となっています蒸籠も、もしご存知ない方がおられましたら一度お試しいただきたいと思います。お手軽で簡単、失敗知らずでいて本当に肉でも魚でも野菜でも美味しくいただけて油を使わないのでヘルシーなのです。YouTube動画で使い方やお手入れ方法をご説明しています、よしければご参考にされてみてください。






国産竹ざる、昭和62年4月、5000円

竹ざる、サツマ


高知は84%が森林という日本一の山の国と言えるかと思います。山間地域は徳島県、香川県、愛媛県、それぞれの県境まで広がり、その地域ならではの山の暮らしが続いてきました。先日お伺いした仁淀川上流域の集落には20名ほどの皆様が暮らしていて、その生活の中には竹がずっと活躍してきました。


竹ざる


こちらのお宅にも年期の入った2尺サイズの竹ざるがありました。山菜を干したりして、ずっと使われつづけた逞しい表情ですけれど流石にしっかりした作りで何処も傷みひとつありません。


竹ざる


少し大きな村や町でしたら万事屋といった何でも取り扱う便利なお店があって必需品である竹ざるや竹籠なども置いていたものです。ところが山間地域に点在する小さな集落ではなかなかそのようなお店もありません。そこで竹細工専門の行商をされている方がおられたのです。


虎竹の里


今ではほとんど見られませんけれど虎竹の里にも干物など魚介類を扱う方や、珍味など食料品、あるいは刃物屋さんなど色々な方がほんの十数年前まで回ってこられていました。


竹ざる


竹ざるや竹籠の場合は職人が自ら編んだものを自分で売り歩く事が多く、それぞれのお客様との直接のやり取りの中で要望を聞き竹製品の精度を高め、技を磨く機会にしてきました。昔ながらの暮らしの中で鍛えられた籠が強く、逞しいのはそのせいです。


この竹ざるは昭和62年4月に購入したもの、今から33年前です。現役バリバリで使える丈夫さ、5000円で買ったと覚書までされていますから間違いありません(笑)竹を取り巻く環境は激変したことを思えば、当時から言うほど竹細工の価格は変わっていないようです。





別注白竹アフタヌーンティースタンド

白竹アフタヌーンティセット


黒竹アフタヌーンティースタンドというものがあります。そうです、洒落たホテルなどにある紅茶なんかと一緒にお菓子や軽食を楽しむ時に活躍するスタンドです。金属製のものが多いのではないかと思いますが何と、さすが竹専門店だけあって竹虎には黒竹で作ったものがあるのです。


白竹アフタヌーンティセット


二段、三段の二種類ありますが、今回はお客様のご要望で白竹でできないかという別注のご注文をいただきました。問題は竹の曲げ部分なです、熱を加えて曲げますので黒竹でしたら全く問題ないものの白竹ですとコゲ目が若干目立ってしまいます。


一つ仕上げてお届けさせて頂きましたら次は自分で少し工夫を加えて組上げたいとの事で半完成品をご用意させていただきました。黒竹アフタヌーンティースタンドには虎竹で編み込んだ平皿を合わせます。白竹の場合は白い磁器のお皿なども似合いそうです。






虎竹削り箸はこうして作られます

虎竹削り箸職人


虎竹削り箸は、軽く持ち良いからと時計もテレビもない山間にある静かなオーベルジュで評判となりました。細身で魚の小骨が取りやすいとも言っていただいておりましたが、竹はしなりがあり細いお箸を好まれる女性のお客様に特に人気だったのです。


虎竹箸


削り箸は文字通り一本一本グラインダーで手削りしていますので微妙な違いがあります。しかし丸みをおびた竹箸の優しい感触は同じです、ずっと作り続けて来たお箸は漆で仕上げられています。


虎竹箸


虎模様は自然の意匠で色付きは一本の竹でも部分によって異なります。細く割って製造するお箸の場合には、特に色合いの違いが顕著にあらわれますので完成した後で一膳分が同じ色合いになるよう選り分けてお届けしています。






淡竹、真竹と孟宗竹の見分け方

虎竹筍


虎竹の里では、そろそろ筍の季節を迎えています。日本唯一の虎竹は淡竹の仲間なので筍も特徴的なのですが、面白いのは竹皮に真竹孟宗竹のように模様がついていない事です。筍の時には模様が付いていないのに大人になって虎模様が付く虎竹と、筍の時には模様がしっかり付いているのにその竹皮を脱ぐと模様のない真竹や孟宗竹、不思議です(笑)。


孟宗筍


淡竹、真竹、孟宗竹という日本三大有用竹と言われる竹の中で筍が生えるのは孟宗竹が一番早く既に今年も何度か食された方がおられるかも知れません。孟宗竹に続いて淡竹(虎竹)が生えて、その後今月~6月中旬あたりに真竹が旬を迎えるのです。


虎竹トンボg


孟宗竹の筍は太くて美味しくて、筍の代名詞とも言えると思いますが淡竹も非常に味が良いので昔から好まれて食されている筍です。だから虎竹もきっと美味しいはず、ところが虎竹は3年ほど経たないと色付きが来ません。つまり筍の時には、良し悪しの判断がつかないので父も祖父も曾祖父も、虎竹と出会って100年間誰も食したことはないのです。


ところで虎竹ばかりと思われがちな虎竹の里にも少しは孟宗竹が植えられています。食料としても建材や加工用としても太く長い孟宗竹は本当に重宝されていたからです。そこでYouTube動画では淡竹、真竹と孟宗竹の簡単な見分け方をご説明しています。





渡辺竹清作虎竹網代小物入れ×竹虎四代目愛用ロレックス

渡辺竹清作虎竹網代小物入れ


手の中にすっぽりと入ってしまうくらいの小さな網代籠は渡辺竹清作。虎竹の黒っぽい部分ばかりを選んで創作されている、これ程に小さいのに形が美しいのは、さすがに網代編みの巨匠だ。


渡辺竹清作煤竹バッグ


かって編まれていたパーティーバッグがすぐに連想される。煤竹で編まれていた、この籠も小振りで口紅など少しの化粧品が入れられるだった。


渡辺竹清作虎竹網代小物入れ


さらにミニサイズになった籠に入るのは指輪かチョーカーやネックレスくらいか。収まるアクセサリーを厳選する宝石箱なのだ。


渡辺竹清作虎竹網代小物入れ


自分の愛用するロレックスは使い続けて32年目。この手のブランド物は、あまり好きではないがブランドマークの王冠が職人の五本指を表していると聞いてすぐ手に入れた。同じ物を使い続ける、同じ事をやり続ける、流行りには縁がないし一つの事しかできない。しかし竹虎は、こうして初代宇三郎から126年繋げてきたのだろう。


藍染マスク

虎竹コーヒードリッパー


もう先々月の事になりますが、今回のコロナウィルスでマスクが何処に行っても売ってなくて「何かないか?」と考えた時に、ふと思いたったのが虎竹コーヒードリッパーでした。


虎竹珈琲ドリッパー


もちろん竹編みは通気性抜群なのでウィルスを防ぐとか拡散させないとかの効果は全くありません。ただ、今回のウィルスは飛沫感染もありますが、ウィルスに触れた手で鼻や口を触る事による感染も多いと言われていますので、無意識に鼻を触るクセのある自分などには、その点において有効かと思ったのでした。


六ツ目コーヒードリッパー


六ツ目ドリッパー


実は先月末にご紹介させていただいたばかりの六ツ目編みの新しい虎竹コーヒードリッパーがあります。今までのタイプより大きめサイズですが、こうしてコーヒーペーパーフィルターをセットしているのを見て「そうかペーパーフィルターという手があったか...」これなら竹編みの隙間を多少なり防ぐことができそうです。


虎竹ドリッパー


しかし、実際に使うことはありませんでした(当たり前ですが)。そもそもマスク用ではありませんので口の周りにフィットしません、そして何より長時間になると痛いです。コーヒードリッパーは、ご家族とゆったり過ごすコーヒーブレイクにお使いいただきたいと思います(当たり前ですが)。


藍染マスク


マスク不足でアレコレしている内に何と作務衣を作っていただいている玄照堂さんから藍染のマスクをプレゼントいただきました。使い捨てのマスクも段々と出回るとは思いますけれど、こうして洗えるタイプは今後も重宝しそうです。大切に使います、ありがとうございます!


竹虎にツバメがやって来た!

竹虎四代目(山岸義浩)


心から嬉しい事がありました!それは、長い間来てくれなかったツバメが待望の巣作りをしてくれているのです!毎年決まって来られるという方からすれば普通の事かも知れませんが、自分の記憶を辿ると彼是10年近く来てくれていないように思います。そもそも竹虎本店のひさし部分は、深さも高さも十分にありツバメたちにとっては絶好の巣作りの場所のはず、それなのに何故巣作りしてくれないのか?以前は毎年ヒナが巣立っていたのに...そう思い続けてきたので本当に感激です。


田植え


ツバメは夫婦でピーチクパーチク(?)結構コミュニケーションをとる鳥です。巣作りを初めても色々と相談しているのでしょう、騒がしく飛び回りますので「もしや?」と思って見てみると営巣していました!初めて見つけた時には飛び上がってガッツポーズして喜んだのです(笑)


竹ざる


野鳥は安全で快適な場所を本能的に察知する力を持っています。たとえば、竹ざるを編む心優しい職人の工房には毎年ツバメがやって来て子育てしています。ところが何とその巣は手を伸ばせは届くような低い場所に作られているのです、すぐ近くで仕事している職人が自分達を可愛がって見守ってくれている事を分かっています。いつも座って仕事をしているから頼りがいのあるボディガードのように思っているのかも知れません。


竹職人の仕事場


違う職人の仕事場では愛犬が気持ち良さそうに昼寝していました。ご主人が竹を割りだすと籠が編み上がるまで、ずっと横に居るから気持ちよさそうに安心して横になっています。


ツバメも同じように自分達が安心して子育て出来る所だと感じて初めて営巣して卵を産みます。以前はそうだった竹虎が、長いブランクを経てようやくそんな場所になったのでしょうか?とにかく、ずっと巣を作ってくれず毎年今頃になると密かに心待ちしていました。無事にヒナが誕生し巣立つまで大事に見守ります。





竹炭パウダー新シール

竹炭豆


竹虎の竹炭豆を食べて頂いたことがありますでしょうか?たまに市販されている竹炭豆をみかける事がありますが全く違うので少し比べてみることにしました。右側の大きな方が竹虎で販売しているものです。


竹炭豆の違い


こうして見るとサイズは思った以上に違います(笑)、これくらい大粒なのでピーナツを包んでいる周りには竹炭パウダーがたっぷりです。


竹炭マドラー


竹炭豆など菓子から始まって現在では色々な食品に使われて、すっかり定着した感のある竹炭ですが、元々は美味しいお水にしたり、炊飯に使ったりと食との関わりは実は随分前からありました。


竹炭コーヒー


そして、先月売り出したばかりですぐに完売してしまった竹炭コーヒーにも竹炭微粉末を混ぜ込んでいます。食後のコーヒーに竹炭パウダーを入れて長い間ずっと愛飲していた当社社員がいましたから初めから入れておけば手間がかからないという発想で出来ました。今月中頃にはできあがってきますので、皆様もう少しお待ちくださいませ。


竹炭パウダー新シールjpg


色々と用途が広がってきた竹炭パウダーに新しいシールが完成しました。例年ですと県外からの自家用車がいっぱいで賑やかな高知も、今年は静かなゴールデンウィークが続いています。シールは、この連休明けから徐々に切り替えていくつもりです。






お気に入り竹帽子と竹籠バッグで夢の中

竹虎四代目(山岸義浩)、YOSHIHIRO YAMAGISHI


昨夜、旅をする夢を見た。お気に入りの竹帽子と竹籠バッグを持っていた。緑豊かな山々を縫うように美しい川が流れる渓谷を歩いて行く。すると子供の頃に帰ったかと思うような懐かしい集落があって、温かい人たちがいた。


竹虎四代目(山岸義浩)、YOSHIHIRO YAMAGISHI


バス停で誰かに何かを渡そうとしていた。こういう時には、あれこれ色々と収納できる大型の竹バックは重宝する。その人は満面の笑みで喜んでくれた。


竹虎四代目(山岸義浩)、YOSHIHIRO YAMAGISHI


行く先は分からない。しかし、次に旅する時には特別な竹の鞄で出かけよう。渡辺竹清先生に製作いただいた煤竹アタッシュにしようか?それとも内側の革のあしらいまで美しいスズ竹にするか?どちらにするのかは、まだ決めていない。





茶碗籠に魅かれている

片口ざる、竹虎四代目


様々な形や大きさ素材の違う竹籠には、それぞれ用途があり長く長く日本人の暮らしと共にあった。身近な存在であり意識するこもなレベルだったものが妙に魅力的に大切に思えてきたのはここ10年くらいの事ではないか。


米研ぎざる


今でも日常的に台所には竹職人が手編みした製品が多々あって普段使いされている。そんな籠たちの中で一番魅かれるのが茶碗籠なのだ。実はこれには幼い頃からの原風景が関係している。


メゴ笹籠


高知には「お客」という文化があり主に冠婚葬祭や神事などに親類や隣近所、友人たちが集まり大宴会が催されてきた。酒豪の国と言われているので単に宴会好きなのだと思うが、とにかく誰もがやって来てお酒を酌み交わしワイワイ騒いでいる。そこで活躍するのが茶碗籠、入れ代わり立ち代わりやってくるお客さんの食器を洗っては干し、洗っては干しの繰り返しに庭先まで使って茶碗や小皿やコップが干されていた。


茶碗籠はもちろんてだが、大きな竹ざるが使われたり竹だけでなくメゴ笹籠もシダ編み籠でもとにかく通気性のよい籠は総動員されていた。


シダ編み籠


山のように積まれた食器の入った竹籠から、日頃は難しい顔をして畑仕事している大人たちが皆が笑顔で楽しそうなのをずっと眺めていた。茶碗籠にはあの当時の温もりや懐かしさをどうしても感じてしまうのである。


洗いぞうけ


一番多く活躍していたのは、この竹籠だろうか。反対に伏せたら亀の甲羅のように見えることから、亀ざる等とも呼ばる孟宗竹と淡竹を使って編まれてきた洗いぞうけだ。これは5尺3寸で編まれていた一升ぞうけより一回り小さい4尺3寸というサイズだが、どこの家庭にも数種類のサイズが揃っていて用途により使われていたように思う。


竹籠が大量生産されていた当時には男女でそれぞれ仕事の役割分担があってネギ(細い竹ヒゴ)やタツ(幅広の竹ヒゴ)を取るのは男衆、編みは女衆が担当する。ちょうど先日ご紹介した廻栖野竹細工でも全く同じだったが一本の竹を割って、ネギやタツにするのは力仕事だから全国どこにいってもそうなのである。





さて、真竹を使った茶椀籠のYouTube動画ができた。どのように編まれているかをご覧いただくと、その手業の素晴らしさに驚き、お使いになられている方なら愛おしさが増すことは間違いない。


初めての方におすすめするセット

虎竹の里、竹虎四代目(山岸義浩)


せっかくのゴールデンウィークですが、今年はコロナウィルスのため外出を控えねばなりません。竹虎本店も先月よりずっと臨時休業させていただいておりますが、お陰様でインターネットを使って初めてご来店されるお客様がチラホラとおられるようです。





最近少しづつ配信させてもらっていますYouTubeも色々と探しているうちに偶然に竹虎を見つけられて、嬉しいお声をいただくことも増えたように思います。先日も「感動!孟宗竹と淡竹で編まれる伝統の技。これぞ熟練職人!国産竹ざるの編み方」という動画は何と再生回数が知らない間に17万回を超えてますが、初めての方がたまたま観たとメッセージいただきました。


お客様の声


日本人と竹は長く寄り添い生活の中で密接に結び着いていたものの、若い皆様でしたら初めて竹虎に来られても一体竹が何なのか?どんな製品?どうやって使う?もしかしたら「?」ばかりかも知れません。そこで竹の入門編として送料無料にて「竹のある暮らし」セットをご用意しています。


セットに入っています竹炭の洗い水という竹炭生まれの洗濯用洗剤には、お客様からのご感想を沢山いただいてますのでこのようなチラシも作りました。しかし、実は他にも多くの皆様からご愛顧いただくスグレモノが結構あるのです(笑)。





そして、この竹のある暮らしセットは、こんな感じで梱包させてもらいお届けさせていただいています。日々変更する事もある手順ですが大切にする心は同じですので仕事の様子をYouTubeで配信しています。送料無料がお求めやすいですし、今はご自宅にいて運動不足の方も増えているように聞きますので日本古来の健康グッズである青竹踏みがセットに入っているのはお役に立てるのではないかと思っています。