ちりめんじゃこと干しざる

 
ちりめんじゃこ、しらす


「どろめ」と呼ばれる珍味をご存知だろうか?豊漁祈願で行われるどろめ祭りでは、豪快に日本酒一升の早飲みが毎年開催されて大きなニュースになっていたので高知県では知名度が高いが、もしかしたら県外ではあまり知られていないのかも知れない。浜に水揚げされた生を、そのまま食す機会はさすがに少なくて一般的には「しらす干し」、「ちりめんじゃこ」だ。有名な産地は全国に何か所かあるようだが、九州の職人さんに毎年届けていただくちりめんは実に旨い。手先に摘まんで少しだけと思って口に入れたら最後、止まらなくなって大きな袋があれよあれよと言う間になくなる(笑)。


四ツ目竹ざる


モグモグと口を動かしながら確か以前にもご紹介した地元のしらす釜揚げ工場の事を思い出していた。こちらでは、昔ながらの四ツ目編の竹ざるをずっと使い続けている。もちろん田舎のホームセンターにも海外製造の竹製品は並んでいるが、やはり機能性と耐久性にうるさいプロの方は国産竹ざるるしか選ばない。


しらす釜揚げ用竹ざる


仕事場の竹ざるは迫力がある、湯気の中で戦っているように見えた覚えがある。次々に茹でられ運ばれて行くのが、目の前の太平洋からの産物だと思うと自然とは有り難いと感じた。


竹ざるに名前


海でも山まで畑でも、働く竹籠には名前が入れられていて少し誇らしげだ。


エビラ竹素材


今年はエビラをはじめとして干しざる製造のための竹材が不足してしまった。もしかしたら30年ブログをご購読いただく皆様の中にもご迷惑をお掛けしてしまった方がおられたら、この場でお詫び申し上げます、誠に申し訳ございませんでした。来年はもう少し竹材の確保を頑張らないといけないと考えています。




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