2025年9月 8日の投稿

竹の鬼おろしで蒸籠料理

日本製竹製鬼おろし


秋の食卓を彩る竹の道具

9月になりましたが、まだまだ厳しい暑さが続いています。しかし、朝晩が随分と涼しくなり、近くの田んぼに黄金色に実った稲穂に秋を感じる今日この頃です。秋といえば「食欲の秋」。まだ実感はなかなかありませんが、少し肌寒くなれば温かい鍋料理が恋しい季節となります。鍋に欠かせないものといえば、何と言っても大根おろし。多くの方は金属製のおろし金を使っているのではないでしょうか。今回は、一般的なものとは違う、竹ならではの大根おろしができる竹製鬼おろしについてお話させていただきます。


竹製鬼おろし国産


ワンランク上の料理に

鬼おろしは、その名の通り、まるで鬼がすりおろしたかのように、粗く、シャキシャキとした食感の大根おろしを作れる道具です。一般的に使われる金属製のおろし金とは違い、水っぽくならないのが大きな特徴。大根の繊維を壊さずにすりおろすので、風味が豊かで、栄養も逃がしにくいと言われています。


この独自の食感は、冷たいうどんやサラダに添えれば、夏場に最高のアクセントになりますし、これからの季節は、温かい鍋料理にたっぷり添えれば、大根の甘みと辛みが際立ち、一層美味しくなります。数年前から人気で、すでに皆様の間ではすっかり定番となっている蒸篭料理!ホカホカに蒸し上がった食材に、鬼おろしのシャキシャキ大根おろしと、愛用している高知県馬路村のポン酢醤油をかければ、もう...考えるだけでお腹が鳴ってしまいそうです。


鬼おろし竹材


竹の炭化加工のこだわり

竹の鬼おろしには、防虫・防カビ効果を高めるために、高温と圧力で蒸し焼きにする炭化加工を施しています。これにより、薬剤不使用の安心安全で、長くご愛用いただける製品となります。しかし、シャキシャキとした絶妙な食感を生み出す「竹歯」の部分だけは、強度が落ちないように炭化加工をあえてしていません。


竹製鬼おろし工場


竹製の鬼おろしは、ただの竹製品ではありません。そこには、老舗竹メーカーとしてのこだわりと長年の経験から生まれた知恵が詰まっています。鬼おろしには、日本の竹の中でも特に肉厚で丈夫な孟宗竹を厳選して使用しています。実は、この孟宗竹の確保自体も山の職人さんの減少や高齢化で、以前のように手軽に良質な竹材を調達することが難しくなっています。だからこそ、今まで以上に一本一本の竹に感謝しながら、大切に使って加工されています。




日々の暮らしに竹製品

お客様から「鬼おろしを安定して使いたい」というお声をいただき、持ち手をはめ込める切り口を入れた竹皿もご用意しています。鬼おろしを、より安定してすりおろすことができ、そのまま食卓に出しても竹皿なので様になります。こうした小さな工夫も、すべては「日々の暮らしの中で竹製品を愛用してほしい」というボクたちの想いからです。


鬼おろしを使う竹虎四代目


鬼おろしが生み出す、食卓の小さな幸せ竹製鬼おろしを使うと、いつもの料理がワンランクアップするだけでなく、食卓に温かみが生まれる気がします。大根をすりおろす度に、ザクッザクッとすれる、優しくも力強い音、手に伝わる食材の感触。五感すべてで、自然の恵みを感じる事のできる時間も、竹製品を使う上での醍醐味かも知れません。




職人たちが繋ぐ、日本の竹細工

今日もたくさんの職人さんが、一本の孟宗竹から、鬼おろしをはじめとする様々な竹製品を生み出すために、黙々と作業を続けています。彼らの手から生まれる一つ一つの製品には、長年培われた技術と、竹への深い愛情が宿っています。こうした竹製品は、決して安価なものではありません。しかし、一度手に取っていただければ、その価値をきっと感じていただけるはずです。国産の竹で製造された日本の台所で活躍する鬼おろし。あなたの食生活に、きっと新しい発見と、彩を添えてくれることは間違いありません。



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竹虎四代目

竹虎四代目
YOSHIHIRO YAMAGISHI

創業明治27年の老舗竹虎の四代目。100年守り続けた日本唯一の竹林を次の100年に繋ぐ。日本で二人だけの世界竹大使。

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