かき氷の秘密

かき氷機


ここの、かき氷が凄いがです。栃木県から言うたろうか?はるばる遠くから取り寄せた天然の氷を、電動の機械らあは使いませんぞね。見るからに懐かしい、レトロな雰囲気すら漂うちゅう手動のかき氷機の大きなハンドルを、ぐるぐる...ぐるぐる...回しながら独特のかき氷を盛りつけていくがです。まっこと(本当に)かき氷がこんなに違うとは思うた事もないちや。同じモノでも、とことんこだわる事の大切さを教えてもろうたようやちや。ワシも見習わなあイカンぜよ。


宇治金時


見た目にも、氷の食感にも感激しましたけんど、おっと、見逃しちゃあしませんぞね。かき氷機の台座部分に注目しとうせや。さすが、店主のセンスがキラリと光っちゃある!太い孟宗竹を使うて、かき氷の清々しさ、涼しさをいっそう感じさせてくれるし、どっしりした存在感が何とも落ち着くぜよ。深まる秋で涼しゅうなって来ゆうけんど、ここのかき氷は季節は関係ないようながですこりゃあ、又、へんしも(早く)行かなイカンちや。


大発見!ベトナム帰り!?

竹かごバック


おいよ、ビックリたまげたが違う。こりゃあ、オマン、虎竹バックニューヨーカーの原型になった竹かごやないかえ!どうしたがやろう思うて聞いたら、


「実は、親戚がベトナムの骨董品屋さんで見つけた...」


「なぬっ!?ベトナムとな?」


親戚の方も、あんまり変わった形の竹かごやきに、どういても気になって竹細工やりゆう職人さんが喜ぶきにプレゼントしようと思うてわざわざ買うてきた言いますきに凄いぜよ。こりゃあ、まっこと(本当に)たまげたきに、帰って工場でこの話をしたら、


「そりゃあ、ベトナム戦争の時にアメリカの兵隊さんが...」


日本から渡った竹かごの壮大な物語を空想して話が盛り上がったちや。けんど、この空想もそれほど突拍子もない事や無いと思うがです。日本からアメリカへ輸出されちょった事は間違いないきに、それからベトナムへ、ほんでから又、海をこえて日本へ里帰りして来たがやきに、こりゃあ、大したもんぜよ。お帰りぜよ、まっこと、まっこと。お疲れ様言いたいがやきに。


ワラと竹皮

虎竹の里の稲穂


もう高知では稲刈りは、ほとんど済んじょります。緑の絨毯やった田んぼが黄金色に色づき、今年も美味しいお米がいっぱい出来たぜよ。虎竹の里の近くでは、仁井田米と言うて温暖の差の激しい盆地でつくられるお米が美味しい言うて有名やけんど、ワシらあがお世話になっちゅうのはお米だけやのうて、刈り取った後のワラながです。


「えっ?そんなワラを何にするがで?」


良う聞いてくれたちや。実は、竹皮草履に使うがです。草履の芯に使うたり、鼻緒に使うたりしよります。


ワラ


驚いた人もおらあせんですか?実際に見てもろうたら目を丸うして、「知らなかったなあ~」言われる方もおりました。こうやって考えたら竹皮草履は竹林で集めた竹皮と、稲刈りの後のワラと、どっちも自然が豊かな土地ならではの高知の地元の素材をうまい事活用しちゅう履き物ちや。こんな、びっと(少し)の事も、ワシらあにとったら当たり前の事も、知らん人も、忘れてしもうた人も、いっぱいるおるはずぜよ。


もっと、もっと沢山の方に知ってもろいたいにゃあ。


もっと、もっと沢山の方に思い出してほしいにゃあ。


ワシは、まだまだ何ちゃあ出来ちゃあせん。やらないかん事ばっかちや。おっと、雨もあがって焼坂の山が輝いてきたやいか。お~い、みんなあ。今日も、やろうやいか!


竹の傘

竹の傘


この無骨さ、この素朴な感じ。まっことエイが違う。ここの、お家は古い商家。お屋敷と言うばあ、おっこう(おおげさ)な家やないけんど、こじゃんと広いきに、あちこちの部屋に面白い竹の照明置いたり古いタンスがあったり。なかなか見所がいっぱいやけんど、


竹の灯り


あっち行き、こっち行き、別の部屋に行っちょって、又、ここな電気の竹の傘が気になるがです。いやいや、何回見たちエイ。まっことエイ。飾り気がない、まっすぐな所、荒削りやけんど妙に作った職人さんのストレートさがグッときましたちや。電気をつけるたび、「おおの、エイ。」エライもんじゃ、傘ひとつでも心が潤う事じゃあちあるがぜよ。


歯ブラシ立て

歯ブラシ立て


竹は丸うて、節があって、中が空洞になっちょります。まあ、当たり前のことながですけんど、ほいたら、まだまだ新しい発想で面白いもんが出来てくるかも知れんちや。もっと、もっと、竹を身近に感じる毎日があらあせんろうか?たとえば、朝起きて洗面所に行くけんど、歯ブラシが、こんな竹筒に立っちょったらどうじゃろうか?まっこと一日のスタートが気分エイことないろうか。


雑誌「住む」

雑誌「住む」春


この本には田舎の自分らあでも憧れるような、スタイルがビシッと決まっちゃある田舎があるちや。森が大事。農業は必要。みんなあが思うちゅうけんど、思うちゅうほどは前と比べて何かが良うなっちゅうろうか?言うたら、そうでもないように思うがです。けんど、この雑誌には夢があるぜよ。明日の指針を教えてくれちゃある気がする今年の春号には、ワシが近くのスーパーマーケットのワゴンにあわせて職人さんに作ってもろうた白竹八ツ目バスケットを載せてもろうたがです。


雑誌「住む」秋


ほんでから、この秋号には、いっぱい収穫した野菜を干したりするがに重宝する60センチの大きな竹ざるをはじめ、丸から四角からの色々な竹ざるこの夏の土用干しに、こじゃんと活躍したえびら(竹編み平かご)らあを始め合計9種類も掲載してもろうたがです。まっこと、嬉しいちや。ありがたいぜよ。雑誌「住む。」、本当に大好きな本やきに、虎竹の里のワシらあも微力ながら応援しますぞね!


物干し竿

物干し竿


棚田が続く曲がりくねった道をあがって行くがです。あっちに一軒、こっちにも一軒。おおの、ホッとするような、虎竹の里と同じような緑に囲まれた、昔ながらの風景が残っちゅうエイところちや。山に西陽が傾きだして、おばちゃんが、いっぱいの洗濯物を片づけたら、こりゃあ、たまるか!!!立派な竹の物干し竿ぜよ。さすが、竹職人さんくじゃ。いやいや物干し竿や無う、竹の節を何段にもして使うちゃある竿掛けがエイがちや。


パチパチ......。んんっ?聞こえてきたがは風呂釜に薪をくべる音。横では猫がのんびり寝ころびゆうけんど、まっこと、ゆったり、まったり。


「もうびっくと(少し)居りたいにゃあ」


あわてたちイカン。セカセカした日頃のワシを諭してくれゆうような、心地のエイ時間ちや。


あけびかごバック

あけび


まあ、アレやにゃあ。最近は季節感が薄れちゅうというか、価値観が多様化しちゅうというか、何ちゃあ、白竹やきに夏だけという事もないし、真っ黒い竹バックじゃあち、持ちたい時に、持ちたいように使うがです。けんど、やっぱり、その季節、季節というもんがあってから、秋やったら秋こそ提げたい竹かごもあるし、秋の装いやきにこそ似合うバックち、あるちや。にゃあ。


あけび職人


その一つが、このアケビかごバックぜよ。ワシはエイ物を長うに使う主義やきに、こんな東北のおばちゃんがゴトゴト編んだ手提げかごをオススメするがぞね。自分の子供に譲れるばあ丈夫やき、竹バックらあでもそうやけんど、まっこと高うないちや。


白竹の文字

白竹


白竹は晒(さら)し竹とも呼ばれるがです。実は竹の油抜きには「火抜き」と「湯抜き」があってから、虎竹や黒竹はガスバーナーの火でやるきに「火抜き」、真竹は湯釜の熱湯でするきに「湯抜き」とそれぞれ、やり方が違うがです。


そうじゃあ、そうじゃあ。あの、長い竹のまま湯抜きしますきに、こじゃんと(とても)長い釜がいって、水の量もハンパや無いきに、まっこと!湯抜き作業のある日は、朝5時前から火を焚いてお湯は沸かすようにするばあぜよ。


さて、そうやって湯抜きした真竹は、お湯からだして、2人掛かりで拭きあげた直後は、まだ色が黄色うて皆さんが目にする白竹の落ち着いた色合いや無いがですほんで、それを天日に晒して綺麗な、あの白色にしていくがです。


おっと、ここな職人さんくでは工場横の日当たりのエイ草むらに、いっぱいの晒し竹を転がして天日に当てゆう。ありぁあ?竹にマジックで文字を書いちゅうけんど...。こりゃあ何ですうろか?実はこの竹を横の張りに使いたいきに、忘れんように書いちゅうがですと。なるほど、なるほど。


竹玉入れかご

玉入れかご


さすがの南国高知やち。朝晩涼しゅうなってきたちや。体を動かすにも気持ちのエイ時期やき、朝早うからウォーキングをしゆう人が急に増えたみたいぞね。そこの田んぼのあぜ道にも、向こうの山の際にも、誰やろうか?タオルを首に巻いてから、歩きゆう、歩きゆう。まっことエイことちや。


やっぱり何といういちスポーツの秋。学校では運動会ぜよ。時代が変わったち玉入れ競技は、やっぱり竹の玉入れかごやにゃあ。白竹の玉入れかご、青竹の玉入れかごに他に、底が丸うなった玉入れかごも出来ましたぞね。玉入れかごは他の素材のモノも色々あるきに、そっちで選んだらエイみたいなに。ええ?やっぱり竹籠がエイろう?作りゆう職人さんは皆なあお歳寄りばっかりやき、あんまり急いたち出来んがぜよ。半年ばあ前から言うちょってもろうたら、ちょうどちや。まっこと。


竹虎天国店

竹虎四代目


いつやったか竹虎天国店の話をしたけんど、まっこと、ホラばっかり吹くおんちゃぜよ。誰ち?ワシの事ぜよ。ははははは...!


まあ、けんどよ、びっくとホンマの気持ちもあるがちや。


なんせ、竹は、こじゃんと、エイ。まっこと、エイ。ずっと、ずっと、やりたいきんにゃあ。




梅原真さん

ニッポンの風景をつくりなおせ


昔から名前をよう聞く梅原真さんが本を出した言うきに、アマゾンで注文したがです。ほいたら、おかしいちや。アマゾンでは、今まで何回も本は買うた事があるけんど、こんな事は初めてちや。なんぼ、考えたち合点がいかん。う~~~~~ん、分からんぜよ。なんと、同じ本を3冊も注文しちゅう。こんな事するはず無いに、まあ、届いたきに、ワシが無意識に頼んだがやろう...。オマンは、もっと虎竹の里の事を考えて、この本を3回読めえ!!!そんな天の声のような気もするちや。


パラパラ、本のページをびっくとめくってみたけんど、そればあじゃち伝わったくるぜよ。あの仕事、この仕事、あれも、これも梅原さんかえ!?梅原真さん、おまん、何モンながぜよ?こじゃんと凄い人ながやにゃあ南国高知は、自然も不思議(不思議な日本唯一の虎竹じゃ)、人も不思議。そこな若いし(若い人)よ、おまん、都会らあ行きゆうばあいじゃないぜよ。まっことじゃ。


黒穂

竹穂


「全国探しまわりましたが、無かったです」


お客様が、こんなにいっぱい材料があるがを見て、ビックリ仰天されちゅう。工場長が言いよりましたけんど、こんな竹の黒穂らあも竹垣やら、こまかい細工に使われよりましたき、いろいろとあるがです。


これが、かさばるきに、トラックへの積み込みにコツがあって、交互にうまく積むがちや。積み込みむ職人によって運べる束数がちがうばあやったにゃあ。最近はあんまり伐る人も少のうなった竹穂やけんど、久しぶりに積み込みにでも行ってみちゃろうかやいか。


神秘の生命力

竹箸製造工程


こりゃあ、たまるか竹箸がズラリ並んじゅう。大迫力ぜよ、まっこと!こうやっちょいてから、竹箸の塗りの工程がはじまるがです。それにしたち、整然とならんで美しいもんちや。これが一膳、一膳仕上げられてから、それぞれのお客様のところに行って愛用されるがぜよ。


ところで皆さん、知っちょりますろうか?竹は成長が、こじゃんと早いがです。筍が十数メートルの親竹になるがに、どれっぱあ時間がかかると思いますろう?そう、直径が15センチばあな太い竹...。かなり時間がかかりそうやけんど、実は、なんと、たったの3ヶ月!3ヶ月で大きゅうなる世界一の成長力と言われちょります。


「雨後の筍」


こんな、ことわざもありますけんど、親竹になったら一日2リットルばあの水しか必要ないけんど、急成長する筍は一日20リットルの水が必要やそうです。ほんで雨の多い時期には竹は見る見る成長するがちや。こんな神秘的とも思える生命力にあふれた竹。地面をほったら天然のコンクリートと言われるばあ、縦横無尽に走る地下茎から植林みたいに植えんでも、毎年どんどん、次から次へと生えてくるきに、環境にも人にも優しい最高の素材やと思うがです。竹は、まっと、まっと活躍して、沢山の方に愛されなあイカン。沢山の方の役にたてるはず。こうやって、こじゃんと竹箸も製造されて、沢山の人に使うてもらいたいもんちや。


三遊亭栄楽さんの「お伊勢参り」

背負いかご


三遊亭栄楽さんの「お伊勢参り」を知っちょりますか?実はワシも知らんかったけんど、なんと、東京から伊勢までの464キロもの距離を、20日間ばあかけて歩くそうながです。ワシも100キロ歩く大会に出場したことがありますきに、この距離を歩くしんどさは何となく分かるちや。数日で歩ききるがやのうて、毎日、毎日の事。体調管理らあも余計に大変かも知れませんぞね。


さすが、落語家さんやきに行く先々で落語をしながらと言いますきに、何やら楽しいチャレンジでもありそうながです。昔の衣装に身をつつみ、わらじを履いて、さらに今回は、竹の背負いかごを持って歩かれるという事で竹虎に別誂えのご注文をもろうたがです。なるほど、何日も長距離を歩くきに、背負いかごにフタも必要ながやにゃあ。来月10月25日からのスタートやそうです。栄楽さん、ワシらあも応援しちょりますきに、気をつけて、頑張っとうせや!


職人の海

太平洋


雄大な太平洋を眺められる高台には、ちょうど気持ちのエイ風が吹きよります。竹の葉がゆれて、「こんにちわ。」挨拶してくれゆうような坂道をあがったら、職人さんの仕事は、もうすぐやきに。


「草刈りしよったがやき」


汗をふきふき歩いてきた職人さん。


虎竹花かご


入り口にあった虎竹で編まれたかごをみつけたワシが、


「こりゃあ、何ですろうか?」


ほいたら、ニヤリ............。麦わら帽子をかぶった少年みたいな顔をしてから、


「分からんろう...。新作の虎竹の花かごよ」


突拍子もない事かと思うたら、別に普通の答え。けんど、まっこと嬉しそうな笑顔を見せてもろうた、幸せな午後ぜよ。


鮎釣り

魚籠


高知県いうたら四万十川が有名ですけんど、実は他にも綺麗な川はいっぱいあるがです。虎竹の里の近くにはニホンカワウソがおった...言うたち、とっと前に撮影されたビデオが残っちゅうけんど、最近は確認されちょりません。まあ、それっぱあな清流の新荘川。


大坂の淀川に似いちゅういうて、昔のえらい人が名前をつけた仁淀川。東のほうには奈半利川、安田川もあるちや。ほんで、今は鮎がよう釣れゆうがやろうか?通りがかりに見ますと、太公望が長い竿をふりよります。何を隠そうこの虎竹魚籠(びく)を編む職人さんも、自分用の道具が欲しゅうて竹細工をはじめた釣りの達人ぜよ。


釣りだけやのうて、鉄砲もやる。釣りもエイ、猟もできる。山と川の話になったら、時間が何ぼあったち足らんばあしゃべりだす。けんど、話を聞きよったら、改めて、ここな辺りの自然の良さを再認識するがです。まっこと高知はエイぞね。


収穫の秋の腰かご

腰かご


今思うたら、ワシの小さい頃は恵まれちょりましたちや。虎竹の里は果樹園芸の盛んなところでもありますきに、いろいろな果物をあちこちで作りよりました。みかん、ポンカン、文旦らあは畑があちこちあって、遊びよったらおんちゃんが食べえ言うてくれるし、トマトもビニールハウスで友達のおばちゃんから食べきれんばあもろうたちや。


太陽の光がサンサンと入った明るうて、ぬくい温室に、いざって(座って)、ムシャムシャ皆なあで食べるがはみずみずしゅうて、独特やったにゃあ。スイカも、そこにハネちゅうがを持って行けいうてくれるし、そういうたら果物はいろいろ農家さんくで食べさせてもろうたちや。あと、ビワらあは遊びにいった家の庭先に成っちょったし、何いうたち特別ながは山モモぜよ。


実は虎竹の里はお年寄りに聞いたら山モモが多い土地がらで、自分くの山の竹林で遊びよったち、竹林の中にポツンと大きな、大きな山モモがあったりしたぜよ。山深いところで誰っちゃあ採りもせんきに、根元には熟れた実がいっぱい落ちちゃある。こりゃあ、食べなイカンいうて、競うように木登りしたけんど、あの木の上で山モモを食べる姿を今見たら、


「えっ?お猿............?」


と思うかもしれんちや。こんな、おんちゃんになったら、さすがに木登りは気をつけなイカンけんど、あそこな山に久しぶりに行ってみろうか?


「けんど、こりゃあ、びっと紐が短いにゃあ」


こじゃんと丈夫なスズ竹丸腰かごやけんど、コレいっぱい採ってくるには、もう、若うないかも知れんぞね。


黒大豆枝豆

お玉


この季節になってきたら、ひょっと丹波の枝豆を楽しみにしちゅう方はおりませんろうか?ワシも知り合いから聞いて送ってもろうて食べましたけんど、テレビらあでも紹介されて、こじゃんと(とても)人気らしいがです。せっかく美味しい枝豆やき、りぐって(丁寧)にゆがいてとびきり冷やしたビールでも用意しちょいて、びっくと贅沢な気分で楽しみたい。もし、そんな夜やったら、こんな竹お玉がエイぜよ。


ゆがいて、そのままお湯をきったら、お皿にでも載せてテーブルに出すがぞね。何ちゃあ無いような竹お玉に見えるけんど、持ち手と竹ざるは何と一本の竹で出来ちゅうがです。持ち手の竹の先を細うに割って、そのまま竹ざるに編みこんじゃある逸品。このお玉自体が、ひとつの雰囲気を醸し出す器ながちや。


楽しゅうなる洗濯

ランドリーバスケット


洗濯が楽しゅうなる?そんな魔法みたいな事は無いですろう。けんど、ワシは中学から全寮制の学校やったきに、中学、高校、大学と10年間、自分の洗濯物は自分でしよりましたぞね。天気のエイ日らあは、洗濯物が良う乾いて、楽しい言うまでも無いけんど、気持ちは良かったちや。まあ、魔法は無いけんど、毎日のお洗濯を、びっくと(少し)気持ちにゆとりを持って、心豊かになるような、なつかしい白竹のランドリーバスケットはありますぞね。


銀の炭

竹炭


竹炭と言うたら炭やきに、真っ黒いイメージやと思うがですけんど、この竹炭らあどうですろう?妙に銀色に輝きゆう事ないですか。そうながですよ、これが高温の炭窯で最高級の竹炭ながやき。炭いうたち、低温で焼かれたものから800度を越える高温で焼いたものまで色々やけんど、高温で焼いた竹炭ならではの光沢と機能性があるがです。そうそう、竹炭風鈴らあも高温で焼いちゅうきに、あんな金属みたいな心地のエイ音がするがぜよ。


それにしたち、この竹炭、節の形やら、枝の付け根やら、自然の竹そのままに焼き上げちゃある。見た目にも面白いきに、お部屋にそのまま飾るがには、まっこと、ぴったりな竹炭ぜよ。


カマタスエコさん

カマタスエコさんのフルーツケーキ


もう、10年ばあ前のこと、はるばる羽田空港から飛行機に乗って、虎竹の里までやってきたひとりの女性がおったがです。チャキ、チャキしてはじめて会うに、言いたいことをパン!パン!と言う。こりゃあ、まっこと土佐のハチキンぜよ、と思うたがです。


ハチキン言うたら高知の言葉で、男でも「金」が2つしか無いに、それが8個やき...分かりますろう?それっぱあ、スゴイ女性やいうことちや。ほんでから、この方は、料理の事にやたら詳しゅうて、竹虎の取材のあとはお菓子の材料で有名な徳島の「クオカ」さんところに行くと言うがです。


「なんぜよ、オマン、ついでに来たがかえ?」


まあ、けんど、楽しゅうにお話させていただくうちに、ますます、とんでもなく凄い方ではないろうか?そんな風に思い始めたがですが、後でやっぱり、こじゃんと(とても)ごっつい方だと知ったがです。


カマタスエコさん、ワシは甘いものが大好きながです。今まで色々な店で色々なケーキもいっぱい食べたちや。とくにフルーツケーキには目がないがです。あのしっとりした感触、果物のふくよかな香り。熱い紅茶があったら(ああ、虎竹茶でもえいねえ)、まこと、なんぼでも言うばあ、食べてしまうばあ好きです。けんど、あれっぱあ美味しいフルーツケーキは食べたことがないぜよ。いつぞや贈ってもろうたアレちや、ほんで、あのケーキにどれっぱあの手間と時間がかかっちゃあるか、知ったがは、さらにずっと後のことやけんどまこと、ホッペタが落ちるいうがは、この事ぜよ!言うばあ美味かったちや。


「今まで、一番美味しいケーキは?」


と聞かれたら、迷わず、カマタさんのフルーツケーキやにゃあ。おられんなって、もう3年以上たちますけんど、虎竹の里のこと覚えちょりますか?ワシらあのことも見ててくれゆうろうか?実は、教えてもらいたい事が山ばあ、あるがです。


「こんなんじゃ、全然ダメ!!!」


いつぞや東京でお会いした時言うてくれたように、教えてくれませんか?たぶん、独特のセンスとバイタリティでそちらでも大活躍しゆう事と思いますけんど竹虎天国店オープンの時には、ずっと、ずっと、もっと、もっと、アドバイスしとうせや。ワシも、それまでには、もっと、もっと、こじゃんと、こじゃんと、竹の事、勉強しちょきますきね。


大恩人のあなたへ


皆山集

黒竹林


虎竹の里から土佐の一本釣りで有名な久礼の港町までは車やったら数分ですけんど、その近くに笹場、大坂の黒竹林が点在しちょります。黒竹いうたら直径が2~3センチばあな、細うて、黒々とした竹ながです。そうそう、虎竹縁台の座面や玄関すのこに使うちゃある竹ぞね。


海沿いで日当たりのエイ温暖な気候を好む竹みたいやき、沖を黒潮が流れゆう、この辺りにはピッタリの竹ちや。写真の山を見とうせや。斜面にべったり薄緑に繁っちゅうがは黒竹やきに。日本有数の一大産地ながですけんど、実は、江戸時代からその地名は轟いちょったみたいで、土佐藩の山内家のことを色々と記録しちゅう。「皆山集」(かいざんしゅう)言う本があるそうなけんど、ここに、


「笹場に黒竹なる名品あり、笛に適す」


と書かれちゅうきに、こりゃあ、まっこと(本当)凄いぜよ。さぞ、笛の細工用にアチコチに運ばれてみんなあの心を和ませたがやないろうか?おっと、そうぜよ、ワシらあくの虎竹じゃあち、その美しさを認められて山内のお殿様への年貢として浜から積み出されて行きよった言う文献があるがぜよ。今は虎竹は税金の代わりにも成らんけんど、こう考えよったらまっと、もっと竹が活躍できる暮らしを提案していかなイカンにゃあ。


抱き枕

抱き枕


「これ、買うてや~」


奥さんにおねだりしゆうがやろうか?まあ、けんどこの記録的な猛暑。9月いうたち、まだまだ夏いうたちエイばあ暑い。抱き枕の手触り、肌触りを知ってしもうたら、そりゃあ、無理もないがぜよ。竹虎の快眠フルコース竹炭枕に快眠マット、ほんで、この抱き枕。自然の涼を求めるかたに、この夏も大好評やったがです。


世界にひとつの花かご

花かご作り


インターンシップの工場での最終日にはいっつも虎竹を使うて花かご作りの研修をしてもろうちょります。職人が、ぎっちり付いて教えるがやのうて、DVDを見てもらいながらみんなあで協力して、教えおうて作っていくがです。


花かご作り


今回の学生さんも皆なあ一生懸命じゃ。まっこと、気持ちがエイちや。それぞれが、それぞれの手で、世界でひとつの花かご作り。


虎竹花かご


まあ、かたちも悪うないきねえ。お母さんにプレゼントしたかえ?おおの、感心ぜよ。




魚籠(びく)

腰てご


この魚籠、エイですろう?「腰てご」と呼ばれたりする事もあるがですけんど、肩がガッシリと碇肩になっちょって、見るからに格好がエイちや。この魚籠を使うて魚釣りに行ったら、さぞ、使い勝手もエイと思うがです。まっこと昔ながらの道具いうがは、形も機能も洗練されちょって、先人の知恵の結晶ぜよ。