強さと優しさの竹車椅子

竹車椅子


竹で車椅子が作られゆうのをご存じですろうか?たまに見かける金属製のものにくらべるとこじゃんと高価なものではありますので、あまり見かける事はないかと思うがです。いつやったか香港に行った時、高層ビルの足場が全部竹で組まれちょりました。聞いた事はありましたけんど、この目で見たらさすがにビックリやにゃあと、感心したことがあります。


けんど、何ちゃあ海外の事ではなくても、実は日本でも鉄材が乏しくなった大戦当時には竹筋コンクリートと言うて建物の建築資材として鉄の代わりに竹が使われよった事もあるほど竹というのは強い素材でもあるがです。風にたなびく柔軟性とやさしさと、強靱さを併せ持って、日本にはずっと昔からあり暮らしに溶け込んできた竹なので、こうやって竹車椅子に出来上がったのを見たらまっこと心が安らいできますぞね。


座らせて頂いた事がありますが、まっこと竹に包まれちゅうような感じがして心地がエイ。手触りも自然素材のぬくもりがあるし、レバーなども握りやすい。一日の中で長い間を過ごすという事を思うたら、こんな竹素材の車椅子ほどエイものは無いような気がしたがです。


高知は日本の中でも高齢化が一番早くに進みゆうそうです。お年寄りの介護などにも車椅子は欠かせんですろう。コストの問題などあるのですが、竹がこんな分野でもお役に立って人の暮らしや生活に、ちっくとでも潤いや豊かさを感じていただけるやったら、こんな素晴らしい事はないと思うがです。


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