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30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」について

竹虎四代目(虎竹の里)


120年に一度きり虎竹の竹林から


さて、皆様には少しだけご無沙汰してしまい、大変申し訳ありません!お客様はじめ、社員にも「生涯、書き続ける」と覚悟して名付けた30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」ですが(笑)、先日のサイトリニューアルに伴うシステム調整のため、先週から一時的に更新が滞ってしまっています。楽しみにお待ち頂いてくださる皆様には心よりお詫び申し上げます。ですが、ご安心ください!竹虎四代目の竹への思い、そしてこのブログへの決意は揺らいでいるわけではありません。システムが完全に整い次第、また、いつものようにコツコツと竹虎だけのお話を皆様のお手元にお届けしたいと考えています。


創業131年で初めて直面する「一大事」

この30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」が更新できないわずかな期間にも、虎竹の里では時の流れが止まることはありません。いよいよ、これから竹伐採の本格的なシーズンを迎えますが、ご存じのようにボクたちの足元で、竹の歴史における大いなる大自然の営みが静かに進行しているのです。数年前からその影響が全国的に見られていた淡竹(ハチク)の開花が、ここ虎竹の里にも少しずつ及んできています。何度かお話させていただいていますように竹の開花は120年に一度という非常に稀な現象です。


しかし、一大事なのはここから、竹林は地下茎で全て繋がっていますので開花した竹林は、その寿命を終え竹林全体が枯れてしまうのです。今年で創業131年目を迎えるボクたち竹虎にとっても、虎竹の開花に直面するのは初めての経験です。ただ、ボクたちはこの未曾有の事態を危機とは捉えていません。これは、日本の竹材専門メーカーとして長い歴史を持つ竹虎の、次の100年を問い直す大きなチャンス、まさに「吉兆竹」ではないかと感じています。


時間が育む芸術-虎竹額縁の経年変色

虎竹は、その希少性と美しい模様から古来より多くの職人や芸術家を魅了してきました。今後は、そんな虎竹を使った芸術的ともいえる素晴らしい作品も紹介できればと考えています。中でも、ボクが今、皆様にぜひご覧いただきたいと強く思っているのが、虎竹を使った「額縁」です。虎竹は製竹したばかりの色合いも美しいのですが、時間が経つにつれて色編みに深みが増し魅力的になってきます。この自然な経年変色は、竹人の技に時間の妙味が加わることで生まれる芸術ではないかと思います。


年末年始を彩る竹の知恵と道具たち

さらに、早いもので季節の話題として、年末年始を豊かにする竹の道具たちも改めて皆様にご紹介したいと考えています。いつもはあまり注目もされる事もない熊手は、ほとんどが輸入のものになってしまっていますが今でも頑張っている竹職人たちがいます。年末の大掃除に活躍するこの時期に、そんな国産熊手を知っていただきたいです。そして、お正月を鮮やかに彩る、真っ赤な実をつける千両(センリョウ)栽培に、なくてはならない「楽屋(がくや)」と呼ばれる囲いに使う竹材の事など、意外な竹活用も再び登場させてみたいと思っています。


30年ブログのシステム復旧まで今しばらくお待ちください。いつも沢山の方にご覧いただき感謝いたしております。ありがとうございます。





竹虎四代目

竹虎四代目
YOSHIHIRO YAMAGISHI

創業明治27年の老舗竹虎の四代目。100年守り続けた日本唯一の竹林を次の100年に繋ぐ。日本で二人だけの世界竹大使。

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