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ブダ王宮に広がる職人の技!第40回ハンガリー民芸祭「Mestersegek Unnepe」

Mestersegek Unnepe(ブダ民芸祭)


第40回「Mestersegek Unnepe(ブダ民芸祭)」

前日の、日本の竹ハンドリングセッションを終え、いよいよ迎えた本番!8月20日から23日までの4日間、世界遺産であるブダペストの王宮の丘にて、記念すべき第40回「Mestersegek Unnepe(ブダ民芸祭)」が開催されました。


第40回「Mestersegek Unnepe(ブダ民芸祭)」


Mestersegek Unnepe(ブダ民芸祭)、ジャパンブース


日本文化を伝えるブース

在ハンガリー日本国大使館様とヴェスプレーム日本センター様の共催により設けていただいた日本のブースには、竹虎の竹細工だけでなく、日本の伝統的な美しさを伝える組紐細工、一針一針の手仕事が光る刺子、そして心落ち着く香りを届ける日本茶など多彩な日本のものづくりが集まった賑やかな空間となりました。


Mestersegek Unnepe(ブダ民芸祭)、日本ブース


ブダ民芸祭の賑わい

国内外から集まった職人さんは実に800名以上だそうです。王宮の丘一帯が手仕事の熱気に包まれる中、日本ブースにも連日驚くほどたくさんのお客様が足を止めてくださり、その注目度の高さを感じます。


Mestersegek Unnepe(ブダ民芸祭)、虎竹ピクニックバスケット


さらに現地テレビ局の取材カメラも入るほどの大盛況となりました。また、会場には在ハンガリー日本国大使の方自らも応援に駆けつけてくださり、本当に心強く、身の引き締まる思いでした。


Mestersegek Unnepe(ブダ民芸祭)、日本茶


Mestersegek Unnepe(ブダ民芸祭)、日本ブース


虎竹花籠


虎竹花籠実演

ボクはブースの中で、日本唯一の虎竹を使った花籠編みの実演を行います。一本一本の竹ヒゴを指先で操り、少しずつ立体的な籠の形へと編み上げていくと、言葉は通じなくても竹の弾力としなやかさをお伝えすることができます。簡単な竹編みではありますが、熱心にご覧いただく方がおられるのは嬉しいことでした。竹の手仕事が持つ面白さを知ってもらえる機会にはなったものの、屋外のイベントだったので、まだまだ工夫の余地はあったかとも考えています。


Mestersegek Unnepe(ブダ民芸祭)、柳きのこ籠


ハンガリーのキノコ籠

空いた時間に、会場を歩いて参加されている国々や地元手工芸のブースやテントを回りました。その中で特に目を奪われたのが、現地ハンガリーのキノコ採り用の籠でした。なんと、籠の両脇から脚がピョコンと飛び出した不思議な形をしているのです。「これでは地面に置いたときに倒れてしまうのでは?」と職人さんに尋ねてみると、驚きの答えが返ってきます。


キノコ籠の脚


傾斜地が生んだ知恵

「この脚を地面にグッと突き刺して、籠を固定させるんですよ」森林の傾斜地では、普通の平らな底の籠では斜面をコロコロと転がり落ちてしまいます。だからこそ、地面に埋め込んで安定させるための脚だったのです。


かるい、背負い籠


背負い籠「かるい」

これを聞いた瞬間、ボクの頭に浮かんだのは、宮崎県の急峻な山深い地域で受け継がれてきた背負い籠「かるい」でした。「かるい」もまた、平地では決して使い勝手が良い形とは言えませんが、急斜面の山仕事に特化し、その土地の暮らしに寄り添って長く愛用されてきた道具です。平らな場所では一見不便に見える形も、その土地の風土や山と向き合ってきた先人たちの見事な知恵。遠く離れたハンガリーの地で、日本の山仕事と同じ暮らしの必然から生まれた美しさに出会えたことは、本当に嬉しい発見でした。


ハンガリーのパン籠


心惹かれた柳のパン籠

そしてもう一つ、ボクの心を強く惹きつけたのが、ハンガリーの食卓で日常的に使われている柳細工のパン籠でした。籠というよりは、平たいザルのような編み込みで、飾り気のないシンプルな作りなのですが、何とも言えない素朴な温もりと存在感があるのです。いい仕事だなあ...と手に取って惚れ惚れと眺めていたら、なんとその職人さんが「気に入ってくれたなら日本に持つて帰って」と、笑顔でプレゼントしてくださったのです!


Mestersegek Unnepe(ブダ民芸祭)、水草細工


水草細工

異国の職人さんからの温かいお心遣いに感激しながら、大切に日本へと持ち帰りました。この柳のパン籠を眺めていると、昔よく編まれていた竹籠を思い出します。これを虎竹で編み上げたら、きっと面白い表情の籠が誕生しそうです。それにしても、出展されている地元の職人さんたちは魅力的な方ばかり、日本となんら変わりません。日本でいうところのガマのような水草で編まれる籠や帽子を作られている、この方とも翻訳機を使いながら話しているうちに籠がどうしても欲しくなり、数個いただくことにしました。


Mestersegek Unnepe(ブダ民芸祭)、ハンガリー籠職人親子


手仕事が繋ぐ縁

風土に根ざした職人たちの知恵に触れ、国境を越えてものづくりの情熱を拝見させていただけた、最高に刺激的で有意義な4日間でした。


Mestersegek Unnepe(ブダ民芸祭)、籠職人


日本の竹の魅力

お世話になった在ハンガリー日本国大使館の皆様、ヴェスプレーム日本センターの皆様、ブースをご一緒した皆様、足を運んでくださったたくさんのお客様、そして温かい交流をしてくれた職人の皆様に、心より厚く御礼申し上げます。今回いただいた又とない出会いが、改めて日本の竹の魅力と手仕事のぬくもりを深める機会になりそうです。



竹虎四代目

竹虎四代目
YOSHIHIRO YAMAGISHI

創業明治27年の老舗竹虎の四代目。100年守り続けた日本唯一の竹林を次の100年に繋ぐ。日本で二人だけの世界竹大使。

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