最新の投稿

国産の竹スプーンを極めます!薄く、細く、無塗装にしました。

国産竹スプーン、竹虎四代目(山岸義浩)


毎日使う竹スプーン

木材と同じように、厚みのある材質の竹からはお箸をはじめスプーンやフォーク、バターナイフのようなものまで様々なものがあります。まさに竹製のカトラリーは世に中にあふれているのですが、そんな中で、国産の良質な孟宗竹を厳選し、国内のでのモノ作りにこだわった職人さんの竹スプーンを十数年愛用してきました。口に入れる面積が、お箸などよりも広いぶん、舌触りや感触が良いものを自分も使いたいし、お客様にもオススメしたいと思っています。竹は表皮部分が一番強度がありますから、できるだけ薄く表皮を剥ぎ、しっかりした竹材を、しっかりした厚みで製作しているので本当に丈夫です。スプーン本来の使い方だけでなく、食材をまぜたり、すくったり、調理用としても安心して使える逸品です。


国産竹スプーンの皿


竹スプーンへの小さな不満

ただ、長年愛用している竹スプーンにひとつだけ、ちょっとした不満がありました。ボクの場合は、毎日必ずヨーグルトを食べています。三角容器が特徴的な小岩井生乳100%ヨーグルトは、遠く離れた岩手県の農場の製品ですが、実は高知出身で三菱創業者・岩崎弥太郎の弟、弥之助が創設に関わったそうです。小岩井の「岩」は、岩崎から取って名付けられたと聞いて親近感をもっているメーカーということもあり、また美味しさもあり、いつも好んで選んでいます。


国産竹スプーンでヨーグルトを食べる


最高の使いやすさを求めて

少し話がそれましたけれど、そんなヨーグルトを食べる時に器の底に残ったものを、こそげとるのに若干取りづらいのです。これは、竹スプーンの皿部分を厚く仕上げているためで、それが独特の竹スプーンの使い心地、やさしい口あたりにもなっているのですが、何とか改善できないものかと思っていました。持ち手の太さ、カマボコ状に加工された形も握りやすく、竹のぬくもりを感じて素晴らしいのですが、強度を保ったままの形で、もっと細くすることができれば更に扱いやすくなり、カレーでもスープでも食べやすくなるのではとも考えました。


国産竹スプーン製造試作


国産竹スプーンの試作

竹スプーンの前に「国産」と入れねばならないほど、海外のものが多いです。もちろん、海外製造のカトラリーにも良いものがあります。安価に手にとれますし、屋外やキャンプでの食事なら竹の使い捨てスプーンやフォークはとても重宝するのではないでしょうか。しかし、せっかく国産の竹が豊富にあり、職人も頑張っているのであれば、日本製に目を向けたいのです。この竹スプーンみたいに微妙な調整を必要とするモノ作りは国産のメーカーでないと実現不可能です。


国産竹スプーン割れ


竹皿、限界の薄さ

今回のような使いやすさを追求していたら、どうしても薄さの調節をせねばなりません。でも、金属などと違って自然素材の竹材を薄くするには限界があり、その線を超えると竹の縦繊維に沿ってヒビが入り割れてしまいます。この見極めがとても難しく、大切なところだと思います。


国産無塗装竹スプーン


新竹スプーンは、無塗装にしました

こうして試作を何度か試しながら完成した新しい竹製スプーン。とても快適に使っているので、本当に毎日使いたい竹スプーンになっています。近年、無塗装のお問い合わせも多くなり、別注で製作する機会も増えてきました。そこで、今回の新しい薄型カレースプーンは無塗装にしています。ただ、皆様に一言申し上げたいのは、無塗装と言えば何だか聞こえは良いかも知れません、遠く海外から運ばれてくる竹製品はウレタン塗装していないとカビ等の問題がありますから、「無塗装=国産」と思われている方もいるようです。


そもそも竹はカビやすく虫もつきやすい、管理の難しい素材です。塗装をしていない製品が今まであまりなかったのは、流通させるのにリスクが大きかったからに他なりません。カビがこないように、洗った後の管理、そして、カレーやシチューなど色の濃い食品の色移りなど、無塗装は無塗装なりの人によってはデメリットに思われるような事があります。そこを、しっかりとご理解いただいた上でご愛用いただきたいと考えています。


竹虎四代目

竹虎四代目
YOSHIHIRO YAMAGISHI

創業明治27年の老舗竹虎の四代目。100年守り続けた日本唯一の竹林を次の100年に繋ぐ。日本で二人だけの世界竹大使。

TAG

おすすめタグ

関連タグの記事一覧

記事一覧