
虎竹の竹林見学
虎竹の里に、はるばる中欧のチェコから若い学生の皆さんがやって来られました。日本の文化やものづくりに興味を持ち、遠く海を越えて来られたとのこと。ここ高知県須崎市安和の虎竹の里を訪れてくださるのは、本当に嬉しいことだと思います。まずは、ボクたちの原点でもある虎斑竹の竹林見学へご案内します。

不思議な竹との時間
この虎竹は、わずか1.5キロメートルの間口の狭い谷間でしか美しい虎模様が浮かび上がらないという不思議な竹です。急斜面に作られている細い山道を登り、竹林まで差し掛かると学生の皆さんから思わず感嘆の声が漏れました。ヨーロッパには竹が少なく、これほど広い竹林を目にすること自体、皆さん初めてだったようです。風が吹き抜けるたびにサワサワと鳴る葉音や、うっすらと浮かび上がる独特の虎模様を、興味深そうに見つめておられたのが印象的でした。

虎竹の里の花籠ワークショップ
山を降りた後は、先ほど見てもらった虎竹を使った花籠づくりを体験していただきました。竹細工は、素材に直接触れてその性質を知ることから始まります。

竹という素材を知る
丸竹のままの時には硬い素材が、細く割ると一本一本がしなやかに曲ります。あまり竹に触れる機会さえ今までほとんどなかったであろう学生の皆さんにとっては新鮮な感触だったはずです。

虎竹花籠研修
四海波という花籠を作っていただきましたが、職人の手元をじっと見つめながら、一編み一編み、真剣な眼差しで取り組んでおられました。竹ヒゴが組み合わさり、段々と形作られていく自分だけの花籠。完成した瞬間には、作業中の緊張感から一転して、パッと明るい満面の笑みがこぼれていました。

出来上がった花籠を誇らしげに、そして大切そうに見つめるその表情を見ていると、竹に触れるのも自分で形にするのも初めての経験で、心から楽しんでくれたのだなと、言葉を交わさずともその感動が伝わってきます。

特別な体験・虎竹ワークショップ
せっかく遠く日本までやって来てくれた若い皆さんに、虎竹の里でしかできない特別な体験をしていただけて本当によかったと思います。

国は違っても、本物の自然の美しさや手仕事の面白さは、まっすぐに心へ届くものだと改めて感じた一日でした。

この小さな里山で生まれた竹が、彼らの思い出と一緒に海を渡り、チェコの地で更に広がっていけばと思います。
